HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
就活をはじめる際に、自己分析は欠かすことができません。
なぜなら、自身が持っている性質や気質は、職業選択の上でも重要な判断材料となるためです。
しかし、自分の特性というものは案外気づきにくく、時には自意識が邪魔をして冷静に客観視できないこともあるでしょう。
そんなときは、心理テストを活用することがおすすめです。
いくつかの質問に答えるだけで、どなたでも簡単に自己分析を行うことができます。
時間も5分とかからないため、忙しい就職活動の最中にはうってつけです。
【心理テストの紹介】性格診断と心理テストの違いについて
性格診断にはさまざまな種類が存在しますが、広い意味でいうと、自己診断型のテストのことを指しています。
その多くがマイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標に基づいて作成されていますが、主に性格や行動の傾向を評価することに用いられています。
心理テストというとまず思い浮かぶのは心理検査ですが、こちらの多くは専門機関や医療機関で実施されるケースが多いでしょう。
知能検査、発達検査、性格検査などを通して、性格傾向や知的・発達段階、認知機能などについて測定や把握をします。
心理検査を受けるためには、費用や時間も必要ですし、内容も少々専門的です。
そのため、就職活動にあたっては、より簡易的に短時間で自己分析ができる心理テストを活用するのがおすすめです。
心理テストでは短い設問に答えるだけで、個人の日頃から染みついているであろう思考の癖や、イメージのような抽象的なものからでも自身の傾向を知ることができます。
そのため、性格診断では気がつかない部分を把握し、より多角的な自己分析が可能となるでしょう。
【心理テストの紹介】無料でできる心理テストの紹介
いざ心理テストを探してみると、インターネットにはたくさんの情報があふれています。
心理テストという名称を広い意味で使っているサービスも多いため、どれを選べばよいのか混乱してしまうかも知れません。
就職活動の自己分析に用いるのであれば、学術的に確立された理論を元に作られたものや、専門家の監修により作成されたものですと、精度が高いのでおすすめです。
現在はインターネットにも良質な心理テストが公開されており、しかも無料で受けることができますので、そのうちの代表的なものをいくつかご紹介します。
16test-精密性格診断テスト
16TESTの目的は、人の性格を分析することです。
設問に答えることにより、回答者の行動傾向や意思決定の際の心理を洗い出し、いくつかのモデルに分類します。
こちらの心理テストはユングのタイプ論やマイヤーズ・ブリッグス・タイプ指標に基づいて作成されており、そのため導き出された分析データの信頼性は高いです。
問題数は90問ほどありますが、解答所要時間は5分と短いため、気軽に受けられます。
分析結果もわかりやすく動物に例えてくれるため、どなたでも簡単に理解できるのが特徴です。
性格はもちろん、適職や相性、恋愛、似ているキャラや有名人などについても知ることができるため、自己分析を楽しみながら行えます。
得られた結果は就職活動のみならず、日常生活においても役立ちますので、一度試してみるといいでしょう。
mgram
エムグラム診断は、世界で700万人以上に利用されている、とてもメジャーな心理テストです。
蓄積された膨大なデータを用いた高精度アルゴリズムにより、自身の回答を分析し、診断をしてくれます。
解答所要時間は15分ほどで、問題数は105問です。
設問に対し選択肢を選ぶ形になるため、案外サクサクと進めることができます。
メールアドレスの登録は必須となりますが、無料で利用できるのも嬉しいところです。
入力された回答を元に、合計で60通りある性格の中から自分に合う8種類の性格が表示され、具体的に自分がどのような人間なのかを知ることができます。
分析結果が簡潔でとてもわかりやすく、実際にあたっているという声が非常に多いというのも特徴のひとつです。
https://mgram.me/ja/user/profiling/edit
心理テスト性格無料診断
こちらのサイトでは、国家資格でもある公認心理士や精神保健福祉士が監修を行った、さまざまな心理テストを受けることができます。
とくに人気なものは、コミュニケーション総合能力診断、エゴグラム、ストレス診断、SAD診断、自己・他者肯定感診断、性格診断ビッグファイブ、アイデンティティ尺度診断です。
各心理テストのページには概要と使い方、また詳しい解説も掲載されていますので、どなたでも理解しやすいのが特徴です。
また、自身の診断結果が一般的な平均全体とどのくらい差異があるのかがわかるように、グラフでも図解してくれます。
さらに、診断結果に対しての具体的なアドバイスも掲載されているため、就職活動の面接にも活かすことができるでしょう。
問題数はテストによって異なりますが、おおむね短時間で終わるものばかりです。
専門家監修による精度の高いさまざまな心理テストが無料で受けられますので、おすすめです。
【心理テストの紹介】心理テストのメリット
心理テストを受けることにより自身がこれまでに気づかなかった特性や、隠された一面を知ることができます。
そうすることによって自己への理解が深まり、就職活動におけるあらゆる場面で役に立つでしょう。
とくに職業を選ぶ際や、面接対策、採用後の職場でも円滑な人間関係を築く上で有効です。
自身の長所や短所も客観的に分析してくれますので、履歴書を作成する際の自己PRにも活かすことができるなど、さまざまなメリットが挙げられます。
では、具体的にいくつかの例を詳しく見ていきましょう。
性格が分かる
心理テストを行うと、まずは性格を把握することができます。
前述のように、心理テストでは普段の思考の癖やイメージのような抽象的なものからでも、自身の傾向や特性をつかむことができるため、性格診断ではわからなかった意外な一面にも気づけることがあります。
しかし、その日の気分や体調によっては、設問に対する回答も普段と違うものが多く出てきてしまうこともあるでしょう。
そのため、なるべくコンディションが整っているときに落ち着いた気持ちで受けるのが一番ですが、心理テストも当たる場合とそうでもない場合があるため、当たらない場合はほかのテストを試すことも肝要です。
さまざまな種類の心理テストを試すことにより自分の中で蓄積される分析データも増えていきますので、一つ一つを吟味しながら自身でより深い自己分析が行えるようになるでしょう。
向いている職種が分かる
心理テストの結果には、自身のさまざまな特性が詳しく書かれています。
テストによっては自身の持ち味を分かりやすくグラフ化しているものや、全体の平均と比較してとくに優れている部分を示してくれるものもあり、色々な角度からより深く自身を理解することができるでしょう。
さらに、これらの特性や分析された性格、思考の癖などを改めて把握することにより、適正のある職種を知ることができます。
なかには導き出された結果に対してのアドバイスや、専門家からのフィードバックが豊富なものもあり、自身の意外な得意分野や隠れた才能に気づけることもあるのです。
今まで視野に入れていなかった職種や、自身では向いていないと思い除外していた仕事があれば、改めて選択肢に入れてみるきっかけにもなります。
もし、得られた結果が志望している職種と一致していなかったとしても、自身の新たな可能性を見出すことにもつながるでしょう。
自分でも気づかない部分を発見できることもある
心理テストを行う一番のメリットは、新しい自分の発見ができることです。
人は自分自身の評価に関しては、さまざまな思い込みや刷り込みを持っています。
なかには過去の出来事により、自身をマイナスに評価してしまっている人も多く、とくに日本人は気質的にも自己を低く評価しがちです。
その点で自分という存在を客観的に分析してくれるこれらのテストは、自己分析に非常に効果的であるといえます。
とくに、今現在の自身の回答がそのままフィードバックされますので、過去の自分ではなく、今の自分にフォーカスをした分析を行うことができます。
テストを受けるのにはインターネットに接続されたパソコンや携帯電話が必要ですが、心理検査のように他者を介せずに受けられますし、結果を誰かに見せる必要もありません。
ですから人の目を気にせずに落ち着いて自己と向き合うことができるので、素の自身に対する貴重な見解や新たな発見も得られるでしょう。
情緒
心理テストでは、自身の情緒面についても把握することができます。
ささいなことで落ち込みやすかったり、つい小さなことでもイライラしてしまったり。
なかにはいつも笑顔でいる代わりに、心の中は緊張でいっぱいの人もいるかも知れません。
このように自身の情緒について知ることで、もし大きく偏りが生じている場合には、その原因や対策を考えるきっかけを得ることができます。
メンタルコントロールは就職活動のみならず、長い人生を生きていく上で非常に大切なスキルです。
しかしながら社会人になると仕事で忙しくなり、自分と向き合う時間を作ることもなおざりにされがちです。
ですから学生時代のうちに自分の情緒を知り、日頃からメンタルコントロールの練習を行えるとよいでしょう。
心理テストの中には情緒面に関するアドバイスをしてくれるものもありますので、きっと自身の理解へ役立つはずです。
ライスケール
ライ・スケール(Lie Scale)とは、虚偽の程度を表す尺度のことです。
企業では採用試験の際に性格適性検査を実施することも多いのですが、ライ・スケールが設問として組み込まれた状態で出題されることがあります。
具体的な設問例としては「今までに一度も嘘をついたことがない」「人の悪口を言ったことがない」「何かに失敗をしたことがない」などです。
日常生活の中で、多くの人がついしてしまったことがあるような内容の設問が主となります。
ライ・スケールの主な目的は回答者が見栄を張り嘘をついていないか、面接や書類に記載されている意見と食い違いがないかなどを確かめることです。
そのため、ライ・スケールで虚偽が多いと判定されてしまうと、回答者の人柄の信用が下がるのみならず、テストへの回答自体も疑わしいものとして処理されてしまいます。
そうならないためにも、まずは心理テストでさまざまな設問に慣れておく必要があるといえるでしょう。
回答の際に嘘をついていないか、無意識的にでも自分を大きく見せようとしていないかを知ることができるからです。
【心理テストの紹介】心理テストを受ける際の注意点
せっかく心理テストを受けても結果が当たらなかったり、あまりにもかけ離れたものばかりだったりすると、自己分析に役立てることはできません。
回答の際につい自分をよく見せようとしてしまうと、無意識のうちに見栄を張るような回答癖がついてしまいます。
そうなると企業が実施する性格適性検査の場でも癖が出てしまったり、ライ・スケールの判定を受けたりしかねません。
それでは一体どのような姿勢でテストを行えばいいのか、具体的に見ていきましょう。
嘘をつかない
前述のライ・スケールでも分かるように、心理テストでは嘘をつかないことが大切です。
とくに心理テストは自己理解を深めることが目的なので、嘘をつくことで、正確なデータを得られにくくなってしまいます。
企業が採用試験で実施する性格適性検査においても、入社後のミスマッチを生まないためには、嘘をつかずに答える必要があります。
適性検査の結果は、面接で得た印象や情報とかけ離れていないかを判断するために使われることが多いからです。
例を挙げると、面接では「私は社交的で行動力があります」と言っていた人のテスト結果が「慎重派で団体行動は苦手」などと、極端に違うものが出てしまえば、採用者の心証も悪くなるでしょう。
そのため、自分に嘘をつかず、素直な気持ちで受けることが肝要です。
一貫性を持って答える
選考時の適性検査では、同じような内容の質問を複数回答えなければならないパターンもあります。
なぜかというと、同じような設問をいくつも用意することで、回答の一貫性があるかどうかを判断するためです。
適性検査の評価項目のひとつが「信憑性」であるため、回答がちぐはぐであったり、一貫性が持てなかったりすると、最悪のケースでは落とされてしまう危険性もあります。
とくに、人気がある企業には応募者が殺到するため、面接に至るまでの足切り用に、適性検査が使用されることもあるのです。
応募者全員のエントリーシートを読む時間のない会社では、回答の一貫性が疑わしい者から落とし、成績のよい者のエントリーシートに目を通すということさえ見られます。
そのため、自己分析として行う心理テストなどで、一貫性のある解答を意識することが、効果的な対策方法であるといえるでしょう。
まとめ
心理テストは、効率よく短時間で自己分析を行うことができます。
それによって新たな自分を発見し、職業選択の幅や視野を広げることも可能です。
得られたデータには、自分では今までに気づけなかった一面や、特性が記載されていることもあり、就職活動のみならず日頃のメンタルトレーニングにも役立てることができます。
さらには採用時の適性検査の予行練習にもなるため、ライ・スケールや回答の一貫性に注意しながら取り組むと、より効果的な対策となるでしょう。