仮説検証が必要である理由とは?過程やコツについてもあわせて紹介

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

「仮説検証とはよく聞くけど実際何をするの?」 「仮説検証を実践しているけどなかなかうまくいかない」 という人も多いでしょう。ビジネスシーンにおいて意思決定する際、情報収集はすればするほど良いと思っていませんか。

確かに情報を網羅し分析することは、確実性が高いでしょう。それに対し、情報対象を絞り込み限定的な仮説を立てて結論を導き出すのが「仮説検証」です。

本記事では仮説検証とは何か、なぜ仮説検証が必要なのか、仮説検証のサイクルとうまく回すコツを解説します。仮説検証の重要性を理解し正しく行うことで、仕事の成果につなげることができるでしょう。

ぜひ記事の内容を参考にして、就職活動時の面接対応やインターン先での対応に役立ててみてください。

仮説検証とはどういうこと?

仮説検証とは仮説を立て、それが本当に正しいのかどうかを検証することです。

より分かりやすくいうと、「これはこういうことではないか」という「仮の答え=仮説」を立てて、それが正しいかどうか事実情報を収集、実験や観察を行う中で分析・検証し、最終的に実証することを指します。

仮説検証が必要である理由

仮説検証が必要である理由は、主に「スピードが上がる」ことと「分析精度の高さ」の2つあります。

仮説検証は情報を網羅する分析方法に比べ、検討対象を絞り込むことでスピーディーな意思決定が可能です。分析対象が複雑であるほど、そのスピードは重要になってきます。

一見、情報を網羅する分析方法は精度が高くなりそうに思います。しかし仮説が間違っていた時、網羅的な思考方法では次のアクションまでのタイムロスが大きくなってしまいます。

その点、仮説検証ではスピーディーな意思決定ができ、より多くのサイクルを回すことで、結果的に分析精度が高まるといえるのです。

仮説検証の過程について

仮説検証の過程は、一般的には以下の3ステップで行います。このサイクルを回し続けることで、仮説検証の精度を高めていくことができます。ここでは、この3つのステップについて詳しく解説します。

  • 状況分析
  • 仮説設定
  • 検証

状況分析

仮説検証で問題解決をするためには、まず現在の状況分析が必要です。これは、いわば仮説検証の前段階ともいえます。

どのような背景があって仮説検証を行うのか、また目的は何なのかを明確にします。また、仮説検証をする上でどのような制約条件があるのかも合わせて明らかにしましょう。

仮説設定

状況分析を行ったら、実際に仮説立てに入ります。

この時注意したいのは、「ただ何となくこう思う」という大雑把な予想のようなものではなく、実際に検証することで真偽を明確にできるのかという視点で仮説を立てることが重要です。

また、仮説検証は一回行ってすぐに問題解決するとは限りません。むしろそうではないことがほとんどでしょう。繰り返し検証することを前提として、無理のない検証作業が可能かどうかも考えて仮説立てすることが必要です。

検証

仮説立てをしたら、立てた仮説が正しいかどうか検証します。

仮説を実証するために情報収集を行い、一つ一つ実践的な検証をします。立てた仮説と異なっていた場合は適宜修正、必要に応じてさらに情報収集し、再び実践・検証します。このサイクルを繰り返すことで、徐々にその精度を高めていくことが可能です。

仮説検証のサイクルは自分だけで行っていてもなかなか気づかない視点があります。検証結果はチームや部署内で共有し、上司や同僚など第三者からの意見やフィードバックをもらいながら進めていくことも必要です。

仮説検証サイクルを回すコツについて

仮説検証は一回行って終わりではありません。また別の事案に対して行ったり、行った仮説検証に対し再度アプローチするというように、仮説検証サイクルを常に回していく必要があります。

仮説検証サイクルをうまく回すコツは、下記の点がポイントです。

  • 間違いを恐れずに仮説立案する
  • しっかり考え行動する
  • ざっくりした仮説検証を多く行う
  • 情報収集をする
  • わかりやすく誤解のない表現を目指す

間違いを恐れずに仮説立案する

間違った仮説を立ててはいけない、と過度に身構えるとなかなか行動できません。

そもそも仮説はあくまで仮説なのであって、それが正しいのかどうかを確かめることが仮説検証の目的です。間違っているかもしれないということがすでに前提となっているため、間違っていても当然だといえます。

間違いを恐れずに仮説立案していきましょう。

しっかり考え行動する

仮説検証においては、感覚的ではなく論理的に物事を考えることが重要です。

何も考えずに行き当たりばったりに行動することは問題です。しかし逆に、考えることだけに時間をかけ過ぎることもかえって非効率であるといえます。重要なのは考えることと行動することのバランスです。

ある程度論旨の整った仮説を立てたらすぐに実行し、その結果を検証・分析するというサイクルをいかにスピーディーに行っていくかが大切です。

ざっくりした仮説検証を多く行う

調査・情報収集はただ闇雲に行っても時間を浪費するだけです。一方で、確実性を求めるあまり、いつまでも情報収集を行うことも同様に時間を無駄にすることになります。

ざっくりと仮説を立ててざっくりと検証を行う。

このサイクルをいかに多く回していくかが、実は仮説検証の精度を高める近道だといえるのです。

情報収集をする

仮説検証には情報収集が不可欠です。しかし、世の中には真偽の不確かな情報があふれています。いかに有用性の高い情報を多く収集できるかが、仮説検証の精度を高める条件となります。

有用性の高い情報とは、まさに「事実」を確認できる情報です。例えば、実際に当事者からヒアリングして得た情報など、「自分の足」で確認した情報は信頼がおけるものでしょう。

Web上の情報収集においても、ネットで検索して出てきた口コミなどのぼんやりした情報よりは、公的機関や企業の公式ホームページの情報など信憑性の高いものを優先的にピックアップしていく必要があります。

わかりやすく誤解のない表現を目指す

仮説検証の精度を上げるには「表現を磨く」ことがポイントです。

「何となくこう思う」という表現の仕方ではなく、明確に「こういう理由で、こう思う」と表現することで、仮説から検証過程へスムーズに移行できます。

また、表現の仕方が曖昧だと人によって違う捉え方をしてしまう可能性があります。組織内での認識を統一するために、表現は明確にすることが重要です。

仮説検証の正しいやり方を理解して実行してみよう

仮説検証という思考方法は決して難しいものではなく、すぐに実行できるものです。重要なのは仮説検証のサイクルを常に回していくことで精度を高め、問題解決につなげるということです。

仮説検証の必要性を正しく理解し、正しい過程を踏んで実践することがより良い成果につながります。実践しているがうまくいかないという場合も、本記事で紹介した仮説検証サイクルを回すコツを踏まえ実践することで状況を改善できるでしょう。

ぜひ実行に移し、就職活動時の面接対応やインターン先での対応に役立ててください。

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