HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
「就活は大学3年生の2月から始めても間に合うのか?」と不安に感じる方は多いかもしれません。
しかし、2月はまだ日系企業の本格的な採用活動が始まる前で、準備を進めるには絶好のタイミングです。
本記事では、2月から就活をスタートする際にやるべきことや、おすすめ業界、スケジュールについて詳しく解説します。
今からでも効率的に準備を進め、内定獲得を目指すためのヒントを提供しますので、ぜひ参考にしてください。
【大学3年生就活2月】就職活動で重要な2月
大学3年生、もしくは専門学校1年生の2月は、就活解禁日間近の就職活動において重要な月になっています。
というのも、経団連という大手企業を中心に構成されている団体が定める「情報解禁日」が3月1日に迫っているからです。
情報解禁日とは、新卒者を募集する企業の採用活動が解禁される日のことを指します。
ただ、近年では就活の早期化が顕著なため、情報解禁日前に「早期選考」として早めに採用活動を開始する企業も多くあります。
日本では新卒採用をしている企業数が約4万社ありますが、この経団連に加盟しているのは1400社ほどです。
そのため、3月1日前の内定出しを行なっている企業が数多く存在することは頭に入れておきましょう。
採用スケジュールを前倒ししている企業もあるため、3月から就活を始めると行きたかった企業のエントリーが終わってしまっていた、という事態にもなりかねるため、2月のうちに準備を進めましょう。
【大学3年生就活2月】通常の就活スケジュール
就活スケジュールは、文系と理系、さらに業界ごとに異なるため、それぞれに合わせた計画を立てることが重要です。
一般的に、就活は大学3年生の夏頃から本格的にスタートし、3月の採用活動解禁に向けて準備が進められます。
外資系やIT業界など一部の業界では早期選考が主流であるため、早めの行動が求められます。
業界ごとの特徴やスケジュールを理解し、適切なタイミングで準備を進めることが就活成功の鍵となります。
また、文系と理系でも異なるので以下で解説します。
文系と理系で異なるスケジュールの特徴
文系学生は、主に夏から冬にかけてインターン参加や企業研究を進めています。
早期選考を実施する企業も多いため、3月の本選考に備え、自己分析やエントリーシート(ES)作成、模擬面接の練習を終えている場合が一般的です。
一方で、理系学生は卒業研究や院進学の準備と並行して就活を進める必要があるため、スケジュールに余裕がないケースが多いです。
特に理系では、研究内容や専攻が選考の評価対象となるため、自分のスキルや知識が企業にどう活かせるかを明確にする準備が重要です。
また、理系特有の技術職や研究職の採用スケジュールを把握し、それに合わせた計画を立てることが必要となります。
【大学3年生の就活2月】やるべきこと10選
2月から就活を始める際には、短期間で成果を出すために優先すべき項目を明確にしておく必要があります。
ここでは、2月中にやるべきことを具体的に解説し、効率的に準備を進める方法を提案します。
1. 自己分析を深める
就職活動を始める上で、自己分析は必須です。
自己分析を通して以下の4点を明確にしましょう。
1. 自分がどんなことにやりがいを感じるのか
2. 目指している将来像
3. 得意なことや苦手なこと
4. 描いているキャリアビジョン
上記は主に、モチベーショングラフの作成や自己分析ツールなどを用いることで効率的に自己分析ができます。
この4つの点を明確にした後は、それらが実現する業界や企業にどんな条件があれば、ビジョンが達成できるのか、に重きを置いた「就活の軸」と「企業の軸」も定めましょう。
就活の基盤である自己分析を深く行えていると、ESや面接などの内容に一貫性と説得力が生まれ、選考通過率も高く、また納得内定にも近づくことができます。
2. 業界研究
自己分析で明らかにした「自分の得意分野」「興味を以っていること」「ビジョン」などをもとに、業界をいくつかピックアップし、それぞれの業界についての知識と理解を深めることが業界研究です。
業界をピックアップする時は、「この業界はブラックそうだから行かない」などと業界研究をする前に選択肢から排除してしまうのは、選択肢を狭める、かつ「〇〇業界はダメなの?」という面接での質問に答えられなくなってしまうため、選択肢に入りそうな業界は全て研究しましょう。
主に以下の5つのポイントを業界研究では調べましょう。
1. 業界の規模
2. 市場の成長性
3. 代表(有名)企業
4. 業界の課題
5. 今後の展望
選考に進むと「〇〇業界を志望した理由はなんですか?」という質問もされるため、志望業界を絞る、深く理解する、ことを目標に業界研究を進めていきましょう。
3. 企業研究
志望業界を絞ることができたら、その業界の中で志望企業を定めていきます。
同じ業界でも、企業ごとに強みや社風、ビジョンなどは異なります。
企業研究では「どんな商材/サービスを、誰に、どんな想いを込めて、どのように提供しているか」を明確にしましょう。
そのために、以下の8つのポイントを調べましょう。
1. 事業内容
2. 業界内の立ち位置
3. 競合企業
4. 強み
5. MVV
6. 求める人物像
7. 社風/研修制度/休日/年収
8. ES締め切り日時
ノートやエクセルなどでまとめておくと、後で見返して志望企業の優先順位をつけることができるためおすすめです。
この企業研究を通して、自己分析で明確にした将来像やビジョンが達成できるか、をベースに志望企業を絞っていきましょう。
4. インターンシップやオープンカンパニーへの参加
志望業界と志望企業が明確になったら、3月の本選考が始まる前にその業界、もしくは企業が実施しているインターンやオープンカンパニーに参加しましょう。
業界研究や企業研究は主にネットや本の情報を元にすると思いますが、実際に志望業界や企業で働いている人の話を聞くことで、より理解が深まったり、ミスマッチ部分を炙り出すことができます。
情報解禁後は同じ日に志望企業の選考が入ってしまうことも多々あるため、本選考参加前に志望業界と企業の解像度を上げておくことで効率的に就活を進めます。
5. OB・OG訪問
インターンシップやオープンカンパニーの参加に加えて、実際に企業で働いている社員にリアルな業務内容などを聞きに行くことでネットや本では得られない情報を得ることができます。
基本的に企業の求人サイト(新卒向けサイト)では、より人を集めるために就活生にとって魅力的に企業情報を打ち出していることがほとんどです。
例えば「ノルマ無し」と掲載していても、実際には「ノルマとほぼ同じような意味で期日が設けられている」などの情報は、実際に働いている社員にしかわかりません。
入社後のミスマッチを防ぐためにも、選考の通過率を高めるためにも、OB・OG訪問は本選考開始前に行うことができるといいでしょう。
6. webテストや筆記試験の対策
最近だと、ES免除や筆記テスト免除のいわゆる「特別選考ルート」を取り入れている企業も増えましたが、多くの企業が現在もエントリー後のwebテストや筆記試験、性格検査を設けています。
エントリーしてから、対策し始めるより、本選考前にしっかりテスト対策を行うことで、エントリーシートの作成に忙しくなる3月以降を効率的に過ごすことができます。
特にSPI・玉手箱・CAB・GABは多くの企業がwebテストとして導入しているため、企業研究と並行して行えば問題ないです。
志望企業が絞れている場合は、企業ホームページやTwitter(X)、口コミなどから、どんな種類のテストを実施しているかを調べ、重点的に対策しましょう。
7. ES(エントリーシート)作成
どの企業のエントリーシートでも聞かれるのが「ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)」「自己PR」「志望動機」です。
他にも「3年後のビジョン」「チームで取り組んだ経験」「自分を動物で例えると?」など、企業によって準備しておく質問項目は異なりますが、ガクチカ・自己PR・志望動機の3つは頻出項目のため、作成と添削を繰り返して、すぐにでもエントリーシートに記載できる状態を作っておきましょう。
8. 面接やGDの対策
選考において、エントリー後は、面接やグループディスカッションが行われます。
どちらも現在はオンラインで行われることもあり、最近だとAI面接というのも存在します。
面接に関して、基本的にはエントリーシートの深掘りになるため、各項目を「なぜ?(「なぜ取り組んだのか」「なぜそのポイントに惹かれたのか」など)」でたくさん深掘りしておきましょう。
グループディスカッションでは、役割を全うしつつ、周りと協調しながらもしっかり自分の意見を発信することがポイントです。
エントリーする企業の採用の流れの中にグループディスカッションがある方はしっかり対策しておきましょう。
9. 早期選考に進む
選考突破のコツや定石などは数々ありますが、やはり実際に選考に進んでみることが一番の対策になります。
前述した通り、多くの企業がすでに2月中にエントリーを受け付けています。
志望する業界の企業や、志望企業の競合の選考に進むことで、対策にもなりますし、その企業が第一志望になることもあると思います。
また、早期に内定を獲得しておくことで心にも余裕が生まれるため、準備が整い次第、選考に進むのをおすすめします。
10. 就活エージェントの利用
ここまでの1から9の2月中にやっておくべき準備項目は、「一人で就活を行う」場合のものになります。
ただ、一人で進めてみると、自己分析からつまずく方も多いのが現状です。
周りに同じ業界を志望する知り合いがいなかったり、院進が多かったり、と悩みが尽きなくなってしまう方もいるでしょう。
つまずいた時や選考に全然通過しないなどの問題が生じた際、「就活エージェント」にぜひ相談してみてください。
このDigmediaもジョブコミットという無料の就活支援を行なっている就活エージェントの会社が運営しているものになります。
「時間がなくてこの1から9も一人でできない」「そもそも民間就職するべきか迷っている」などの悩みから「ES添削してほしい」「模擬面接してほしい」などの要望にも完全無料で対応しているためぜひご利用ください。
【大学3年生の就活2月】おすすめの過ごし方
2月中に取り組むべき10個の就活準備のほかにも、より今後の就活がスムーズに進む過ごし方を紹介します。
大学の授業選びやアルバイトのシフト調整など、卒業にも関わるものになるため、ぜひ実践してみてください。
1. 4年生の単位調整
大学3・4年生の場合、残り単位数は少ないとは思われますが、逆に「卒業単位数がまだ足りていない」「教授によって就活による欠席/遅刻/早退は考慮しない」など、就職の前に卒業が危うくなっている就活生も多いはずです。
シラバスや先輩に履修する予定の授業について、就活に関わる出欠席の考慮の有無や試験の回数/難易度を聞いておくと安心です。
2, アルバイトのシフト調整
卒業旅行用のお金を貯めるためにも、シフトを詰め込みたい気持ちはあると思いますが、就活を優先しましょう。
あらかじめ2月から10月頃までは就職活動でシフトが少なくなってしまうことや、変更になる恐れがあることをアルバイト先に伝えておくだけでも、説明会や選考の予定を入れやすくなります。
3. 就活アイテムの購入
本選考の際に使用するリクルートスーツや鞄、時計、証明写真は、すぐに用意できるものではありません。
面接ではもちろん、深掘りの内容や受け答えのテンポが重視されますが、スーツの着こなし方やメモ帳などの面接自体に対する準備の部分で、不足がある場合「準備不足」「計画性の欠如」などのマイナスイメージを与えてしまう場合もあるため、2月のうちに準備しておきましょう。
また、履歴書については、コンビニなどで購入するのではなく、大学が販売している書式の履歴書と封筒を購入しましょう。
4. ニュースの確認
面接では「〇〇業界で最近気になっているニュースは何ですか?」「普段からニュースや本は見ますか?」という質問がされる場合があります。
業界研究の延長線、かつ、選考対策として受ける企業が属している業界や領域のニュースは日頃から確認しておくようにしましょう。
また、ただ確認しておくだけでなく、そのニュースや出来事に対する自分の意見も持っておくことが大切です。
【大学3年生の就活2月】2月以降選考がある業界
2月以降は、多くの日系企業が採用活動を本格化させる時期です。
ここでは、2月以降に選考が始まる業界について、それぞれの特徴や選考対策のポイントを解説します。
日系大手
日系大手企業の多くは、2月以降にエントリーを開始し、3月から説明会や選考が本格化します。
大手企業では、選考プロセスが多段階に分かれていることが一般的であり、早めのエントリーが求められます。
また、自己PRや志望動機の内容が評価のカギを握るため、企業理念や事業戦略に共感した具体的な理由を伝えられるように準備することが重要です。
さらに、大手企業は多くの応募者が集まるため、競争率が高くなることを考慮し、他の応募者との差別化を図るための工夫が求められます。
具体的なエピソードや数字を活用して説得力を持たせることで、選考を有利に進めることが可能となります。
商社(日系)
商社業界では、2月以降にエントリーが開始され、本選考が始まる企業が多いです。
商社の選考では、グローバルな視点や挑戦心、柔軟な対応力が重視されるため、自己PRや志望動機でこれらをアピールすることが重要です。
特に総合商社では、多種多様なビジネスフィールドで活躍する社員を求めており、リーダーシップや問題解決能力、語学力などを評価します。
一方、専門商社では特定分野の深い知識や専門性が求められることが多いです。
また、商社の選考ではグループディスカッションやケーススタディが課される場合が多いため、事前に練習を重ねておくことも大切です。
業界研究を通じて各商社の特色や強みに詳しくなり、それを志望動機に反映させることで、説得力のあるアピールが可能となります。
メーカー
メーカーでは、製造業全般にわたり2月以降に採用活動が活発化します。
自動車や電機、化学、食品など、さまざまな分野で選考が行われ、製品の企画、開発、生産管理など幅広い職種があります。
メーカー選考の特徴として、志望企業の製品やサービスへの理解が重要視される点が挙げられます。
そのため、事前に企業の製品ラインナップや市場での評価をリサーチし、自分の興味や関心を具体的に伝えられるよう準備することが大切です。
また、技術職の場合、自身の研究内容やスキルが企業の事業とどのように関連するかをアピールすることが評価のポイントとなります。
さらに、グローバル展開を進める企業も多いため、語学力や国際的な視野があることを示すことも有効です。
マスコミ・クリエイティブ
マスコミ・クリエイティブ業界では、2月以降に本選考がスタートする企業が多く、特に新聞社や出版社での採用活動が活発化します。
この業界では、独創性や表現力、または情報を正確に伝える能力が重視されるため、過去の経験や成果を具体的に示すポートフォリオが有効です。
例えば、記事の執筆経験や映像制作の実績がある場合、それを具体的にアピールすることで、自分のスキルを示すことができます。
また、業界研究も選考での重要なポイントとなり、志望する企業の作品やプロジェクトを深く理解しておく必要があります。
さらに、面接では自身の価値観や将来のビジョンを明確に伝えることが求められるため、自分の考えを的確に表現する練習を重ねておくことが重要です。
金融
金融業界では、銀行や証券会社、保険会社などが2月以降に選考を本格化します。
この業界では、数字に強いだけでなく、顧客との信頼関係を築くコミュニケーション能力や、複雑な課題に対応する柔軟な思考力が重視されます。
選考では、自己PRや志望動機で、自分の強みがどのように金融業界で活かせるかを具体的に説明することが重要です。
例えば、アルバイトやインターンで培った対人スキルや課題解決能力を、金融機関の業務に関連付けて話すと説得力が増します。
また、金融業界は変化のスピードが速いため、業界全体のトレンドや最新のニュースにも目を向けておくことが必要です。
また、リクルーター面談など、金融独自の選考も開始する時期でもあります。
【就活は2月からだと遅い?】就活エージェントの活用
2月から就活を始める学生にとって、就活エージェントの活用は効率的に進めるための大きな助けになります。
エージェントは、自己分析のサポートやエントリーシートの添削、面接対策だけでなく、非公開求人の紹介なども行います。
特に、短期間での就活準備を必要とする場合、専門的な知識を持つエージェントのアドバイスは非常に有効です。
さらに、エージェントは志望業界や職種に特化したサポートを提供するため、自分の状況に応じた効率的なプランを立てることができます。
無料で利用できるサービスも多いため、このタイミングで積極的に利用することで、就活をスムーズに進めることが可能です。
文系就活生の方へ
文系学生は、2月の春休み期間を活用して、就活の準備を集中して進めることが重要です。
この時期に重点を置くべきポイントは、自己分析の徹底と志望業界の絞り込みです。
まず、自分の価値観やスキルを見直し、どのような業界や職種が自分に合っているかを考えます。
その上で、複数の業界を比較しながら、興味を持つ分野をリストアップします。
さらに、企業研究を進めることで、志望動機を具体化し、エントリーシートの基礎を整えます。
また、2月中に企業説明会やイベントに積極的に参加し、企業のリアルな情報を収集することも欠かせません。
これらの準備を効率的に行うことで、3月以降の選考に自信を持って臨むことができます。
理系就活生の方へ
理系学生は、院進学を考えている場合でも、並行して就活を進めることができます。
この時期に重要なのは、進学と就職のどちらを優先するかを明確にし、それに基づいた計画を立てることです。
たとえば、進学を検討しながらも就職の可能性を残しておきたい場合は、企業研究や説明会参加を通じて基礎的な情報を集めておくと良いでしょう。
また、技術職の場合、自分の研究内容やスキルが企業でどのように活かせるかをアピールする準備を進めることが重要です。
さらに、院進学を選んだ場合でも、2月中に企業との接点を持つことで、進学後の就活に有利な情報や人脈を得ることができます。
このように、進学と就職の両方に対応できる柔軟な計画を立てることで、どちらの道にもスムーズに進むことが可能です。
まとめ
2月から就活を始めても、遅いというよりは、まだ計画的に行動すれば十分に間に合います。
文系・理系それぞれの特徴に合わせた準備を進め、エントリーシート作成や企業研究を効率的に行いましょう。
また、就活エージェントや企業説明会を活用して情報を集めることで、自信を持って選考に臨むことができます。
この記事に書いてあることをスピード感高く実践し、内定を勝ち取ってください。