
HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
学生から就職先として非常に人気高い商社で、働く場合は総合か専門かを選べます。
総合では三井物産などを始めとする、さまざまな商品を扱うところです。
それに対して、専門商社はある商品を専門的に取り扱います。
事業の内容は主に4つに分かれていて、物流、金融、情報、事業投資です。
とくに身近なところで言うと、コンビニエンスストアに事業投資を行って経営の手伝いもしています。
世界規模のビジネスができる魅力があるのが、商社の特徴です。
そもそも商社とは?
商社は、商品やサービスの売り手と買い手をつなぐ仲介役として、国内外の取引を支える企業です。
メーカーが生産した製品を消費者や企業に届ける流通の橋渡しをするだけでなく、市場のニーズを分析し、最適な供給網を構築する役割も担っています。
また、原材料の調達や輸出入業務、物流の最適化、さらには事業投資など多岐にわたる事業を展開し、経済の発展に貢献しています。
【商社って何するの?】事業内容
総合商社は多岐にわたる業界の商材を扱い、売り手と買い手の間を繋ぐ役割を果たします。
対照的に、専門商社は特定の分野に特化し、特定の商材に強みを持っているという特徴があげられます。
また商社の業務は「トレーディング」、「事業投資」、「事業経営」という三つのカテゴリーに分けられ、新しい事業や商材の開発も行います。
それぞれのカテゴリー別に業務内容を解説していくので、商社に行きたい方はぜひ参考にしてみてくださいね。
総合商社
ここでは総合商社の主な事業内容について紹介します。
主な事業は「トレーディング」、「事業投資」、「事業経営」の3つになります。
トレーディングは総合商社の主要事業で、需要者と供給者を結びつける仲介業者の役割のことです。
この活動を通じて、商社は製品の売買取引から仲介手数料(コミッション)や売買差益(マージン)を収益として得ます。
総合商社のビジネスモデルはトレーディングと事業投資の2つに支えられています。
トレーディングは商品の売買・仲介を通じて顧客やパートナーとの関係性を構築し、世界的な取引の促進に貢献する伝統的かつダイナミックな業務です。
事業投資は総合商社が行う重要な事業の一つです。
具体的には、他社への出資や事業への投資を通じて行われることが一般的でしょう。
このプロセスでは、総合商社は投資先の企業価値向上やシナジー効果の創出を目指し、長期的な保有を通じて収益を目指していきます。
もう少し詳しく説明すると、人材、資金、情報、ビジネスノウハウなどの経営資源の提供や、事業再編を実施して投資先の価値を高めることに注力していきます。
事業投資はトレーディングと共に総合商社の収益源として欠かせない要素と言っても過言ではないでしょう。
そして企業の成長と発展に貢献しており、世間的なインパクトもかなり大きく、やりがいのある業務となっています。
商社は事業投資だけではなく、事業経営そのものに主体的に取り組む場合も増えてきました。
例えばですが、海外での病院やコンビニエンスストアの経営,水産業への進出など商社のリソースや知見を使って経営できる事業は結構多いのです。
専門商社
ここからは専門商社の主な事業内容について紹介します。
専門商社の事業内容は「トレーディング」が中心になります。
専門商社は、その名の通り、扱う商材や分野が専門ジャンルに特化している商社のことです。
専門商社はトレーディング事業が中心で、取引先は国内企業が多いです。
専門商社はトレーディングによって得られる手数料が利益となります。
トレーディングは商品を外部から仕入れるだけでなく、仕入れや運搬で必要になる手続きを顧客に代わって専門商社が担当します。
総合商社は広い分野で多様な商材を取り扱い、エネルギー、社会インフラ、食品、金属などのプロジェクトに関わります。
例えば、三菱商事などがあり、その傘下にある専門商社も存在します。
総合商社は幅広いネットワークと資金力を活かして大規模なビジネスを展開します。
専門商社は特定の分野に特化し、専門知識やネットワークを活かして顧客に対応します。
特定の商品開発や物流、販売に強みを持ち、特定の業界に深く根ざしたビジネスを行い、例えば、食品、化学品、繊維などがあります。
【商社って何するの?】主な職種は?
商社にはさまざまな職種があり、それぞれが会社の経営に重要な役割を担っています。
忙しくて激務だというイメージはありますが、その分多くの業務を経験できる業界であるため、その中でも自身の興味がある職種を見つけてぜひ挑戦してみてください。
営業
商社の営業職は、製品の販売、新規顧客開拓、既存顧客管理、市場分析を行い、商談を進めて契約を獲得する役割を担います。
物流の場合は取引先の開拓や運搬手配も営業が行うケースもあります。
もちろん、市場分析などで販売をより効率化させる取り組みも行います。
そして、海外にある現地企業と協力して資源開発や新規事業開拓に取り掛かる仕事などもあり、商社の営業職は業務内容も幅が広いです。
商品の魅力を発信する営業としての基本的な仕事から、企業の将来に大きくかかわる仕事までさまざまな経験ができます。
売上を確保するにあたって非常に重要な職種であり、商社の職種の中でも花形と言っていいでしょう。
営業事務・貿易事務
電話対応や書類の作成・管理などの一般的な事務作業をはじめ、海外との貿易関係の事務もまとめて行います。
たとえば、海外との交渉や船の予約、輸出関連書類の作成などは商社特有の事務作業とも言えるでしょう。
商社は海外企業をターゲットに取引を行う所も多く、英語を利用する場面も多々あるのが特徴です。
会社同士を繋ぎ合わせて国内外で新規事業を開拓するためにも、英語を扱えてグローバルに活躍できる人であれば重宝されるでしょう。
事業企画
事業の立ち上げや方針の決定など、企画周りを計画・立案する業務を行います。
企画を立てて事業目標を作成した後は、進捗管理などその実行をサポートするのも仕事です。
目標となる売上や利益率に応じて予算や人事を掛け合い、万全の体制を整えたうえで計画を実行に移します。
商社は自社商品やECサイト運営などを手がける所もあるため、企画する事業の幅も広いのが特徴です。
そのため、物事を上手にアレンジできる能力も求められます。
トレーダー
商社のトレーダーは原材料や製品の取引を実際に担当し、市況や需要予測に基づいて利益を追求していくことが業務となります。
世界的な市況をみながら意思決定をしていく、センスや判断力が非常に求められる職種と言っていいでしょう。
マーケティング
マーケティングは主に市場調査や広告宣伝,販売戦略の企画立案を担当します。
特に総合商社は莫大な企業のデータを保持していることも多く、このデータ分析を活かし、
国内メーカーの自社販売促進もすることが可能です。
ロジスティクス
ロジスティクスは輸送手段や倉庫管理,納期管理などの物流業務を担当しています。
総合商社等では幅広いネットワークを活かしつつ、効率的な流通手段をつくります。
最近では物流事業自体に携わり、ITと物流を掛け合わせたDXの推進も活発です。
【商社って何するの?】事業の例
さまざまな事業を行っている事は分かっても、具体的にどのような事業を行っているのかイマイチピンとこない方もいるでしょう。
ここからは、身近なところでどのような事業を行っているのか紹介していきます。
実は、就活生の方もほとんどがお世話になったことのあるコンビニエンスストアで、商社は事業投資を行っています。
売上が上がるように、経営に関する手伝いをしているのです。
主にローソンでは三菱商事、セブンイレブンでは三井物産、ファミリーマートでは伊藤忠商事が関わっています。
お客様に喜ばれるような商品の企画を提供し、少しでも多くの売上が上げられるように工夫をしています。
一見コンビニエンスストア同士の競争に見えていますが、実は商社同士の戦いと言われている程です。
自社で応援しているコンビニエンスストアの売上が上がることで、商社としてのメリットも大きくあります。
コンビニエンスストアでの配当金が上昇し商社のバリューチェーン内の収益も一緒に上がります。
商社は自動車メーカーと市場をつなぐ重要な役割を果たしています。
三菱商事は三菱自動車と連携し、国内外での販売支援や物流管理を行っています。
また、豊田通商はTOYOTAの販売網拡大を支え、新興国市場への展開を強化しています。
さらに、近年ではEV(電気自動車)や次世代モビリティへの投資も進めており、脱炭素社会の実現に向けた事業開発が加速しています。
電池関連の資源確保や充電インフラの整備にも力を入れ、持続可能な自動車産業の成長を支えています。
食品商社は、メーカーと小売業者をつなぐだけでなく、原料の調達から流通の最適化まで幅広く関与しています。
例えば、国分グループは全国のスーパーマーケットや外食チェーンに対し、多種多様な食品を供給しています。
また、加藤産業は加工食品や調味料の卸売を行い、メーカーと消費者を結ぶ役割を担っています。
さらに、商社は海外市場での食品輸出入にも積極的に関わり、日本の食文化を世界に広める動きも進めています。
専門商社における物流では、総合商社と同じく手数料を利益としているビジネスモデルは主流となっています。
しかし、それだけでは大きく成長が望めないため、専門商社はものづくりなどの生産分野にも積極的に進出しつつあります。
自社商材に関連した最終顧客に向けた製品を自ら展開することで、直接的な利益を上げるのが目的です。
【商社って何するの?】商社の種類
ここからは商社と言っても、どのような種類の商社があるのかを紹介していきます。
事業内容と一緒で、商社と言っても種類があるので覚えておきましょう。
大手の一般的な商社の場合は総合と呼ばれる区分に入る場合が多く、他にも専門的に取り扱いがある商社は専門の区分に入ります。
総合商社
ほとんどの方が商社と聞いてイメージするのが、総合商社になります。
学生の就職先としても人気が高く、三菱商事、伊藤忠商事、丸紅、三井物産などがあります。
これらの総合商社では、カップ麺からロケットまでさまざまなものを広く扱っているのも特徴です。
年間売上も非常に高く、これからグローバルに活躍したい方にもおすすめです。
1.物流
商品を取引先より仕入れて、仕入れ値に手数料を上乗せして別の取引先へと販売することで
差額の手数料分を利益として得る商社の基本的な業務内容です。
基本的な業務内容ではありますが、物流は総合商社の業務としても主要なポジションにあるため
営業職は取引先との契約締結や円滑なビジネスに向けて奔走することになります。
2.事業投資
自社が保有する経営資源、いわゆる人材や資金、情報を企業へ提供して代わりに配当金を利益として獲得します。
商社は自社で製品の生産ラインを保有するケースは少ないため、
それ以外の経営資源を他社へ投資することで既存ビジネスの拡大化や新たなビジネス創出をはじめ、企業価値の向上などに貢献します。
投資先企業の付加価値を創出することが事業投資の目的です。
3.事業経営
商社自体が事業経営に携わることもあります。
多くの業界と取引を重ねて知識がある商社だからこそ、あらゆる分野での事業経営が可能です。
たとえば、海外向けのコンビニ事業や病院経営などは商社が手がけているケースもあり、そのネットワークの広さが分かります。
事業投資先とも連携することで、効率的なビジネス拡大も狙えるのが特徴です。
専門商社
あらゆるものを取り扱っている専門の商社に比べて、こちらは各分野に特化しています。
そのため専門商社と呼ばれ、主に石油、鉄鋼などを取り扱う会社があります。
この専門商社も全国にあり、日本の経済のためにも活躍してくれているのです。
有名な専門商社の中には、メディセオパルタック、三菱食品、伊藤忠エネクスなどがあります。
専門的な知識も生かして働きたい方は、専門商社もおすすめです。
大手メーカーと関係が強い企業、総合商社と関係が強い企業、特定の商材と関係が強い企業があります。
【商社って何するの?】働くメリット
商社は就活生に非常に人気ですが、その主な理由を2つ紹介します。
他にも勿論メリットは沢山ありますが、一般的にこの理由が商社を志望する就活生が多く、転職市場でも人気な理由です。
グローバルである
商社は多国籍の取引を行い、海外駐在や多くの国での経験を積む機会が豊富です。
多くの商社が海外に支所や拠点を設け、海外語学研修などの研修制度も充実しています。
これにより、海外で働きたい人にとっては非常に有益な環境です。
商社のビジネスは世界規模で行われ、新商品の開発や新市場の開拓など、新しいことに挑戦できる機会が多いです。
日本国内に留まらず、グローバルな視点でビジネスを展開することが可能なことがメリットです。
高い給料
商社は日本において高い給料が支払われる業界の一つです。
大卒の初任給でも25万円を超えることが多く、特に総合商社では規則がしっかりしているため、安定した給料が支給されます。
例えば、コロナ禍においても残業代やボーナスがしっかり支給されるなど、経済的な安定が保障されています。
商社での高給は、努力と成果がしっかりと評価される環境が整っていることを示しており、安定したキャリアを築くことが可能です。
【商社って何するの?】必要なスキル
ここからは商社で必要なスキルについて紹介します。
語学力
商社は海外の取引先と仕事をする場合が多いため、英語力が必要となります。
ビジネス英語の力を証明する資格であるTOEICで高得点を取ると就活で有利に進めることができるでしょう。
また英語以外の言語も扱えると選考でかなり有利に進めることができるでしょう。
ドイツ語や中国語など英語以外の言語が堪能な場合、その国の取引においてかなり重宝されるでしょう。
コミュニケーション力
商社では取引先との交渉が多いため、コミュニケーション能力は必須です。
取引先の課題や意図を汲み取り、適切な提案を行うことができるコミュニケーション能力が重要です。
また初対面の取引先の方と信頼関係を築いていく必要があり、会食などで交流を深めていく必要があります。
さらにコミュニケーション能力は社内のメンバー間での調整を行う際にも必要なスキルです。
体力
商社は日々の長時間労働や出張が続く日が珍しくありません。
また取引のために、日本国内や世界中をまわる可能性が高いです。
そのため肉体的な体力がない場合、飛行機の移動などで疲れてしまう可能性が高いです。
普段の仕事からストレスをためてしまう場合が多いので、自分なりにストレスの解消を行いましょう。
【商社って何するの?】向いている人
商社で活躍できる特徴を持っている人は、主に3つの能力を持っています。
このスキルを効果的にアピールすることができれば、企業から好印象を得ることができます。
もし自分にいまこれらのスキルがなくても身に着けることは十分可能なので、意識してみてください。
好奇心旺盛な人
商社では常に新たなビジネスチャンスを捉えるため、成長意欲が高く、情報収集に熱心であることが重要です。
多様な分野や新しい市場に対して興味を持ち、変化を恐れずに取り組む姿勢が求められます。好奇心旺盛な人は、新たな機会を大切にし、積極的にビジネスの可能性を広げる力を持っています。
常に新しい情報を取り入れ、ビジネスの最前線で活躍するために必要な資質なので、企業からも評価されます。
チャレンジ精神がある人
商社では、失敗を恐れずに挑戦する姿勢が求められます。
前例のない仕事や新しい国での取引など、未知の領域に踏み込むことが多いため、高い目標に向かって熱意を持って挑戦し続ける人が評価されます。
チャレンジ精神旺盛な人は、困難な状況でも積極的に解決策を見つけ、成長を続けることができます。
商社では、このような積極的な姿勢が成功につながるので、就活でも評価される資質です。
コミュニケーションをとるのが好きな人
商社では高いコミュニケーション能力が必要です。
国内外の多様な取引先と関わり、円滑な取引を進めるために、交渉力や傾聴力、提案力が重要だからです。
特に海外の取引先とのコミュニケーションでは、語学力とともに文化の違いを理解し、信頼関係を築く力が求められます。
また専門商社では、特定分野の取引先と長期間にわたり緊密な関係を維持する必要があり、綿密なコミュニケーションが欠かせません。
【商社って何するの?】おすすめの資格
商社は、国内外の企業と取引を行い、商品の調達や販売、物流の管理などを手がける業界です。
そのため、語学力や財務知識、貿易に関する専門知識が求められます。
就活において、これらのスキルを証明できる資格を取得しておくと、選考で有利に働くことがあります。
ここでは、商社を志望する就活生におすすめの資格として、TOEIC、日商簿記検定、通関士の3つを紹介します。
TOEIC
商社の業務は、海外の取引先との交渉や契約が多く、英語を使う機会が非常に多いです。
そのため、ビジネス英語のスキルを証明できるTOEICのスコアは、就活で大きなアピールポイントになります。
特に総合商社や専門商社の海外部門を志望する場合、TOEICのスコアは採用基準の一つとなることもあります。
一般的に、700点以上がビジネスで英語を活用できる目安とされており、800点以上あればより高い評価を受ける可能性が高いです。
英語力を伸ばすことで、入社後の業務にも役立つため、早めに対策を始めるとよいでしょう。
日商簿記検定
商社では、商品の仕入れや販売に関わる会計処理を理解することが求められます。
そのため、財務データを適切に読み解くスキルを身につけるために、日商簿記検定の取得が推奨されます。
特に、簿記2級以上を持っていると、決算書の分析や財務管理ができる証明となり、経理・財務部門だけでなく営業職でも評価されやすくなります。
商社は、大規模な取引を行うため、財務の基礎知識があると業務をスムーズに進めることができます。
また、簿記の知識は会計や経営管理にも役立つため、将来的に経営戦略に関わる業務を目指す場合にも有利です。
通関士
商社は、貿易業務を行う企業が多く、輸出入に関する手続きや法律の知識が必要になることがあります。
その際に活かせるのが、通関士の資格です。
通関士は、税関に提出する書類の作成や審査、関税の計算など、貿易に関する専門的な業務を担当する国家資格であり、貿易に関わる企業では高く評価されます。
商社の貿易部門では、通関業務を専門の業者に委託することもありますが、社内に通関士の知識を持つ人材がいると、業務がスムーズに進みます。
【商社って何するの?】商社の動向
世界の情勢は常に移り変わるため、商社が生き残るには時流に乗った経営戦略が必要になります。
商社に入社する場合は、事前に世界情勢も勉強しておき、先を見越した考えや行動ができるようにしておきましょう。
以下の要素は今後の商社全体の課題でもあるため、事前に押さえておくことをおすすめします。
専門商社がグローバル化へ
専門商社は特定分野の商品を狭く深く扱う特徴があるため、分野によっては国内の取引先も減少傾向にあります。
これでは事業のターゲットを国内企業のみに向けていても効率良い成長は見込めません。
そのため海外も視野に入れた、いわゆるグローバル化が専門商社の中でも進んでいます。
海外企業との取引では英語を使う場面も増えるため、英語によるコミュニケーションが可能な人材は営業や貿易事務の役割として非常に重宝されるでしょう。
事業分野の拡大でリスク分散
資源やエネルギー分野のビジネスは、好況の際は大きく利益を生み出すことが可能ですが、不況時には利益も少なくなってしまうリスクがあります。
資源やエネルギーに限らず、何かひとつのビジネスに依存していると、会社の経営状況も情勢に大きく左右されてしまうのです。
そのため、金融分野や食品分野などの幅広い分野へと積極的に事業投資や事業経営を展開することが望ましいです。
一方の事業がうまくいってない時に、もう一方の事業がそれをカバーできる体制が整えられていれば、これによってリスクの分散を図れます。
リスクを分散させつつ、それぞれの分野で新たなビジネスチャンスを創出できれば、経営を盤石に固められ、会社もさらに成長が望めます。
DX化の推進
近年、DXの推進は、商社業界においても重要なテーマとなっています。
AIやIoT、ビッグデータの活用が進むことで、業務の効率化や新たなビジネスモデルの創出が可能になっています。
例えば、AIを活用した需要予測により、商品の供給計画を最適化し、過剰在庫や欠品リスクを軽減する取り組みが進んでいます。
また、IoTを活用した顧客データの分析により、より精度の高いマーケティング戦略を実施し、取引先との関係強化にもつながります。
DXの推進は、単なる業務のデジタル化にとどまらず、商社の競争力を高める重要な要素となっています。
【商社って何するの?】Q&A
商社業界は、多くの学生にとって魅力的な選択肢の一つですが、業界の実態について具体的な疑問を持つ人も多いでしょう。
ここでは、商社の平均年収や労働環境について、よくある質問に答えていきます。
商社の平均年収は?
商社の中でも特に総合商社は高収入の業界として知られています。
業界全体の平均年収は約630万円とされていますが、大手総合商社においては、20代でも年収1000万円を超えることが可能です。
例えば、伊藤忠商事の平均年収は約1600万円、三菱商事は約1560万円と、国内企業の中でもトップクラスの水準を誇ります。
一方で、専門商社の場合は、総合商社ほどの年収水準には届かないものの、業界や企業の成長性によっては十分に高収入を目指せるケースもあります。
商社は激務?
商社は激務のイメージが強いですが、実際の業務内容や労働環境は企業によって異なります。
特に総合商社では、海外取引が多く、時差の関係で休日にも業務対応が発生することがあります。
また、出張が多い職種では、生活リズムが崩れやすく、取引先との会食が頻繁に発生することもあります。
しかし、近年ではDX化が進み、業務の効率化が進んでいるため、以前ほどの長時間労働は減少傾向にあります。
リモートワークの導入や業務の自動化によって、ワークライフバランスの改善が進められている企業も多いため、企業ごとの働き方の違いをよく調査することが重要です。
【商社ってなにするの?】まとめ
商社は物流を始め、さまざまな事業に取り組んでいます。
そしてさまざまな商品を取り扱う総合商社と、一部の分野に特化した専門商社にも分かれます。
若いうちから自分のアイデアなどを生かして働きたいと考えている方にもピッタリな環境で、チャレンジすることに対しても評価を得られる環境です。
決まったものをただこなしていくよりも、試行錯誤しながらも果敢にチャレンジしていきたい方にピッタリな職場です。
総合商社の企業研究や商社の志望動機の書き方については、以下の記事でご紹介しているので、ぜひチェックしてみてください。