はじめに
2023年、アメリカでシリコンバレー銀行が倒産するなどの出来事により銀行預金への信用が疑問視されつつある今、日本においても投資の重要性が改めて確認され、これから需要、関心がさらに増えていくと考えられています。
そのため、金融業界並びに証券会社を就職先の視野に入れている大学生は増え、高い競争倍率を誇っています。
今回はそんな証券会社に行きたいと思っている方に向けて具体的な業務内容やインターン情報、受かる志望動機についてまとめていきたいと思います。
この記事を読めば、証券会社の業務内容や内情、インターンの受かり方などが一気にわかること間違いなしです。
証券会社の業務内容とは
証券会社の業務は、株などの有価証券の売買の取次や引受業務を行うことです。
証券会社は、個人や法人の投資家と、株式を発行する企業や国などの発行者との間に立って、金融商品の提案や販売を行います。
証券会社の業務内容は主に4つの業務からなります。
ブローカー業務
証券会社のブローカー業務とは、株式などの売買注文を証券取引所に伝える仲介業務です。
主に手数料をもらって、投資家のニーズに応えます。
証券会社は、自分のお金で株式などを売買する自己売買も行います。
ディーラー業務
証券会社のディーラー業務とは、自己資金で株式や債券などを売買することです。
市場情報を分析し、価格やタイミングを判断して取引を行います。
自社に利益をもたらす重要な業務です。
アンダーライター業務
証券会社のアンダーライター業務とは、有価証券を発行者や所有者から引き受けて投資家に販売することです。
市場の動向を分析し、引受条件を決めます。
この業務は自己の危険負担で行う重要な業務です。
リサーチ業務
証券会社のリサーチ業務とは、有価証券に関する情報と分析をレポートや戦略にまとめることです。
アナリストやストラテジスト、エコノミストなどがそれぞれの専門分野で調査・分析を行います。
投資家にとって有益な情報を発信する重要な業務です。
証券会社で働くメリット
上記において証券会社の業務内容をまとめましたが、以下では、証券会社で働くことの主な
メリットとデメリットについてそれぞれ3つずつまとめてみました。
高い給料とインセンティブ
証券会社で働くメリットの一つは、高い給料とインセンティブがもらえることです。
証券会社では、金融のプロとして投資家や企業の資産運用をサポートする仕事をしていま
す。
そのため、自分の成果に応じて、高額な報酬を得ることができます。
大手証券会社の平均年収は、1,000万円以上で、営業職ならば、契約を取るごとにさらにイ
ンセンティブが加算されます。
やりがいが大きい
もう一つのメリットは、やりがいの大きさです。
証券会社で仕事をすることは、自分の判断や提案が顧客の資産形成に大きく影響することに
なります。
そのため自分の勧めた商品が顧客に喜ばれたり、利益をもたらしたりした時は、大きな達成
感や感謝を得ることができます。
毎日が刺激的になる
最後のメリットとして、毎日が刺激的になることがあげられます。
証券会社は、金融市場の動向や経済情勢に常にアンテナを張り、最新の情報を収集し、分析
し、提案し、販売する仕事をします。
しかし、市場は常に変化するので予測不能なことも起こります。
そのような状況に対応するためには、顧客や企業とのコミュニケーションはもちろん柔軟な
思考力や対応力が必要です。
証券会社で働くデメリット
業務が忙しい証券会社で働くことは様々なメリットがあることを紹介しましたが、もちろん
デメリットもあります。以下で3つ紹介します。
ストレス
証券会社で働くことのデメリットの一つは、ストレスが多いことです。
証券会社が扱う金融市場は予測不能なことも起こりますし、顧客からのクレームや苦情も多いです。
また、証券会社は成果主義の文化が強く、ノルマや目標が厳しく設定されていて、ノルマを達成できないと、上司から叱責されたり、給与に反映されたりします。
さらに、残業や飲み会も多く、プライベートの時間が少ないです。
証券会社で働くことは、やりがいや魅力もたくさんありますが、それだけにストレスも大きいです。
長時間労働
もう一つのデメリットは、長時間労働です。
証券会社は、24時間金融市場の動向やお客様のニーズに応えるために、早朝から深夜まで働くことが多いです。
特に営業職は、外回りや電話対応、報告や書類作成など、多くの業務をこなさなければなりません。
そのため、残業時間が多くなりがちです。
証券会社で働くことは、高収入やキャリアアップのチャンスもありますが、それだけに長時間労働も覚悟しなければなりません。
転勤の多さ
最後のデメリットとして、転勤の多さがあげられます。
証券会社は、全国各地に支店や営業所を持っており、人事異動や昇進の際には、転勤を命じられることがあります。
特に営業職は、地域によって顧客のニーズや市場の状況が異なるため、幅広い経験を積むためにも、転勤が多い傾向があります。
転勤はキャリアアップのチャンスでもありますが、家族や友人と離れることや、新しい環境に慣れることにストレスを感じる人も少なくありません。
インターンについて
以下では証券会社のインターンについてとどんな人が向いているのかについて解説していきます。
証券会社のインターンに向いている学生の特徴
・度胸がある人
・精神面、体力面共にタフな人
・競争意識が高く、負けず嫌いな人
・長期的に勉強を続けられる人
証券会社のインターンは、飛び込み営業や電話アポなどが多くあります。
断られながらもめげずに粘り強く営業活動ができる度胸、メンタル、体力が必要です。
更に、営業成績で競うことになるので、負けず嫌いな人にも向いています。
また、証券会社は常に最新の経済情報や株価動向に敏感であり、顧客に対して適切な提案ができるように知識をアップデートしておくことも大切です。
競争意識も高く、自分の成果を上げるために努力できる人が向いています。
いつから参加するべき?
証券会社のインターンは、大学3年生の夏から冬にかけて多く開催されることが多いです。インターンに参加するメリットは、業界や企業の理解を深めたり、選考で優遇されることもあります。
大学2年から募集している会社もありますが、情報解禁直後で募集数も多い3年の夏〜冬にかけてがいいでしょう。
第1志望で内定を目指している方は、早めにインターンを経験して就活に備えておきましょう。
受かる志望動機の書き方
証券業界に対する興味や魅力を具体的に述べる
証券業界に対する興味や魅力を具体的に述べることで、自分が業界に対してどんなイメージや理解を持っているかを面接官に示すことができます。
また、その自分の興味を発展させて、自分自身が証券会社に対して何ができるのかを考えながら志望動機を書くことができれば、周りと差をつけることができます。
志望する証券会社の強みや特徴に惹かれる理由を明確に伝える
証券会社といっても、大手総合証券会社からネット証券会社まで、多くの業態や企業があります。
それぞれが得意としている分野や社風が異なるため、自分がなぜその証券会社を選んだのかを明確に伝える必要があります。
インターンで学びたいことや目指すキャリアを展望する
証券会社のインターンに応募する際には、インターンで学びたいことや目指すキャリアを展望しておくことも重要です。
インターンは、証券業界や証券会社の仕事を体験することで、自分の適性や興味を確かめる機会です。
そのため、インターンで何を学びたいのか、どのようなスキルや知識を身につけて将来どんな展望を抱いているのかを明確に伝えることが必要です。
その他対策でできること
上記にて、業務内容からインターンまでさまざまなことを紹介してきましたが、最後にインターンから内定までの間にやっておいて損はないことをまとめました。
資格・検定試験
英語力や金融知識などの証券マンとして身に着けておきたい下記で紹介する資格・検定を持っておくことで、業界に対するやる気や、継続力を評価してもらえることがあります。
証券外務員
証券外務員資格は、金融商品取引法に基づく登録制度であり、金融庁が管轄しています。
証券会社に所属し、投資家に対して投資商品を提供するには、この資格の取得が必要です。銀行員は入社前に取ることが必須になっている場合も多く、勉強時間は50〜100時間程度必要です。
TOEIC
TOEICは、世界中で広く使用されている英語能力試験の一つであり、就職活動においても重要な役割を果たしています。
この資格は基本的にどんな企業を受けるにしても高い点数を持っておくことでアピールポイントとなるため、なるべく早いうちから勉強しましょう。
FP
最後のお金の基礎知識を学ぶことができるFPは証券業界をはじめとした金融業界を志望する学生にとって、取得しておいて損はない資格です。
1級〜3級まであり、3級であれば、50時間程度の勉強時間で取得することができます。
理想の人物とエピソードづくり
入社対策として理想の人物とエピソードづくりをしておくことは有効な方法です。
上記で説明した証券会社で働く上で必要なスキルや資質を持ち、自分が目指す職種や部門に適した人物像を自分の中で確立し、何か具体的なエピソードと結び付けられるようにしましょう。
まとめ
今回は証券会社に行きたい学生向けに業務内容や受かる志望動機を徹底解説!ということで、様々な観点から証券会社について分析してみましたがいかがだったでしょうか。
証券会社へのインターン参加や内定を狙っている方は是非役立ててみてください。