HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
【理系人気企業!】キリンはなぜ理系に人気?理系はどの様に活躍できるの?
【理系人気企業!】はじめに
食品メーカーは就活生に非常に人気の高い業界のひとつですが、中でも大手飲料メーカーである「キリン」は、文系学生・理系学生ともに就職したい企業のランキングで、常に上位に名前を連ねている人気企業です。
ここでは、キリンという企業に興味をもっている学生の中でも、とくに理系の学生にスポットを当ててキリンという企業の就職事情を紹介していきます。
理系の学生でキリンへの就職を目指しているという人はぜひ最後まで目を通してみてください。
【理系人気企業!】なぜ理系に人気?
キリンは文系・理系を問わずに新卒採用を行っていますが、とくに理系の学生からの人気が高い傾向にあります。
就職情報サイトの人気企業ランキングを見てみても、文系学生の順位よりも理系学生の順位のほうが、軒並み高くなっていることからもよくわかります。
では、なぜキリンは理系学生から人気を集めているのでしょうか。
なぜ理系の学生は、キリンで働きたいと考えるのでしょうか。
その理由を詳しく見ていくことにしましょう。
ネームバリューがある
キリンが理系の学生から絶大な人気を集めている理由のひとつは、やはり知名度の高さにあるでしょう。
現在のビール業界は非常に激しい競争が繰り広げられていますが、以前は「ビールといえばキリン」といわれるほど、圧倒的なシェアを誇っていましたし、ビール以外にも「メルシャンワイン」や「チューハイ氷結」「ジョニーウォーカー」といったアルコール飲料、「午後の紅茶」や「生茶」「キリンレモン」などのソフトドリンクも、商品者に非常に人気のある商品として広く知られています。
子供のころからキリンの商品を愛飲してきたという学生も多いでしょうから、そのような学生が「愛着のある企業で働いてみたい」と考えるのは、ある意味当然ともいえるでしょう。
絶え間ないチャレンジ
キリンが理系の学生から人気を集めているもうひとつの理由は、新しい事業にも積極的に参入するチャレンジ精神がある点です。
以前のキリンといえば、よくも悪くもビールのイメージが強かったわけですが、近年は協和発酵(現・協和発酵バイオ株式会社)やファンケルなどの事業を継承してサプリメントの共同開発を行うなど、ライフサイエンスの分野への積極的な参入姿勢を見せています。
また、2000年代には他の食品メーカーに先駆けていち早く海外の企業にM&Aをかけ、ブラジルのビール会社「スキンカリオール」を買収するなど、M&Aに対して投入した資金は、1兆円を大きく超えるといわれています。
このように、海外進出に積極的なのも、学生に人気のある理由の一因といえるでしょう。
【理系人気企業!】キリンの倍率は?
就職人気ランキングでも常に上位にランキングされている企業ですから、キリンへの就職を目指す学生も就職活動が厳しいものになるであろうことは、十分に覚悟していることでしょう。
日本各地から優秀な学生が多数応募してきますし、知名度の高い企業ということもあって「ダメもとだけどエントリーしてみよう」と記念受験的な考えで応募する学生も多くいます。
その結果、倍率も非常に高くなる傾向が見られます。
では、キリンの倍率はどのくらいになるのか、詳しく見てみましょう。
およそ200倍
キリンの新卒募集要項を見てみると、
の5つの職種について、合計で100名前後の採用を予定していることが記されています。
また、近年の採用実績は2019年が73名、2020年が98名、2021年が114名です。
一方、応募者数については正確な数字は公表されていませんが、リクナビによるとプレエントリーの人数は79524名となっています。
プレエントリーを済ませても選考に参加しない学生も多いので断言はできませんが、200~500倍程度はあると予想することができるでしょう。
【理系人気企業!】理系はどの様に働いている?
では、内定をもらった理系の学生は、入社後にどのような仕事に就くことになるのでしょうか。
上述の通り、新卒採用は5つの職種で行われていますが、 「デジタルICT戦略コース」と「事務・営業コース」は学部に関係なく募集されていて、文系学生が比較的多い職種となっています。
一方、 「研究コース(ヘルスサイエンス事業)」・「生産研究コース(酒類・清涼飲料事業)」・「エンジニアリングコース (酒類・清涼飲料事業)」は理系からの募集に限定されているので、理系学生はこの3つの仕事をすることになります。
ヘルスサイエンス事業の研究開発
理系の学生が働くことになる職種に「研究コース(ヘルスサイエンス事業)」があります。
キリンではビール主体のビジネスモデルから脱却を図るために多角化を目指しており、その狙いのひとつが、ヘルスサイエンス事業ということになります。
協和発酵やファンケルをグループ内に取り込んでいることも見ても、わかるでしょう。
ヘルスサイエンスは食料と医学をつなぐ領域をカバーする事業であり、その中で研究職は理系の知識を活用しながら健康効果を期待できる成分を発見したり、その成分がどのような効果をもたらすのかについて裏付けを行ったりするのが、主な仕事の内容となります。
研究によって新しい成分を発見すれば、従来の食の常識を覆すことにもつながる、やりがいのある仕事です。
飲料系の生産研究
キリンは、ビールをはじめとするアルコール飲料や午後の紅茶といった清涼飲料水など、数多くの製品を生産しています。
大量の製品を製造する工程においては、ほんの少しの無駄でも全体的に見れば生産効率を大きく下げてしまうことになるため、最適な生産プロセスを設計したり、常に生産体制をチェックして課題を見つけたりして、それを改善するという作業が求められることになります。
このような仕事は、理系出身の社員が行うことになります。
また、製品の製造にあたっては、効率性だけでなく、安全性の確保やコストの削減も大きな課題です。
効率性と安全性を両立するための生産管理を行ったり、コスト削減のための試みを行ったりすることも、理系の学生が就くことになる仕事のひとつです。
エンジニアリング事業
キリンほどの大企業にもなれば、食品やドリンク、サプリメントなど、さまざまな種類の製品を数多く製造することになります。
そのためには、生産研究に基づいて効率的で安全な生産設備を設計し、工場に導入する必要があります。
このような仕事を行うのが「エンジニアリング事業」の主な仕事です。
設備の導入だけでなく、導入した設備を安全に稼働させるための維持・管理を行うのも、エンジニアリング事業の大切な仕事です。
また、海外に生産拠点を設ける場合には、工場建設なども手がけることになります。
このような事業内容をスムーズに進めるため、エンジニアリング事業の社員には、機械工学系や電気工学系の知識をもつ学生が多く採用される傾向が顕著に見られます。
【理系人気企業!】キリンの今後は?
キリンといえば、日本を代表する大手企業のひとつであり、経営規模や安定性という観点から見れば、これ以上ないほど魅力的な企業だといえるでしょう。
倒産やリストラといったリスクも、現時点ではほとんどないといってもいいでしょう。
その一方で、キリンが将来的にどのような企業になっていくのかということについて、不安を感じている学生もいるかもしれません。
キリンの今後の事業見通しや将来性について、多くの専門家はどのように見ているのでしょうか。
海外事業を拡大
今後のキリンがどのような方向に進んでいくのかということを考えたときに、キーワードとなるのは「多角化」と「海外事業の拡大」ということになるでしょう。
協和発酵バイオを子会社化したあたりから食品以外部の分野へ積極的に参入するようになり、とくに医薬事業の分野への参入は、今後も続いていくと考えられます。
もうひとつの海外事業についてですが、キリンはいち早く海外進出を行ったにもかかわらず、あまり結果を出すことができませんでした。
一方で、競争相手のアサヒは、オーストラリア最大のビール会社を買収するなど、海外でシェアを伸ばすことに成功しています。
アサヒの国際事業での成功をキリンがこのまま見過ごすわけもなく、今後は海外事業を拡大していくことが予想されます。
コロナ後も時代に即した働き方を
キリンは、働き方改革にも積極的に取り組んでいます。
とくにwithコロナ時代におけるリモートワークへの取り組みについては、働く場所の選択が可能な環境整備に力を注いでいます。
そのひとつがシステムツール、ITツールの拡充です。
従来のオフィスの目的を再定義し、たとえ自宅であってもオフィスと同じように仕事をすることができるように、Webツールを最大限に活用する仕組みを構築しました。
社内会議や研修についてもオンラインを活用し、自宅での勤務を最優先させさせています。
また、リモートワークを基本的な働き方とするために、勤続年数を撤廃するなどの在宅勤務制度の拡充、育児・介護支援の拡充するための休暇制度の確立なども行っています。
今後は、さらにフレキシブルな働き方が期待できるでしょう。
【理系人気企業!】まとめ
ここまで、キリンへの就職を目指す学生のための就職情報を紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
キリンといえばビールというイメージがいまだに強いですが、多角化や海外進出への動きも活発であり、大手でありながらチャレンジ精神に富んだ企業であることがわかっていただけたでしょう。
理系の学生が活躍できる仕事も数多くあり、大学で学んだことを仕事に活かしたいと考えているなら、おすすめの就職先といえるでしょう。
要約
キリンは日本を代表する食品メーカーであり、数多くの人気商品を世に送り出していることからも、ネームバリューは抜群です。
また、積極的な海外進出や企業買収によるライフサイエンス事業への参入など、チャレンジ精神をもつ企業でもあります。
こういった理由から、とくに理系の学生からの人気が高く、就職したい企業のランキングでは常に上位に名前を連ねています。
100人前後の採用人数に対して200倍を軽く超えるほどの学生が応募してくることからもわかるように、キリンの採用選考を勝ち抜くことは、非常に難しくなっています 。
キリンに就職した理系学生が働くことになる職種は、ヘルスサイエンス分野での基礎研究・応用研究にあたる研究開発職、製造プロセスの設計や改善を行う生産研究職、生産設備の設計・維持・管理を担当するエンジニアの主に3つです。
キリンはビール主体のビジネスモデルから脱却するために、今後はさらに多角化や海外事業の拡大を目指していくと考えられます。
また、コロナ禍を契機にリモートワークの導入にも積極的であり、今後はさらにフレキシブルな働き方ができるようになるでしょう。