HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
テレビのCMなどでも日々目にする食品メーカーは、その馴染み深さから文系・理系問わず多くの人に注目されている業種のひとつとして知られています。
また、好況・不況の影響を受けることが少ないことから安定して働けるというイメージを持たれているのも、人気の理由と言えるでしょう。
しかし、食品メーカーの仕事内容がどんなものであるかを正しく理解できている人は、決して多くないのが現状です。
そこで今回は、主に理系の学生に向けて、食品メーカーの概要や詳しい仕事内容について解説していきます。
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【食品メーカー理系の仕事内容は?】食品メーカーとは
食品メーカーとは、原料を加工するなどして食品の生産や開発、販売を行っている業種を指します。
多くの場合、原料の調達は第一次産業や商社など、外部からの輸入に頼っているのが特徴です。
また、食品メーカーは加工食品、食品原料、飲料・嗜好品の3つに分かれています。
取り扱う商品や仕事内容は異なるので、それぞれの業界の特色をよく理解し、目指す企業への理解を深めておく必要があります。
まずは、上記3つのメーカーの特徴について詳しく見ていきましょう。
加工食品
加工食品メーカーでは、原材料となる食品を加工し、販売しています。
カップラーメンなどの乾燥めん類やチョコレートなどの菓子類などが挙げられます。
そのほかにも、冷凍食品・乳製品・調味料などが加工食品にあたり、私たちもよく購入している商品を多く扱っている業種です。
明治・日清食品・森永製菓・ネスレ日本・グリコ・ロッテなどが代表的な企業名として挙げられます。
加工食品メーカーは、日々新しい商品を発売しているため、ほかの業種と比べ、特に流行り・廃りの移り変わりが激しいと言えるでしょう。
消費者が求める商品を提供し続けていくためには、そのときに好まれている味やどんな食べ物が流行っているかなどを調査し、研究や改善を継続的に行っていく必要があります。
加工食品を取り扱う企業では、消費者のニーズや流行を敏感にキャッチし、商品に反映させる力が求められるでしょう。
食品原料
農水産品や食肉製品、小麦粉などを生産、販売している業種が、食品原料メーカーです。
料理で使う肉や魚、油などを生産しているメーカーと言えば、イメージしやすいでしょう。
自社製品をそのまま流通させるほか、食品を作る原材料を製造し、加工食品メーカーなどに販売することで利益を得ることもあります。
食品原料メーカーでは、素材の品質が自社で取り扱う商品の品質にそのままつながるため、素材選びは重要なポイントのひとつとなるでしょう。
使用する素材の品質を高く保持し続けるために、素材の生産から流通まで、すべての工程を自社で行っている企業も存在します。
日本ハム食品や味の素、日清オイリオ、ニチレイなどが代表的な企業名として挙げられます。
飲料・嗜好品
飲料・嗜好品メーカーでは、主に清涼飲料水やアルコール、たばこなどを生産・販売しています。
サントリー・アサヒ飲料・サッポロビール・キリンホールディングス・日本コカ・コーラ・JTなどが代表的な企業名として挙げられます。
飲料・嗜好品メーカーで取り扱う商品は、そのほかの食品と比べて生活に必ずしも必要な品物ではないため、他業種よりも世情の影響を受けやすい業種です。
必需品ではない商品を販売し続けるためには、ターゲットとなる消費者が何を求めているかを深く追求し、ニーズに応えうる商品を生産・提供しなければなりません。
飲料・嗜好品メーカーで働くには、自社で取り扱う商品の魅力を正しく理解し、ターゲット層に向けて売り出していく力が必要となるでしょう。
【食品メーカー理系の仕事内容は?】食品メーカーにはどんな仕事がある?(理系)
食品を生産・販売していくにあたって、食品メーカーの中でも職種は細かく分類されています。
ここからは、食品メーカーにとって必須と言える職種をいくつか紹介していきます。
食品メーカーの職種を知り、業界を体系的に理解しておきましょう。
研究開発職
研究開発職は、食品メーカーにとって必要不可欠な、商品の開発を行う職種です。
テレビなどで取り上げられることも多く、食品メーカーへの就職と聞くと最初に思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
研究開発では、基礎研究を経て新商品の開発や既存商品の改良などを行うほか、開発に使用する原材料の選定をすることもあります。
研究結果をもとに味や栄養価を計算し、想定されたコストでの生産を目指していくため、幅広い知識が必要となるでしょう。
また、企業の顔となる商品を作り出す研究開発職はやりがいが大きく、特に人気のある職種です。
製造される食品の質が企業全体の業績に影響を与えるため、企業にとって非常に重要な職種だと言えるでしょう。
生産管理職
生産管理職では、最適な生産計画の立案や進捗管理などの生産に関わる業務を担当します。
生産現場で働く人員やスケジュールを管理し、商品を期日までに納入できるよう調整するほか、製品によっては目視でのチェックを行うことも少なくありません。
また、生産管理では品質の管理も行っています。
細菌検査のほか、商品の形や味が定められた通りに作られているかなど、自社商品の品質が損なわれていないかを常にチェックしています。
生産現場の衛生・安全性の管理で不備を起こすことは、企業のイメージを大きく低下させることにつながりかねません。
消費者へ届けられる前の最後の砦となるため、ルールに沿って丁寧に仕事に取り組める人材が重宝されるでしょう。
マーケティング職
市場調査やニーズに応じた新商品の企画やキャンペーンの実施、販促活動などを担当するのがマーケティング職です。
売れる商品を作るためには、消費者のニーズに合わせた商品開発が欠かせません。
また、どんなに優れた商品を作れたとしても、その商品が消費者のニーズに合っていないと売上にはつながりません。
さらに、たとえニーズに合った商品でも、ターゲット層に響く販促活動を行えなければ手に取ってもらうことは難しいでしょう。
そのため、マーケティング職では世情を素早くキャッチし、いかに消費者にアピールできるかが重要です。
また、調査結果をもとに企画立案をするほか、社内やコンペでプレゼンを行う機会も多いため、高いコミュニケーション能力も求められるでしょう。
営業職
営業職は、顧客に対して最適な商品を提案し販売するのが主な仕事内容で、飲食店・量販店・小売店・食品商社などが取引先となります。
文系の場合は、入社したほとんどの方が営業職を経験しますが、理系の方でも営業職に就くことは可能です。
自社商品を顧客へ売り込むためには、商品の特徴や魅力を十分に理解したうえで、相手にうまく伝えなくてはなりません。
売り込む商品を研究し理解を深めておく必要があるため、自社製品に興味を持ち、好きでいることが重要です。
また、営業マンと商品のイメージは直結するため、清潔感はもちろん安心感も必要です。
現場に出て顧客と信頼関係を築いていく必要があるので、チャレンジ精神と高いコミュニケーション能力が求められる職種と言えるでしょう。
【食品メーカー理系の仕事内容は?】食品メーカーに合っている人
「日々の生活に欠かせない食品を安全に消費者へ届ける仕事がしたい」と考え、食品メーカーへの就職を志す人は決して少なくないでしょう。
では、どのような人物像が食品メーカーに向いているのでしょうか。
以下に、食品メーカーで働く際に欠かせない資質をご紹介します。
食が好きな人
食品メーカーで働くにあたり、「食」が好きであることは必須条件と言えるでしょう。
日々新しい商品が生み出されている食品業界で生き残っていくためには、市場の食の需要にアンテナを張り、絶えず研究を続けていく力が求められます。
また、基本的に食品に関連する業務を行うことになるため、食品に興味が持てないと非常につらくなってしまうかもしれません。
たとえば、商品開発では目標とする味になるまで何度も味見を重ねる必要がありますし、販売系の業種に携わる際には、商品の魅力を理解したうえで発信していくことになります。
食が好きで、食に対して大きな興味・関心を持っていることは、食品メーカーで働いていくうえでなくてはならない素質・素養と言えます。
責任感・使命感を持って食に向き合える人
食品を取り扱う業種において、何よりも大切とされているのが「ゆるぎない安全性」です。
「人の口に入る商品を取り扱っている」ということを常に意識し、抜かりなく日々のチェックを続けていく必要があります。
昨今、特に食の安全性には注目が集まっており、顧客や世間からのチェックの目も厳しくなっています。
万が一、安全性が損なわれていた場合は顧客の信頼を失い、内容によっては取り返しがつかないほどの悪影響を及ぼすこともあるでしょう。
そのため、社員に求められるものは安全性への高い意識です。
常に責任感を持って真剣に取り組むことが求められるため、安心・安全な商品を顧客へ届ける強い使命感を持ち続けられる人が向いていると言えるでしょう。
【食品メーカー理系の仕事内容は?】理系学生は食品メーカーに有利?
理系学生が食品メーカーへの就職を考えるにあたって、「就職に有利に働くのか」という点が気になるかと思いますが、多少は有利に働きます。
専攻にもよりますが、食物調理や栄養学を学んでいれば好印象につながるでしょう。
とはいえ、認知度の高さや安定しているイメージから多くの学生が目指す業種のため、競争率は高めです。
競争に勝ち抜いていくために、自身が志望する企業の研究は怠らないようにしましょう。
【食品メーカー理系の仕事内容は?】就活エージェントを活用するのもおすすめ
自分一人だけで就職活動を進めていると、限界を感じてしまうこともあると思います。
そんなときには、就活エージェントを利用してみてください。
就活のプロであるアドバイザーが、カウンセリングを通じてあなたに最適な優良企業を紹介してくれます。
また、ES添削や面接対策などを繰り返し行い、内定獲得まで徹底的にサポートしてくれるため、就活に不安を抱える方も安心して利用することができるでしょう。
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まとめ
食品メーカーは需要が途切れる心配がない業種と言われており、将来の安定を求めて希望する人も多いでしょう。
しかし、大きな需要の変動がないため求人の数も変動が少なく、結果的に高倍率の業界のひとつとなっています。
なかでも、人気の高い大手メーカーへの就職を目指す場合には、企業研究や志望動機の作りこみなどは必須となるでしょう。
面接に臨む場合、自分がどのように企業に貢献したいかどうか、具体的なビジョンを考えておくようにしてください。