理系学部に人気の企業10社|就職する際のメリットとデメリットもあわせて紹介

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

「理系の就職は文系の就職よりも有利なのか?」
「学部卒業より大学院卒業の方が就職先は多い?」

理系の大学生なら、大学院へ進学するべきか、このまま就職するべきか1度は悩むでしょう。

本記事には、理系学生と文系学生の就職率や学部卒業で就職するメリット、大学院卒業で就職するメリットが書かれています。また、理系の大学生に人気の企業も10社紹介しています。就活時の参考にしてください。

この記事を読むことで、理系の大学生は、進学するべきか、就活するべきか、問題解決の糸口がみつかるでしょう。また、どのような面で理系が就職で有利なのか理由がわかるでしょう。

理系大学生の就職に関する疑問を解決したい方は、ぜひ記事を読んでみてください。

目次目次を全て表示する

理系学生と文系学生の就職先の違いは?

理系学生と文系学生の就職先の違いは、専門性のある仕事かどうかでしょう。文系学生の多くは、学生時代の専攻と関係のない職種に就く傾向があります。一方、多くの理系学生は、学生時代の経験と知識を活かせる専門分野の企業へ就職しているのです。

企業側も理系学生はスペシャリストとして、文系学生はゼネラリストとしての活躍を期待し、採用する流れにあります。

理系学部卒業で就職するメリット4つ

理系なら大学院に進学し、大学院を卒業してから就職するイメージを持っている人もいるでしょう。文部科学省が調べたデータによると、理学部の大学院進学率は41.8%です。6割近くの人は、大学院へ進学せず就職を選択しています。

多くの理系学部生が選択する学部卒業で就職するメリットとはなんでしょうか。大学院へ進学しようか、学部卒業で就職しようか迷っている人は参考にしてください。

出典:大学院の現状を示す基本的なデータ|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/giji/__icsFiles/afieldfile/2017/07/24/1386653_05.pdf

  • 実務経験が早く積める
  • 若さとポテンシャルを売ることができる
  • 大学院の費用がかからない
  • 募集が多い

1:実務経験が早く積める

学部卒業で就職するメリットは、大学院卒業よりも2年早く実務経験を積めることです。早く就職する分、給与もすぐにもらえる上に、キャリアと経験を積めます。

スキルと経験を早くから磨いておけば、若いうちに有利な条件で転職も可能です。大学院へ行く必要性を感じなければ、早く就職してキャリアを積む方が将来の計画は立てやすいでしょう。

2:若さとポテンシャルを売ることができる

学部卒業は年齢が若いため、企業へ若さとポテンシャルを売れます。企業が若い人材を採用する理由は、将来会社を担う人材として育てていきたいからです。

よって、大学院卒業よりも若く、伸びしろを持つ学部卒業は、若さとポテンシャルが就活の武器になるでしょう。

3:大学院の費用がかからない

大学院の費用がかからないことも、学部卒業のメリットです。大学院2年間の費用は、国立大で約140万円、私立大で約200万円かかります。

学部卒業で就職すれば、大学院への進学費が浮くだけでなく、働いた分の給与が入ってくるため金銭面でのメリットがあるといえるでしょう。

4:募集が多い

学部卒業は、大学院卒業よりも求人数が多くあります。先にも述べましたが、多くの企業で学部卒業を採用する理由は、若さとポテンシャルです。そのため、大学で学んでいない分野の企業でも、素養が評価されれば採用されるでしょう。

また、就職先の選択肢が多ければ、企業や仕事を吟味しながら就活ができます。これは、学部卒業のメリットといえるでしょう。

理系大学院卒業で就職するメリット4つ

こちらでは大学院卒業で就職するメリットを4つ紹介します。理系学部の人が大学院へ進学してから就活すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。それでは、詳しくみていきましょう。

  • 初任給と生涯賃金が高い
  • 大手企業から採用されやすい
  • 不況時でも就職しやすい
  • 学校推薦を受けられる可能性が高い

1:初任給と生涯賃金が高い

大学院卒業の方が学部卒業よりも、初任給と生涯賃金が高くなるでしょう。学部卒業の初任給210,200円に対して、大学院卒業の初任給は238,900円です。初任給では、給与の差をあまり感じないでしょう。しかし、データによれば40歳を過ぎると年収差は約200万円以上です。

初任給では卒業時の学歴によるはっきりとした差はありませんが、生涯賃金で考えると差は、大きくなります。

出典:令和元年賃金構造基本統計調査結果(初任給)の概況:1学歴別にみた初任給|厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/19/01.html

2:大手企業から採用されやすい

日本の大手企業は、大学院卒業を多く採用しています。そのため、大手企業へ就職を考えている場合は、大学院卒業の方が有利でしょう。

大手企業が大学院卒業を積極的に採用している理由は、大学院卒業が持っている高い専門性とスキルを評価しているからです。取りわけコンサルや大手メーカーは、大学院卒業を採用する傾向にあります。

3:不況時でも就職しやすい

大学院卒業は、不況時でも就職しやすい傾向にあります。企業は、世の中が不況になると人材育成に投資する余裕がなくなり、学部卒業を採用しづらくなるからです。不況なときこそ即戦力となる大学院卒業を企業は求めるでしょう。

4:学校推薦を受けられる可能性が高い

大学院卒業は、学校推薦を受けやすくなります。学校推薦を受けられれば、就職の選考や試験に有利です。

学校推薦を受けて企業へ応募しても、内定が保障されるわけではありません。また、学校から推薦を受けて応募した企業の内定は断れない場合が多いため、学校推薦を利用して応募するときはよく考えましょう。

理系学部卒業で就職するデメリット

理系学部卒業で就職すると考えられるデメリットとはなんでしょうか。ここからは、理系学部卒業で就職するデメリットを紹介します。就職活動に迷いがある人は、こちらも参考にしてください。

学校推薦を受けられる可能性が低い

学校推薦は学部卒業でも可能です。しかし、大学は学部卒業を企業へはほとんど推薦しないでしょう。

学校推薦は、企業と大学の信頼関係があって成り立つ制度です。したがって大学は、できるだけ優秀な人材を企業に推薦しようと考えます。そのため、学部卒業よりも多く研究し、講義も多く受けている大学院卒業の中から選び推薦するのです。

大学側は学部卒業よりも大学院卒業の方が、学校推薦を受けるのにふさわしいと考えています。よって、学部卒業が大学院卒業と競って、学校推薦を勝ち取るのは難しいでしょう。

専門性の高い職種は採用されにくい

専門性の高い職種は、大学院卒業を求める傾向にあります。そのため、学部卒業は、専門性の高い職種に採用される可能性は低くなるのです。また、即戦力を求める職場も同じく採用されにくいでしょう。

もし、学部卒業で研究職に就きたい場合は、中小企業やベンチャー企業を目指すと良いでしょう。

理系大学院卒業で就職するデメリット

こちらでは、大学院卒業で就職するデメリットを紹介します。大学院へ進学しようか学部卒業で就職しようか迷っている人は、理系大学院卒業で就職するメリットと合わせて参考にしてください。

研究と就活の両立は大変

大学院卒業は就活時、研究と就活を両立させる必要があるため、スケジュール管理が大変です。

スケジュール管理が甘いと、希望する企業への応募のタイミングを逃してしまうことも考えられます。大学院卒業が効率よく就活するためには、スケジュールの把握や学校推薦を利用するなどの対策が必要です。

理系学部卒と比べられる

大学院卒業は即戦力として採用されるため、本当に即戦力となっているのか就職した先の学部卒業と比較されがちです。

特に、企業とのミスマッチが起きている場合は、学部卒業と比較されたのをきっかけにして、風当たりが強くなることもあります。そのため、就職するときは企業とミスマッチが起きないよう、企業分析や自己分析をしっかりしましょう。

学部卒業と大学院卒業の就職の違い

学部卒業は大学院卒業よりも幅広い職種の企業から望まれます。また、文系学部卒業が就職する職種にも挑戦が可能です。一方、大学院卒業は専門性の高い職種に就職する傾向にあります。

このように、学部卒業と大学院卒業では就職にも違いがあるのです。ここからは、学部卒業と大学院卒業の就職の違いについて詳しく紹介していきます。

大学院卒業はスキルや基礎が求められる

大学院卒業は、即戦力として採用されることが多いでしょう。そのため、就活では入社後に即戦力となるスキルや基礎能力が身に付いているかどうかを評価されるのです。

就職先として自分が研究していた分野以外にも、大学院で身に付けた高度なスキルを活かせる企業へ採用される傾向にあります。

学部卒業はポテンシャルが求められる

企業は、即戦力としての能力よりもポテンシャルを評価して、学部卒業の採用を決めています。面接時に将来会社で活躍する人材となるか、伸びしろを評価されるのです。

このように、学部卒業はポテンシャルで採用される場合が多いため、大学で専攻していた分野でなくとも就職先として選択ができます。学部卒業は将来性で就職が可能なのです。

理系学部の就職で失敗しないためのポイント3つ

忙しい理系学部の大学院卒業が、就職に失敗しないためのポイントを紹介します。上記で説明した「理系大学院卒業で就職するデメリット」を踏まえて紹介していきます。就活を成功へ導くための参考にしてください。

  • 即戦力として採用されることを意識する
  • 人気の職種は早めに就活を始める
  • 自己PRと自分にできることを説明する

1:即戦力として採用されることを意識する

大学院卒業は即戦力として採用されます。したがって、面接では自分は即戦力になれるというアピールが必要です。

対策方法が自分だけではわからないときは、OB訪問でOBに相談してみてください。就職エージェントの活用も1つの手段です。

企業分析した結果、職種や業務を理解して就職を希望している旨を面接時にアピールできれば、採用されやすくなります。また、就職後のミスマッチも防ぎやすくなるでしょう。

2:人気の職種は早めに就活を始める

人気の職種に応募する場合、スケジュール面でも事前準備のためにも早い段階から就活を始めましょう。

人気のある職種は応募者も多くなり、応募者が多ければ企業側も応募者の中でもレベルの高い人を採用しようと考えます。

優秀な人材であると思ってもらうためにも、入念な面接対策と準備が必要です。そして、企業分析や自己分析を入念にしておく必要もあります。また、積極的な説明会への参加や内定につながりやすいインターンシップへの参加も重要な要素となるでしょう。

早めに動いていれば説明会やインターンシップに参加しても、研究と両立させるべくスケジュールの調整も可能です。学校推薦を利用する場合も、人気の職種に応募するなら早い段階から就活を始めておく方が後悔は少ないでしょう。

3:自己PRと自分にできることを説明する

企業に即戦力になる人材であるとアピールするには、自己PRだけでなく自分にできることも説明しましょう。

大学院卒業が企業に採用してもらうためには、企業が望む即戦力となる能力を持っている必要があります。その能力を見極めるには、自分の能力とスキルを分析し企業が望む人材像と自己のスキルがマッチしているか確かめる必要があります

理系の大学生に人気の企業10社

理系の学部には、工学部、農学部、医学部、薬学部などがあります。このような理系の学部の大学生に人気がある企業はどういった企業なのでしょうか。ここでは、理系の大学生に人気の企業10社を紹介します。

1:味の素

味の素株式会社は、冷凍食品や調味料、ヘルスケアなどの事業を軸としています。うま味調味料や中華合わせ調味料など、味の素株式会社からは知名度のある商品が多く販売されています。

理系の大学生に、味の素株式会社が人気な理由は以下が考えられます。

・食品以外にバイオや生物、化学などの分野にも専門性のある研究開発要員が多く在籍しているから
・幅広い分野で研究開発がされているから
・研究開発費に多く投資されているから

2:明治グループ

明治グループとは、純粋持株会社「明治ホールディングス株式会社」やその傘下の「株式会社明治」と「Meiji Seikaファルマ株式会社」などで構成されています。

株式会社明治はお菓子や加工食品などで有名な企業です。また、Meiji Seikaファルマ株式会社は医療用医薬品を開発販売している企業になります。

明治グループが理系の大学生に、就職先として人気があるのは以下のような理由からでしょう。

・IotやAIを利用し実証実験しているから
・ものづくりの力を活かしたスケールの大きな仕事ができるから
・ものづくりを企業の中心部であると考えている企業であるから

3:ソニー

ソニー株式会社は、エレクトロニクス・プロダクツ&ソリューションを主な事業としている会社です。

ゲームやゲームサービス、音楽を扱うエンターテインメント事業、AI開発、金融業など幅広い事業を展開しています。理系の大学生にソニー株式会社が人気のある理由は以下が考えられます。

・幅広い分野で事業展開しているから
・最新技術を開発していく現場であるから
・キャリアを後押ししてくれる制度が整っているから

4:森永乳業

牛乳や乳製品などの製造と販売を主な事業としている森永乳業株式会社は、理系大学生に人気の企業です。「マウントレーニア」や「森永のおいしい牛乳」といった商品の販売、腸内環境を良好にするラクチュロースを製造しています。

森永乳業株式会社が理系の大学生に人気な理由は、以下のように考えたからでしょう。

・若手育成の制度が充実している
・福利厚生制度がしっかりしている
・世界に貢献できる研究開発が可能である

出典:多様な面を持つラクチュロース:開発と整理効果に関する最近の研究動向|森永乳業(株)食品総合研究所
参照:https://www.jstage.jst.go.jp/article/milk/50/2/50_39/_pdf/-char/ja

5:カゴメ

カゴメ株式会社は、食品事業や飲料事業、農事業を展開している企業です。販売している商品に「カゴメトマトケチャップ」や「野菜生活100」があります。理系の大学生がカゴメ株式会社を希望する理由は、以下のことが考えられます。

・野菜系飲料の開発ができるから
・研究開発で人の健康に携われるから
・食の安全のために、農薬分析や放射性物質分析にも力を入れているから

6:サントリーグループ

サントリーグループは、食品事業やビール事業、ワイン事業などを展開しています。コンプライアンスを基に「サントリーグループ企業倫理綱領」を定めており、「水と生きる」をモットーとしている企業です。

理系の大学生にサントリーグループが人気である理由は、以下のことが考えられます。

・テクノロジーを使い世界で初めて青いバラの開発に成功しているから
・水や環境を研究しているから
・研究開発を企業の要としているから

7:資生堂

株式会社資生堂は、化粧品事業やレストラン事業などを展開している企業です。OUR MISSION、OUR DNA、OUR PRINCIPLESの3つを企業理念として掲げています。

株式会社資生堂は、多くの理系の大学生にとって以下のような理由で人気なのでしょう。

・活躍できる場が世界中にあるから
・化粧品の研究と開発にかかわることができるから
・個性を尊重してくれるから

8:NTTデータ

NTTデータは、NTTグループ会社の1つです。ネットワークシステムサービス事業やシステムインテグレーション事業を展開しています。

NTTデータが理系の大学生に人気であるのは、以下のような理由に至ったからでしょう。

・ビッグデータを活用したグローバルな開発に興味がでてきた
・インフラにかかわる仕事がしたい
・ロボット開発に携わりたい

9:アサヒビール

アサヒビール株式会社は、アサヒホールディングス株式会社のグループ会社です。ビール類、その他酒類、ノンアルコール飲料の製造販売事業を展開しています。

理系学生にアサヒビール株式会社が人気のある理由は、以下のように考えたからといえるでしょう。

・ビールの商品開発に携わりたいから
・育休後復職率が高いから
・資格取得支援制度があるから

10:トヨタ自動車

トヨタ自動車株式会社は、自動車の製造と販売事業を展開している企業です。近年、トヨタ自動車株式会社は、時代の変化とともに、自動車産業のこれからを考えるようになりました。その結果、自動車つくり会社からモビリティカンパニーへ変化している最中です。

トヨタ自動車株式会社が理系の大学生に人気な理由は、以下のことが考えられます。

・新しい自動車つくりにチャレンジしたい
・支援ロボット開発に携わりたい
・大学でしていた研究を今度は企業側に立ってそのまま続けたい

理系と文系の就職率はさほど変わらない

文部科学省と厚生労働省が発表したデータによると、文系大学卒業者の就職率は96.0%になっています。そして、理系大学卒業者の就職率は95.9%です。データから分かるように、理系大学卒業と文系大学卒業で就職率は変わらないといえます。

出典:令和2年度大学・短期大学・高等専門学校及び専修学校卒業者の就職状況調査(4月1日現在)について|文部科学省厚生労働省
参照:https://www.mhlw.go.jp/content/11804000/000794558.pdf

理系学部の就職を有利に進めよう

理系学部卒業は、文系学部卒業に比べると就職が有利であるといわれています。しかし、実際の就職率は、変わらないといってよいでしょう。

そんな理系学部の就職先は、学部卒業と大学院卒業で違ってきます。自分が希望する職種へ就職するには、学部卒業で就職するべきか、大学院へ進学するべきかを見極めて、就職を有利に進めましょう。

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