インターンシップや就活で作成するESには「自己PR」や「志望動機」などを記載する必要があり、多くの就活生が頭を悩ませていると思います。
その中で「これはどう書くのが正解なの?」となる項目が「趣味」ではないでしょうか?
この記事では「なぜ企業はESで趣味を聞くのか」をまず説明し、その後「趣味の見つけ方」「NGな趣味」「書く際のポイント」を順番に説明していきます。
最後に例文も用意しているので是非参考にしてみて下さい。
この記事では「趣味」に焦点を当てているので、もしES全体の書き方が分からない場合は下記のリンクの記事を参考にして下さい。
目次[目次を全て表示する]
【ESの趣味って何書けばいいの】なぜ企業はESで趣味を聞くのか
まず最初にあなたが気になっている「なぜ企業はESで趣味を聞くのか」を説明していきます。
趣味の欄を軽く見ている就活生が非常に多く、一文二文程度で済ませているESをよく見かけますが、実はそれは勿体無いことをしています。
ここではESで趣味を聞かれる理由を「人柄を把握するため」「面接時の話題のため」「仕事に対する適性を見るため」の3つに絞って説明しています。
趣味の欄もあなたをアピールするチャンスであることをしっかり認識することから始めましょう!
人柄を把握するため
企業の採用担当者は毎年多くの就活生のESを見る作業を行っていますが、ESだけでは「人柄を把握する」ことは完璧にはできません。
しかし、この趣味の欄があることで就活生のプライベートの一面を覗くことができるので「人柄を把握する」上で非常に重要な質問となっています。
例えば就活生の趣味が「絵を描くことが好きです」と書かれていた場合、「物を作り出したり、アイデアを生み出したりすることができるクリエイティブな人」と推測できます。
また「サッカーを見に行くのが好きです」では「アウトドアで明るい性格な人」、「読書が好きです」となれば「インドアで知識を溜め込むのが好きな性格」と様々な推測ができるようになり、「人柄の把握」には欠かせない質問項目であると言えます。
面接時の話題のため
就活生の多くは面接に苦手意識を持っており、その原因の一つが緊張です。
緊張から用意してきた内容を上手く話せなかったり、頭が真っ白になってしまったりして失敗したという経験があるためです。
そのため企業の面接官もできるだけ緊張をほぐしてあげたいと考えており、そのための話題の一つとして趣味を聞いている場合もあります。
「自己PR」や「志望動機」など硬い内容の質問が続くとどうしても力が入り、緊張してしまいます。
そんな時に「あなたの好きなこと、趣味はなんですか?」と質問されると自然と肩の力も抜けリラックスできると思います。
面接はできるだけ自然体で受けた方が大きな失敗が少ないと考えられるため、この「趣味」について聞かれる会話はとても重要になってきます。
仕事に対する適性を見るため
「仕事に対する適性を見るため」と言ってしまうと少し構えてしまうかもしれませんが、簡潔に言うとミスマッチが起こらないために仕事内容があなたに合っているかを確認するということです。
趣味への取り組み方から仕事への取り組み方を推測することができます。
例えば「登山が趣味です」という人は「地味な仕事でもコツコツ続けてくれそうだな」とか、「マラソンが趣味です」という人も「粘り強く継続的に努力をし続けてくれそうだな」という印象を受けます。
業種によっては得意不得意が顕著に出てしまうため趣味の内容から「仕事を確実に続けてくれそう」や「ちょっとの失敗では気持ちが折れない」など、趣味に取り組む姿勢から就活生のパーソナリティを汲み取り、できるだけミスマッチが起こらないように企業側も工夫をしています。
【ESの趣味って何書けばいいの】趣味の見つけ方
今まで意識してこなかった「趣味」を突然書いて下さいと言われても難しいですよね。
そこでここの項目ではあなたの「趣味の見つけ方」を説明していきます。
それには「これまでの行動を振り返る」と「楽しかった・嬉しかった出来事を思い出す」の2つの方法がありますので順番に説明していきますね。
あなたの趣味を見つけていきましょう!
これまでの行動を振り返る
まずはあなたの「これまでの行動を振り返る」ことから始めましょう。
普段何気なくやっているルーティーンのような行動はありませんか?
例えば毎日育てている花に水をあげていること、朝起きたらまず散歩すること、週に最低1回はランニングに行っていること、寝る前に必ず本を読んでいること、その全てが趣味と言えます。
趣味というと、毎日ランニングしています、毎日料理を作っています、週に5冊本を読みますといった具合に没頭しているイメージがあるかもしれません。
しかし、実際は毎日育てている花に水をあげていることは、ガーデニングが趣味ですと言えますし、週に一回でもランニングしていれば趣味と言えます。
何か継続的にあなたが行っていることをまずは振り返ってみましょう。
楽しかった・嬉しかった出来事を思い出す
この「楽しかった・嬉しかった出来事を思い出す」ことは趣味を持つきっかけを思い出すことに繋がります。
ガーデニングが趣味である人は、小学生の時に祖父母の家で畑仕事を手伝った時に楽しくてそこから自分でもお花を植えるようになった経験が趣味を持つきっかけになっています。
ランニングが趣味の人は、小学生の時にマラソン週間があり、多く走るとスタンプをもらえて友達に自慢することができ嬉しかった経験から継続するようになり、今もまだ続けていますなどのエピソードに繋げることができます。
趣味としてある程度あなたが継続して行っていることには必ずこの「楽しかった・嬉しかった出来事」が隠れているはずなので、自己分析をすることで掘り出してみましょう。
【ESの趣味って何書けばいいの】NGな趣味
「趣味」をESで聞かれる理由や、見つけ方が分かったところで先に「NGな趣味」について説明しておきます。
「趣味」はあなたの人柄や仕事に対する適性などを確認する非常に大切な項目です。
そこでは何でもアピールすれば良いというものでもありません。
ここでは特に注意が必要な「ゲーム」「ギャンブル」「政治や宗教に関わるもの」「なし、空欄」について順番に説明していきますので、しっかりと確認して下さい。
ゲーム
今やインターネットを経由し世界中の人々と繋がれる一つのプラットフォームになっている「ゲーム」ですが、まだまだ趣味としてESに書くにはネガティブな印象を持っている人が多く、おすすめできません。
同様にネガティブな印象を持たれているのが「アニメ」や「漫画」です。
近年では「ゲーム」「アニメ」「漫画」は日本の代表的な産業として見直されてはいますが、いまだ娯楽としての色合いが強いことが理由の一つです。
しかし、この「ゲーム」をとことんまで追求し、大会に出場し優勝した経験などがあれば大いにアピールしましょう。
そこに至るまでの過程や、その大会結果から得たあなたの成長体験があれば立派な趣味として伝えて問題ありません。
ギャンブル
「ギャンブル」を趣味の欄に書くことはやめた方があなたのためです。
「ゲーム」のように「ギャンブル」で100円が100万円になった成功体験があったとしてもやめておきましょう。
そもそも「ギャンブル」はお金にだらしない印象を与えてしまう可能性が非常に高く、採用担当者に悪い印象を与えることはほぼ間違いありません。
私生活の乱れなども疑われる可能性もあり、NGです。
「ゲーム」以上に「ギャンブル」は娯楽の色合いが強く、仕事に対する姿勢や取り組み方などにも影響が出ることが考えられます。
趣味の欄で「ギャンブル」を書くことはやめた方が良いのは明白です。
政治や宗教に関わるもの
この「政治や宗教に関わるもの」に関しては趣味の欄だけでなく、その他の項目や面接での受け答えでも押し出すのはやめましょう。
政治や宗教に強い関心があり、取り組むことは問題ありませんが、インターンシップや就活の場では思想が強いと思われることもあり、あまり良い印象を与えることはできません。
しかしその中でも「座禅」や「ゴスペル」などは一般的な認知度もあり、世俗的な趣味と言えるので趣味の欄に書いても問題ありません。
むしろ自分を見つめ直すきっかけや、ストレス発散に繋がるイメージができるので良い印象を与えることができる趣味です。
少しでも「政治や宗教に関わるもの」と受け取られそうな趣味は書く前に、一度よく考えてから書くようにして下さい。
なし、空欄
この「なし、空欄」に関しては採用担当者に「やる気がないのでは?」「うちの会社に対する志望度が低いんだ」と思われてしまい、悪い印象を与えてしまうので絶対にやめましょう。
趣味がそもそもないという就活生もいるとは思いますが、趣味の欄はこの記事でも説明しましたが、あなた自身の人柄をアピールできる数少ないチャンスであるときちんと認識し、「趣味の見つけ方」を参考に必ず書くようにして下さい。
この趣味というのは社会人になってからのストレスコントロールの面でも非常に重要になってきます。
実際社会に出て仕事をしていると大小ストレスはかかってきます。
そのストレスを上手く発散することも社会人としての大事なスキルになってきますので、趣味がないという就活生の方はストレスを発散できる「趣味を見つける」努力も必要かもしれませんね。
【ESの趣味って何書けばいいの】書く際のポイント
「趣味」の欄には思っているよりも大きな役割があり、書く必要性に気づき始めている頃ではないでしょうか。
この「趣味」に関しても「書く際のポイント」がありますので説明していきますね。
ここでは「何を学び、どう成長したのかを簡潔に書く」「見やすく書く(手書きの場合)」「仕事で活かせる点をアピールする」の3つ重要なポイントに絞って説明していきますので、よく確認して下さいね。
何を学び、どう成長したのか簡潔に書く
「趣味」はあなたに楽しい・嬉しいの感情を与えてくれるだけではなく、学び・成長を与えてくれます。
その具体的なエピソードや経験を簡潔に趣味の欄でアピールしていきましょう。
まずは趣味を始めたきっかけと、趣味を継続する中で成長した点を考えましょう。
アピールできることが数字や成績で示すことができる場合は詳細に、〇〇大会で優勝、〇〇で個人賞を受賞などがあればよりアピールに繋がります。
数字で示すことが難しい場合は、よりイメージしやすいエピソードを添えて書いていきましょう。
見やすく書く(手書きの場合)
ESで趣味の欄は手書きである場合が多いので、採用担当者が見やすいように書く工夫が必要です。
その際は「趣味」と「その理由」を分けて書くことですっきりとした文章で見やすくなります。
例えば、・映画鑑賞 ・その理由は〇〇だからです。
このように書くことで見やすさはもちろんのこと、採用担当者としても頭に入ってきやすいメリットがあります。
手書きの場合はいかに相手に伝わりやすいかを念頭に置いて文章を組み立ていくようにしましょう。
仕事で活かせる点をアピールする
この「仕事で活かせる点をアピールする」は必ず入れる必要はありません。
しかし、仕事内容に繋ぐことができれば趣味の欄で同時に「自己PR」もできてしまう一石二鳥の状態になります。
例えば「私の趣味はマラソンです。」であれば「継続して仕事に取り組むことができます。」となりますし、「絵を描くことが趣味です。」であれば「クリエイティブに新しいことを生み出すことができます」という風に繋ぐことができます。
必須ではありませんが、あればプラス評価に繋がる可能性が高いのでチャレンジしてみて下さい。
【ESの趣味って何書けばいいの】趣味の例文
ESでの趣味の書き方が分かったところで最後に趣味の代表的な例文を「映画鑑賞」「スポーツ観戦」「お酒」「筋トレ」「ガーデニング」の5つ紹介しておきます。
どれも使いやすい例文とはなっていますが、そのまま使うのではなくあなたの経験や、趣味になったきっかけなどの要素を足して、あなた自身の趣味を完成させるのに役立てて下さいね。
映画鑑賞
私はその中でも特に80年代の洋画が好きでよく見ています。
映画を通して自分がまだ生まれていない当時の様子や生活を知って驚いたり、映画が公開された当時の最新技術の素晴らしさに感動したりしています。
そこから80年代洋画に出演しているキャストや監督についても調べることが好きになり趣味の幅が広がっています。
その中でも特に好きなのが自分が見た映画のパンフレットをコレクションすることで、家には無数のパンフレットがあり、それを眺めながら映画の内容を思い返すことで、より映画のことが好きになっています。
スポーツ観戦
その中でも特に野球観戦にハマっており、野球のシーズン中は週二日ほどのペースで球場に通っています。
実は元々野球にはあまり興味はなかったのですが、野球好きの友人に誘われて初めて観戦した時の迫力とファンの熱気に圧倒されて一気に好きになり、そこからハマっていきました。
今は野球を観戦するだけではなくSNSで好きな球団情報や観戦した感想などを発信しており、発信し始めてからフォロワー500人を獲得しました。
お酒
お酒といっても飲む専門ではなくカクテルを自分で作ることにハマっています。
自宅には多くのリキュールと割り材を用意し、日々試行錯誤しながらカクテルを作っています。
よく友人を自宅に招き、自分で作ったカクテルを振る舞っています。
その中でも美味しいと言ってもらえるカクテルと、そうでないカクテルもあり難しさを感じながらも組み合わせを色々試すことで、自分なりの究極のカクテルを作りあげていっています。
カクテルは作り手によっても味が変わるのが魅力の一つでもあるので、いつか有名なバーテンダーがいるバーでカクテルを飲んでみたいと思っています。
筋トレ
始めたきっかけはダイエットでした。
大学入学当初は今より太っていて、体脂肪率が25%を超えていました。
このままでは健康に影響が出ると考えダイエットを決意し、筋トレを始めました。
最初は筋トレの知識もなく、動画サイトで筋トレの方法を検索したり、食生活の改善などを学びました。
そしてある程度の知識がついてきたので筋トレを開始、根気よく続けることで見た目も変わっていき、体脂肪率も18%まで落とすことができました。
今後も継続して行い、今の体型の維持はもちろんよりカッコイイ体型になれるように努力していきたいと思っております。
ガーデニング
ガーデニングを始めたきっかけは小学生の夏休み中に祖父母の畑作業を手伝った経験です。
それまではあまり接点のなかったガーデニングですが、畑仕事を約1ヶ月手伝う中で自分が大事に育てた野菜を自分で収穫し食べた時、あまりの美味しさに思わず笑顔になりました。
この経験から植物を育てる楽しさや、それが咲いた時、収穫できた時の嬉しさを感じ、そこからガーデニングの魅力にハマっていきました。
そこからは自宅のベランダでガーデニングを始め、今も季節によって様々な植物を育てています。
まとめ
ESの趣味の欄は思っているよりも大きな役割があり、あなたの人柄をアピールできる数少ないチャンスであることも分かっていただけたと思います。
趣味がない、分からないと悩んでいるときは「これまでの行動を振り返る」「楽しかった・嬉しかった出来事を思いだす」ことから始めてみましょう!
最後の例文も参考にしながら、趣味を通してあなたの人柄を上手く伝えられるようにしましょうね!