ジョハリの窓で自己分析をする3つのメリット|紙とペンを使う方法の手順を解説

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

「あなたは進学や就職前にジョハリの窓を実施したことはありますか?」 「周りから自分のことをどう見られているのか気になることはありませんか?」 「新しい自分を見つけたいと思いませんか?」 その時に役立つのはジョハリの窓です。しかし、正しいやり方を理解していないと、せっかく実施しても無意味なものになってしまいます。

ここでは1人や複数人で行う方法とジョハリの窓がもたらす4つの窓の意味を説明します。また、ジョハリの窓を実施するにあたっての注意点もありますので、この記事を読んで理解しましょう。

正しいやり方を覚えて実施することで、今まで気づかなかった新しい自分を知ることができ、就活での自己アピールや周りとのコミュニケーションの円滑に繋がることができます。

ジョハリの窓って?

ジョハリの窓とは、自己分析をしつつ相手とのコミュニケーションがどれだけ表現できているのかを知る心理学モデルです。またコミュニケーション向上のほかに、自己開発のために今の自分を知ることができます。

ジョハリの窓を行うことで現在の自分を理解し、また、自分では気づかない特徴や相手からどのように思われているのかも分かります。自己開発する方法として役に立つのがジョハリの窓です。

ジョハリの窓により、内に秘めていた自分を開示することで相手との距離が縮んでチームワークの信頼関係がより強くなります。

ジョハリの窓で自己分析をする3つのメリット

ジョハリの窓を使って自己分析することで得られるメリットが3つあります。自己分析をして相手のコミュニケーションを円滑にするためにはジョハリの窓が必要不可欠です。

初めてジョハリの窓を行うあなたは、知らなかった自分の一面を知ることができるので面白さもあることでしょう。

下記ではジョハリの窓で得られる3つのメリットについて詳しく説明します。

1:自己の表現不足を知ることができる

コミュニケーションをする上で、自分の考えに自信がなく黙ってしまう人や秘密にしたいという人は、ジョハリの窓を行うことで自己表現不足を知ることができます。

感情をうまく表現できない人や秘密主義の人は自己表現不足と分析されます。

2:自己認識のずれを発見できる

自分の性格はちゃんと理解していると思う人も少なくありませんが、実際は相手から見た自分と自分が思っている性格とは違うことがあります。これが自己認識のずれです。

自分ではこう思っていても、相手が自分のことをどう見ているのかを確認することで、印象がどのように伝わっているのかが分かります。

自己認識のずれを発見できれば、自分を成長させるための手がかりがつかめます。

3:今まで気づかなかった自分の欠点が分かる

ジョハリの窓を行い相手の目を通すことで、今まで気づかなかった自分の欠点に気づくことができます。また、自分では見えていなかった新たな一面を知ることも可能です。

欠点に気づくことで、自分には何が足りず何が必要かを考えることができます。

ジョハリの窓で自己分析をする3つの方法

自己分析をするためには1人と複数人で行う2通りがあります。複数人で行う方法は2つあり、1人の方法と合わせて全部で3つです。

下記ではジョハリの窓で自己分析をする3つの方法を詳しくお伝えします。

1:自己診断ツールを一人で利用する

自己診断ツールを利用して一人でも行うことができます。web上で質問に解答するだけで自己分析が可能です。

1人でも自分が思っている自分と相手から見た自分を比較分析できるため、一緒にやってくれそうな相手がいない場合は、自己診断ツールを利用するのもよいでしょう。

2:複数人でアプリを使う

ジョハリの窓に繋がりあるアプリや自己分析アプリなどをインストールすれば、事前準備が必要なく手軽に複数人で行うことができます。

就活生や受験を考えている忙しい人には、手間が省けるアプリの利用がおすすめです。

3:複数人で紙とペンを使う

一番手軽にジョハリの窓を利用する方法は紙とペンを使います。自由な書式やチーム独自の項目、決められた項目で自分や相手に対する分析が可能です。

二人でもできますが、客観的な視点からの自分を知るためには複数人で行いましょう。

ジョハリの窓で使われる4つの「窓」

自己分析にはジョハリの窓で使われる4つの「窓」が重要になります。この4つの窓にはそれぞれ意味があり、その意味を理解することが自己開発に繋がるのです。

自己開発に繋がる4つの窓が、どのような意味を持つのか詳しく説明します。

1:「開放の窓」

自分と相手の分析結果が共通していることを表します。開放の窓に当てはまる項目が多い場合は、自分の性格や能力などが相手にも伝わっており、きちんと自己アピールができている証です。

また何人の人がその項目にあてはめたのかも重要になります。数が多いほど強いことを示します。

一方、開放の窓に当てはまる項目が少ない場合は、自己開示がうまくできていないことを意味します。自分のことを理解してもらえていない可能性が高いです。

2:「秘密の窓」

秘密の窓の意味は、自分だけが知っていて相手は知らないことを表します。秘密の窓に該当する項目が多いほど、周りには伝えていない秘密の部分が多い、自己開示をしていない、という状態の表れです。

自分の全てをさらけ出す必要はありませんが、秘密にしていることが多いければ多いほど、上手にコミュニケーションをとることが難しくなります。しかし、周りと共有できる範囲内で自己開示できれば自然と親しみやすくなりコミュニケーションを楽しむことができます。

3:「盲点の窓」

自分では気づいていないが相手は自分の性質を知っている、という意味を持つ盲点の窓です。

盲点の窓に該当する項目が多い場合は、自己分析が苦手だったり、自分の性格を理解していなかったりする傾向が強いです。また、相手に言われて気付かされる癖や得意分野、長所や短所があげられます。

得意分野や長所がポジティブなら、これを機会に伸ばしていきましょう。

逆に、自分が気づかなかった癖や短所が分かった場合は、知らない間に相手を傷つけたり、嫌な思いをさせてしまう可能性があります。気付かされた時点で自覚して直すことで、自分の成長に繋がっていきます。

4:「未知の窓」

自分も相手もまだ知らない自分の性質があることを意味するのが未知の窓です。未知の窓に該当する項目が多い場合は、隠れた才能を秘めている可能性があります。

新しい自分を発見できるヒントが隠されています。ヒントを元に自分を導くことができれば、新たに自己開発されていくことでしょう。

紙とペンを使ってジョハリの窓による分析を行う5つの手順

ジョハリの窓による自己分析をするためには紙とペンを使います。

ジョハリの窓による分析を行う手順は5つあり、手順通りに行うことで簡単に自己分析ができるのです。

それでは分析を行う5つの手順を詳しく説明します。

1:紙とペンを用意する

はじめにペンと紙を用意します。紙は1人当たり2枚用意します。1枚目の紙は自分が記入する紙で2枚目の紙は参加人数分用意が必要です。参加者一人一人が全員記入するため、例えば6人参加する場合は36枚紙を用意します。

紙とペンを使ってジョハリの窓を行う場合は、分析の効果を出しやすくするために複数人で行うようにしましょう。人数が少ないと分析結果の効果が出づらい可能性があるため、4人以上いることをおすすめします。

2:自分の性格に当てはまるものを書き出す

まず、紙1枚目に19項目ある性格の中から自分に当てはまる性格を全て選んで書き出します。

性格19項目は以下です。

1.頭が良い 2.発想力がある 3.段取り力がある 4.向上心がある 5.行動力がある 6.表現が豊か 7.話し上手 8.聞き上手 9.親切 10.リーダー資質がある 11.空気が読める 12.情報通 13.根性がある 14.責任感がある 15.プライドが高い 16.自信家 17.頑固 18.真面目 19.慎重

ここで記入したものを他の人には見られないよう注意しましょう。見られてしまうと、ちゃんと分析ができなくなる可能性があるからです。

3:協力してくれる人に自己分析をする人の性格に当てはまるものを書き出す

自分に当てはまる性格の項目を全て書き出したら、次は協力してくれる人の紙にその人に当てはまる性格の項目を書き出します。

書き出す時の注意点があります。紙は全員に回すため、次の人が書きやすいように自分の名前は書かずに無記名で記入しましょう。

4:自分の性格が書かれた紙を4つの窓に種類別に分ける

全員分の書き出しが終わったら、自分の性格が書かれた紙を集めて4つの窓別に分けていきます。

4つの窓別に分ける時のポイントは以下です。

・「開放の窓」は自分と協力者の両者が選んだ項目 ・「秘密の窓」は自分のみが選んだ項目 ・「盲点の窓」は協力者のみが選んだ項目 ・「未知の窓」は自分も協力者もどちらも選ばなかった項目

5:紙を自分のところに戻す

全員分書き終えたら、自分の名前が書かれている紙を集めて項目を窓別に分けます。そして書かれた内容を確認することが大切です。

また、協力してくれた人との認識のずれも忘れずに確認しましょう。

ジョハリの窓を利用する時に気を付ける4つのこと

ジョハリの窓を行うことは、自分自身を知るきっかけとなり、新たな一面に気付かされるとても意味のある心理学モデルです。

しかし、ジョハリの窓を利用する際に気を付けていただきたいことが4つあります。

1:信頼関係のある人に協力してもらう

ジョハリの窓を行うには、自己開示が重要になるため、信頼関係のある人に協力してもらいましょう。お互いのことをよく理解している同士で行うことで、本音を伝えることができるため新しい自分を知ることができます。

自分でも気づかなかった自己を知り、心を開放することでコミュニケーションも円滑になるでしょう。

性格に関する項目の場合、コンプレックスを抱いている部分に触れることもあるため、逆にストレスを生じてしまう可能性があります。そのため、参加に抵抗を感じている人に強制することはやめましょう。

2:ネガティブにならないようにする

自己開示が必要なためネガティブな表現はしないよう言葉選びには気をつけましょう。できる限りマイナスの印象を感じさせないことが重要になります。

ネガティブな表現を変えるだけで正直な意見が出やすくなり、自分の分析結果に動揺することなく素直に受け取ることができるでしょう。

しかし、協力してくれた人が相手を批判するようなネガティブな表現を使って、場の雰囲気を悪くしてしまう可能性があります。この場合は雰囲気を改善できるように、参加者の中にジョハリの窓を円滑に進行できる人を協力者に入れましょう。

3:ポジティブな言葉を使うようにする

性格や能力に関する項目は、ポジティブな言葉を使うようにします。ジョハリの窓を行うために重要なことは相手を否定してはいけないことです。

例えば、「臆病である」は「慎重である」のようにポジティブな言葉にすることで相手の捉え方が変わり精神面での負担が減ります。

しかし、「明るい」という項目があり、そこに丸がついていないと逆に「暗い」と捉えられ、評価を受けたあなたはショックを隠しきれないことでしょう。周りからの評価が気なる人ほどこうした傾向になりやすいです。

4:協力している人によって結果が違うことを知っておく

協力している人との関係性や相手の観察力の違いによっては、分析結果が異なることを知っておいてください。

会社で行う場合は、企業側が社員一人一人の特性を理解できるとともに、組織内の人間関係の活性化につなげることができます。お互いの特性を理解することで、チームワークの強化に繋がりコミュニケーションが円滑にできるからです。

また学生の場合は、新しい自分を発見することができるので就活に役立ちます。自己分析することで、自己アピールがうまく伝えられるほか、自分の適正にあった職業を選ぶことができるからです。

ジョハリの窓を使って自己分析をしてみよう

自分のことは自分が1番理解していると思っていても、ジョハリの窓を実施することで、周りからどのように思われているのか、自分でも気づいていない新しい自分に出会えることができます。

ジョハリの窓で自己分析を行うことで、相手との認識のずれに気づかされることがあります。その認識のずれを受け止めることで、コミュニケーションの向上や自己開発に繋げていきましょう。

ジョハリの窓を正確に実施するためには自己開示が必要になります。この開示を嫌がる人を無理に参加させては逆にストレスを与えてしまうことを念頭に置いて、信頼できる人に協力してもらうことが大切です。

ジョハリの窓のやり方は難しくはありません。新しい自分の発見とコミュニケーションの向上のためにジョハリの窓をぜひ実施してみてください。

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