HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
最近よく使われる「ファーストキャリア」という言葉をご存知でしょうか?
ファーストキャリアは「初めての就業経験」であり、今後のキャリア形成において重要な意味を持ちます。
それは自分の将来のビジョンに近づくためのステップとなるからです。
今後のキャリアを大きく左右するファーストキャリアを適切に選んで、後悔のない就活をする必要があります。
そのために、この記事ではファーストキャリアの重要性についてご紹介します。
就活を疎かにしてしまうと今後のキャリアを左右しかねないため、ファーストキャリアはきちんと考えて選択していきましょう。
【ファーストキャリアの選び方】ファーストキャリアとは?
「ファーストキャリア」とは、社会人として最初に就く仕事のことをいいます。
終身雇用制度は、倒産等がない場合、定年まで雇用するという制度でした。
これまでは終身雇用制度を導入している企業が多く、定年まで安定して働けることから転職が少なかったのです。
しかし、現在では転職するのは当たり前の時代になりました。
定年まで安定して働ける企業が少なくなり、倒産まで至らなくても、業績の悪化で退職を迫られることもあります。
ファーストキャリアという言葉は「ファースト」という言葉の通り、2度目の就職、つまり将来的に転職することを加味した言葉です。
転職することが一般的になった現代だからこそ、広く知られるようになった言葉です。
【ファーストキャリアの選び方】ファーストキャリアはなぜ重要?
ファーストキャリアが重要な理由は、社会人としてのこれからの土台になる企業であるから。
初めての社会人経験を積むファーストキャリアでは、社会人としての基礎的な知識やスキルを身につけていきます。
自分の理想とするライフスタイルが送れる企業を選ぶことが大切です。
前述の通り、ファーストキャリアは転職を前提とした言葉ではありますが、日本では未だ「入社後すぐに転職するはよくない」というイメージが強いもの。
入社してすぐに辞めてしまうと、その後の職歴に影響する可能性があります。
特に異業種や異職種への転職は難しいため、最初にどの業種、職種を選ぶかは慎重に考えましょう。
【ファーストキャリアの選び方】ファーストキャリアを選ぶときに考えること
ファーストキャリアを選ぶ際、押さえておくべきポイントが3点あります。
・長く働くことが出来るか
・スキルが磨けるかどうか
・研修が十分にあるか
スキルやビジネス基礎力はもちろんのこと、自分がその仕事・職場環境に合っているかも重要です。
1つずつ詳しく見ていきましょう。
長く働くことが出来るか
まず、できるだけ長く働ける仕事・職場を選びましょう。
ファーストキャリアが将来のビジョンに合わなかったり、職場の雰囲気に合わないと早期退職につながります。
採用担当者の本音として、長く働いてくれることが最優先事項と言っても過言ではありません。
ある程度のスキル不足は、企業の社風に合っていて素直さがあればいくらでも挽回できますが、価値観の相違を修正することは容易くないのです。
価値観のミスマッチは、早期退職の可能性が高いため、なかなか採用してもらえないのです。
そうならないために、自己分析をもっと深く行い、将来のビジョンの解像度を上げていきましょう。
自己分析のやり方はこちら
https://digmee.jp/article/309494
スキルが磨けるかどうか
次に、目標とするスキルを磨けるかどうかが重要です。
ファーストキャリアでの経験を生かして、自分自身のスキルアップに繋げられるかどうかがカギになります。
まず自分自身の強みや興味を見つけ、将来のキャリアプランや目標を考えましょう。
将来の目標が決まれば、次にどのようなスキルが必要かが見えてきます。
目標から逆算して今の自分に必要なスキルをファーストキャリアの勤め先として考えます。
そのスキルを習得した後、さらなるレベルアップをしたいと感じれば次のステップとして転職を考えるのです。
その仕事に従事して成長していく中で、気持ちの変化があったり、違うことに魅力を感じることもあるでしょう。
その際は、既存の目標に固執することなく、柔軟に軌道修正していきましょう。
研修が十分にあるか
実務を行うための十分な研修があるかどうかもポイントです。
ファーストキャリアでの研修が、今後のキャリアへとつながる土台となります。
どのような企業にも一般的には基本的なビジネスマナーなどベースとなる研修はあります。
その他、海外勤務や貿易などに関する仕事に従事する場合は英会話、エンジニアとしてのキャリアを積みたいのであればプログラミングスキルを習得する研修もあります。
自分の将来のビジョンにつながるスキルが得られる、あるいはそのスキルへとつながる研修が受けられるのかどうかを確認してみましょう。
【ファーストキャリアの選び方】「ファーストキャリアの失敗」とは何?
ファーストキャリアを選ぶことが重要ですが、どのような状況が「失敗」といえるのでしょうか?
ファーストキャリアが成功したか失敗したかどうかは、ある程度時間が経過しないとわかりません。
しかし、以下の場合は事前に回避できるものなので、就活の際はあらかじめ気をつけておきましょう。
・失敗1:ブラック企業に入社してしまう
・失敗2:自分の思い描くキャリアが積めない企業を選ぶ
・失敗3:就活を疎かにし、納得する企業に就職しなかった
・失敗4:価値観が企業の文化とマッチしない
失敗1:ブラック企業に入社してしまう
1つ目の失敗は、ブラック企業に入社してしまうことで、その原因は事前の下調べ不足です。
下調べをせず、仕事内容や就業時間などが法令に違反している企業に入社してしまうことは、ファーストキャリアを失敗したといえます。
よくあるブラック企業の例として下記があります。
・企業説明会などでは残業はないと言っていたのに実際はある
・休日にも上司との付き合いがある
では、どのようなことを意識して行動すればブラック企業かどうか見抜けるのか。
ポイントは下記4点です。
・残業の有無と残業時間の程度を聞く
・有給や育児休暇の取得率を調べる
・企業のインターンシップに参加してみる
・その会社で働いている社員複数人に聞いてみる(人事以外の人が良い)
100%見抜くことは難しいでしょうが、これらを実践してみるだけでも高い確率でブラック企業への入社を回避できます。
失敗2:自分の思い描くキャリアが積めない企業を選ぶ
2つ目の失敗は、自分が思い描いたキャリアを積めない企業に入社してしまうことです。
就職を決める際、自分がどのようなキャリアを積みたいのかを明確にするのは必須になります。
企業選びでも、理想のキャリアを実現できる企業を選ぶでしょう。
しかし、企業選びや自己分析が不十分だったことが原因で、自分が思い描いていたキャリアを積めない企業に入社してしまうのは失敗といえます。
会社の体制などの関係で、新人のうちに経験しておくべき業務を経験できない場合は、転職しても次のステップに上がれない可能性があります。
そのため、自分が納得できるキャリアプランを作りあげましょう。
例えば、WEBマーケターとしてキャリアアップしていきたいのであれば、WEBサイト制作、データ分析などの業務を経験します。
その後ディレクターとしてWEBエンジニアやライターのチーム・組織を作っていきます。
どのくらいの期間でキャリアを積み重ねていくか、最初はザックリで良いので計画を立て、それにマッチする企業を選びましょう。
失敗3:就活を疎かにし、納得する企業に就職しなかった
3つ目の失敗は、就活を疎かにし、納得する企業に就職しなかったことです。
大学生はバイトや遊びなど、就活以外の誘惑が多いかもしれません。
誘惑に負けて就活を疎かにしてしまうことで、自分の納得する企業に就職できないと、ファーストキャリアは失敗します。
新卒での就活は、一生で一度しかない貴重なチャンスです。
それにも関わらず、就活を疎かにした結果、自分の望むような企業への就職を逃してしまったことを後悔している先輩もいます。
熱意を持って就活に臨まなければ、理想の企業への採用は手に入れられないのです。
後悔しない就活をするには計画的に行動する必要があります。
そのために就活のスタートはいつからになるのか、就活のスケジュールを下記しますので、把握しておきましょう。
・大学3年3月までが就活の準備期間
・大学3年1月~3月:申し込み期間(企業説明会、エントリーシートの作成)
・大学4年4月~10月:選考期間
・大学4年10月以降:採用確定期間
就活のスケジュールに関する情報はこちら
https://digmee.jp/article/310180
失敗4:価値観が企業の文化とマッチしない
4つ目の失敗は、自分の価値観が企業の文化とマッチしないことです。
先述しましたが、価値観がマッチする企業を探すことが、就活における最優先事項と言っても過言ではありません。
様々な企業を比較して、志望企業の特徴やカルチャーと自分の価値観を整理します。
そして少しでも価値観が一致する企業を探すことが重要です。
企業の事業内容や社風、求める人材を調査して、自分の価値観にマッチしている部分を探しましょう。
「就活の軸として何が挙げられるのか」という問いに対して、「自分の軸(将来のビジョン)が企業のビジョンと一致しているかどうか」と答えられるとグッドです。
就活の軸について詳しくはこちら
【ファーストキャリアの選び方】最初の会社に何を求めるべきか
ここまで、ファーストキャリアがどうして重要であるかをご紹介しました。
それでは、最初の会社に何を求めて選ぶべきなのでしょうか?
結論からお伝えすると、以下の2つを意識して選ぶことをおすすめします。
・ある程度の期間しっかりと働ける会社であること
・社会人の基礎を習得できる職場や仕事であること
先ほどもお伝えしたように、日本ではまだ、入社して間もなく転職することに対する見方は良いものではありません。
そのためファーストキャリアは、ある程度の期間しっかりと働ける会社であることは重視したほうがいいでしょう。
自分が興味のあることや、やってみたいことに挑戦できる会社、働きやすい環境が整った会社を選ぶことが重要です。
【ファーストキャリアの選び方】ファーストキャリアで身に付けるべき力とは?
先ほどもお伝えしたように、ファーストキャリアは社会人としての土台となるキャリアです。
自分の理想とするライフスタイルや、キャリアプランが実現できる企業を選ぶことが重要になります。
現在の日本ではまだ転職に対する見方はよくありませんが、終身雇用の時代は終わり「転職するのが当たり前」の時代になりつつあります。
そのような時代にファーストキャリアを経験する方には、将来の転職を視野に入れた取り組みが必要になります。
特定のスキルを伸ばすだけではなく、どこに出ても通用する力を身につけなければなりません。
自分の将来像を考えたときに、必要となるであろうスキルの土台をファーストキャリアで築いていくことが大切です。
何をやればいいのか悩んだら、最先端技術を常に追い、ITやグローバルなビジネス知識を身につけることもオススメ。
知っているのと知らないのとでは、後々、大きな差がつくかもしれません。
【ファーストキャリアの選び方】後悔しない会社選びが大事
ファーストキャリアの選び方で後悔しないために、ポジティブな転職は次のステップに繋がる良い機会ですが、転職するからといってファーストキャリアの選択を疎かにするのはやめましょう。
就活を疎かにすると、自分の思い描いていたイメージと現実にギャップが起きてしまうことがあります。
ギャップが原因で仕事に対するモチベーションが下がってしまったり、最悪の場合、働くことが嫌になってしまったりする可能性もあります。
転職が当たり前の時代とはいえ、最初の企業選びは大切です。
次の企業に転職するときは、ポジティブな理由で転職できるようなファーストキャリアを選びましょう。
まとめ
社会人としての土台になるファーストキャリア。
転職することが当たり前になりつつありますが、入社間もなくの転職に対する印象はまだ良くありません。
最初にどの業種、職種を選ぶかは慎重に考える必要があります。
ファーストキャリアを失敗してしまうのは、就活を疎かにしてしまうことが原因であることが多いです。
新卒での就活は一生に一度しかないチャンス。
しっかりと準備し、後悔しない会社選びをしましょう。