HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
自己PRの作成にあたっては、300〜400字程度の文字数を指定される場合が多いですが、100字で指定された場合はどうしたらいいでしょうか?
かなり短い字数のため、要点を絞り込まなければうまくアピールすることができないでしょう。
そこで今回は、自己PRを100字でまとめる秘訣を解説します。
最後には100字での例文も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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【100字の自己PR】自己PRとは?
自己PRとは一体どのような内容を指すのでしょうか?
意味をしっかりと理解した上で作成する必要があります。
就職活動において、自己PRとは自身の強みをアピールして応募先の企業に対して自分を売り込むための要素のひとつです。
自分を採用するべき理由や、入社後にはどのように貢献できるかをアピールする内容を表し、企業の担当者に理解してもらいます。
新卒採用では非常に重要な部分であり、自己PRを磨くことが内定に大きく近づく手段であるほど重要です。
自己PRと長所の違い
自己PRと長所は同じものと捉えられがちですが、明確に違いを理解しておく必要があります。
企業に対して強みや活かせるスキルを示し、どのように活躍できるかを示すことが自己PRです。
一方で長所は、どのような特性や性格を持った人材であるかを表し、人柄の部分にフォーカスしています。
自身を客観的に理解できているかを確認する意味で質問されることが多いでしょう。
【100字の自己PR】100文字の自己PRの評価基準
自己PRの評価基準を理解することで、どのような点に気を付けて作成した方が良いかが理解できます。
以下に、3つの評価基準を紹介しますので、これらの内容を良く理解して、自己PRの作成に反映していきましょう。
価値観や人柄
1つ目の評価基準は価値観や人柄を判断しています。
企業との価値観が合わないなどのミスマッチがあれば、早期の離職につながってしまうため企業としても痛手です。
また、人柄も大事な要素であるため、応募者がどのような人柄であるのかや、会社に合う人材であるかなどの判断基準で評価をします。
このように自己PRの内容を評価して、応募者の価値観や人柄を知り、会社にマッチした人材であるかの判断を行っています。
求める能力とマッチしているか?
どんなに優秀な人材であったとしても、応募者の持っている能力が企業に必要のないものであれば、採用には至りません。
企業は自社が求める能力を有している人材を見極め、入社後に活躍してくれるであろう人材を採用したいと考えています。
そのため、自己PRの内容を通して、自社が求める能力や人材にマッチしている人物であるかの確認を行います。
企業がどのような能力や、人材を求めているかを理解することが重要です。
簡潔に説明できるか?
100文字という短い文字数で、全てを説明できるとは企業側も考えてはいません。
限られた短い文字数の中で、何をけずり何を表現するかが重要になり、企業側でも着目している点です。
できるだけ簡潔に説明を行い、さらに面接で文章では表現できていなかった部分を質問したいと思わせるような内容に仕上げることが大切です。
ここでは、限られた文字数で簡潔に表現し、伝える力が重要であり企業に評価されている点ですので意識しましょう。
【100字の自己PR】自己PRの考え方
自己PRを作成する際の考え方について解説します。
どのような考えを持って作成するかで、出来栄えは変わってきます。
企業が求めている自己PRを理解して、内容を反映し評価される自己PRを作成しましょう。
企業が求める人物像・強みを推測する
競争率の高い企業や、大手企業に応募する学生の中には、企業によって自己PRを使い分けているケースがあります。
これは、企業が求めている人物像や強みがそれぞれの企業によって違うため、それらによって内容を変えているためです。
前述しましたが、企業はできるだけ求める人物に近い人材を採用したいと考えています。
そのため、自己PRの内容も企業の求める人物を的確に理解した上で作成することが有効です。
企業のHPや説明会、OB訪問などから、企業がどんな人材を求めているかを推測し、それに合った強みを探していきましょう。
HPに書いてあることを全て鵜呑みにすることはせずに、業務に即した強みなど自分で考えた内容が反映できると、さらに良い仕上がりになります。
自己分析をする
自己分析をしっかりとして、自分の強みを把握することが重要です。
まず全ての思いつく強みを箇条書きで書き出します。
次に、それぞれの強みがどのような状況で役立ったか、具体的な例を挙げて考えます。
このステップにより、自己認識を深め、それぞれの強みが実際にどのように活かされ得るのかを具体的に理解することができます。
このように、自分がどういった人間なのかということを過去の経験を踏まえて鮮明にすることが良い自己PRを作るうえで重要な基盤となります。
他己分析をする
自己分析が完了したら、次は他人からみた自分の分析を行いましょう。
この他己分析は、自分自身をより客観的に理解するための有効な方法です。
この分析を行うには、まず周囲の人々に「私ってどんな人?」と尋ねてみることから始めます。
友人、家族、同僚など、異なる関係性の人からの意見を集めることで、自分がどのように見られているかの幅広い視点を得ることができます。
そして集めた意見を整理し、共通して指摘される特性や行動パターンを特定することで、自分の行動や性格の傾向についての新たな発見を得られます。
自分の経験を当てはめる
アピールする強みと自身の経験には整合性が必要です。
これらの内容に齟齬がある場合には、面接時に追求されてもうまく答えることができません。
これでは、面接で評価を得ることができませんので、理論的に筋が通っていない内容の場合には、強みを変えるか、エピソードを変える必要があります。
自身がアピールする強みと、それに伴う経験やエピソードにはしっかりと整合性を持たせ、説明できるようにしておくことが必要です。
キャッチコピーを考える
自己PR作成の事前準備として、自分のキャッチコピーを考えることもしてみましょう。
自己分析や他己分析の結果を基に、自分の特徴や強みを簡潔かつ魅力的に表現するフレーズを作成します。
このキャッチコピーは、面接やプレゼンテーションで自己紹介の際に使用すると、他の応募者との差別化を図りやすく、短時間で印象に残る自己表現が可能になります。
また、自分自身のアイデンティティを明確にする助けにもなり、自信を持って自己PRを行うための基盤をつくることが出来ます。
【100字の自己PR】100文字の自己PRの構成
自己PRの作成には構成が重要です。
しっかりと構成を整えなければ、うまく内容を伝えることができません。
特に100文字で作成する場合には、構成を意識しなければ、文字数をオーバーし完成できないので、しっかり理解することが大切です。
自分の強み(結論)
まず最初の構成として、結論を述べますがここは自身の強みの部分です。
ここでの大切なポイントは、強みを表現するときにできるだけオリジナリティを出すことです。
強みの表現は、他の多くの就活生と被ってしまうケースがあるため、埋もれてしまう可能性があります。
そのため、同じ内容の強みであっても、一言足すことでオリジナリティを出し印象に残るようにしたいです。
例えば強みが「傾聴力」である場合、このまま使用すると他の人に埋もれる可能性は高いです。
「相手のニーズを引き出す傾聴力」などのように一言足すことで、担当者の印象に残る可能性が高くなります。
発揮したエピソード
最初の段階で強みが述べられたあとは、発揮したエピソードについて説明します。
どのようなエピソードの内容でも構いませんが、強みを発揮して課題を解説したエピソードなどは内容的に書きやすくおすすめです。
また、エピソードは複数の内容を入れてしまうと、アピールしたい内容がぼやけて的確に伝わらないためおすすめはできません。
できるだけ1つのエピソードに絞り込んで的確にアピールすることがポイントです。
仕事での活かし方
最後は強みを仕事でどのように活かしていくかを伝えて締めます。
ここではできるだけ、具体的に内容を書けるようにしましょう。
特に自身が志望する業種の業務内容で、どのように活かしていくかや、どのように貢献することができるかを説明すると高評価を得ることができます。
自身が身につけた強みを活かして、業務の中でどのように活かせるかをイメージして書くことが大切です。
イメージしにくい場合には、業務の内容を棚卸しして当てはめると考えやすいでしょう。
【100字の自己PR】100文字の自己PRのポイント
100文字自己PRを作成する際のポイントをいくつか解説します。
注意するべきポイントはいくつかありますが、特に以下に紹介する4つのポイントは必ず理解してから作成をはじめてください。
自己PRで高い評価を得るためには大事なポイントです。
再現性のある強みを選択
企業は就活生が、入社後にどのように活躍ができるかといった点を重視して自己PRを見ています。
作成された自己PRの内容が、企業が求めている人物像をしっかりととらえ、これらを逆算して作成されていれば問題ありません。
また、アピールする強みは、一度きりの強みではなく、再現性がある強みを選択した方が良いでしょう。
再現性のある強みを身につけており、仕事への活かし方と結びつけてアピールすることが重要です。
伝えたいことを明確にする
作成する前段階で、最終的にどのようなことを伝えたいのか、アピールしたいのかを明確にしておくことが重要です。
最初の段階で結論を述べ、その結論に対してのエピソードを伝えているつもりでも、結論の根拠になっていない場合などがあります。
また、冗長的な文章になってしまって、結局何を伝えたいのかわからないといった文章になることも、良く見られるミスです。
これらは良くありがちなことであるため、防ぐためには見直しに力を入れる必要があります。
一度、最後まで作成した上で、言いたいことが伝わっているかを客観的な目を持って見直しすることが重要です。
面接で聞きたくなる文章を書く
100文字の文章で、言いたいことや伝えたいことを全部理解してもらうことは不可能です。
そのため、面接で聞きたくなったり、確認したくなったりする文章を作成することを意識しましょう。
具体的には「売上を伸ばしました」と「接客を工夫して売上を1.3倍にしました」
この2つの文書を見比べたときにどう思うでしょうか。
どちらも売上が伸びていますが、後者の文章の方がどんな工夫をしたのかや、なぜ1.3倍になったかなどが気になるのではないでしょうか?
このように、具体性を一部残すことや、数字を使うことなどで注意を惹きつけています。
採用担当が、なぜと聞きたくなるような文章を作成するように意識をしましょう。
3文で書く
100文字といった限られた文字数の中で表現するためには、構成は重要です。
今回は3つの構成で作成するように紹介していますので、構成ごとに1文で完成させて、3文で書くことを意識しましょう。
全体を1文でまとめたり、逆に細かく区切ってしまうと伝わりにくい構成になってしまうので、注意をする必要があります。
【100字の自己PR】削るべき情報
指定された100文字よりも文字が多くなってしまう場合もあるでしょう。
そういう時は、一旦書き終えてから、削れる内容がないか探しましょう。
以下で、削ってもとくに内容に影響がないものを紹介していきます。
時期
100字の制限がある自己PRにおいて、時期に関する情報は、必要に応じて省略しても問題ありません。
特定の強みや経験が時間的な文脈を要する場合はその詳細を含めるべきですが、それが自己PRの理解に不可欠でない場合は削除することで、より重要な内容にフォーカスできます。
こうすることで、限られた文字数内で自分の強みやスキルをより効果的に伝えることが可能となり、面接官に対して簡潔かつ明確な印象を与えることができます。
形容詞や副詞
また、形容詞や副詞の使用を控えることも字数を節約するためには効果的な手法となります。
これらの言葉は詳細を加える際に役立ちますが、必ずしも情報の伝達に不可欠ではありません。
特に字数が限られている場合、装飾語を削ることで、より具体的かつ直接的な表現に焦点を当てることができます。
これにより、PR文がすっきりとして重要なポイントが明確に伝わりやすくなります。
このような簡潔性は情報を効果的に伝え、印象に残る自己紹介を実現するコツと言って良いでしょう。
である調を用いる
「ですます調」ではなく、「である調」の使用をする意識も効果的です。
シンプルに、「ですます調」に比べて文字数を節約できるため、より多くの内容を短い範囲で伝えることが可能になります。
ただし、文体が変わることで印象も若干変わるため、もし文の印象を変えたくない場合は、他の部分で削減を検討する方が良いでしょう。
このように文体を変えることで、簡潔かつ直接的な表現を用いることができ、限られた字数内で効率的に情報を伝えることが可能となります。
【100字の自己PR】100文字の自己PRの例文
実際に100文字で作成した自己PRの例文をいくつか紹介します。
アピールしたい強み別に全部で6つの例文を載せています。
自己PRを作成する際には、目を通してどのようにアピールすれば良いかの参考にしてください。
調整力を伝える100字の例文
私の強みはチーム全体を目標に導く調整力である。
ゼミのリーダーとして15人の意見に耳を傾けて議論した結果、ビジネスコンテストで優勝を果たした。
社内外の利益を調整し、円滑な事業の推進に貢献していく。
分析力を伝える100字の例文
強みは分析力だ。
インターンでSNSの広告運用を担当し、画像や文字などの変数を試しながら分析と実行を行った結果、クリック率を1.2倍に引き上げた。
分析力を活かしデータに基づく改善策を提供していきたい。
課題解決力を伝える100字の例文
強みは課題解決力だ。
コロナ禍のアパレルバイトでSNSを担当し、アパレル情報発信と通販に注力した結果、売上はコロナ禍前の状態に回復した。
課題解決力を活かし、チームや会社の目標達成に向けて貢献していく。
マネジメント力を伝える100字の例文
強みはマネジメント力だ。
飲食店のバイトリーダーとして14名の特徴や改善点を把握し配置を決定すると、作業が効率的になり、クレーム数も減少した。
強みを活かし社内研修のシステム化などを通して貢献していきたい。
適応力を伝える100字の例文
強みは適応力だ。
サッカー部で3度ポジション変更を経験したが、その度に練習量でカバーし適応した結果、多くの場面で替が利く選手となれた。
強みを活かし複数の業務を兼任し、社内で頼りにされる社会人になりたい。
洞察力を伝える100字の例文
強みは洞察力だ。
留学中に参加したインターンで、異なるメンバーの文化背景や動機を深く考えることで、主張の理解に繋げることができた。
強みを活かし、コンサルとして顧客の問題の本質を見抜いて解決していく。
リーダーシップを伝える100字の例文
学生時代からリーダーシップを発揮し、常にチームを引っ張ってきた経験があります。
社会人としても、この経験を活かして主体的にリーダーの役割を担い、チームを目標達成へ導くことに全力を注ぎます。
コミュニケーション能力を伝える100字の例文
コミュニケーション力を活かし、チーム内での調整役を務めてきました。
社会人としてもこの能力を生かし、職場の活性化とプロジェクトの成功に向けて積極的に貢献していきたいと考えています。
行動力があることを伝える100字の例文
行動力を重視し、考えたことをすぐに実行に移すことで成果を上げてきました。
入社してからもこの積極的な姿勢を持続し、チャレンジを恐れずに取り組むことで、更なる成功を目指します。
継続力を伝える100字の例文
私は継続力を持ち、常に地道な努力を積み重ねて成果を出してきました。
社会人になっても、この持続的な取り組みを続け、一歩一歩確実に大きな成果を出すことを目指し、長期的な目標達成を成し遂げます。
サポート力を伝える100字の例文
私は常にサポート力を発揮し、チームの成功のために縁の下の力持ちとして貢献してきました。
社会に出てからも、このサポート意識を忘れず、チームの安定と成果向上に尽力し、裏方としても確実に価値を提供したいです。
創造力を伝える100字の例文
創造力を武器に、常に0からアイデアを生み出し続けてきました。
入社してからも、この革新的なマインドを持続し、新たな挑戦を恐れずに取り組みます。
そして、チームに新しい視点と価値をもたらしたいです。
柔軟性があることを伝える100字の例文
私はどんな状況でも柔軟に対応する力を持っています。
これまで様々な変化に迅速に適応し、効果的な対策を実行してきました。
これからもこの柔軟性を生かし、未知の課題にも臨機応変に対応していくことを心がけます。
忍耐力を伝える100字の例文
私は高い忍耐力を持ち、厳しい状況にも耐え抜くことができます。
このどんなことにも耐える力を活かし、会社で直面する挑戦にもしっかりと耐え、成果を出し続けることを目指します。
自走力があることを伝える100字の例文
私は自走力を持っており、自分で考え行動することに自信があります。
これまでに自力で多くの課題を解決し、道を切り開いてきました。
入社後も、自立して効果的に取り組み、自分の力で成果を上げることを目指します。
傾聴力があることを伝える100字の例文
私は強い傾聴力を持ち、様々な人の意見を積極的に聞き、取り入れることができます。
この力を活かし、入社後も多様な視点を尊重し、固定観念に捉われずに業務に取り組み、革新的なサービスを生み出したいです。
協調性があることを伝える100字の例文
私は協調性を重視し、さまざまな人と効果的に協力して成果を出してきました。
会社でもこの経験を生かし、チームワークを尊重し、共に目標に向かって働くことを大切にし、一丸となって成果を目指したいです。
責任感があることを伝える100字の例文
私は強い責任感を持ち、任された仕事を最後までやり遂げることを心がけています。
この精神を持ち続け、入社後も、どんなことがあっても投げ出さず、すべてのミッションに全力で取り組むことを約束します。
向上心があることを伝える100字の例文
私は常に向上心を持ち、どんな状況でも改善と成長を求めて努力してきました。
社会においても、現状に満足することなく、常に高い目標を設定し、自己のスキルと業務の質を向上させることに全力を尽くします。
几帳面さと伝える100字の例文
私は几帳面な性格で、これまで大きなミスを避けるために細部にわたる確認を怠りませんでした。
この習慣を活かし、入社後も丁寧で正確な仕事を心がけ、細かい点にも目を配ることで、信頼される社員として貢献します。
ポジティブさを伝える100字の例文
私はポジティブな性格で、ネガティブな状況でも周囲を鼓舞し、チームの士気を高めてきました。
この姿勢を維持し、入社後も前向きに仕事に取り組み、困難な状況でも明るく振舞い、チームに良い影響を与えたいです。
まとめ
自己PRを100文字にまとめる秘訣や例文を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
100文字で全てを伝えることは不可能ですので、後に続く魅力のある文章作成を心がけましょう。
難しい時ほど、他者と差をつけるチャンスですので、しっかりと作成しましょう。