HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
「ESで上手に自己PRをまとめるには、どうすればいい?」 「ESの自己PRを上手く印象づけるには、どういったコツがある?」 就活時のESにおける自己PRには、たくさんの疑問や不安があるのではないでしょうか。
この記事では就活でのESの意味と基本ルールに加え、上手に自己PRするためのまとめ方や印象づけるコツ・例文などを丁寧に紹介しています。加えて、ESで自己PRする重要性やチェックポイントも紹介しています。
就活でのESの意味と基本ルールを理解し、上手に自己PRをまとめるコツを実践することで、企業の採用担当者にアピールできるESに仕上げられるでしょう。
ESで上手に自己PRしたい方は、ぜひ読んでみてください。
就活でのESの意味と基本ルール
就活でのESは合否に大きな影響を与える書類になります。したがって、自己PRの内容に入る前にその意味や基本ルールを理解しておくことが大切です。
採用担当者は自社に貢献できる人材を確保したいと考えており、そのためには人となりが重要視されています。ESは応募者の人となりを見極めるために利用されていますが、文書作成の基本ルールを満たしているかも判断材料の1つです。
多くの企業では文書に基づく仕事をしており、文章力が備わっていないと致命的なミスになりかねません。ここで紹介する基本ルールを踏まえて、ESでは文章力も見られていることを意識して書いてみましょう。
指定された文字数の8割以上を目途に書く
文字数が少ないと志望意欲が低い・文章力が不足していると評価されかねないため、可能な限り指定された文字数に近づけることが大切です。
ただし、無理やり文字数を合わせるのも文章の論点が不明瞭になるため、得策ではありません。事前に何度か例文を書いて、文字数に合わせた文章を書けるようになりましょう。
文字数のオーバーはNG
どれだけ素晴らしい内容であっても、ルールが守られていなければマイナスの印象を与えます。簡潔に伝えたい内容をまとめるのも、必要なテクニックです。指定された文字数内にまとめることが最優先でしょう。
書き言葉で書く
普段よく使う「~な感じ」「私的には」などの話し言葉は、無意識のうちに使ってしまいがちです。しかし、ビジネスマナーの観点からは使うべき言葉ではありません。
ビジネスシーンで使う書き言葉を心がけ、「である」調もしくは「ですます」調のどちらかに統一しましょう。また、誤字・脱字もマイナス評価につながるため、書き上げた後には入念にチェックすることが大切です。
手書きの場合は黒色のペンを使う
ESを手書きする際は、黒色のペンを使うのが一般的です。基本的に字の上手い下手は関係ありません。気持ちを込めて丁寧に書くことがポイントです。ただし、余りにも読みにくい「くせ字」のある人は、事前に直しておきましょう。
就活時にESで自己PRする重要性
就活時のESで自己PRをすることには、非常に重要な意味があります。その重要性を理解しないまま自己PRをまとめてしまうと、ポイントを外しかねません。
ここでは、就活時にESで自己PRする重要性を2つの観点から紹介します。しっかりと理解して自己PRをまとめる時に活かしましょう。
自分の強みを志望先の企業で活かせることをアピールできる
採用担当者は自己PRから、応募者が自社で活躍できるか否かを見極めています。いくら、素晴らしい強みが書かれていても、自社にマッチしないと判断されることも少なくありません。
自己PRをまとめる際は自分の強みをアピールするだけでなく、志望先の企業が求める人材にマッチすることを意識しましょう。そのためにも、事業研究を徹底し志望先の企業が求める人材をリサーチしておくことが大切です。
自分の人柄や意欲を知ってもらえる
実績のない新卒を採用する際、とりわけ企業が重要視しているのが応募者の人柄や意欲です。
社会経験が浅い学生の場合、自社の社風にマッチした人柄を有していなければ早期退社につながりかねません。したがって自己PRをまとめる際は、仕事に対する考え方や意欲を盛り込みましょう。
採用担当者が就活生のESの自己PRでチェックするポイント
採用担当者がどういった視点でチェックしているかを理解することはとても大切です。自己PRでのチェックポイントを理解しないまま書いてしまうと、的外れな内容にもなりかねません。
ここでは、採用担当者が就活生のESにおける自己PRでチェックしているポイントを紹介します。自己PRをまとめる際の参考にしましょう。
- 志望者の人柄や強みが企業が求める人物像と合うか
- 入社後の活躍を期待できるか
- 資質や能力が採用基準を満たしているか
志望者の人柄や強みが企業が求める人物像と合うか
いくら優秀な人材であっても、自社が求める人物像と合っていなければ企業にとっても志望者にとってもメリットはありません。したがって、自己PRは自分を採用するメリットを採用担当者にアピールする絶好の機会です。
しっかりとアピールするには、企業研究により志望する企業の方向性や求める人物像をチェックした上で、自分がどう貢献できるのかをまとめることが重要です。
入社後の活躍を期待できるか
社会人経験のない新卒の学生は、学生時代の経験や学びが重要です。過去の取組みは入社後の活躍に大きく影響します。
採用担当者にとって志望者が学生時代に何に取り組み、どういった思いで難題に立ち向かってきたのかは非常に興味のある部分です。自己PRをまとめる際は、学生時代に集中して取り組んできたことが入社後の活躍にどうつながるのかを想定しておきましょう。
資質や能力が採用基準を満たしているか
企業は社員の質を一定以上に保つために、独自の採用基準を設けています。もちろん選考試験などでも見極めがされていますが、自己PRに書かれている強みやスキルも大切な要素の1つです。
自己PRをまとめる際は企業のニーズを満たすためにも、企業に貢献できる強み・スキルを身につけていることをアピールしましょう。
就活時にESで上手に自己PRするためのまとめ方
就活時のESで採用担当者にアピールするには、内容も大事ですがまとめ方も重要です。同じ内容であってもまとめ方次第で大きく印象が変わることも少なくありません。
ここでは、就活時のESで上手に自己PRするためのまとめ方を3つのパートに分けて紹介します。それぞれのパートについて理解して、自己PRをまとめる際の参考にしましょう。
自分の長所と強みを書く
採用担当者は相当数のESをチェックしているため、第一印象が重要です。結論を先行させることで、採用担当者が自己PRの全体像を理解しやすくなります。
結論を後回しにした回りくどい文章は、印象に残りづらいものになりかねません。また、自分の長所と強みは全体の2~3割の分量にすると、全体のまとまりが良くなります。
長所・強みを活かした経験や行動と成果を示す
経験や行動を明確に示すには、動機(なぜ?)・目標(何のために?)・心がけ(どのように?)を丁寧に表現することが大切です。
結果を明確に示すには、具体的な数字を用いて定量的に表現することで説得力が増します。採用担当者は就活生のことを全く知らないため、自分の長所や強みを知ってもらうためには具体的なエピソードなどを交えてイメージしやすくしましょう。
長所・強みを活かした経験や行動は、自己PRの中でもメインのパートであるため、全体の5割程度にまとめます。
弱点とそれを克服するための努力で締めくくる
自己PRは長所や強みだけを書くものだと思われがちですが、弱点や短所も書き入れます。ただし、単なる短所ではなく、裏を返せば長所となる短所を選ぶのがポイントです。
短所を紹介した上で、それに伴うエピソードや克服するための努力を示しましょう。採用担当者は短所や困難にどう対応するかに興味を持っているため、単なる長所や強みだけの自己PRには高評価を与えません。
また、締めくくりは全体の2~3割程度にまとめましょう。
就活時にESの自己PRで印象づけるコツ
採用担当者に印象づけるESの自己PRを作成するには、いくつかのコツを踏まえておくことが大切です。採用担当者は多くのESをチェックしているため、単に長所や強み・経験をまとめるだけでは不十分です。
ここでは、ESの自己PRを採用担当者に印象づけるコツを紹介します。要点を理解して、採用担当者の目に留まる自己PRを目指しましょう。
- 自分の強みや長所を遠慮せずに書く
- 簡潔でわかりやすく伝わりやすい文章にする
- 見出しをつけ・要点に太字や下線を用いる
- 強調したい成果には数字を入れる
- 第三者の評価を加える
- よくある強みは言い換えて差別化する
自分の強みや長所を遠慮せずに書く
ESにおける自己PRでは、自分の強みや長所を遠慮せず伝えましょう。ただし、採用担当者は就活生が入社後に活躍できるか否かを見極めているため、過去の一時点で活かせる強み・長所では不十分です。
仕事に活かせる強みや長所を示し、自分の意欲・志望職種に向いていることをアピールすることが重要です。そのためには、過去のエピソードを振り返り、企業の求める人物像や社風を確認しておくことが大切になるでしょう。
簡潔でわかりやすく伝わりやすい文章にする
就活のシーズンになると、採用担当者は何百人ものESをチェックします。第一印象でわかりにくいもの・読み難いものは最後まで読んでもらえず、その時点で不合格となることも少なくありません。
まずは、結論を冒頭に書き入れ、理論的で内容が伝わりやすい文章を心がけましょう。
見出しをつけ・要点に太字や下線を用いる
見出しをつけたり、要点に太字や下線を用いたりすることで自己PRの印象は大きく変わります。
特に自分がアピールしたい点に見出しや太字・下線を用いることで、伝えたい部分を強調できます。ただし、見出しや太字・下線を多用すると、要点がぼやけてしまうので注意しましょう。
強調したい成果には数字を入れる
強調したい成果には数字を用いることで、より説得力が増します。数字は印象に残りやすく、成果の具合を端的に証明することが可能です。
採用担当者は抽象的な表現はあまり評価しないため、より強調したい成果は数字を用いて定量的な表現を心がけましょう。
第三者の評価を加える
同じ強みをアピールするにしても、第三者の評価があるか否かで印象は大きく異なることはいうまでもありません。
例えば、専門的なスキルをアピールするのであれば、資格は大きな武器になります。自己PRは自己申告になりがちですが、第三者の評価を加えることを心がけましょう。
よくある強みは言い換えて差別化する
ありきたりな表現では採用担当者の印象には残りづらくなり、本来の意味とずれてしまうことも少なくありません。
例えば「コミュニケーション能力」を強みとする場合は、場を和ませる力なのか、利害関係が異なる人との人間関係を構築するのかで内容は異なります。言い換えや補足を加えることで、より具体的に自分の強み・長所を伝えられるでしょう。
「強み」の言い換え方例一覧
「強み」を他の言葉に言い換えることで、より自分の長所・強みを的確に伝えることが可能です。ここでは、よくある強みを言い換える例を紹介します。自分の強み・長所がどのように言い換えられるのかチェックしてみましょう。
強み | 言い換え |
---|---|
協調性 | 共感性 ・互譲の精神・親しみやすさ |
行動力 | 主体性・前へ進む力、課題発見力 |
素直 | 温厚・柔和・誠実 |
忍耐力 | 苦境に耐える力・気骨がある・持久力 |
責任感 | 何事も本気で取り組む・最後までやり遂げる |
折衝力 | 準備する力・交渉力・駆け引き力 |
想像力 | アイデア力・発想力・創造力 |
向上心 | 探究心・自己開発意欲・情熱家・勤勉 |
コミュニケーション力 | 本質を汲み取る力・状況を正確に伝える力・ムードメーカー |
柔軟性 | 機転が利く・瞬発力 |
発信力 | ネットワーク力・マーケティング力・わかりやすく伝える力 |
就活時に使えるESの自己PRの例文
ESで魅力的な自己PR書くためには、例文を参考にするのも良い方法です。いくら自己PRを書くポイントや注意点を学んでも文章に活かせなければ意味がありません。
ここでは、就活時に使えるESの自己PRの例文をテーマ別に紹介します。自分が書きたいテーマの例文を参考にして、自分なりの自己PRを書き上げましょう。
アルバイトでの経験の場合
私はPDCAサイクルで物事に取り組むことを強みとしています。大学時代は図書館でアルバイトをしていましたが、大きなミスをしたことはありません。
私がアルバイトをしていた図書館では、毎月一定のデータ入力作業を行っていました。当初は入力ミスが多かったため、入力が終わった部分は余計な数字が視界に入らないようプログラムを工夫することを思いつきました。
何度か試行錯誤を繰り返しましたが、そのたびに周囲の方々の意見を聞くことで、最終的にはミスをゼロにすることができました。貴社に入社後もPDCAサイクルを回すことで、着実に業務を遂行して参ります。
ゼミでの経験と場合
私の長所は発信力と傾聴力です。単に自分の意見だけを発信するのではなく、相手の意向をしっかりと汲み取りながら納得性を持って伝えることができます。
大学時代はゼミでソーシャルメディア論を研究していたため、企業に取材をする機会が多くありました。最初は緊張もあって自分の意見を伝えるだけで精一杯でしたが、まずは相手の意見を聞くことをテーマに質問の切り口・意見の述べ方を試行錯誤しました。
その結果、取材先の企業から「ずいぶん上手くなったね」といった評価をいただきました。貴社に入社後も相手の話をしっかりと聞いた上で、納得性のある自分の意見を発信して参ります。
インターンでの経験の場合
私の長所はコミュニケーション力が高い点です。先般の自動車販売会社のインターンでは、期間内にお客様に提出する提案書を作成することになりましたが、私は自動車に関する専門知識があまりなく、途方に暮れてしまいました。
そこで、まずはお客様の要望をお聞きすることが先決だと考え、聞き手に徹しました。最初は緊張しましたが、途中で雑談などを交えつつお客様が話しやすい雰囲気を作ることを意識し、お客様からの質問にはすぐに調べて回答することに徹しました。
その結果、成約には至りませんでしたが、お客様からは感謝の声をいただきました。私は仕事の基本はコミュニケーションだと考えています。貴社に入社後はコミュニケーション力を活かして、様々な方々と良好な人間関係を構築して参ります。
部活での経験の場合
私の強みは、何事にも粘り強くチャレンジできることです。学生時代はテニス部に所属していましたが、県下でも有数の強豪校であり部員は百人を超えていました。
2年生の春の時点ではサブメンバーにも入れませんでしたが、他の部員と同じ練習ではレギュラーにはなれないと考え、練習の量と質を見直しました。しかし、すぐに成果は現れず、レギュラー部員の練習を取り入れるなど試行錯誤の連続でした。
何度も心が折れそうになりましたが、とにかく粘り強く継続することを実践した結果、3年生の春にはサブメンバー入りを果たしました。私はこの経験を活かし、いかに困難な状況であっても粘り強くチャレンジすることを実践して参ります。
ボランティアでの経験の場合
私の強みは企画力がある点です。学生時代は植林ボランティアに参加していましたが、メンバーが個々に仕事をしていることに違和感がありました。
そこで、メンバーに共同で樹木を伐採するグループワークを提案しました。当初は困惑していたメンバーも少なくありませんでしたが、伐採のメリットや意味を資料にまとめ丁寧に説明しました。
その結果、メンバー全員がグループワークに参加しコミュニケーションも活発になりました。貴社に入社後は、様々なプロジェクトに参加させていただき、コミュニケーションを図りながら持ち前の企画力を発揮して参ります。
資格取得に励んだ経験の場合
私の強みは、どんなに厳しい状況であっても立ち向かう力があることです。大学時代は部活に打ち込んでいましたが、引退後は目的を失いかけていました。そこで、自分の力を試すため3ヶ月で簿記2級の取得を目指して勉強を始めました。
自分を追い込むことは部活で慣れていましたが、資格取得は未知の領域であり試行錯誤の繰り返しでした。さらに途中で体調を崩すといったアクシデントもありましたが、諦めてしまうと未来が開けないと思い必死で勉強を続けました。
その結果、資格を取得することができました。何よりどんな厳しい状況であっても立ち向かうことの大切さを学べたのは大きな財産です。この経験を糧に、どんなに厳しい状況に陥っても諦めることなく立ち向かって参ります。
就活でのESの自己PRはきちんと準備をしてわかりやすくまとめよう
採用担当者は自社に貢献できる人材を採用したいと考えているため、就活のESにおける自己PRでは、自分が志望する企業に合っていることをアピールすることが大切です。
また、ESの自己PRを準備する際は、自己分析を行い自分の強み・弱みを正確に把握する必要があります。
この記事で紹介したESで上手に自己PRするためのまとめ方や自己PRを印象づけるコツを参考に、自分らしさをアピールできる自己PRを作成しましょう。