HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
就活では自己分析が大切だと必ず聞かされます。
しかし、具体的にどのように進めたらいいのかを、教えてもらうことは少ないですよね。
この記事では、自己分析をする際におすすめの「自分史」の作り方についてお伝えします。
手順をお伝えするので、実際に作業しながら読むと効果的です。
自分を深く知り、軸を見つけましょう。
自分史とは?
就職活動をスタートさせる第一歩として、まずは自己分析から始める人も多いのではないでしょうか。
自分がどんな職業に向いているのか、自分には何ができるのかをよく理解することは、企業に自分をPRしていく際にとても重要になってきます。
でも、「自己分析って何から始めたらいいのか分からない……」という人もいますよね。
そんな人は、自分史を作ってみましょう。
自分史とは、自分の生い立ちや成長、起こった出来事をまとめた年表のこと。
自分史の作成を通して、自己分析や自己理解を深めることができるはずですよ。
ここでは、有意義な自分史を作成するための方法や、作成する上でおさえるべきポイントをご紹介します!
自分史を作成する目的1:深く自己分析をするため
自分史を作成するひとつめの目的は、深く自己分析をするためです。
自己分析を深め、自分の強みをしっかり理解しておくと、就活に有利なことがたくさんありますよ。
たとえば、以下のようなメリットが挙げられます。
・自分の歴史から、自分を知ることができる 自分の生い立ちやライフイベントでの経験を思い出しながら振り返ることで、そのときには気付かなかった自分を知ることができます。
たとえば、「いつも学校や部活動ではリーダーではなかったけれど、サポート役でイベントを成功させた体験が意外と多い」などです。
・自分でも知らなかった、自分の強みが分かる 自分史を書き進め、出来事や思ったことを整理していくうちに、「自分にはこういう役割が向いているんじゃないか」という強みに気付くことができるでしょう。
その強みを、企業で働く際にどのように活かしていけるのかを考えるきっかけになります。
・面接やエントリーシートを書きやすくなる 自分の得意分野や強みを認識できることで、面接の際にスムーズに受け答えができるようになるでしょう。
エントリーシートや履歴書を作成するときにも、芯の強い自己PRを書きやすくなります。
自分史を作成する目的2:企業とのミスマッチをなくすため
自分史を作成するふたつ目の目的は、企業とのミスマッチをなくすためです。
就活をするにあたり、「こんな業界で働きたい」「こんな仕事がしてみたい」という希望を持っている人は多いでしょう。
しかし、実際に入社して働いてみると、やりたいことだったはずなのに、自分には向いていなかった……ということが起こる可能性もあります。
企業とのミスマッチが起こり、早期離職してしまうことは避けたいですよね。
自分が「やりたいこと」と「得意なこと」は、必ずしも同じとは限らないもの。
自分史を作成することで、自分が持っている能力や得意分野、気付かなかった価値観を、改めて知ることができます。
自分の強みと希望の職種・業種を照らし合わせ、的確にマッチングしておくことで、入社してからのミスマッチを防ぐことができるでしょう。
今まで目を向けていなかった分野でも、自分の能力を役立てられそうな職種や業種が、新たに見つかるかもしれません。
自分史に書く項目を整理しよう
自分史には、以下のような項目を書いてみましょう。
・年齢や学年ごとに経験した出来事やエピソード まずは、自分がどのような体験をしてきたのか、記憶とじっくり向き合って思い出してみましょう。
小さい頃からの経験が、大人になって実を結んでいることも多くありますよね。
・学校での得意教科、不得意教科 自分の得意分野、不得意分野を改めて確認しましょう。
自己理解が深まり、自分の能力を活かせる企業選びにつながります。
・部活動や校外活動の経歴 個人での活躍や団体での実績はもちろん、リーダーやまとめ役などをした経歴も書いてみましょう。
活動を通して得たものがたくさんあるはずです。
・経験した出来事やエピソードで抱いた感情 経験した事実としての年表ができあがったら、そこに感情を追記していきましょう。
印象的なエピソードや記憶に残っている感覚、そこから考えたことなど、できる限り思い出してみるといいですね。
自分史の作成手順
自分史を作成する際は、以下の3つの手順で進めるとまとまりやすいです。
1:フォーマットを作る
まずは、自分史のフォーマットを考えましょう。
自分史は、自己分析を進める上で、あとから何度も見返すことになります。
あとから見たときにも分かりやすいように、すっきりと見やすい形式にするといいでしょう。
たとえば、 ・ノートに手書きする ・Excelで作成する などの方法があります。
ノートに手書きだと愛着がわきますし、Ecxelであれば後から項目を足したり文章を加えたりする作業が楽という利点があります。
幼少期から小学生、中学生、高校生、大学生と、学年ごとの経験やエピソードに加え、そのとき抱いた感情などを書き込めるように、年表形式のものだと分かりやすいでしょう。
2:覚えていることを書いていく
フォーマットができあがったら、内容を記入していきましょう。
まずは、 思い浮かんだ出来事から書いていくことをおすすめします。
人に話を聞いたり、写真を見たりしなくても思い出せるような、自分の記憶に強く残っている出来事から書いてみましょう。
このとき、 事実である出来事と、感じたことや思いを書く欄は分けておくといいでしょう。
3:記憶を掘り下げる
覚えていることをおおむね書ききったら、さらに記憶を掘り下げていきましょう。
次のようなきっかけがあると、忘れている出来事を思い出しやすいです。
・家族に話を聞く ・写真や卒業アルバムを見る ・SNSをさかのぼる 記憶を掘り起こすことで、当時は気付けなかった感情や、自分の性質に気づけることがあります。
意外なところで経験やエピソードやつながっていたり、家族や友人の知られざる思いが隠れていたりすることも。
昔の出来事を振り返ってみると、当時とは違う感情が出てくることもあるでしょう。
自分史の作成ポイント
自分史の作成を進めていくうえで、気を付けるべきポイントが2つあります。
1:事実と感情を分けて書く まずは、経験やエピソードなどの事実を書きましょう。
経験などによってどう思ったか、という感情が先だってしまうと、冷静に自分の過去を振り返ることができなくなるおそれがあります。
自分を客観的に見つめ直し、希望や特性を見極めるためにも、事実と感情は区別して書くといいですよ。
2:感情を深掘りする 事実を洗い出したら、次の段階として感情を深堀りしていきましょう。
自分が経験したことについて、さまざまな側面から分析し、言語化していくことが大切です。
など、思い出せる限りの記憶を掘り起こして、分析を進めてみましょう。
また、当時を思い出して改めてどう思うのかについても書き出してみると良いです。
当時の自分では思いつかなかったことを、今の自分は持っているという成長を実感できます。
失敗談やつらい体験を思い出すのは、勇気のいることでしょう。
しかし、改めて振り返って分析することで、過去を乗り越えるという新しい体験に変えていくことも大切です。
自分史を就活に活かそう
自分史を作ることで、自己分析を深め、自分を客観的に見つめ直すことができます。
自分はどんな分野で活躍できるのか、自分の能力を活かせる場所はどこなのかを知ることで、納得のいく就職先の選択につながるでしょう。
また、自分をよく知ることは、就活が終わって社会人になっても、あらゆる場で役に立つことになります。
自分の能力をちゃんと理解していれば、自信を持って仕事をすることができ、他者からの信頼を得ることができます。
自分史は、就活期間中だけでなく、これからの人生の土台となっていくはずです。
まずは自分史の作成を通して自己理解を深め、就活を大きく前に進めましょう。