【例文5選】ガクチカを公務員志望の方に徹底解説!民間とは違う評価ポイントを新卒向けにご紹介

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伊東美奈
Digmedia監修者
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

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はじめに

「公務員試験って筆記が大事なんじゃないの?」

「ガクチカって民間だけじゃないの?」

実は、近年の公務員採用では人物重視の傾向が強まっており、面接でのガクチカ(学生時代に力を入れたこと)の重要性が高まっています。

単なる自己アピールではなく、「どんな価値観で行動し、どんな力を身につけたか」を通じて、公務員として信頼できる人物かを見られているのです。

この記事では、民間就活との違いや評価されるガクチカのポイント、公務員志望向けの例文まで、わかりやすく解説していきます。

【公務員のガクチカ】ガクチカとは?

「学生時代に力を入れたこと」を通して、あなたの人柄や働き方の特徴を伝える自己PRの一種です。

特に公務員試験では、公務員にふさわしい資質を持っているかを見るために聞かれます。

単なる実績や成果よりも、過程・姿勢・考え方が重視され、公務員らしさ(協調性・責任感・継続力・公共性)が伝わると評価されやすいです。

自分の経験をどう活かして公務員として働けるかに結びつけるのも大切になってきます。

【公務員のガクチカ】民間就職ではなくても必要?

公務員試験の面接や人物評価試験ではガクチカの準備は必須になります。

ガクチカを重視するのは民間企業だけではありません。

国家公務員でも地方公務員でも対策が必要な項目になります。

筆記試験には直接関係しませんが、面接(人物評価)ではかなり重視される要素です。

公務員志望の皆さんがガクチカ対策をしておくべき理由は以下の3つになります。

1. 人物評価試験で問われる

公務員は協調性や誠実さが求められる職業です。

「学生時代に何にどう取り組んだか」はその人の価値観やどのように行動するのか、を見る良い判断材料になります。

多くの就活生がガクチカとしてアルバイトやボランティア活動を挙げますが、なぜそれに取り組もうとしたのか、どんな目標を立てたのか、は人それぞれです。

その過程に滲み出てくるその人らしさを評価するためにはガクチカが必要です。

2. 採用の判断材料に使用される

ガクチカを聞く中で、何をどのように頑張る人か、が分かってきます。

その取り組みの仕方が職場での再現性があるものなのか、は採用の重要な判断材料になります。

面接官は「この人を採用したら現場でどう動いてくれるか」をイメージするため、ガクチカを伝える中で、継続力・責任感・調整力が備わっている、と伝われば評価されやすいです。

3. 面接カードに書く欄がある

多くの自治体や省庁では、面接前に「学生時代に力を入れたこと」を問う欄があります。

その情報を元に面接で、「具体的に何をして、何を学びましたか?」などと深掘りをされます。

そのため、公務員試験に合格するためには、知識を詰め込めば解ける筆記試験と、自己分析や志望しり自治体や省庁の分析を深く行った上で面接練習をすることが必須になります。

【公務員のガクチカ】なぜ聞くのか?

「この人、周りと協力してやっていけそうかな?」

「責任ある仕事を任せられる人かな?」

「地域や市民の立場を考えられる視点を持ってるかな?」

と、面接官は本音ベースで考えています。

つまり、ガクチカは「あなたはどんな人で、どう働く人なのか」を過去の行動から推測するための質問です。

1. 人柄・価値観を知るため

面接官はどんなことにやりがいを感じるか何を大切にしているかを把握したいと考えています。

具体的には、「地道な裏方作業を丁寧にやる人か」「目立つより支えることにやりがいを感じるか」などです。

ガクチカとして取り組んだ内容を深堀しているくと、そんな時にやる気が出るのか、行動の意思決定はどこか、が段々と見えてくるものです。

学生時代の取り組み方と仕事での取り組み方は似ている部分があります。

そのため働くときにどこに動機があって、どう取り組んで切れるのかを評価するためにガクチカを聞いています。

2. 仕事への適性を見極めるため

面接官がガクチカを聞くのは、単なる思い出話を知りたいからではありません。

学生時代にどんな姿勢で物事に取り組んできたかは、入庁後の働き方にも直結すると考えられているからです。

公務員の仕事は、短期間で成果を出すよりも、地道に粘り強く続けることが求められます。

そのため、「困難に直面したとき、どう対処したか」「どのように周囲と協力して乗り越えたか」など、ガクチカの中で見せる行動や考え方が、そのまま仕事での再現性として評価されるのです。

たとえば、「継続的に努力した経験があるか?」「チームの一員として動ける協調性があるか?」といった点は、実際の行政業務で重要視される力と重なります。

3. 公務員としての資質を判断するため

公務員の仕事の根幹にあるのは、「住民のために働く」という公共性です。

だからこそ、ガクチカの内容が自己アピールばかりに偏っていたり、「自分が目立った・成果を出した」という話に終始していると、住民目線や責任感が不足していると受け取られてしまうことがあります。

面接官は、あなたがどんな行動をしたかだけでなく、「その行動の背景に、公共性・誠実さ・責任感といった価値観があるか」を重視しています。

例えば、困っている人のために動いた、周囲のために工夫を凝らした、といったエピソードの中に、自分だけの成果ではない視点や意識がにじんでいることが、公務員にふさわしい人物だと感じてもらえる要素になるのです。

4. 自己分析ができているかを確認するため

どんな経験をどう語るかには、その人の自己理解の深さが表れます。

公務員試験ではガクチカを通じて、「この人は自分の強みや課題をどう理解し、言語化できているか」を見られています。

自己分析ができている人は、自分の行動の理由や工夫、学びを整理して語ることができ、それは入庁後の成長にもつながります。

逆に、「すごいことをした」エピソードがあっても、それをどう活かすか、どう学んだかが語られなければ評価は上がりにくいのです。

つまりガクチカは、経験そのものよりも「自分の行動をどう振り返って、成長に変えているか」を問う場でもあります。

しっかりと自己分析をしておくことが、公務員としての信頼性や将来性を伝える第一歩になります。

【公務員のガクチカ】評価されやすいガクチカの特徴

公務員試験でも、面接で「学生時代に力を入れたこと(=ガクチカ)」が問われる場面は多くあります。

民間就活と同様に見られる要素もありますが、公務員ならではの評価ポイントも存在します。

民間と公務員の評価視点の違いとは?

民間では「どんな結果を出したか」や「独自性・スピード感」が重視されがちですが、公務員の場合は「どういう姿勢で取り組んだか」「周囲とどう協力したか」といったプロセスや人間性が特に重視されます。

以下では、公務員試験で高く評価されやすいガクチカの特徴を4つご紹介します。

1. 地道な努力が見える経験

公務員の仕事には、目立った成果よりも「継続して信頼されること」「粘り強く仕事に向き合う姿勢」が求められます。

短期間で結果を出すよりも、時間をかけて一つひとつ積み上げる力が評価されやすいのです。

たとえば、「1年間毎日ランニングを続けて大会に出場した」「苦手科目の克服に向けて1年間計画的に勉強した」といったように、目立たないけれど着実な努力を続けた経験は、安定性や責任感を感じさせるポイントになります。

「継続した理由」や「途中で工夫した点」「学んだこと」まで整理して語れると、説得力がさらに増します。

2. チームでの活動経験

行政の現場では、職員同士の連携はもちろん、外部団体や住民との「調整力」「協調性」も欠かせません。

したがって、チームの一員として役割を果たした経験は、公務員としての適性を伝えるうえでとても有効です。

「部活動で副キャプテンとしてチームをまとめた」「アルバイトで後輩指導を担当し、全体のミスを減らす取り組みをした」など、自分がどのようにチームに関わり、どう貢献したのかを明確にしましょう。

「リーダー経験」だけでなく、「縁の下の力持ち」として支えたエピソードも十分評価されます。

重要なのは、自分の立場を理解し、責任を持って行動できたかです。

3. 公共性や地域貢献への関心が伝わる経験

公務員の仕事は、常に「住民の生活」や「地域の課題」に向き合うものです。

そのため、公共性への関心や人や社会の役に立ちたいという姿勢が感じられる経験は、とても好印象です。

たとえば、「地域の清掃ボランティアに参加してまちの環境を守る活動をした」「高齢者施設でのボランティアを通して人との接し方を学んだ」などの経験からは、他者視点・社会貢献意識が伝わります。

さらに、「なぜその活動を始めたのか」「どんな気づきがあったのか」など、背景や学びを掘り下げて語ることが、公務員としての資質を伝えるカギになります。

4. 主体的に取り組んだ経験

「指示されたことをやった」だけの受け身の経験では、公務員としての判断力や対応力を十分に伝えることができません。

評価されるのは、自分で課題を見つけ、考え、動いた経験です。

たとえば、「ゼミで研究のテーマ設定から主体的に取り組み、独自の分析方法を考案した」「アルバイトでお客様からのクレーム対応を改善する提案を自ら行い、業務改善に貢献した」など、問題に対して自ら工夫・提案した経験は非常に強いアピールになります。

特に公務員の現場では、マニュアルだけでは対応できない場面も多く、主体的に動く力が現場力として評価されやすいのです。

【公務員のガクチカ】避けたいエピソード

面接では、「学生時代に力を入れたこと」を通じて、あなたの人柄や価値観、公務員としての適性が見られています。

そのため、話す内容によっては「公務員の仕事に向いていない」と誤解されてしまう可能性もあるため注意が必要です。

ここでは、公務員志望者が避けたいガクチカの特徴を紹介します。

どんなにすごい実績でも、伝え方や内容次第で逆効果になることがあります。

極端にビジネス寄りな話

たとえば「インフルエンサーとしてフォロワー◯万人を達成した」「起業して月商100万円を超えた」といった話は、一見すごい成果に見えますが、公務員の仕事の価値観とかけ離れている印象を与えてしまうことがあります。

公務員の仕事は、営利ではなく「公共のために安定して取り組むこと」が大切です。

個人の利益や自己プロデュースが中心の話は、自己主張が強すぎる人という印象を与えるリスクがあります。

もちろん、ビジネス経験自体が悪いわけではありませんが、その中でも「協力した相手との関係性」や「誰の役に立とうとしたか」など、公共性や協調性を強調する視点が必要です。

成果のみを強調する話

「全国大会で優勝した」「アルバイトで売上1位になった」などの成果そのものは素晴らしいですが、それだけを強調すると自分だけが頑張ったような印象になり、チームワークや協調性が感じられなくなります。

公務員の仕事では、1人で成果を出すよりも周囲と協力して進める力が重視されます。

実績を語る場合も、「どんな工夫をして」「どのように周囲と連携したか」「どんな想いで取り組んだか」など、プロセスと姿勢をバランスよく伝えることが大切です。

取り組みの背景が曖昧な話

どんな活動であっても、「なぜその活動を選んだのか」「どんな問題意識を持っていたのか」が曖昧なエピソードは、あなた自身の価値観や思考が見えてこず、印象に残りにくくなります。

たとえば「なんとなく部活に入って続けました」だけでは、継続力があっても主体性が感じられません。

逆に、「高校時代の経験から運動部のマネージャーを志望し、裏方として支える責任を意識していた」など、行動の動機が明確であれば、誠実さや考える力が伝わります。

自分の体験をただ羅列するのではなく、なぜその行動を選んだか、その中で何を考えていたか、までしっかり振り返ることが、説得力あるガクチカにつながります。

【公務員のガクチカ】論理的な構成

ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)を効果的に伝えるには、「構成のわかりやすさ」が非常に重要です。

いくら良い経験をしていても、伝え方がバラバラだと、あなたの魅力や思考の深さが伝わりません。

特に公務員の面接では、話の筋道が通っているか、論理的に説明できるかといった「説明力」や「整理力」も評価されます。

ここでは、公務員のガクチカでおすすめの構成を5つのステップに分けて解説します。

①【結論】力を入れた内容

最初に、学生時代に何に力を入れたのか、を簡潔に伝えましょう。

「私は◯◯に力を入れました」という結論から入ることで、面接官も話の内容をつかみやすくなります。

例文

「私は大学時代、地域ボランティア活動に継続的に取り組みました。」

ポイントは、何に取り組んだかが一目でわかることです。

抽象的な言い回しよりも、具体的な言葉を選ぶと効果的です。

②【理由】力を入れた背景

次に、その活動に力を入れた理由を説明します。

どんな価値観きっかけがあったのかを語ることで、あなたの人間性や志向性が伝わります。

例文

「地域の人と関わる経験を通して、自分にできる社会貢献をしたいと考えたからです。」

ここでは、「自分なりに考えて行動したこと」を示すのが大切です。

公務員の適性を意識して、誰かのために動こうとした背景が伝わると印象が良くなります。

③【過程】どう取り組んだか

この部分が最も重要です。

どんな課題に直面し、どう考えてどう動いたのかを具体的に語りましょう。

公務員が重視する「姿勢・協調性・改善力」が伝わる部分です。

例文

「高齢者と学生の交流イベントを企画したものの、参加者が集まらず苦戦しました。そこで、自治会に直接説明に行き、信頼関係を築くよう努めました。」

大事なのは、「どんな困難があり」「どう乗り越えたか」という過程です。

自分なりに工夫した点や、周囲との関わり方に触れると、公務員らしいエピソードになります。

④【結果】どんな結果になり何を学んだか

結果の部分では、具体的な成果や学びを伝えましょう。

数値的な成果だけでなく、自分がどう成長したか、何を感じたかも重視されます。

例文

「最終的に参加者が増え、活動は定期化されました。この経験を通じて、地道な信頼構築の大切さを学びました。」

成果が地味でも全く構いません。

大切なのは、「経験を通じてどんな価値を得たのか」です。

⑤【未来】その経験をどう活かすか

最後に、ガクチカと公務員に志望する理由をつなげましょう。

この締めがあることで、「ただの経験談」ではなく、「志望動機につながるエピソード」になります。

例文

「この経験から、人と丁寧に向き合う姿勢を学びました。今後も地域の課題に対して、粘り強く取り組める職員を目指したいと考えています。」

ここで公務員としての姿勢や思いを自然にリンクさせると、エピソード全体に一貫性が生まれます。

【公務員のガクチカ】区分別例文5選

ここでは、今まで紹介してきたガクチカのポイントや構成を用いて、「国家公務員志望者」と「地方公務員志望者」向けのガクチカの例文を5つ紹介します。

もちろんコピペは厳禁ですが、自分の経験と近しいものを参考に、あなたらしさが伝わるガクチカを作成してみてください。

ガクチカ例文1. ゼミ活動×国家公務員志望

官民連携プロジェクトに関心を持ったゼミ活動

私は大学の政策ゼミで、官民連携による地域活性化の事例研究に力を入れました。

グループで自治体の施策を調べ、民間企業との連携の課題について発表する中で、行政が多様な主体と協働する必要性を実感しました。
中でも、実際に自治体職員へのインタビューを行った経験は印象的で、「行政の調整役としての役割」に興味を持ちました。

この活動を通して、公共の視点で物事を捉える力が身につきました。
今後は、国家公務員として社会全体の仕組みづくりに携わり、民間と連携しながら政策を実現する立場で力を発揮したいと考えています。

ガクチカ例文2. 学祭実行委員×国家公務員志望

学園祭実行委員での調整役としての経験

私は学園祭の実行委員会で、部局間の調整役として活動しました。

企画部と広報部の間で連携ミスが発生した際、双方の意見を丁寧に聞き取り、調整案を提案したことで混乱の拡大を防げました。

この経験から、意見の異なる人々をつなぐ「中立的な橋渡し役」としての責任とやりがいを学びました。
行政組織においても、多様な利害や立場を調整しながら合意形成を進める力が求められると考えています。
国家公務員として、公平な立場から政策実行に尽力したいと考えています。

ガクチカ例文3. イベント運用×地方公務員志望

商店街の活性化ボランティア

私は大学の地域連携プロジェクトで、地元商店街の活性化を目的としたイベント運営に携わりました。

商店主の方々へのヒアリングを通してニーズを把握し、学生主導でワークショップイベントを企画しました。

開催にあたっては参加者が集まらず苦戦しましたが、地道に地域に足を運び、口コミやポスターを使って広報した結果、約80人の来場がありました。

この経験を通じて、地域に根ざした活動には「対話」と「継続的な関わり」が不可欠であると学びました。
今後は地方公務員として、住民と同じ目線でまちづくりに貢献したいです。

ガクチカ例文4. ボランティア活動×地方公務員志望

小学校での学習支援ボランティア

私は週に一度、小学校での学習支援ボランティアに取り組みました。

担当する児童は集中力に課題がありましたが、個別対応や休憩のタイミングを工夫することで、徐々に前向きに取り組んでくれるようになりました。

子どもたちの小さな変化に寄り添いながら支えるこの経験を通して、人と信頼関係を築き、継続して関わることの大切さを学びました。
将来は、教育や福祉の分野を支える地方公務員として、地域の子どもたちや保護者の力になれる存在を目指したいです。

ガクチカ例文5. サークル活動×地方公務員志望

サークルでの後輩育成と組織運営

私は体育会系サークルで副部長を務め、後輩の指導や活動全体の運営に力を入れました。

特に、練習中に初心者が孤立しないように、経験者と初心者をペアにする制度を提案し、実行しました。

その結果、初心者の定着率が向上し、チームの雰囲気も活性化しました。
誰もが安心して参加できる環境づくりの重要性を学んだこの経験は、地域に住む一人ひとりの声に耳を傾ける地方行政に通じると感じています。
地域の多様な立場の方々に寄り添える公務員になりたいと考えています。

まとめ

公務員試験におけるガクチカは、単なる成功体験の披露ではなく、「この人は信頼して任せられるか」を判断する大切な材料です。

派手な実績よりも、日々の努力、協力する姿勢、そして公共の意識を持っているかが大切になります。

民間就活との違いを理解し、公務員ならではの視点でエピソードを整理しましょう。

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