HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
【浪人経験者のガクチカ】浪人したことによる就職への影響は?
それでも、浪人経験があるからこそ就活に取り組む際に気をつけるべきことがあります。
それは、目的意識を持って浪人したのに、資格がなかったりガクチカのエピソードがないなど無目的な大学生活を送らないことです。
【浪人経験者のガクチカ】多浪は不利?
浪人した理由は、必ずといっていいほど質問されることです。
しかし、その回答を準備し対策しておけば過度に心配する必要はありません。
浪人すると決めた理由が明確にあり、採用担当者も納得できる内容を回答することが重要です。
その際、浪人が世間的にマイナスと捉えられることは認識して回答を準備することが大切です。
マイナスであることを否定せずに、浪人生活の経験から得た学びを述べられるようにまとめておきます。
また、浪人も1年目、2年目は比較的企業は気に留めておらず、最終学歴がどの大学であるかの方が就活では重視されます。
昨今の就活トレンドとして第二新卒という言葉があり、現役入学で新卒へのこだわりは薄れつつあります。
【浪人経験者のガクチカ】就職に向けてこれだけは避けよう
最後に、浪人した学生が注意すべき就職で不利になるものについて紹介します。
具体的にどのような点でマイナス評価をもらいやすいのかが分かっていれば、攻略方法も考えやすいでしょう。
マイナスをプラスの評価に見せていくには、どのような行動をとると良いかを考えるきっかけにしてください。
資格がない
資格がないまま就職活動を迎えてしまうと、ほかの学生との差がつかず、選考で埋もれてしまう可能性があります。
企業によっては、新卒であっても専門知識や語学力の高さを求めていることもあるため、何かしら資格を取っておいた方が良いでしょう。
求められる資格は就職先によって異なります。
自分が目指す企業や職種ではどのような資格が求められるか、チェックしておくことをおすすめします。
ガクチカのエピソードがない
ガクチカのエピソードをもっていない場合、自分の強みを訴える要素が不足していることにも繋がります。
大学生活の中で何をしてきたのか、力を入れてきた内容を話せるかは、人間力を見せるために重要なポイントになるでしょう。
部活動やアルバイト、インターンシップなど、学生生活のうちに課外活動に参加して、個性をアピールできるようなストーリーを話せるように計画的に動いてみてください。
留年した
留年していると悪い印象を与える可能性が高いでしょう。
企業側に納得してもらえるように、留年した理由を用意する必要があります。
「深夜勤務のバイトをしてしまい、昼と夜が逆転して授業に出られなくなってしまった」「モチベーションが保てず、単位を落としてしまった」など、自己管理能力が足りないことが要因になっている場合、マイナスなイメージに受け取られやすいでしょう。
もしも、上記のような理由の場合は、反省と改善方法を伝えるようにしてください。
失敗を次に活かしていけるという、前向きな印象を残しましょう。
浪人を経験した理系学生が就職するメリット
浪人しようか迷っている人も多いのではないでしょうか。
ここでは、浪人を経験した理系学生が就職するメリットを紹介します。
以下のような利点もあるため、浪人に対してネガティブな気持ちをもつ必要はないでしょう。
- 悔いが残らない
- 努力したことへの評価に繋がる
- 選考の際に目立つ
- 面接で苦労した経験として回答できる
- ニ浪以上の場合はOB・OG訪問の必要がなくなる
- 大人な対応ができると見られやすい
悔いが残らない
「本当はこの大学に行きたかった」「こっちの学部に入れたら良かった」などという思いを抱えて大学生活を過ごしてしまうと、後悔する可能性があります。
その後の就職先や職種の選択でも影響が出ることもあるでしょう。
自分が心から行きたいと思った大学、または学部に行けなければ、「あのとき浪人して、希望する方向に行けていれば将来は違ったのかな」と悔いが残りかねません。
努力したことへの評価に繋がる
浪人を経験することで、自分を追い込む状況に身を置くことになるでしょう。
志望大学への合格という目標に向かって、ひたむきに努力する1年を過ごすことになります。
企業側は、目的のためにやりぬく忍耐力や成果を出してくれる人材を求めていることが多いため、浪人経験は「あなたが努力できる人物である」と評価されやすいメリットになります。
強い意志をもって進学先を選んでいる
浪人を選択したということは現役のときの受験結果に妥協しなかったことの現れで、強い意志を持って自ら選択できることを示しています。
高い目的意識を持ちその目標に向かって努力する能力が伝わり、人生のキャリアプランという長期的な視点で計画を立てられる人材と評価されます。
浪人した人は多くの現役生が大学生活を謳歌する中、1年間にわたりプレッシャーと闘い志望校への合格という実績があります。
これは、自己管理や計画性、粘り強さ、忍耐強さなどが企業に評価されます。
また、強い意志を持って浪人を選んだ人だからこそ、進学先でも目的意識を持って学生生活を送っているのではないかと期待感を持ってもらえるでしょう。
自分自身を見つめ直すきっかけになる
自分の将来をじっくりと考えて、浪人すると決めたはずです。
現役で進学した同級生の中には、進路選びの際に高校生活との両立で深く考える機会がなかった人もいるかもしれません。
浪人生は学校行事や同級生など周囲の雰囲気に流されず、落ち着いて自分自身を見つめ直し人生設計を立てて最良の選択をする期間が取れます。
また、高校生活と違い拘束力がないため自然と自分と向き合う時間が増えて、自分の将来について深く考える機会が得られます。
浪人生は学びたい分野に集中し受験勉強ができるため学力の底上げができて、現役では行けなかったランクの大学に行ける可能性があります。
これは人生の将来性で選択肢を広げることに繋がります。
選考の際に目立つ
ただ、後述する注意点にもあるように、選考過程で対策は必須です。
それは、面接で理由を聞かれたときの準備をすること、負い目を感じずに就職先に妥協しないこと、そして必要以上に話さないことも大切です。
面接で苦労した経験として回答できる
面接では「あなたが苦労したことを話してください」と聞かれることがあります。
これは、その人の性格的特徴などを把握して、挫折を乗り越えた過程を知るためだと言われています。
社会人になって壁にぶち当たったとき、どういう行動をとれるか、前向きな力があるかなどを見ているのでしょう。
浪人時代のエピソードを話せば、困難に打ち勝つ力をもっている人だという印象を与えることができるでしょう。
同い年の友人から就活の情報を得やすい
一浪でも高校時代の同級生など同じ年齢の友人は、大学生活や就活を1年以上早く始めています。
そのため、実体験に基づくアドバイスを受けたり、筆記テストの問題集を譲り受けたりできて、情報が豊富に手に入ります。
大人の対応ができると見られやすい
浪人していると、年齢的には同学年よりも上になるため、大人の対応ができると見られやすいでしょう。
冷静で客観的に物事を見ることができる人材を企業が欲しがっているケースは多いため、落ち着きがある内面的要素はプラスの印象として働くことがあります。
浪人の理系学生が就活するときの注意点
続いては、浪人の理系学生が就活するときの注意点について紹介します。
浪人を経験した理系学生が就職するメリットはありますが、いくつか、デメリットになりえる部分も存在します。
以下の点については、きちんと把握して対策を考えておきましょう。
面接の際に浪人したことについて聞かれる可能性がある
浪人している場合は、面接の際に浪人したことについて聞かれる可能性は高いでしょう。
特に、エントリーシートに浪人したことを記載していた場合は、質問されやすいでしょう。
「浪人時代に何を反省し何を学んだのか」と掘り下げて聞かれることもあるため、答えられるように回答を用意しておく必要があります。
負い目を感じないようにする
現役で大学に入った人たちと比べて、年齢が違うことに負い目を感じないようにしましょう。
これは、浪人の道を選んだときから決まっていたことで、今更変わることがありません。
負い目を感じてネガティブな気持ちを抱いていると、消極的に面接官の目に映ってしまうこともあります。
就職先を妥協して選ばない
大学受験に失敗して浪人をした経験から、就職浪人を避けたいという強い思いをもっている人も多いのではないでしょうか。
しかし、就職先は将来を左右する重要なポイントです。
焦って就職先を決めてしまうと、自分と企業の相性が良くなかったということもあります。
就職してもすぐに辞めたくなってしまう危険もあるため、就職先は妥協しないで選ぶことが大切です。
必要以上に浪人時代について触れない
世間一般には、浪人はネガティブな経験と捉えられることが事実としてあります。
そのため、浪人時代の話題は最小限にとどめておき、大学生活でのポジティブな印象を与えられるようなエピソードを優先的に話すようにしましょう。
確かに浪人時代は人生で最大の挫折と苦境を味わった出来事で、努力して乗り越えた成功体験です。
それでも、大学に入る前の1つの出来事であって真摯に受け止められているのかを確認できれば十分と、企業は考えています。
そのため、入学前のことを掘り下げるよりも、大学生活で取り組んだことをアピールする方が有益なガクチカになります。
このとき、学力不足などストレートにネガティブな理由は避ける方
浪人した理系学生が就職を成功させるポイント
就活を円滑に進めていくためには、「一体何からやっていけばいいのだろう」と悩む方もいるでしょう。
ここでは、浪人した理系学生が就職を成功させるポイントについて紹介します。
スムーズに選考を勝ち抜ける人は、以下のポイントを押さえている傾向があります。
就活を成功させるためにも、ぜひ以下の点を参考にしてみてください。
- 企業が必要とする人物像を理解する
- 自己分析を行う
- 自信をもつ
企業が必要とする人物像を理解する
企業が必要とする人物像を理解していないと、自分がその企業に適性があるか分からないことになります。
仮に適正が高くても、強くアピールした方が良い部分を間違えてしまうこともあります。
志望企業を決めた後は、その企業がどういった人物を欲しいと思っているのか研究することが大切です。
企業の採用サイトで「求める人物像」が書かれている企業は多いため、まずはそこから目を通しましょう。
そのほか、企業理念を読み、その企業には、どういった人がふさわしいのか考えてみたり、OB・OG訪問をして生の声を聞いてみたりすると理解が深まるでしょう。
自己分析を行う
自己分析は、就活の軸を決める上で大切な工程です。
自分のことを正しく把握していなければ、自分が本当にやりたいこと、向いていることなども見えてこないでしょう。
就職する業界や企業、職種などを決めていく際に、自分の希望や特性と照らし合わせることが必要になります。
そのときに困らないよう、必ず自己分析をしておいてください。
また、自己分析では、自分史を作ることやWebなどで自己分析ツールを使って診断する方法もありますが、自分で行った結果だけではなく、周囲から見た自分についても知っておく必要があります。
家族や友人などから自分の評価を聞いておきましょう。
同い年の友人に相談する
高校時代の友人など、同い年の身近な人達は一足先に就活の経験をしていることでしょう。
彼らのような人々の実体験から得られる情報はとても貴重で、それを聞きやすいというメリットを最大限活かせれば、就活の成功に近づきます。
例えば、選考を通過した人にガクチカを添削してもらうのは有効です。
その上、面接での質問内容や面接練習を通じて弱点や改善点を指摘してもらうとガクチカのブラッシュアップができます。
さらに、入社して分かった企業の内情や雰囲気、業界のトレンドなどの情報を得られると企業分析に役立ちます。
また、就活を終えてから振り返って後悔や反省を聞けることで、同じ轍を踏まないように行動できるでしょう。
浪人経験を活かしたガクチカを作成する
同級生よりも大学生活のスタートが遅れた分、目的意識を持って学生生活を送ることが重要です。
必要以上に浪人したことを述べる必要はありませんが、その期間に得た経験は自己成長を促したことのアピールに使えます。
なぜなら、浪人経験は自己成長や人間性の成熟に大いに寄与する可能性を秘めているからです。
現役時の1度目の挑戦で失敗した後、2度目以降の挑戦で成功を獲得するにはモチベーションを維持する能力が必要です。
また、現役受験後に仮説検証を行って行動を起こし目標達成した成功体験があるため、現役入学の学生よりも経験が豊富です。
この経験を活かしガクチカを作成するために、取り組んだ方が良いことを以下で紹介しています。
浪人した理系学生が就職のために取り組んだ方がいいこと
次は、浪人した理系学生が就職のために取り組んだ方がいいことについて紹介します。
何をしておけばいいか分かっていれば、いざ就活がスタートしたとき、助かる場面が出てくるでしょう。
入学前に目標を立てておく
同級生よりも大学生活のスタートが遅れたからこそ、具体的な目的を持って大学生活を始めることが大切です。
たとえば、高校時代の同級生など同い年の友人に、1年生のうちにやっておけば良かったことを尋ねることをおすすめします。
そうすることで、入学と同時にガクチカ作成に役立つ活動に参加したり取り組みを始められたりと、就活のスタートダッシュができて同学年の人と差別化が図れます。
常に1年先を行くアドバイザーがいるのと同じ状況で、大学生活を少しでも無駄にしない戦略が取れます。
もし、浪人を選択したのが、就活も見据えた長期的な視点であれば、最短ルートを進むために入学前にガクチカになる取り組みの目標を立てておきましょう。
部活動やサークルへの参加
部活動やサークルに参加しておくと、コミュニケーションスキルを磨けます。
上下関係もあるため、社会に出てからも自分は協調性があると、アピールしやすいでしょう。
たとえば、サークルの幹部や、アルバイト先でリーダー的な役割についていれば、人をまとめてきた経験を伝えられます。
特に上の立場に立っていなかった場合は、サポート的に協力してきた話などをすると良いでしょう。
バイトやインターンシップに取り組む
バイトやインターンシップに取り組んでおくと、社会で働くことに対して理解を深められるため、いざ就職した後も働くことに順応しやすいでしょう。
面接などでも、その経験をアピールでき、即戦力になるという印象を面接官に与えることも可能です。
インターンシップは、短期ではなく長期がおすすめです。
長期であれば実務に近い経験ができるため、将来をイメージするためにも良い機会になります。
思っていたものと違うことが分かれば、そこで方向転換もできるため就職後のミスマッチを防げるでしょう。
学外のコミュニティに参加してみる
学外のコミュニティに参加するには、自らの意思で探し出し参加する必要があるため、主体的に取り組んだ経験となります。
サークルやバイトなどは多くの大学生が経験して、ガクチカにも多用される取り組みです。
一方、インターンシップやボランティア、インターカレッジなど学外での取り組みをガクチカにする人は少ないです。
インターンシップでは、浪人生活で得た学習能力や問題解決力が業務に役に立ちます。
ボランティアでは、浪人生活中に培った自己管理能力や計画性、そして持続力が活かされます。
インターカレッジでは、異なる大学間での競争や協力を必要とする活動で、浪人生活で経験した逆境に強い精神力を発揮できます。
浪人した理系学生の就職への影響と対策を知ろう
浪人したからといって、必ずしも就職で不利になるわけではありません。
就活に向けての準備や取り組み方によって結果は変わってくるでしょう。
就活では、浪人時代のことを聞かれることがありますが、言い方次第でマイナスな印象が強く面接官に残ってしまうこともあります。
できるだけポジティブな言葉を選ぶようにしましょう。
あらかじめ浪人した理系学生の就職の影響を考えておけば、対策はしっかりできます。
ぜひ、本記事を参考に、就職活動を乗り切ってください。