味の素のIRを分析して、志望動機やESの作成に役立てよう!

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

味の素株式会社は、同社の主力商品である「味の素」を製造販売する企業です。

「味の素」はL-グルタミン酸ナトリウムを主成分とする「うま味調味料」。

世界で愛されるようになり、圧倒的な知名度と市場シェアを誇るようになりました。

食品メーカーの中でも国内を代表する企業、味の素のIRを元に分析を行なっていきます。

味の素の基本をチェック!

味の素の売上高は、連結で1兆914億円にも登り、国内でもトップクラスになっているだけでなく、世界でもトップ10に迫るレベルです。

実際に、同社のIRでも国内の競合他社との比較という観点よりは「グローバル・スペシャリティ・カンパニー」を目指しているとあります。

 

 

(出典:https://www.ajinomoto.com/jp/ir/event/presentation/main/01114/teaserItems1/00/linkList/00/link/FY18Q2_Presentation_J_1109.pdf)

 

併せて、同社の売上の推移を見てみましょう。

 

(出典:https://www.ajinomoto.com/jp/ir/financial/segment.html)

売上は順調に伸びていることがわかります。

さらに 特筆すべき点としては、売上の比率です。

2013年の時点では日本の食品事業が最も大きい比率でしたが、2017年には海外食品事業が最も大きくなっています。

すでに海外事業の売上を伸ばしており、主幹事業として基盤を築いている点は特筆すべきポイントです。

味の素の歴史をチェック!

味の素株式会社は、会社としての成り立ちに歴史があるだけでなく、その成り立ちも非常に特徴的です。

1907年に、池田菊苗教授が昆布より「うま味」を取り出す研究を開始し、翌年の1908年に特許取得します。

そして、その年味の素の前身である合資会社鈴木製薬所が池田教授と上記の特許を共有し、製造が開始されました。

ちなみに、台湾・朝鮮に特約店を設置したのが、1910年となっています。

これほど早い時期から海外展開を意識していたのが味の素の特徴とも言えるでしょう。

また、「味の素」は塩や砂糖と異なり全く新しい調味料ということもあり、発売当初は風評被害が非常に激しかった過去があります。

1915頃に「味の素」の原料は「ヘビ」という噂がたちます。

もちろんデマですが、風評被害との戦いが味の素の歴史にはあるのです。

この蛇説以外にもオルニー(John Olney)による恣意的な実験結果の論文発表による健康被害の噂などがありました。

このように、今では味の素は確固たる地位を築いている企業ではありますが、創業当初はその新しさから風評被害と戦ってきた歴史があります。

風評被害と戦ってきた信念が、企業理念「Eat Well, Live Well おいしく食べて健康づくり」に反映されています。

味の素の現状と今後とは?

ここまでで味の素の売り上げなどの基本データと同社の歴史的な背景などを解説してきました。

次に同社の現状について解説していきます。

うま味調味料である「味の素」を中心に解説してきましたが、 実は同社は「世界1位のアミノ酸メーカー」です。

(出典:https://www.ajinomoto.com/jp/ir/ataglance.html)

 

 

味の素に代表される調味料を作る「食品事業」が事業割合の7割を占めており、アミノバイタルをはじめとするサプリメントを作る「アミノサイエンス事業」が3割を占めています。

さらに特筆すべき点としては、それぞれの調味料カテゴリにおいてシェアNo.1を複数有しているだけでなく、非常に大きな比率を占めているのが、同社の特徴として挙げられます。

次には同社の「将来の戦略」を解説します。

味の素の社長プレゼンテーション資料「味の素株式会社(2802) 2019年3月期業績予想と今後の展望」を元に分析していきましょう。

ドライセイボリー(うま味調味料+風味調味料)カテゴリーでの堅調な成長だが、メニュー用調味料は大きく成長

1)うま味調味料:101%「AJI-NO-MOTO®PLUS」の拡大(113%)

2)風味調味料:104%主要国での販売増

3)メニュー用調味料(粉体・液体):113% アセアン各国の伸長する市場でシェアを急拡大

(出典:味の素株式会社(2802) 2019年3月期業績予想と今後の展望)

つまり、味の素のような調味料よりも、以下のような「これさえあれば簡単にそのメニューが作れる」といった商品が大きく成長すると予測されています。

さらに、日本国内よりは海外・特にアセアン各国で大きく伸ばしていく戦略となっています。

次に注力している事業は海外の冷凍食品事業。

以下のグラフでもある通り、売上の伸長は期待できそうですが、利益はなかなか厳しい状況が続いています。

利益の確保をするために、工場の稼働率アップや物流の効率化を戦略として挙げています。

 

(出典:https://www.ajinomoto.com/jp/ir/event/presentation/main/01114/teaserItems1/00/linkList/00/link/FY18Q2_Presentation_J_1109.pdf)

 

そして、また食品分野に留まらず、 これからも国内外で高い需要が見込める「ヘルスケア/製薬カスタムサービス」分野の成長戦略も描いています。

味の素に向いている人とは?

それでは、最後に味の素に向いている人とはどのような人なのかを分析していきましょう。

ヒントとなるのは、新卒の採用ページにある以下の記述。

「地球的視野で社会課題解決に挑み続ける。

 

味の素グループ。

つまり、 味の素の場合「グローバル」視点で物事を考えることができる人材が重要ということになります。

 

実際に、食品メーカーとしてグローバル10以内に位置している企業であり、既に様々な国や地域で味の素が支持されていることから、グローバルが重要となるのです。

また、既にグローバル展開を行なって実績を出している企業だからこそ「これからグローバルで活躍したい!」という思いが強い人物ではなく 「グローバルに事業を発展させる視点」から物事を考えられる人材が求められているといえるでしょう。

まとめ

この記事では味の素のIR情報などを元に同社の売り上げから歴史的な背景からの社風の分析、そして将来の戦略を解説していきました。

特に味の素の場合、その歴史的な背景が非常に現在の社風にも現れている会社ですので、しっかりと押さえましょう。

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