HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
文理選択は、進学するときに悩むことの代表格といっても過言ではありません。
文系脳・理系脳の診断をやってみたという人も多いでしょう。
たとえば、胸の前で腕を組んだとき、右腕が上にくる人は文系脳、左腕が上にくる人は理系脳の持ち主と言われています。
しかしこういった診断は、あくまで「そのような傾向がある」というもので、必ずあてはまるわけではありません。
そこで今回は、文理選択で押さえておくべきポイントや、それぞれの就職先について解説していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。
【文系・理系の違いを詳しく知りたい】文系・理系の選択は重要なもの
文理の選択は進学、さらにはその先の就職にも関わってくる重要なものです。
「数学が苦手だから文系に進む」などといった考え方で選択をしてしまうと、将来後悔することになるかもしれません。
たとえば、高校では文系・理系でクラスや授業内容が分けられることがあります。
これは、大学入学共通テストで受ける受験科目に影響するため、文理の選択は進学に深く関わっていると言えます。
大学では文理がさらに深く分類されるため、自分の望む進路や就職先は文系・理系のどちらなのかしっかりとリサーチをしておきましょう。
【文系・理系の違いを詳しく知りたい】文系・理系の違いについて
文系と理系の違いは、高校の授業で考えるとわかりやすいです。
高校での文系の科目は国語や社会など、理系の科目は数学や理科などで区別されています。
さらに、大学での文系は語学や法律、経済・経営などで、理系は医学・農学・理工学などが一般的です。
文系科目は、主に人や人間生活について学び、理系科目はテクノロジーの発展について学ぶといった特徴があります。
大学への進学を検討している人は、自分が希望する学部の内容や受験科目などを十分に調べてから選ぶと良いでしょう。
文系に向いている人の特徴
文系に向いている人の特徴として、「国語や社会が得意」ということが挙げられます。
国語が得意な人は、物語に出てくる登場人物の感情を読み取る力に長けていることが多いです。
また歴史が得意な人も、時代の流れを物語として捉え、当時の人物の感情に寄り添った考え方ができると言われています。
このことから、理詰めで考えるのではなく、感情に寄り添うことが好きな人や得意な人が文系に向いていると言えるでしょう。
なかには、文系科目の点数が高いから文系に進むといった考えの人もいるかもしれません。
しかし、仮に偏差値が高くても、文系科目の勉強が好きでなかったら、勉強し続けることが難しくなってしまうかもしれません。
テストの点数だけでなく、自分の興味・関心のことも考慮しながら決めるようにしてください。
文系に進むメリット
文系では、語学や政治経済など幅広い選択肢から、自分自身のやりたいことを選べるという特徴があります。
語学といっても、英語や中国語、韓国語やフランス語などさまざまあります。
このように、単に語学を選んだとしても、その中で幅広い内容を学習できることが文系に進むメリットと言えるでしょう。
しかし、幅広い分野を学べる反面、専門性が身につきづらいというデメリットもあります。
一つの分野を深く勉強することが就職に有利になってくることも考えられるので、十分な検討が必要です。
理系に向いている人の特徴
理系に向いている人の特徴として、「数学や理科が得意」ということが挙げられます。
物事を根拠と結論に分けて、論理的に話せる人は「論理的思考力」があると言われていますが、理系に向いている人のほとんどがこの能力に長けています。
感情的に物事を捉えず、自分の中で整理して考えられる人は、理系に向いていると言えるでしょう。
実際に数学の「証明問題」では、問題文からわかっている事実を整理しながら結論を導き出し、過程を説明します。
論理的に物事を捉えられる人は、理系に進むことを検討してみましょう。
なお、論理的思考は訓練によって身につけることができます。
「自分には論理的思考がない」と悩んでいる方は、参考書籍などを利用して勉強することをおすすめします。
理系に進むメリット
理系の学生は「忙しいのでは?」といったイメージを持っている人もいるかもしれません。
研究室で自身の学びたい分野の実験を繰り返すため、時間的な余裕はさほどないのが現状です。
しかし、理系は高い専門性を身につけることができ、学習した分野での就職を目指せるのが大きなメリットと言えるでしょう。
将来やり続けたいことが決まっていない人からすると難しいかもしれませんが、その分のリターンは大きいと言えます。
また、理系の学生は研究にあてる時間が多く、理系の知識はもちろん、文章力や構成力など文系学部で身につく力が伸びるのもメリットのひとつです。
【文系・理系の違いを詳しく知りたい】文系・理系の主な就職先について
文系・理系のどちらを選ぶかによって、将来の就職先が異なってきます。
たとえば、募集要項に「理系出身者のみ」と記載されていることは決して少なくありません。
特に医学系の仕事は、医学部や薬学部の卒業者であることが必須なのは、ほとんどの人が知っているでしょう。
もちろん、文系出身者が理系の企業を就職先として選ぶことは可能です。
しかし理系分野の専門的な知識を求められることがあるため、事前のリサーチは必須と言えるでしょう。
文系の就職先
文系の主な就職先として挙げられるのが、サービス・インフラ・金融・小売などの企業です。
特に、ガスや電気などのライフラインを守るインフラ業界は比較的安定していると言われており、多くの学生が応募しています。
またサービス業であれば、損保ジャパンや東京海上日常などの保険会社も人気です。
その中でも営業職は、インセンティブなど努力に応じたリターンが得やすいので、高収入を目指している人には向いていると言えるでしょう。
なお、文系で専門性の高い仕事は、弁護士や社会保険労務士などの士業が挙げられます。
年齢制限などがない限り、万が一試験に落ちてしまっても再度試験を受けることができるため、複数回にわたってチャレンジできるのも魅力です。
理系の就職先
理系出身者は、研究・開発・品質管理・エンジニアなどを選ぶ傾向にあります。
特に、農学部出身者の多くは研究職を目指すのが一般的です。
しかし、理系学生の多くは研究などで忙しく、就職活動にあてる時間も取れないことがほとんどです。
その代わり、理系学生の多くは学校や教授からの推薦を受け、企業を紹介してもらうといったシステムを利用しています。
推薦を受けているため、選考のプロセスは少なく、早い時期に内定が出る可能性もあります。
しかし、教授からの推薦で応募をしていることから、複数の応募ができないことや、内定の辞退ができないといった点に注意しましょう。
もし希望する企業がなかった場合、自らエントリーして面接に臨む必要があるので、不安な方は推薦枠について一度確認しておくと良いでしょう。
【文系・理系の違いを詳しく知りたい】文系・理系の就職率について
文系と理系の就職率については、ほとんど変わらないと言われています。
令和4年に厚生労働省が発表した「大学等卒業者の就職状況」によると、文系出身者は95.4%、理系出身者は97.4%と理系の方がわずかに高いですが、さほど差はありませんでした。
このように、現在は売り手市場の傾向が強く、大きな差はないことがわかります。
「文系だから就職できない」「理系だから就職に有利」とは言えないので、自分が好きな方を選ぶのがベストと言えるでしょう。
【文系・理系の違いを詳しく知りたい】文系・理系の学費事情について
文系・理系の大学に進学するうえで、気になることのひとつに「費用」が挙げられます。
学部によって費用は異なりますし、国公立か私立かというところでも100万円単位の差が出るため、これらを踏まえて大学選びをしていきましょう。
国公立の場合、学部に関係なく学費が設定されているのが一般的なので、文理での差は特にありません。
私立の場合は、全体的に高い傾向があり、特に理系学部の学費は非常に高額になっています。
専門性の高い分野の学習をするため、理系の学費はどうしても高くなるので、奨学金を利用して通っている方も少なくありません。
まとめ
今回は、文理選択で悩んでいる学生に向けて、文系と理系の違いや、将来の就職先などについて解説しました。
文系と理系どちらにも得意な教科や苦手な教科があるかと思いますが、現状の成績だけで考えず、将来の就職を見据えた選択をする必要があります。
たとえば、「苦手でも頑張れるのか」「得意でも続けていけるのか」といった自己分析をすると良いでしょう。
周りの人に意見を求めたり、自分自身でリサーチをしたりと十分に検討を重ね、将来の夢への一歩を踏み出してください。