HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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【自己PRに弱み】自己PRに弱みは書くべきか
結論として、弱みを聞かれていない場合、書く必要は全くありません。
自己PRは基本的には強みをアピールする場面であるため、書く必要はないのです。
しかし、弱みについて聞かれているにもかかわらず、「印象を悪くしたくない」と考え、全く弱みについて触れないのは不適切です。
弱みを書くことは、マイナスな側面だけでなく、自分を冷静に判断できていることなどを伝えられるため、良い側面もあるのです。
また、短所を言い換えることで一貫性が生まれ、人柄を想像してもらうこともできます。
うまく工夫さえすれば十分に高評価を与えられる場面であるため、自己PRにおいて弱みを聞かれた際は悪い印象を与えない工夫をしながら回答するようにしましょう。
【自己PRに弱み】自己PRで弱みを聞かれる理由
自己PRは基本的に強みについて聞いている場面であるにも関わらず、なぜわざわざ弱みについても聞いてくるのでしょうか。
企業側の意図としては、大きく分けて以下の3つが考えられます。
客観的に自己分析できているか判断するため
まず、企業は自己PRにおいて弱みを聞くことで、応募者が自らを客観的に見ることができる人材かどうかを判断している可能性があります。
自己分析に取り組むにあたって、強みと弱みを正しく理解できている人は、弱点や課題を乗り越える姿勢を示せます。
自分をしっかり分析できており、強みはもちろん、弱みについても把握している人は、課題が起きた時にも状況を把握し迅速に解決できるのです。
何が自分のウィークポイントか分かっている応募者は「入社後の仕事にも真剣に取り組み、苦手なことからも逃げ出さず、成長してくれる」という印象を与えられるでしょう。
一方で、弱みを把握できていない人は他人のせいにするなど、利己的な行動をしてしまう傾向にあるため、印象が悪いのです。
弱みの対策をどうしているか知るため
弱みの対策をどうしているか知りたいというのも、自己PRで弱みについて聞かれる理由の1つです。
企業は弱みについて尋ねることで、弱みを乗り越え、物事を成功させるためにはどのように行動したらいいのか、自ら考えられる人物かを判断しています。
仕事は基本的に楽しいことばかりではなく、嫌いなことや苦手な分野、苦手な業務などがどうしても存在します。
そのような課題に直面した際にも、対策を考え、克服できるかは社会人として非常に重要なスキルです。
そこで、自己PRを作成する際は、弱みに対する解決策や克服するための工夫などについて伝えるようにしましょう。
弱みが企業の仕事内容とかぶっていないか確認するため
企業の仕事内容に関する弱みがある場合は活躍できる見込みが低いため、早い段階で判断しようとしている企業が多いです。
業務内容に支障をきたしてしまうようなものの場合、効率が悪くなったり早期退職をされてしまったりと、採用活動で費用や時間を費やしたにもかかわらず、無駄になってしまう可能性があるのです。
極論ですが、飲食店に応募しているにもかかわらず「人と会話することが苦手」と言っている人は採用されにくいです。
このように、企業はミスマッチがないよう、就活生の弱みと業務内容が重なっていないか、確認しようと思っています。
【自己PRに弱み】自己PRに書く弱みの選び方
自己PRにおいて弱みを聞かれた際は正直に答えるべきではあります。
しかしいくつか弱みが存在する場合、可能な限りマイナスな印象を与えないような弱みを選ぶことが重要です。
以下の3つのポイントを踏まえた上で、なるべく悪い印象を与えず、そして良い印象に転換できるような弱みの選び方を心がけましょう。
企業の求めているものを理解する
自己PRに弱みを書く際は、企業が何を求めているのかを理解する必要があります。
先ほど「弱みが企業の仕事内容と被っているとマイナスな印象を与えてしまう」と説明したように、企業の求める人物像に沿ったアピールが必要です。
企業の求めている人材にそぐわない形で弱みを取り上げてしまった場合、採用される確率が下がります。
したがって、企業の公式サイトや求人票、説明会などを活用して事前に企業の求める人物像を調査し、自分の弱みが仕事内容と重なっているところがないか確認しておきましょう。
強みを言い換える
弱みと強みは表裏一体であるため、うまく言い換えることで解決策を導きやすいというメリットもあります。
例えば「1ヶ月間集中して資格を取った」という素晴らしい経験も、悪く見ようと思えば「周りが見えない」「臨機応変さがない」などといったマイナスな言い方に変えることも可能です。
多くの就活生はいきなり弱みから考えるかもしれませんが、強みから考えることでフォローしやすくなるため、強みから考えてみるのも良いでしょう。
自己分析・他己分析をする
自己分析をしっかりと行った後に他の人に分析をしてもらい、自分のことを客観的に判断してもらうのも良い選択肢の1つです。
自己分析をすることで過去の経験について振り返られるため、強み、弱み、特性などを改めて知ることができます。
そして、他己分析は自分のことを他人に分析してもらえるため、自分では気づかなかった強みや弱みについて再確認することも可能です。
特に家族や友人は本音で意見を伝えてくれるため、積極的に聞いてみるようにしましょう。
【自己PRに弱み】弱みをうまく伝えられる方法
ここまで弱みを伝える際の注意点や弱みの選び方について紹介してきましたが、いざ選んだ弱みをさらにうまく伝えるには以下の3つの方法を心がけることをおすすめします。
マイナスな印象を与えず、むしろ好印象を持ってもらえるような伝え方をしましょう。
弱みは簡潔に
弱みについて述べる時は基本的に簡潔に述べるようにしましょう。
強みについて述べる時も同様のことがいえますが、複数弱みがあったとしても、全てに触れていては時間や文字数が足りません。
1つに絞り、その弱みについて具体的に説明するようにしましょう。
また、どうしてその部分が弱みであると思ったのかについて伝える必要はありますが、あまり長々と話してしまうと自信がない人物であるとみなされてしまうため、簡潔に分かりやすく伝えることが重要です。
克服方法を述べる
弱みについて述べる際は克服方法についても説明する必要があります。
可能な限り具体的なエピソードを使って、理解しやすい説明を心がけましょう。
あいまいに述べるのではなく、素直に伝えることで、より好感を与えられます。
自覚している弱みに対して、改善しようとする気持ちを示すことが重要です。
自分は何を苦手としており、それにどのように向き合っているのか分かりやすく説明しましょう。
ポジティブな表現を用いる
ポジティブな表現を用いることも、自己PRにおいて弱みを伝える際に重要なポイントの1つです。
弱みを伝えるとなると、基本的にネガティブになってしまう人が多いです。
そこで、短所を克服することで得られる成果や向上心などをポジティブに伝えるようにしましょう。
言い回しや表現を少し工夫するだけで、成長意欲などのポジティブさに置き換えることは十分に可能です。
自分の弱みをどうしようもないものとして表現するのではなく、むしろ将来的に改善できるものとして説明することが重要です。
【自己PRに弱み】弱みと強み言い換え表現
就活で弱みについて聞かれた際、強みに言い換える方法はいくつか存在しますが、その中でもいくつか例を紹介します。
あなたの弱みと強みを照らし合わせてみて、うまく自己PRで表現できるものがないか参考にしてみてください。
強み一覧表50選
強み | 弱み |
---|---|
集中力がある | 周りが見えなくなる |
リーダーシップがある | 自己中心的になることがある |
クリエイティブ | 規則に従うのが苦手 |
チームワークが得意 | 独断での決定が苦手 |
計画性がある | 柔軟性がない |
責任感が強い | 過度にプレッシャーを感じる |
向上心がある | 完璧主義になりやすい |
誠実 | 融通が利かない |
迅速な行動力がある | せっかち |
忍耐力がある | ストレスをため込みやすい |
柔軟性がある | 自分の意思がない |
分析力がある | 分析に時間をかけすぎる |
決断力がある | 考えが浅いまま行動することがある |
適応力がある | 自己主張が弱い |
冷静 | 感情表現が乏しい |
自己管理ができる | 他人に厳しすぎることがある |
協調性がある | 自分の意見を主張できない |
努力家 | 休息を忘れがち |
計画通りに進める | 突発的な変更に弱い |
多様性を受け入れる | 方向性が定まらないことがある |
粘り強い | 諦めが悪すぎる |
説得力がある | 押し付けがましいと感じられることがある |
誠実さを重んじる | 融通が利かない |
正確性を重視する | 時間がかかりすぎることがある |
規律を守る | 柔軟な対応が苦手 |
積極的に挑戦する | リスクを無視することがある |
自律的に行動できる | 協調性が欠けることがある |
親切 | 他人に利用されやすい |
丁寧に仕事を進める | スピード感に欠ける |
探求心が強い | 本質を追求しすぎることがある |
謙虚 | 自己主張が少ない |
公正 | 柔軟性に欠けることがある |
時間を守る | 急な変更に対応できない |
几帳面 | 完璧主義になりやすい |
自信がある | 自分を過信することがある |
フレンドリー | 親しみやすさが馴れ馴れしいと感じられることがある |
客観的に考える | 感情に欠ける |
短期集中型 | 持続力に欠ける |
長期的な視点を持つ | 即時対応が苦手 |
勇敢 | 無謀な行動をとることがある |
信頼される | 過度に依存されることがある |
効率的に仕事を進める | 細部を見落とすことがある |
論理的思考が得意 | 感情面を軽視することがある |
情熱的 | 冷静さを欠くことがある |
適切なフィードバックができる | 厳しすぎると感じられることがある |
自己反省ができる | 自己批判が過剰になることがある |
新しいことに挑戦する | リスク管理が甘いことがある |
人を助けることが好き | 自分の時間を犠牲にすることがある |
率直な意見を言う | 配慮が欠けることがある |
信念を持っている | 意固地になることがある |
効率的にタスクをこなす | 人間関係をおろそかにすることがある |
チャレンジ精神が旺盛 | 慎重さが欠けることがある |
親しみやすい | 軽く見られることがある |
自発的に行動する | 独断で行動することがある |
礼儀正しい | 堅苦しいと感じられることがある |
発想力 | 現実味に欠けることがある |
目的志向が強い | プロセスを軽視することがある |
積極的にフィードバックを求める | 自信がないと見られることがある |
【自己PRに弱み】自己PRで弱みを伝える時のポイント
自己PRで弱みを伝える時のポイントは文字数によって異なります。
少ない文字数で説明しなければならない場合は簡潔に述べる必要があり、文字数が比較的余裕がある場合は、具体的に示す必要があります。
それぞれ確認してみましょう。
200文字
200文字は比較的余裕がないため、弱みと改善策を簡潔にまとめるようにしましょう。
弱みの要点と、それを克服するために取り組んでいる改善策を話すことが重要です。
書けることが非常に少ないですが、弱みだけを詳しく書いてしまっては企業へのアピールになりません。
むしろ、ただ自分の「短所」を説明しているだけにとどまってしまいます。
弱みについて話している部分とはいえ、「自己PR」であるため、良い印象を与えられるよう、最後は成長意欲を感じる文章で締めるなど、工夫して説明しましょう。
400文字
400文字の場合は比較的余裕があるため、弱みだけでなくエピソードと改善策について説明してみましょう。
弱みがもたらした影響、それを克服するためにどのように取り組み、最終的にどのような結果に至ったのかについて話すことが重要です。
成長過程や学んだことを書いて、自分なりにウィークポイントを改善しようとしていることを伝える工夫が大切です。
600文字
600文字の場合はかなり文字数に余裕があるため、弱みとエピソードについて述べた後、改善策、そしてまとめまで述べられます。
400字同様、改善策まで書いたら、弱みを乗り越えたことで得られた能力、弱みを克服した結果、今後はどのように取り組みたいかについての展望をポジティブに説明することが重要です。
また、この際は企業との関連性を忘れずに含めるようにしましょう。
600文字というかなり多い文字数で弱みについて聞いてくるということは、あなたに対してかなり興味があるということです。
具体的にわかりやすく説明するようにしましょう。
【自己PRに弱み】自己PRで弱みを伝える時の注意点
続いて自己PRで弱みを伝える時の注意点について紹介します。
以下の3つのポイントを踏まえた上で、マイナスな印象を与えないような回答を用意できるよう取り組みましょう。
非常識な弱みは挙げない
非常識な弱みは絶対に挙げないようにしましょう。
これは皆さん何となく想像できているかもしれませんが、「社会人としておかしい」と思われてしまうレベルの弱みは説明しないことが無難です。
不信感を持たれてしまい、入社後の期待が薄れてしまうため、仕事に関連した、克服できる、かつ常識にある弱みにしましょう。
例えば「時間を守れない」「空気を読めない」「情緒が不安定」「忘れ物が多い」など、致命的なものは説明しない方が良いです。
必ず答える
これは意外と多くの就活生が犯してしまいがちなミスですが、「弱みはありません」などと自信満々に胸を張って答えるのは絶対NGです。
「自己分析ができていない」「素直ではない」「頑固」「ミスを認められない」など、悪い印象のオンパレードになってしまうからです。
「弱みを伝えてしまったら、マイナスな印象を与え、選考に通らないのではないか?」と不安になる人もいるかもしれません。
しかし、面接官は自分に足りない部分を理解し、より良くしようと努力を続けられる人物を採用するため弱みを聞いているため、弱みの選び方を間違えなければ、逆にアピールとなるのです。
外見については答えない
最近はSNSなどで過剰なほどダイエットした女性や、何重にも加工を施されたイケメンが流れてくることが多く、外見についてコンプレックスを持つ人も少なくありません。
しかし、外見は整形でもしない限り、基本的にどうしようもないものであり、仕事にも全く関連がないため、外見についてのコンプレックスは話さないようにしましょう。
しかも、外見についての話は主観的なものであるため、相手の共感も得ることができず、良いところがありません。
したがって、外見については触れないことが無難といえるでしょう。
【自己PRに弱み】自己PRで弱みを使った際の文字数別例文
続いて自分の弱みをうまくアピールする自己PRの例文を文字数別に紹介します。
200文字、400文字、600文字でそれぞれ作成したため、あなたが目指す企業が課してきた文字数の制限に応じて参考にしてみてください。
200字
私の弱みは優柔不断です。
何かを決めなければならないときも、なかなか決断できませんでした。
そこで、人の意見を参考にしたり、事前に情報を調べて勉強することを心掛けています。
この取り組みにより、物事を見極める力が強みとなりました。
結果として、よりバランスの取れた決断ができるようになり、チーム内での信頼も向上しています。
これからも自己改善に努め、信頼される存在を目指します。
400字
私の弱みは緊張してしまうことです。
大学時代、他のゼミや教授が集まる場で発表をした際、緊張のあまり言葉が詰まり、言いたいことがうまく伝えられませんでした。
そこで、弱みを克服するための努力を始めました。
まず、日常生活や学業での小さな発表の機会を積極的に活用することにしました。
授業中の質問や、ゼミでのディスカッションなど、少しずつ自分の意見を発言する練習を重ねました。
また、友人や家族の前で発表内容を繰り返し練習し、フィードバックをもらうことで、プレゼンテーションスキルの向上を図りました。
これらの努力の結果、緊張する場面でも冷静に対処できるようになり、大勢の人の前でも自信を持って話せるようになりました。
緊張しやすいという弱みを克服したことで、真剣に取り組む姿勢と真面目さが強みとしてさらに際立つようになりました。
貴社においても、常に全力で業務に取り組み、1日でも早く戦力として貢献したいと考えています。
600字
私の弱みは完璧を求めることです。
ゼミのプロジェクトにおいて、細部にまでこだわりすぎた結果、提出が期限の直前になってしまいました。
その上、研究結果も十分に出ず、チーム全体の士気が低下してしまいました。
そこで、優先順位を決めることを徹底しました。
プロジェクトの初期段階で目標を明確に設定し、その達成に向けて計画的に行動することを心掛けました。
さらに、定期的に進捗を確認し、必要に応じて計画を見直すことで、柔軟に対応できるようにしました。
この改善策を実践した結果、次の研究プロジェクトはスムーズに進行し、チーム全体の協力体制も大幅に改善できました。
計画的に行動することでメンバー一人ひとりの役割分担が明確になり、お互いに信頼関係を築くことができました。
また、意固地にならず、自分以外のメンバーの意見も取り入れることで、プロジェクト全体の質も向上しました。
この経験から、私は自分の強みである責任感をさらに発揮できるようになりました。
責任感が強いことで、プロジェクトの進行状況を常に把握し、問題が発生した場合には迅速に対応することができました。
今後も目標を設定し、柔軟に成果を追求する姿勢を大切にしていきたいと考えています。
限られた時間とリソースの中で最大限の成果を出すために、優先順位を決めて計画的に行動します。
貴社でも責任感を持ってプロジェクトに取り組み、チームと協力しながら成果を出す所存です。
まとめ
今回は自己PRにおいて弱みを聞かれた際の注意点や回答の例文などを紹介しました。
弱みについて話す際はマイナスの印象しか与えられないと思われがちですが、うまく回答し、改善するための取り組みなどを説明すれば、むしろ良い印象を与えられます。
ぜひ本記事を参考に、弱みについて聞かれている場面でも、企業に欲しがられるような回答を用意できる人物を目指してください。