HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
着々と就活を進め、第一志望群の企業選考を突破して複数企業から内定を獲得。
嬉しい悲鳴ですが、ここから最終的に就職する先はたったの一社。
内定が出た企業はどれもあなたの能力を評価しており、社風に合って活躍できそうな企業ばかりで迷ってしまいますよね。
内定を得られた中から、最終的に就職する企業を選ぶにはどのような考え方をしたらよいのでしょうか。
今回の記事では、複数企業から内定が得られた後、内定受諾に迷った時に後悔しない企業の選び方を紹介します。
【複数の内定先で迷ったときは?】内定辞退はいつまで?
内定先について悩む前に、内定辞退はいつまでか確認をしましょう。
せっかく1社に絞ることができても、内定辞退の期限が過ぎてしまっては意味がありません。
法律の観点から結論を出すと 「入社予定日の2週間前まで内定辞退は可能」になります。
期日以降になってしまうと法律に反してしまい、訴えられてしまうこともあります。
しかし、内定辞退が入社予定日のギリギリになればなるほど企業に迷惑をかけてしまいます。
そのため、基本的には内定をもらってから1週間以内に判断することが望ましいと言われています。
短い期間ですが、しっかり考えて結論を出しましょう。
【複数の内定先で迷ったときは?】内定後に就職先を決められない理由
あなたはどうして内定先が決められないか自覚していますか?
内定を得られて迷っている企業は、どこも魅力的な企業。
企業も同様に、あなたに魅力を感じ、活躍できる可能性を感じて内定を出しています。
あなたが志望して選考を受け、企業からの内定が得られているため、一定以上の相性・適性はあると判断できます。
そのような中で、すぐに最終的に内定を承諾する就職先を選べない悩みが生じるのはどうしてでしょうか。
内定受諾する企業を決断できない理由として考えられるのは、以下の2つです。
決めることができない理由によって今後の動きが変わってくるためしっかり確認しましょう。
就職先を選ぶ判断基準の優先順位が定まっていない
一つ目に考えられる理由は、就職先を絞る際に判断基準の優先順位がつけられていないから。
就活に臨む際に「規模の大きなビジネスに関わりたい」「海外に関わりたい」など、ある程度の判断基準に則って選考を受ける企業を選んできたはずです。
しかし、複数社から内定が出た後一社に絞りきれないのは、複数ある判断基準のうち、最も欠かせないものは何なのかがまだ明確ではないということ。
例えば「A社は給与が高いけれど年功序列が強く堅い社風。
一方、B社は裁量権が大きくて働きがいがありそうだけど、給与はA社に劣る」という場合、「給与」「働きがい」という複数の判断基準がある中で「給与」が重要ならA社、「働きがい」を重視するならB社を選択することになります。
内定受諾する企業を絞る際には何を重視するのか、複数の判断基準における優先順位を決める必要があります。
就職先を決めるために必要な情報が足りていない
二つ目に考えられる理由は、就職先を決定するために必要な情報が不足しているから。
例えば「就職先を選ぶ際は残業が少ない点を何よりも重視する」と判断基準が明確であったとしても、実際の残業時間、社員の労働環境の実態は情報を手に入れづらいこともあるでしょう。
企業説明会、企業HPでの公式な説明はもちろん、実際に働く社員の方の生の声、就活を経験した先輩の話を聴くなど自分から能動的に情報を取りに行く必要があります。
【複数の内定先で迷ったときは?】内定承諾する企業の意思決定方法
それでは、複数ある会社から内定承諾する企業の意思決定の方法を紹介します。
必要なことは「自分の価値観を優先順位づけ×徹底した企業の情報収集」です。
1.企業選びで大切にしたい項目を書き出す
まずは企業選びの際、大切にしたい判断基準を洗い出します。
給与・福利厚生など待遇面、業界の成長性など将来性、働きがい・働く人とのマッチ度などの相性といった観点から重視したい項目を書き出してみましょう。
2.項目ごとに優先順位をつける
1で書き出した項目に優先順位をつけましょう。
優先度が高い順にA・B・Cの三段階で分けるのがおすすめです。
3.各項目10点満点で各企業を評価する
内定受諾で迷っている企業に対して、各項目10点満点で点数をつけて評価しましょう。
評価の点数をつける際には、自分なりに得た情報を比較検討してください。
4.2と3を掛け算した後、項目の合計点数を算出する。
10点満点で下した各項目の点数に、ABCの優先順位ごとにつけた傾斜を掛け算します。
例えば、最も重視したいAの項目は×1.5倍、ついでBの項目は×1.2倍、Cの項目は×1.0倍と設定して、各項目の点数に掛け算します。
優先順位の切り分け方、傾斜の配分はあなたが感じる重要度に応じて自由に設定してください。
掛け算した後、各社の評価項目の合計点数を算出。
合計点数が最も大きい企業が、あなたが内定受諾すべき企業と意思決定できるでしょう。
【複数の内定先で迷ったときは?】判断に必要な企業の情報収集の方法
次に、意思決定に必要である、企業の情報収集の手法を解説します。
上記で紹介した方法で、企業の評価を行うには、企業に関わる情報が十分手元にあることが前提です。
事前に想定していたイメージと会社の実態が大きく異なることはよくあること。
信憑性の高い情報をいかに手に入れるかが、後悔しない選択をする鍵となります。
OB訪問
最も信頼度が高く重要なのが、現役社員の生の声。
職場の労働環境、働いている人の雰囲気、仕事のやりがいなど、実際に働いている人にしかわからない情報を手に入れるには現役の社員の方に尋ねてみるのが最も適しています。
いかに現役で働く社員の方とマッチするかも判断することができます。
内定承諾に迷った際は採用担当者やリクルーター、OB訪問をした社員に連絡して様々な話を聞いてみましょう。
3人以上に会って話してみるのがおすすめです。
企業HP
企業HPは就活をする際に何度も目にしたとは思いますが、もう一度確認してみましょう。
特に参考にして欲しい資料は株主向けの説明資料です。
上場企業は必ず半期・四半期ごとに株主向けの説明資料を公開しています。
企業HP記載のIR資料・財務諸表を基に、業界の中での企業ポジション、事業の新規性・発展性、業績の動向を探りましょう。
また、有価証券報告書には、従業員数、平均年収、勤続年数、平均年齢などの情報も記載されているため、参考に確認しておきましょう。
【複数の内定先で迷ったときは?】内定辞退を伝えるポイント
内定先の企業を決めることができたら早めに内定辞退を伝えましょう。
内定辞退を伝えるときは基本的に電話を使います。
メールで伝えることもできますが、他のメールに埋もれてしまい意思疎通ができないケースもあります。
また、文字に頼ることなく自分の声の方が誠意が伝わります。
電話で伝えることを踏まえ、以下でポイントを説明します。
時間帯
電話で内定辞退を伝える場合は、内定先の営業時間内で伝えるようにしましょう。
内定辞退の時点で心象が悪いため、最低限のマナーは守ることを心がけてください。
また、営業時間内であっても始業直後や終業直前のバタつく時間帯は避けるようにしましょう。
辞退した理由
辞退した理由は必ずしも答える必要はないのですが、理由を聞かれることは珍しくありません。
答える際にはネガティブな印象を残さないように、丁寧に伝えましょう。
「地元での就職が決まった」や「希望する業界での就職が決まった」、「自分との適性を振り返って合わないと感じたから」などが辞退理由の例になります。
内定辞退の理由で待遇面に関する内容を伝えないことや、内定先を聞かれた場合でも同一もしくは近い業界であれば名前を出さないことがマナーとなるので気をつけましょう。
内定辞退のポイントを以下の記事で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてみてください。
https://digmee.jp/article/309753
まとめ:徹底した自己分析と企業の情報収集を
就職先を決めることは人生の中でも大きな選択のひとつ。
複数社内定は喜ばしいことですが、就職するのはたったの一社。
「やっぱりこの会社でよかった」と悔いのない選択をするために、徹底的な自己分析と信憑性の高い情報収集を行いましょう。
納得のいく形で就活を終えて、社会人生活のスタートを切りましょう。