HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
外国人の留学生が日本で就職活動をする場合、海外と日本の企業や就活の違いを理解しておく必要があります。
この記事では、日本で就職を目指す留学生のための、応募前に押さえるべき3つのポイントを解説します。
留学生が日本で就活を成功させるには?
日本に留学している学生の中には、日本の企業への就職を希望する人は少なくありません。
留学生が日本で就活をする場合、日本人学生と同じ土俵で勝負しなければならないこともあり、自国と日本の企業や就活の違いを知っておかないと不利になるケースがあります。
「日本の就活のスケジュールがわからない」 「留学生でも日本の企業に就職できるの?」などの悩みを抱える留学生は、日本での就活を始める前に最低限知っておくべきポイントを押さえることが重要です。
この記事では、企業への応募の前に押さえておくべき「日本の就活スケジュール」「新卒採用のジョブローテーション」「留学生に求められるスキル」の3つのポイントを解説していきます。
日本での就職を目指す留学生は、しっかりチェックして就活に臨むようにしましょう。
日本の就活スケジュール
留学生のみなさんがチェックしておくべきことの一つが 「日本の就職活動のスケジュール」です。
日本には独自の就活スケジュールがあるため、自国の就活スケジュールとは異なる点を確認し、機会を逃さないように気をつけましょう。
しっかりスケジュールを確認していなければ、参加したかったインターンの期限が過ぎてしまったり、志望企業のエントリーの機会を逃したりなどの問題が起きてしまうのです。
日本では、企業が採用活動をスタートする時期に合わせて、 大学生が就職活動を本格的に始めるのも4年生の春です。
具体的には、3月から企業へのエントリーや企業説明会が始まり、4月にES(エントリーシート)の提出を行います。
その後、ESの結果を受けて6月から9月まで企業ごとの試験や面接が行われており、この時期に内々定を得る就活生も多いです。
最終的に就職活動が終わるのは10月で、その時期に採用が決まった企業の内定式が行われます。
ただし、4年生の春に企業の採用活動が始まるといっても、それまで何も準備しないわけではありません。
企業にエントリーするためには、自分が目指したい業界や企業を絞ることが必要です。
早い人では、3年生の6月から就職活動を始めています。
企業は、採用活動を始める前に大学2、3年生に向けたインターンシップの募集を夏から行うことが多いです。
3年生の6月から募集が始まるサマーインターンへ、7月から9月にかけて参加して、自分が興味のある業界や企業の説明や業務内容を詳しく知ることができます。
インターンは夏のみではなく、秋に行われるオータムインターンや冬のウィンターインターンもあるので機会を逃さないように気をつけてください。
インターンなどの経験を踏まえて、 3年生の2月までに自分の強みやしたいことを見つける自己分析を行いながら、自分に合った業界や企業を見極めるために業界研究・企業研究をして志望する業界・企業を定めていきましょう。
3年生の冬から年明けにかけては、自己分析や業界・企業分析を行いながらもインターンに参加するなど、時間的な余裕がなくなってくるので早めに準備をすることが大切です。
日本のジョブローテーション制度
日本の新卒採用の特徴にジョブローテーション制度があります。
ジョブローテーションとは、 新卒採用した社員の能力向上を目的として、人材育成計画で決められた部署の異動や業務内容の変更を定期的に行う制度です。
会社の異なる部署や業務内容を経験することで、社員の能力開発や社内ネットワークを強化することを目指しています。
日本ではスキルがない状態で採用されることが多く、長期雇用を前提としているため、入社後に研修や実際に業務の経験を経て能力を向上させていくことが多いというわけです。
つまり、ジョブローテーション制度がある企業に就職した場合、入社前にイメージしていた仕事と実際の業務が異なることがあるということです。
そのため、入社後にギャップが生まれないようにジョブローテーション制度を理解した上で入社したり、この制度のない企業を探したりするなど対策を行いましょう。
特に文系ではジョブローテーション制度があり、希望していた職種と実際に配属される職種の間にギャップが生まれやすいです。
一方で理系の場合は、技術や知識の伴う専門職であれば異動することは少なく、その道のプロフェッショナルを目指すこともできるでしょう。
外国人留学生に求められるスキル
企業が留学生に対して期待していることは何でしょうか? 日本人と同じ土俵に立って就職活動を行うために最低限身につけておくべきことと、留学生だからこそ求められる強みを紹介します。
まず、最低限身につけておくべきことは2つ。
1つめは、日本語力です。
社内の会話を全て英語にしている企業もありますが、基本的に日本の企業の共通言語は日本語のため、そこに就職する留学生にも日本語を用いたコミュニケーションを求められます。
様々な言語の中でもハイコンテクストだと言われる日本語は、単語のみではなく言い回しなども学習することが望ましいため、努力が必要になるでしょう。
2つめは、日本企業の働き方への理解です。
この記事でも紹介するジョブローテーション制度をはじめ、勤務年数や年齢で役職や賃金を決める年功序列や、基本的に定年まで雇用され続ける終身雇用など日本の企業は他国の企業と異なる点は多くあります。
そのため、留学生が自国の働き方を前提に就職活動を進めていると、企業の担当者からの印象が悪くなってしまう可能性が高いです。
日本で就職を目指す場合は、 まず日本の企業のワークスタイルを理解することから始めましょう。
次に、日本企業が留学生に求める強みについてです。
留学生に最も求められるのは 「高いスキルや能力を持つこと」であり、特にエンジニアなどの理系職やデザイナー職ではこの傾向は強くあります。
そのため、専門的なスキルがある留学生は企業にとって重宝されるため、就職活動でも有利に働くでしょう。
また、企業は留学生に対して「海外展開のための活躍」を求めています。
日本国外にも進出したいもしくは進出している企業にとって、語学力がある留学生は即戦力として扱われ、海外との取引に関するやりとりなどの業務などを任されることも多いです。
また、日本で生まれ育った人にはない視点を持つ留学生の感性や国際感覚は、企業が海外展開する際には非常に役に立ちます。
まずはインターンに参加して、日本での就活を成功させよう!
ここまで紹介した通り、日本の就活には独自のスケジュールや企業のルールなどがあり、留学生は困惑してしまうことが多いでしょう。
しかし、日本には留学生だからこその言語力やグローバルの視点などの強みを求めている企業は多くあります。
留学生で就職活動を始める際は、まずはインターンに参加してみましょう。
必ずしもそこから内定につながるとは限りませんが、企業や業界の理解を深めたり、具体的に働いている自分の姿を想像できるようになったりするため就活に役立ちます。
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