HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
内々定は、内定とは異なり労働契約が成立していない状態であるため法的な拘束力がなく、取り消される可能性が高いです。
そのため、企業から内々定をいただいたからと安心していてはいけません。
企業にとっては、近ごろ多くの業種でも増えてきている営業不振などの景気による理由や、SNS投稿などの不適切な言動、そして必須書類に未提出などによって取り消しされる可能性があります。
内定をいただくまでは安心しきらずに緊張感をもって行動しましょう。
【内々定は安心?】はじめに
志望企業から、内々定をもらうと誰でも安心しきって気が緩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
また、複数企業から内々定をもらっている方も多いので、ちょっとした自信にもつながってそれが過剰になってしまうケースもあります。
ただ、内々定は内定とは違って、安心できる状態ではありませんので心得ておきましょう。
今回は内々定をもらったとしてもなぜ安心できないのかついて迫っていきたいと思います。
【内々定は安心?】内々定をもらったからといっても安心できない!
皆さんの中には、きっと努力の甲斐あって志望企業、いくつかの企業から内々定という形で連絡をいただくことになるでしょう。
しかし、内々定は企業から確かに多くの応募者からあなたを採用したという通知になりますが、それはあくまで予定と考えておきましょう。
内々定は、内定とは異なります。
内定は、確かに採用通知をもって企業側から採用するという契約を交わし、さらに学生側から入社承諾書を提出することでお互いの合意が認められたことになり、労働契約を結んだ形にあります。
この場合法的な拘束力が発生するので簡単に内定取り消しはありません。
しかし内々定は、少々事情が異なるのです。
内々定は取り消されることもある!
内々定は、「あなたに内定を出すつもりでいます」という予定で、あくまで口約束となります。
皆さんも口約束をしてもそれを破ったからと言って、相手を咎める以上のことはしないでしょう。
内々定は取り消される可能性もあるのです。
ただし、内々定は基本的に一方的に企業側が取り消しをしてしまうと企業イメージが悪くなるので、実際に行っているところは少ないです。
企業にとって、応募者や採用者も顧客であったり、採用者の親族が取引先や顧客という可能性があるかもしれないからです。
しかし、やむを得ない理由であれば当然のように取り消される可能性が多々あります。
取り消される可能性のある要因をいくつかご紹介しましょう。
企業の営業不振
近年ではコロナ禍の影響で営業不振になっている企業が多く見られます。
リーマンショックなどの際も同様でした。
業種によっては経済の悪化によって営業不振で人員を増やすコストが確保できなくなる可能性があります。
この場合は、やむを得ず内々定が取り消しになるケースがあります。
実は新卒採用者だけでなく、業績によっては既に働いている従業員の人員も削減する企業でさえあるため、これは景気に左右されることなのでやむを得ない理由だと理解しましょう。
SNSでの私生活が悪印象で
最近はSNSが普及しているので学生である皆さんも利用している方が多数おられるでしょう。
しかし出来心で投稿したものが悪印象を与えるものもあります。
Facebookは特に本名で登録する決まりがあるので、企業側がチェックしている可能性の高いSNSツールです。
普段の素を知るために、どのような考えをもっているのか、日常どのようなことに興味をもって暮らしているのかなどを判断するためにチェックしているケースもありますが、もちろんマナーやモラルのない言動をしていないかなどと言った粗探しにも使われています。
くわえタバコをしながら店の前に座っていたり、企業の情報を勝手に投稿していたりなど悪い印象を植え付けないよう気をつけましょう。
書類の提出忘れ
内々定の取り消しは、提出しなければならない書類が未提出であった場合も気をつけなければなりません。
内定通知の承諾書といった書類は内々定が出たあとに提出することになります。
いただいた書類は忘れないうちに提出する必要があるのですが、内々定をもらったという気の緩みでつい忘れてしまいがちだったりもします。
企業から催促を受けることもあるでしょう。
これは企業側からの最後の通告でもあるので、これを守らずに提出を忘れてしまった場合は、内々定を取り消される可能性もあります。
内々定はまだ法的法的拘束力がない
そもそも内々定というものは、口頭にてのやり取りなので、書面で企業と学生側が双方合意をしている状態ではないために労働契約が成立していません。
つまり、法的な拘束力がない状態になるのです。
法的拘束力がないとなるとどういうことになるかというと、内々定は企業側から取り消される可能性があるということにつながるのです。
経団連という団体が、指針で10月1日以降にならないと内定を出してはいけないという決まりを定めています。
10月1日をすぎないと労働契約を結ぶことができません。
こうなると採用者が他社への内定へ揺らぐ恐れがあるので、企業側から10月までに内々定を出し、採用者を確保する形をとっています。
【内々定は安心?】これから気を付けること
内々定を取り消されないようにまずは、日ごろの行いについて見直し、内定が決まるまでは緊張感をもって過ごしましょう。
どこで誰が見ているかも分かりません。
SNSの使い方はもちろんですし、提出しなければならない書類を忘れるなどというミスは、社会人ではあってはならない重大ミスです。
社会的信用を大きく失う結果になるので、提出書類は、内々定を受け入れる場合は速やかに提出することが必要です。
SNSの使い方
SNSは、友人や仲間とのコミュニケーションツールとして、芸能人のような気分になって日ごろの自分の興味ある分野を第三者に伝えるツールとして学生から大きな支持を集めています。
しかし、使い方によっては自分のアラが見える部分でもありますので、もし普段からふざけていたり、不適切な言動を投稿していたことがあるのであれば削除しておきましょう。
仲間にFacebookなどで内々定がもらえたという喜びを一度に発信ができるので便利ではあるかもしれません。
しかし、企業名や企業が提供しているサービスや商品名などを安易に出す形ではなく、志望希望から内々定がもらえて嬉しいですといった程度にとどめておくなどにとどめておきましょう。
企業側から内々定があったことを第三者に言わないように言われるケースもありますのでその場合は、投稿を控えた方がいいでしょう。
その企業がダメだった時の逃げ道を作っておこう
企業が受かったからと言って、内々定は取り消される可能性がいくつかあることが分かったと思います。
もしやむを得ずに取り消しをされてしまった場合は、まず逃げ道を作っておくことが大切です。
つまり、内々定の時点では、安心して過ごしているのではなく、万が一のことも考えて他の企業を見ておくことも必要ですし、経済状況によって特定の業界で営業不振になる年が出ることもあります。
そのため、一つの業種に絞るのではなく、別の業種も研究して興味ある業種を見つけ、万が一のために応募する意志を固めておくといいでしょう。
特にコロナ禍は現在も旅行業界や飲食業界などといった特定の業種に大打撃を与えています。
そのため、経済状況なども把握した上で、志望業種を幅広く見ておく必要もあるでしょう。
【内々定は安心?】まとめ
内々定は、取り消される可能性があるので決して安心できる状況ではありません。
企業側にとってマイナスイメージを与えるのでむやみにキャンセルされることはありませんが、やむを得ない理由により取り消しされるケースがあります。
特に現在はコロナ禍もあり、業績不振で人員削減を実施されている企業も少なくない程です。
経済状況を見ながら他の業種などにも興味を示し、見ていくことが必要です。
また、SNSも企業側が素行をチェックしている可能性がありますので、十分に気をつけて投稿しましょう。