HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
外資系企業志望の就活生の中には、どのように志望動機を書くべきか悩みを抱える人もいいるのではないでしょうか。
今回の記事では、外資系企業の志望動機の書き方と例をご紹介します。
レベルの高い志望動機が求められる外資系企業
「外資系企業」と聞くと、どのようなイメージがありますか? 多くの方は「優秀な人が集まってきそう」というイメージを持たれているのではないでしょうか。
優秀な人が多く集まるということは、エントリーシートの志望動機もレベルの高いものを要求されるであろうことが窺えます。
こういったイメージから、外資系企業の志望動機に不安を感じる就活生は多くいます。
ですが、自分の就活の軸を明確にし、相手に伝わる志望動機を書ければ不安になる必要はありません。
今回の記事では、不安を感じがちな「外資系企業向け」の志望動機の書き方をお伝えします。
外資系に必要な力を理解した上で、受かるエントリーシートを書きましょう。
主な外資系の業界
「外資系企業」とは海外の法人や投資家が一定程度以上に出資した日本企業のことをいいます。
《外資系企業の種類》 ・外資系コンサル ・外資系メーカー ・外資系金融 ・外資系IT
外資系コンサル
外資系コンサル会社は「外コン」とも呼ばれ、主にクライアント企業の課題解決に向けた業務を行う外資系会社のこと。
経営戦略系やIT系など、会社によって業務領域が異なります。
【企業例】
・マッキンゼー・アンド・カンパニー
・ボストン コンサルティング グループ
・三菱総合研究所
外資系メーカー
海外本社を拠点にグローバルにビジネスを展開している外資系メーカー。
業種によって文化が大きく違うのが特徴の一つです。
【企業例】
・ネスレ日本
・ユニリーバ・ジャパン
・P&G ジャパン
外資系金融
外資系金融は、投資銀行や証券会社、クレジットカードといった金融にかかわるサービスを展開する外資系企業のことをいいます。
人気業界であり、志望する学生も多いのが特徴です。
【企業例】
・ゴールドマン・サックス
・モルガン・スタンレー
・ドイツ銀行
外資系IT
外資系ITは日本国内だけでなく、海外でも使われているサイトやソフトの開発企業のこと。
Googleやアマゾンなど、世界中で利用されているサービスをリリースしている企業が存在します。
【企業例】
・日本マイクロソフト
・アマゾンジャパン
一口に「外資系企業」といっても、様々な業界の外資系企業があるので、まずは自分が行きたいのはどのような仕事を行っている企業なのかを整理しておきましょう。
エントリーシートで志望動機を作成する前に
外資系企業の応募書類を作成するときは、いきなりエントリーシート作成に取り掛かるのではなく、以下の2点を自分の中で整理しましょう。
・自分の就活の軸
・将来のキャリアパス
就活の軸を明確にする理由は「外資ならどこでもいいのでは?」と思われないようにするためです。
どうしてその企業が良いのかを明確に伝えられなければ、応募先の企業に刺さるエントリーシートは書けません。
多くの就活生が集まるなか、目を引く内容でなければ採用されないのです。
自分自身の就活の軸を決めることで志望動機にもより重みが増し、説得力のあるアピールができるようになります。
将来のキャリアパスを明確にする理由は、外資系企業では常に自身のキャリア設計を明確に考える必要があるからです。
というのも、外資系企業は人材の入れ替わりが激しいといわれています。
自分が今後どのようなキャリアを歩んでいきたいのかを、明確にしておきましょう。
外資系コンサルの志望動機
【ES例】
私が貴社を志望する理由は2つあります。
1つ目はコンサルタントとして働くことによって、自身の価値を早期に高められると考えられるため、2つ目はコンサルタントという仕事に適性があると考えるからです。
コンサルタントは企業のアドバイザリーとして、経営者と同じ視点を持ち、経営層と対峙することが求められます。
そのようなレベルの高い環境に身を置き、優秀な仲間と切磋琢磨することによって自身の成長スピードを高めたいと考えています。
また、学生時代の家庭教師の経験から、相手の望んでいる以上の価値を提供し、共に課題解決していくことに強いやりがいを感じていました。
コンサルタントもクライアント企業と共に経営課題という難しい課題を解決していく仕事と認識しており、やりがいを持って取り組めると考えます。
上記は自分の就活の軸や将来のキャリアパスを明確に提示しながら、起承転結を用いてロジカルかつシンプルに志望動機を述べています。
言いたいことがバラバラにならないよう、一貫した内容で志望動機を書くようにしましょう。
外資系メーカーの志望動機
【ES例】
私が貴社を志望している理由は、自身の夢に向けて消費財のマーケティングを身につけ、いち早く成長したいと考えているからです。
私は学生時代のボランティアの経験から発展途上国での消費財の重要性を知りました。
しかし未だ十分とはいえません。
私の夢は、世界中の人がモノの不足しない豊かな生活を送ることです。
貴社は、幅広い消費財を扱っていることから様々なマーケティング手法を学ぶことができると考えています。
また多様なバックグラウンドを持つグローバルに活躍する社員とともに働くことによって、様々なことを吸収し、自身の成長速度を極限まで高めることができると考えていることから貴社を志望します。
上記の志望動機では、冒頭で「自身の夢に向けてマーケティングを身につけたい」という結論を端的に示しています。
さらに、企業を志望する理由として
・消費財を扱うため様々なマーケティング手法を学べる
・グローバルに活躍する社員と共に働ける
として企業の特徴を後に述べて説得力を出しています。
外資系金融の志望動機
わたしは、企業の成長をサポートする仕事に就きたいと考えています。
価値を最大限に高めるためには、どのような方法が良いのかを考えることが好きだからです。
学生時代にアルバイトをしていたカフェでは、実際に経営好転に貢献しました。
新規のお客様が少ないことが悩みであったため、SNSを使って情報発信をしたり、店内の配置を変更したりすることで、集客につなげました。
恥ずかしながらこの時、自分はコンサルティングができると思っていました。
しかし、インターンでお世話になった外資系企業では、もっと広い視点でものごとを考えており、自分の視野の狭さを反省しました。
自分には広い視野が足りないのだということを痛感し、できる限りのことをしようと渡米、1年間現地の大学で学んできました。
そこで金融面の勉強をしたことにより、金融企業を目指すようになりました。
持ち前の提案力と思考力で身につけた金融面での知識を使い、クライアント企業の最大限の成長に貢献していきたいと思っています。
上記の志望動機では、「企業の成長をサポートする仕事に就きたい」という自分の就活の軸をしっかり持っています。
自身の体験談にも結びつけており良いといえますね。
また、インターンの経験から「自分の視野が狭い」ということにも気がつき、解決するためにとって行動も伝えています。
起こった問題に対して「どのような解決策をとったのか」ということは、論理的思考を持っていると判断され、ビジネスでは好印象です。
外資系ITの志望動機
わたしは素晴らしいサービスや技術を、世の中にもっと普及させたいと考えています。
とても良い製品やサービスを常に作り続けている貴社の営業として、その夢を実現させたく、応募しました。
わたしは幼い頃からIT機器に囲まれて育ってきました。
日本の製品ももちろん優れていますが、成長するにつれ、海外製品の方が早く高性能なものを作ることに気がつきました。
そのことに気がついてから英語を学び始め、海外の新製品や新技術が発表になるたびに、プレスリリースにかじりついていました。
しかし、日本の中では日本製品への信頼が厚く、海外の良い製品が出ても爆発的に普及することが少ない傾向にあります。
わたしはそのことをとても残念に感じており、海外の良い製品を普及させる仕事を目指すようになりました。
海外製品の多くは、日本人の使いやすさに特化した説明は当然しません。
わたしが貴社の一員として働くことになったら、どのポイントをアピールすれば購買につながるかということを考え、積極的に提案していきます。
上記の志望動機でも、「素晴らしいサービスや技術を、世の中にもっと普及させたい」という自分の軸をきちんと説明しています。
また、日系企業ではなくなぜ外資系企業なのかということも、「日本では海外の良い製品が普及しづらいため、もっと製品を知ってほしい」と伝えられています。
軸のきちんとしている志望動機は説得力があり、人事担当者の目に留まりやすいです。
事前にきちんと自己分析をして、軸を定めるようにしましょう。
自己分析とともに、「将来どうなりたいか」ということも考えておきましょう。
外資系企業の多くは、成長意欲のある人材を好みます。
やる気があることをアピールするだけでなく、どのようなキャリアを積んでいきたいのかまで踏み込んで、志望動機を書いていきましょう。
ポイントを押さえて効果的な志望動機を
優秀な人材が集まり、選考難易度が高い外資系企業。
しかし、きちんとポイントを押さえて書けば、選考を通過できるエントリーシートになります。
お伝えしたように「自分自身の就活の軸」と「将来のキャリアパス」という2つのポイントをしっかりと整理することから始めていきましょう。