旧帝大や早慶、理系院生などの高学歴学生から圧倒的な人気を誇る戦略コンサルティングファーム。
終身雇用の崩壊や転職が当たり前になりつつある中で、個人の成長速度が速く人気で、特徴として人材の流動性が高いコンサルティング業界ですが、その中でも経営層と経営課題の解決を業務とすることができる戦略系ファームは人気となっています。
今回は代表的な戦略コンサルティングファームの特徴と就活のスケジュールを紹介していきます。
戦略コンサルの特徴とファーム早見表
戦略コンサルとは、主に企業の役員クラスの社員に対して、経営課題の戦略策定やアドバイスなどを行う企業のことです。
特定の製品やサービスを持たないことから、人が資源という言葉がそのまま当てはまる業界であると言えるでしょう。
戦略コンサルの特徴として以下の2つがあげられます。
①少数精鋭で難易度の高い課題解決により成長速度がはやい 戦略コンサルは採用倍率が高く、その分人が厳選されて採用されています。
コンサルタントは一般的な企業のように部署などがなく、基本的にプロジェクトが発生するとそこにコンサルタントが集められ、チーム単位でプロジェクトに配属されます。
プロジェクトごとに上司も同期も変わることが多く、皆優秀です。
また業務内容も企業の経営層に対して行われるものとなるので、難易度も高くなります。
その分、他の業種に比べてチームマネジメントや課題解決能力、資料作成能力などを素早く身につけることができ、成長するスピードは速いと言えるでしょう。
②高い給料 新卒として採用されるとアナリストから始まります。
その時点で年収が500~600万はある戦略コンサルタント。
単純に働く時間がプロジェクトによっては長いということもありますが、難易度の高い経営課題の解決をミッションに置かれている戦略コンサルタントは、当然給料も高くなるでしょう。
戦略コンサルを就職先として検討している就活生もこの年収に惹かれている人も多いのではないでしょうか。
以下代表的な戦略コンサルティングファームを表に示したものです。
BIG3と呼ばれるマッキンゼー・アンド・カンパニーやボストンコンサルティングカンパニー、ベイン・アンド・カンパニーをはじめ、様々な戦略コンサルティングファームが存在します。
外資系の企業が多い中、コーポレイトディレクション(CDI)とドリームインキュベーター(DI)は日系ファームとして知られています。
マッキンゼーの解説
ファクトベースでのコンサルティングを確立させてきた世界NO.1ファームのマッキンゼー。
アメリカ合衆国に本社を構え、米Vault社が発表する「世界で最も権威のあるコンサルティングファーム」で2006年から2017年まで第1位に輝いています。
キャリアパスとして求められるものは成果で、その人が何歳か、どれくらい長く在籍しているかではなく、どのようなことを成し遂げてきたかで評価が決まります。
「組織目標の達成のために個人がある」のではなく、「個々人のキャリア・ゴールを支援する」の考えのもと、能動的なキャリア形成が求められます。
また、海外で働く機会も充実されており、海外オフィスでの転勤も希望を出すことができます。
その条件として海外で仕事をする上で問題ない語学力を備え、日本支社での1年以上の勤務を経てコンサルタントとして問題ないと判断される必要があります。
海外志向の強い就活生にはマッキンゼーはぴったりかもしれません。
(参照:コンサルタントとして働くこと) 【選考スケジュール】 マッキンゼーの選考にはジョブと呼ばれるインターンシップへの参加が必須となっています。
早ければ8月や9月ごろのジョブで内定が出ることもありますが、夏に参加できなかったとしても冬にもジョブは行われています。
早めの選考対策を行うようにしましょう。
適性検査は、マッキンゼーがオリジナルで作成したものとなっているためSPIなどの対策では突破できない可能性があります。
ホームページに適性検査の例題がpdfで掲載されているため参考にしてみるといいでしょう。
面接はケース面接となります。
ケース面接とは、面接官からテーマが出され、そのテーマを論理的に面接官とディスカッションしながら解いていく面接です。
その後3日間のジョブがあり、グループワークを通じての振る舞いなどの選考があります。
ジョブにて優秀と判断されると後日呼びだされ、内定となります。
BCGの解説
アメリカのボストンに本社を構えるボストンコンサルティンググループは日本に初めて進出したコンサルティングファームとして、国内でのポジションを確立しています。
BCGは、日本におけるビジネス規模やコンサルタントの数では他の戦略コンサルティングファームを上回り、経産省とタッグを組んで日本の中長期ビジョンにおける検討に関する調査をするなど、日本における存在感は高まっています。
また、デジタル領域にも力を入れているのが特徴で、強い影響力を持つ大企業がスタートアップ企業のような柔軟な発想で新規事業を生み出し、グロースさせていくためのプラットフォームとして「BCGデジタルベンチャーズ」を設立。
簡単にいうと、クライアントと一緒に新規事業を作り上げ、価値提供・収益化までお手伝いをしていくことをしています。
社内にもデジタル領域に知見を持つコンサルタントも増えてきています。
【選考スケジュール】 Webテストに関しては、テストセンターではあるが、ボーダーが高いことで知られています。
しっかりと対策して臨みましょう。
面接に関してはケース面接が主に占めており、短い時間でのフェルミ推定も課されることもある。
面接を通過すると3日間のジョブがあり実際のコンサルティングのようなケース課題をグループワークで行う。
その時のパフォーマンスにより最終面接に呼ばれるかが決まり、参加学生も日本の中ではトップクラスの大学からの学生が集まり、かなりレベルが高いことで知られています。
無事にジョブを通過したら最終面接があり、通過すれば内定という流れになります。
ベイン・アンド・カンパニーの解説
アメリカのボストンに本社を置くベイン・アンド・カンパニー。
1973年にビル・ベイン他4名のコンサルタントによって設立されました。
ベインはクライアントが期待する「結果」にフォーカスする結果主義を掲げています。
世界中に8000名を超える社員を抱えているグローバル企業です。
また、ベインは戦略コンサルティング会社の中では、比較的ホワイトな職場であるとされています。
転職者用口コミサイトの「Vorkers」では、コンサルティング・シンクタンク業界の中で総合評価ランキング1位となっており、非常の社員の満足度が高くなっています。
(参照:ベイン・アンド・カンパニー・ジャパン・インコーポレーション) 【選考スケジュール】 Webテストに関してはGMATが採用されており対策が必要です。
Webテスト全体として、ボーダーが高く9割以上の得点率が必要という声もあります。
面接は基本的にケース面接が行われます。
面接官がより思考が深まる質問をしてくれたりするなど誘導してくれる場合もありますが、基本は自分で考え答えを出す必要があります。
コンサルタントとして仕事をするには、自分の頭で考えぬく力とそれを楽しむ姿勢が不可欠となってきますので、どんなに厳しい突っ込みがきても考えることをやめないようにすることが大切です。
その後ジョブが行われ、優秀だと判断された就活生はその後のルートに呼ばれ内定という流れになります。
ジョブを通過した就活生の選考体験記によると、グループワークそのものを楽しんだ、ディスカッションすることが好きなど、チームで連携しつつ思考し続けることにストレスを感じない人が通っていると言えるでしょう。
ベインはマッキンゼーやBCGに比べて採用人数少なく、選考突破難易度が高いことで知られてますので、しっかりと対策して臨みましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか? 日本最高峰の頭脳が集うといっても過言ではない戦略コンサル業界。
内定を勝ち取った先には、優秀な同期や先輩とエキサイティングな仕事ができるでしょう。
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