HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
「就活のときに使う自己分析ってどうやればいいの?」
「自己分析を行うときのポイントを知りたい」
このように、就職活動の際に必要とされている自己分析について、たくさんの疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、自己分析に必要な知識や効果的な方法に加え、自己分析を行う意義や目的について紹介していきます。
この記事を読むことで、就職活動に有利になる自己分析の方法や知識、目的に合わせた自己分析について把握できます。その知識をもとに自身に合った自己分析を行うことができるため、自己分析について不安を抱えている方でもスムーズに取り組むことができるでしょう。
就職活動のための自己分析について興味がある方は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
就職活動したくない
就職活動に対して、 「やりたくない。」「ずっと学生がいい。」「働きたくない。」といったイメージを持つ学生が非常に多いです。なぜこうしたイメージがあるのでしょうか?
それは、身近にいる社会人がキラキラしていないからです。「死んだ目でつり革もって電車通勤するサラリーマンになりたくない。」例えでよく用いられますが、まさにその通りだと思います。
やりがいを持って働いている人は、周囲からも輝いてみえるものです。これは決してどちらがいいという話ではありません。どの職業も必要であり、みんなが自分のやりたいことができるわけではないからです。ただ、どちらになりたいか?ということです。
自己分析を通じて、「自分のやりがいは何なのか?」考えてみてください。
人生は決断することでできている
中学や高校、大学入学など、人生は決断の繰り返しです。そして現在、 就職活動という最も大きな決断の機会がやってきました。就職活動において、自己分析が大切という話をよくききますが、まさにその通りです。
ただ、 自己分析が大切なのは就職活動に限った話ではないということです。現在取り組まれている、もしくは取り組もうとしている就職活動ですが、入社がゴールではありません。
ジョブローテーションや転職、解雇など可能性は無限に存在します。どの場合においても、 決断するための自分自身の軸が必要なのです。自分自身の軸を見つめ直す作業が、自己分析になります。
みなさんはこれまでの人生で多くの選択をされたと思います。しかし、それらの選択は本当の意味で、自分で決断できているとは言い難いもの。なぜなら、世間一般的にいいと思われるところを目指すことが正解になっているからです。
自己分析の主な目的
就職活動をする学生は、一般的に就職活動の軸を決めます。軸に合う企業が一つしかないことはなく、無数に存在します。そこから絞っていくための判断の基準となるのが、自分自身の軸となるわけです。
自分自身の軸を明確にするためには、過去に自分がどういうことで魅力を感じたのか? 自分がどういう人と取り組むときに実力を発揮できたのか? 自分は何をするときに幸せだと感じるのか?こうした問いに対する答えを洗い出しておきましょう。
自己分析とは、 自分の中の定性的な部分を言語化する作業になります。ここを曖昧なままにしてしまうと、「自分の就活の軸に合っていて入社したけど、なんか違和感を感じてしまう」そんな納得感のない就職活動で終わってしまう可能性が高いです。
自己分析のゴールはどこ?
就職活動における自己分析の目的は、志望企業に内定が決まることがゴールと言えます。
内定獲得のためには、エントリーシートや面接などを突破しなければなりません。それらの選考フローを突破するためには、志望動機やガクチカ、自己PRのクオリティを高めることが求められるでしょう。
うまく就職活動のスタートを切れるよう、自身の強みや弱みを把握することが必要です。
ゴールを目指す自己分析の方法
就職活動に欠かせない自己分析ですが、具体的なゴールを設定するところから始めましょう。前述したように、自己分析のゴールは志望企業に内定することにありますが、それ以外のシチュエーションにも活用できるのが自己分析のメリットです。
ここでは、あらゆる場面で活用できる自己分析の方法を、順を追って説明していきます。
自分の目的にあわせてゴールを決める
ゴールを決める際は、自己分析の目的を明瞭にするといいでしょう。
たとえば、自身の長所や短所の言語化であったり、気付きにくい部分を客観視したりすることが挙げられます。また、どの仕事に興味があるか分からない場合は、業界・企業選びの基準を明確にすることをゴールに定めてもいいでしょう。
自分自身をゆっくり知ることが肝要です。
自分の経験を年表のようにまとめる
自己分析には、過去の経験を整理する必要があります。
大半の企業では、大学時代の経験を中心に尋ねられることが多いため、高校生までの経験は省いても問題ないでしょう。どうしても大学時代の経験だけでは物足りない場合には、その都度遡っていくことで対応します。
この段階では、自身が大学時代に得た経験を惜しみなく書き出していくことが重要になるでしょう。
まとめた経験に気持ちや根拠を付け足す
経験を端的にまとめたら、その経験に関する気持ちや根拠を加えていきましょう。
具体的には、その活動を行う動機やきっかけ、活動していく中での自身の心情の変化などです。とくに、活動のモチベーションが面接官から重視される傾向にあるため、自身と深く向き合って明らかにしましょう。
年表を作成する順番として、経験を端的に書いてからモチベーションを追加し、企業でやり遂げたいことを書いていくとスムーズに仕上がります。
ベン図を作成する
ベン図とは、複数の情報を整理する際に多く用いられる手段です。
紙を用意し、三角形の形になるように円を3つ重ねて描きましょう。「好きなこと」「得意なこと」「需要があること」に分けてそれぞれ埋めていきます。全て書き終えたのちに共通する部分が見えてくるため、志望するべき企業が明確化します。
ベン図は、情報整理だけでなく自己分析にも活用できる方法であるため、積極的に役立てましょう。
自己分析ツールを使う
自己分析が行き詰った際には、自己分析ツールを使ってみるのもいいでしょう。
自己分析ツールには、就職に役立つ性格診断や適職診断があり、無料で利用できるツールが揃っています。一般的には、用意された質問に回答する形式が多く、短時間で診断してくれるものが大半です。
膨大なデータをもとに診断してくれるため、精度の高い自己分析が可能になるでしょう。
ゴールを目指す自己分析をするときのポイント
自己分析は闇雲に行うものではありません。いくつかのポイントを押さえることで、採用担当者の心に響く効果的な自己分析が可能になります。「なんとなく」といった惰性で臨むことは控えた方が賢明でしょう。
ここでは、ゴールを目指す自己分析のポイントをご紹介します。
- 自分のことは客観的に見る
- 業界や企業選びの基準を明確にしておく
- 自己分析できたら企業の求めていることに紐づける
自分のことは客観的に見る
自己分析を行う重要な要素として挙げられるのは、自分を客観視することです。
自身の学歴や資格、ゼミでの活動やサークルでの結果などを他人からの視点で見てみましょう。それらを客観視していくと、自身の強みや弱みが浮き出てくるようになり、改めて自己
を形成する要素に気付くことができます。
自身の新たな発見につながり自己PRにも活用できるため、主観ではなく客観的に見つめてみましょう。
業界や企業選びの基準を明確にしておく
業界や企業選びの基準を明確化しておくことで、スムーズな就活とモチベーションアップにつながります。
具体的な基準として、社風や待遇、スキルアップなどがあります。「~が好き」「~に興味がある」という心情も加味して基準を定めるといいでしょう。
また、企業選びの軸を定めることで入社後のミスマッチを防ぐ効果もあり、仕事で失敗した際のモチベーションアップに寄与してくれます。
自己分析できたら企業の求めていることに紐づける
自己分析の結果と企業が求めている人材とを結び付けましょう。
企業の採用担当者は、自社に対する情熱の度合いを合否の判断材料にします。惰性による応募者は企業の利益にならないと考えられてしまう可能性があるため、自身の強みと企業の接点をアピールする必要があります。
突出した経歴があっても企業が求めていることとズレが生じていれば、自社には必要ないと判断されてしまうこともあるでしょう。
自己分析をするタイミング
自己分析は1月ごろまでに行うといいでしょう。
一般的には、3~4月下旬ごろまでをエントリーシートの提出期限として定めている企業が多い傾向にあります。会社によって前後する場合もありますが、3月ごろから採用活動を始める企業が多いでしょう。
就職活動は、自己分析以外にも業界分析や業界訪問なども行うため、なるべく早く行うことをおすすめします。
納得感持った就職活動をするために
高校や大学のときは、正解のようなものがぼんやりと見えていたのではないでしょうか。
就職活動には、正解はありません。学校の先生や両親、そして自分自身でさえも正解は分かりません。みんなが憧れる大企業が自分に合っていると感じて入社できたとしても、それが正解とは限りません。
これからの人生において、そうした正解のない問いに答えを出していく必要があります。自分で決断し、その決断に責任を持つことが求められます。
就職活動におけるゴールは納得感を出すことになります。そのため、「自分自身の軸に合った企業を、自分の意思で選ぶこと」が重要になります。
自己分析のゴールを目指して取り組もう
自己分析は、就職活動のためだけものではありません。入社がゴールではなく、入社後に活躍することが大切です。入社後は、行動や経験を通して学んでいくことばかりになります。
その一つ一つの学び・成長に対して、習慣的に自己分析を繰り返すことで、自分自身のやりたいこと・働く意味が見え、やりがいを持って働いている憧れの社会人に近づくでしょう。