総合職と一般職の違いとは?給与や業務内容、勤務体系から徹底解説

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

はじめに

就活をしていると、企業の募集要項に総合職や一般職とよく書いてありますが、総合職と一般職の違いについて理解している就活生は多くありません。

しかし、今後数十年働いていく上で総合職で就職するか、一般職で就職するかで大きな違いがあります。

総合職と一般職の違いを知らず、「転勤があるなんて知らなかった」「他の人より給料が低い」「任される仕事がルーティンワークばかりでおもしろくない」などの不都合な事態にならないよう、この記事では給与や業務内容、勤務体系等の観点から詳しく解説していくので是非参考にしてください。

総合職とは

総合職とは、その会社の中心となる業務を行う職種です。

将来的に課長や部長などの管理職に就くことを期待されており、会社の様々な職種を経験するためジョブ・ローテーションといって部署間の異動や転勤が多くあるのが一般的です。

総合職は大きく分けて、事務系総合職と技術系総合職があります。

事務系総合職は人事・経理・総務・法務などの管理部門や、営業、経営企画などの職種に就き、技術系総合職では、研究・生産・開発・設計など、一つの製品をアイディアの段階から量産可能な段階まで手がけることが仕事です。

総合職は異動や転勤が多くあり残業もよくありますが、様々な職種を経験できるためスキルアップしやすく、将来的に昇進や昇給が見込めます。

そのため「仕事をバリバリしたい」「いろんなスキルを身につけたい」「仕事で活躍したい」という方は総合職が向いているといえます。

一般職とは

一般職とは総合職のサポートをする職種であり、主な仕事は事務などの定型的な作業になります。

具体的な仕事内容は配属される部署によって変わります。

企画職であればデータ入力やアンケート集計、営業職であれば資料や見積書の作成・電話対応・受発注作業を行います。

一般職は総合職と比べて内勤が多く転勤や異動はないですし、残業もほとんどないですが、その代わりに給料は比較的低めで、昇給や昇進はしづらいです。

そのため、「仕事とプライベートを両立したい」「実家の近くでずっと働きたい」「人のサポートをして縁の下の力持ちとして働きたい」という方は一般職が向いているといえるでしょう。

総合職と一般職の6つの違い

ここからは、総合職と一般職の違いについて、給料・異動や転勤・昇進・仕事の責任の4つの観点から解説していきます。

企業に応募する前に、どちらの働き方が自分には向いているか考えてみましょう。

給料の違い

給与の点においては、基本的に総合職の方が一般職よりも高いです。

統計データによると、大卒で初年度の年収ベースで総合職が平均216万円、一般職が195万円で21万円の差です。

(引用:e-Stat)

21万円はそこまで変わらないと思う方もいますが、この差は勤続年数が増えるほど大きくなります。

勤続8年、つまり30歳時点で総合職は平均年収323万円に対して、一般職は258万円でその差は65万円にまで広がります。

もちろんこれはあくまでも統計データであるためそこまで差が出ない会社もありますが、一般的には給与の面では一般職よりも総合職が優遇され、その差は年齢が経つに従い大きくなっていくと理解しておくとよいでしょう。

さらに総合職では会社の幹部に昇進する可能性があり、その場合は年収にかなり大きな差がつきます。

そのため、働くことにおいて年収・昇進を重視する方は総合職を選ぶべきです。

働き方の違い

異動や転勤などの勤務体系も、総合職と一般職で大きな差があります。

一般職はデータ入力や資料・見積書作成、伝票の入力、電話・窓口対応など、定型的かつ会社内部でできる仕事が多いため、基本的に異動や転勤は少なくなります。

一方、総合職の場合は様々な経験を積んでほしいため、組織の人事制度としてジョブ・ローテーションが組み込まれていることが多く、必然的に異動や転勤が多くなります。

海外拠点がある会社では、海外転勤となる可能性もあり、会社の幹部へなるための条件の一つとして海外勤務経験が含まれている会社も少なくありません。

まとめると「実家や住み慣れた土地などなるべく同じ地域で働きたい」「プライベートを重視したい」という方には一般職が向いており、「出世したい」「多くの経験を積んでスキルを身につけたい/キャリアアップしたい」という方は総合職が向いています。

昇進スピードの違い

総合職と一般職では、キャリアの点においても違いがあります。

総合職は幹部候補として採用しているので、昇進スピードは一般職よりも早いです。

大きなプロジェクトや案件を任され、結果を出せば大きく出世できる可能性があります。

一方、一般職では事務仕事が業務内容の大半となり、大きな仕事を任されることはなく昇進は望めません。

しかし、一部の企業では能力や勤務態度、評価により一般職から総合職へ昇進できる可能性があります。

早く出世して大きな裁量権を持ちたいと思う方は総合職を志望するとよいでしょう。

仕事の責任の重さの違い

任される仕事の責任度は総合職のほうが大きくなります。

総合職は幹部候補として採用され、会社の中核を担っていく存在であるため、より意思決定能力や知的能力を要求される仕事を任されることになり、必然的に責任度の大きい仕事が降ってきます。

その代わりに、仕事内容の広さゆえ残業が増える可能性が多いです。

一方、一般職の場合は総合職の補助をする職種として位置づけられているため、業務内容のほとんどがデータ入力や伝票処理、窓口・電話対応といったルーティンワークに属する仕事ですが、業務内容が日々決まっているので残業はほとんどなく定時で退社できる企業が多いです。

そのため「家庭があるので定時であがりたい」「プライベートを重視して働きたい」と思う方は一般職「仕事で活躍したい」「責任ある仕事を成し遂げたい」と思う方は総合職を選択することがおすすめです。

教育制度の違い

総合職と一般職の教育制度には大きな違いがあります。

総合職は、幅広い分野での研修や教育プログラムが充実しており、社員が多様なスキルを身につけることができるよう設計されています。

例えば、営業、企画、管理などの多岐にわたる分野での経験が積めるため、将来的に管理職やリーダー職に就くための総合力が養われます。

一方、一般職は特定の業務に関する研修が中心となります。

例えば、事務処理やサポート業務に特化したスキルを深めるための研修が行われます。

このように、総合職は多様な経験を重視し、一般職は専門性の深さを重視する教育制度となっています。

採用方法の違い

総合職と一般職の採用方法には顕著な違いがあります。

総合職は、幅広い業務に対応できる人材を求めるため、多様な経験や能力が重視されます。

採用プロセスでは、適性検査や面接を通じて、リーダーシップやコミュニケーション能力、柔軟な思考力などが評価されます。

一方、一般職は特定の業務に特化しているため、専門的なスキルや知識が求められます。

しかし、一般職の募集人数に対して応募者が多いため、倍率が高いのが特徴です。

また、IT化の進展により、事務処理やサポート業務の自動化が進んでいるため、一般職の採用数が減少している現状もあります。

総合職と一般職の今後

今後、一般職がなくなる可能性が高まっています。

その理由は、ITの普及により、一般職の仕事がAIや自動化技術に取って代わられる傾向が強まっているからです。

事務処理やデータ入力、スケジュール管理など、従来は一般職が担当していた業務が自動化されることで、企業は一般職の必要性が低下しつつあるのです。

これに対して、総合職は多様な業務経験を積むことで、柔軟なキャリアパスを描くことができます。

ジョブローテーションや異動を通じて、広範なスキルを習得し、管理職やリーダーシップポジションに昇進する機会が多くなります。

総合職の経験は、転職市場でも高く評価されるため、キャリアの幅を広げることが可能です。

したがって、総合職と一般職の区分が今後どのように変化するかを注視しつつ、自身のキャリアプランを見直すことが重要です。

総合職と一般職の選び方

総合職か一般職かどちらを志望するか迷っているという就活生の方も非常に多くいます。

そんな時はまずは自分を起点にして考えてみてください。

以下で具体的な方法を解説するので、参考にしてみてください。

将来のことを考える

まず、将来の家庭像やライフスタイルを考えることが重要です。

自分がどれくらいの収入を得たいのかを明確にし、将来的にどのような生活を送りたいかを考えます。

例えば、家族を持つことを計画している場合、高収入やキャリアアップのチャンスが多い総合職が適しているかもしれません。

一方で、仕事とプライベートのバランスを重視したい場合は、比較的安定した業務内容の一般職が適している可能性があります。

さらに、長期的なキャリアパスや昇進の機会、福利厚生なども考慮することが大切です。

将来のビジョンに合った職種を選ぶことで、長期的に満足度の高いキャリアを築くことができるので、イメージだけで決めずに慎重になることが大切です。

適性を考える

また、自身の適性をしっかりと考えることが必要です。

やればできることや向いていることを選択することで、仕事に対する満足感や達成感を得ることはできます。

しかし、できないことや向いていないことを選んでしまうと、たとえ条件が良くても業務が楽しいと感じられず、ミスマッチが発生する可能性があります。

適性を見極めるためには、過去の経験や自己分析を通じて、自分の強みや興味を確認することが効果的です。

例えば、様々な業務にチャレンジしたい場合は総合職が向いているかもしれませんが、特定の業務に集中して専門性を高めたい場合は一般職が適しているかもしれません。

自身の適性に合った職種を選ぶことで、長期的に楽しく充実したキャリアを築くことができます。

総合職と一般職の職種一覧

ここからは総合職と一般職でそれぞれどんな職種や仕事があるのかということを紹介します。

職種に分解すると非常に多岐にわたるので、正直に言って総合職と一般職で悩むというよりも、その先の業務内容までイメージした上で志望先を選ぶようにしてください。

総合職の一覧
  • 営業職
  • マーケティング職
  •  経理・財務職
  • 企画職
  • 法務職
  • 広報
  • 総務職
  • 情報システム職
  • 人事職
  • 技術職
一般職の一覧
  • 事務職
  • 営業事務職
  • 経理事務移植
  • 人事事務職
  • 秘書職
  • 受付職
  • カスタマーサポート職
  • データ入力職

総合職と一般職との適性を見極めよう!

総合職と一般職では業務内容、給与や昇進スピードが異なってきます。

就活時にエントリーするときには、自分がどのような働き方をしたいのか 総合職で応募するか、一般職で応募するかは自分がどのような働き方をしたいのかで決まるでしょう。

「いっぱい給料がほしい」「仕事をがんばって活躍したい」と思う方は総合職が向いていますし、「住み慣れた場所でのんびり働きたい」と思う方は一般職のほうが向いていると言えます。

digmeeは、企業の職種はもちろん、インターン情報や自己分析などの就活に役立つ情報を発信しています。

自身の就活の状況に合わせて確認してみてくださいね。

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