HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
近年就職人気ランキングで上位に上がってきているコンサルティング業界。
戦略コンサルと違い、採用人数も多くチャンスが広がってきているのが総合コンサルティング会社です。
戦略策定から実行支援まで一貫して企業の課題解決に携わることができる総合コンサル。
今回は総合コンサルの特徴と代表的な企業をまとめました。
総合コンサルの特徴と企業早見表
コンサル業界は企業の医者とも呼ばれ、企業が抱える経営課題を外部のアドバイザーとして解決することを業務としています。
昨今、国内市場だけでなく、アジアを中心とした事業展開をする日系企業の支援や、従業員の働く環境や生産性の改善が急務になるなど経営課題が多様化しており、様々な分野のコンサルが出現しています。
その中で総合コンサルは役員が抱えている経営課題を受け戦略を練る戦略部分から、その戦略を実行する実行部分、実行した後の効果を確かめる部分まで一気通貫した課題解決を行なっていることが特徴です。
また、戦略から実行まで担当する総合コンサルは、組織としてコンサルタントの数が多いです。
世界最大規模のコンサルティング会社であるアクセンチュアは全世界で44万人以上社員がおり、日本だけでも1万人の社員がいます。
下の画像は、代表的な総合系のコンサルティングファームをまとめたものになります。
やはりコンサルティング業界全体として外資系が多く、日系の総合コンサルではアビームコンサルティングが規模が大きく有名となっています。
総合コンサルのキャリア
総合コンサルに入社した時のキャリアパスとしては下の図のようになっています。
プロジェクトはアナリスト、コンサルタント、シニアコンサルタント、マネージャー、シニアマネージャーなど各キャリアのメンバーが集結したチームで担当することになります。
それぞれのキャリアについて説明していきます。
(参照:マネジャー職位の仕事・役割 - コンサルタントの仕事内容 -) 新卒で入社すると、まずはアナリストからスタートすることになります。
アナリストは情報収集、分析を行います。
ただアナリストといえどもコンサルティングファームではミーティングでの発言が求められたり、一人のプロフェッショナルとしてバリューを出すことが求められます。
おおよそ2~4年ほどでコンサルタントに昇格します。
コンサルタントになると実際のプロジェクトの中で実務を担当します。
仮説を立てヒアリングをし、検証していきますのでプロジェクト完遂のために何が必要か判断して動くことが求められます。
いわば現場でのリーダーといった感じでしょう。
マネージャーになると、プロジェクト全体を統括し、進めていく必要があります。
クライアントとやり取りをし、全体的な方針を定め、組織マネジメントしていくのが大まかな業務です。
マネージャーまでいくと一人前のコンサルタントとしての働きが認められたと言えるでしょう。
会計系総合コンサル
ここからは代表的な総合コンサルティングファームを紹介していきます。
まずは、BIG4と呼ばれる会計系の総合コンサルで、これらはもともと会計事務所から出発したファームです。
しかし、なぜ会計事務所がコンサルティングサービスを行なっているのでしょうか? 会計事務所というのはもともと、企業の監査、つまり財務情報を見てその企業が健全な経営運営をしているかどうかを判断し、文書を作成するのが主な仕事です。
多くの企業の財務状況などを見ていく中で会計事務所は企業の経営を見極めるプロとなり知見がどんどん溜まっていきました。
その結果、企業の経営そのものに入り込んでアドバイスするようになったと言われています。
【デロイト トーマツ コンサルティング】 日本最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつで、監査・税務・法務・コンサルティング・ファイナンシャルアドバイザリー等をサービスとして提供しているデロイトトーマツグループのコンサルティング部門が、デロイトトーマツコンサルティングです。
アメリカの会計事務所Deloitteを背景にもち、BIG4のひとつにも数えられています。
総合的なクライアントへの価値提供として提言と戦略立案から実行支援まで一気通貫したコンサルティングを行います。
また、国際的ネットワークを有するDeloitteをバックにもつ企業として、グローバルにてなされている解決策を輸入してきてクライアントにぴったりな形で応用して解決策として提供できる円滑な連携も特徴です。
「100年続くバリューを、日本から。
」と掲げられているように、日本に特化したコンサルティングサービスを行っているのも特徴です。
そのため社内の雰囲気として、日系企業としての温かみがあり、人をしっかりと育てる文化があります。
【PwC】 ロンドンを本拠地とする世界4大会計事務所のひとつ、プライスウォーターハウスクーパースの日本でのコンサルティング部門がPwCコンサルティング合同会社です。
PwCグループは世界158ヶ国、23万人以上のプロフェッショナルを有するグローバルグループで、その大量の知見と経験を生かした戦略から実行までの一気通貫型コンサルティングサービスが強みです。
デロイトなどと違い、海外進出やグローバル経営などのクライアントからの相談が増えてきており、希望すれば海外に行ってプロジェクトが持てるなど、グローバルに活躍する機会は多くあるといえます。
また、コンサルティング業界の中でもホワイトな環境であると言えるでしょう。
募集要項にも書いてあるように、一日の標準労働時間が7時間となっており、長時間労働是正には力を入れているようです。
給与としても標準年収額として、540万円が実績値としてあげられており、新卒でもらえる給料としては、日系企業と比較してもトップクラスに高くなっていると言えるでしょう。
(参照:PWC 採用案内) 【KPMG】 KPMGは、オランダを本部とする世界154ヶ国に渡って展開するプロフェッショナルサービスファームです。
その中のKPMGコンサルティングでは、ビジネストランスフォーメーション(事業変革)、テクノロジトランスフォーメーション、リスク&コンプライアンス支援を強みとしています。
実はKPMGは2014年にできた比較的新しいファームです。
KPMGが総合系のファームの中で変わっている点が、非常に少数精鋭気質なところです。
新卒の採用予定人数が、20卒では11〜15名とされており、デロイトやPwCのように数百人単位で採用していません。
また、プロジェクトベースで海外の他のKPMGオフィスに出張したりとグローバル企業ならではの仕事の進め方も生じたりします。
1300名とあまりPwCなどと比べると小さめのファームですが、EYグループでは世界中に25万人以上のプロフェッショナルを抱えるグローバルグループです。
初年度の年収見込みは488万円で、日系企業に比べると格段に高くなっています。
まだまだ若いファームで、ベンチャー企業のような変化に柔軟で互いに支え合うカルチャーがあるとされています。
完成したファームで働くよりも自分の力を試していきたいコンサル志望の就活生にはピッタリかもしれません。
IT系総合コンサル
ここからはIT系のソリューション提案をしている総合コンサルについて見ていきます。
【アクセンチュア】 就職活動をしていく中で一度は聞いたことのある人も多い、アクセンチュア。
総合コンサルの中では一番多くのプロフェッショナルを抱え、その数は、全世界で44万人以上、日本だけでも1万人となっています。
アメリカのビジネス誌FORTUNEにて「世界でもっとも賞賛される企業」に16年連続で選出されています。
アクセンチュアは「ストラテジー」「コンサルティング」「デジタル」「テクノロジー」「オペレーションズ」の5つの領域での幅広いサービスを提供しています。
特にIT・テクノロジーに強く、自社にてエンジニアを抱えていることから、クライアントの課題解決の手段のシステムを外注ではなく社内で作り上げることができるのが特徴です。
募集職種としては、戦略コンサルタントやビジネスコンサルタント、デジタルコンサルタントなどのコンサルタント職の募集からエンジニアとして、ソリューションエンジニアの募集もあります。
未経験からもエンジニアになった例もありますので、コンサルに興味あるけど、エンジニアにも興味があるという人にはピッタリかもしれません。
アクセンチュアは採用戦略の一環として、未来のアクセンチュアに必要なDNAという自らをより高めていくことができる人に必要な心構えを掲げています。
(参照:accenture 採用案内) また人材育成として、社員一人ひとりに業務上の上司や先輩とは別の経験豊富な社員がキャリアカウンセラーとしてついてくれる制度もあります。
プロジェクトの希望や自分のキャリアについての相談などを気軽にすることができ、さらに自分のキャリアの幅を広げることができるといえるでしょう。
【アビームコンサルティング】 日系の総合コンサルティングファームとして1つ頭抜きん出ているファームがアビームコンサルティングです。
自動車や食品などの業界と経営戦略や組織・人事などの領域の2軸で組織が形成されており、プロジェクトは業界と領域からコンサルタントが選出されチームとして一気通貫のコンサルティングサービスを提供しています。
日本発、アジア発のグローバルコンサルティングファームとして、日系企業のアジア進出の支援を強みとするアビームコンサルティング。
そのため、海外で仕事をする機会は、外資系のアクセンチュアなどよりたくさんあると言っていいでしょう。
実際、GTA制度というアビームならではの若手社員育成制度があります。
これは、海外拠点での研修を通じて世界で戦える仕事の仕方やスタンスを学ぶ公募制グローバル研修制度です。
一定条件を満たせば誰でも応募できるのが特徴です。
また、日系ならではの暖かさがあり、新卒で入ったコンサルタントは、ゆっくり時間をかけて育てて優秀なコンサルタントにしていくという考えがあります。
プロジェクト上司がプロジェクトを通じた育成をしてくれるだけでなく、カウンセラーと呼ばれる人が社員1人に対してつき、プロジェクト上司と連携しながら、中長期的なキャリアを一緒に考えてくれます。
まとめ
いかがでしたか? 総合コンサルにも会社ごとに色々違いがあります。
採用人数を増やしているとはいえ、応募者数も年々増えてきており、狭き門となっています。
それぞれの会社の特徴をしっかりと理解し、自分にあったファームへのエントリーをすることをおすすめします。
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