はじめに
「GPAを気にしたことがないけど、大切な評価基準なの?」
「GPAは就活にどれくらい影響するんだろうか?」
「どうしてGPAを優先する企業があるの?」
このように、GPAが就活にどのくらい影響するのかどうか気になる人もいるでしょう。
この記事では、GPAの概要を解説しながら、GPAがどのように就活に影響するのかを紹介していきます。また、GPAを優先する企業や優先しない企業、GPAを底上げするための対策法、GPAが平均より低い学生の就活対策などについても解説していきます。
この記事を読むことで、GPAについての理解度が増し、どのように就活に活かしていけるかが把握できるようになるでしょう。
この記事の内容を参考にGPAを理解し、就活でのアピールに利用してみてください。
▼▼▼ この記事の要約動画はこちら ▼▼▼
学業は就活でどれくらい重視されているのか
「大学時代、学業に力を入れていなかった…」「希望している企業はGPAをどの程度重視しているのだろう…」という悩みを持つ学生は多いのではないでしょうか?GPAは大学時代の成績を表すものです。
就活直前になり不安になっても、急に数字を上げることはできません。学業にもしっかりと取り組んでいれば、 GPAを就活にも活かしたいと考える人も多いでしょう。しかし、すべての人が学力に自信を持っているわけではありません。
今回の記事では、 企業がGPAをどのように考えているのかお伝えしていきます。また、 GPAの数字に不安がある場合の対処方法についてもご説明します。GPAが就活にどのように関係しているのかを知り、うまく活用していきましょう。
GPAとは
GPAは正式名称の「Grade Point Average」を略した言葉です。GPAとは、大学で成績を評価する際に使われている指標を指します。
成績表に「秀」「優」などといった言葉が書かれているのを見たことはありませんか? 漢字の他には、点数や英語で評価を決める大学もあります。
<計算方法> はじめに、成績によってポイントが異なるので、1つ1つ当てはめていきます。ポイントをすべて足し、単位数で割ります。「不可」の評価の講義は計算には含みません。
【注意すべきポイント】 割るのは「コマ数」ではなく「単位数」です。講義によって単位数が異なる場合があります。間違えてしまうと、まったく違う答えになってしまうので注意してください。同じGPAでも、学部や大学が違えば学力は異なります。
しかし、 GPAを卒業の目安にしている大学も存在しますので、少しでも数字が高い方が望ましいです。また企業によっては、GPAを採用を決めるときの参考にする場合があります。GPAが就活時に足を引っ張ることになるのはつらいことです。
自分が希望する企業がGPAをどの程度重視しているのかは、事前に把握しておきましょう。GPAが就活に影響が出ると予想される方は早いうちから準備しておくことができます。
点数 | 評価 | ポイント |
---|---|---|
90〜100点 | 秀/S | 4ポイント |
80〜90点 | 優/A | 3ポイント |
70〜79点 | 良/B | 2ポイント |
60〜69点 | 可/C | 1ポイント |
0〜59点 | 不可/D | 0ポイント |
GPAの平均値
自身のGPAがどのあたりにいるのか気になる人も多いのではないでしょうか。大学や学部にもよりますが、GPAの平均値はどれくらいか把握しておきましょう。
GPAの平均値は、目安として2.4〜2.8程度だといわれており、0.0〜2.3では「勉強不足」、2.9〜3.4で「優秀」、3.5以上は「かなり優秀」という評価基準が一般的とされています。
GPAは就活に影響する?
これから就活に臨む方は、GPAが就活にどの程度影響するのか気になるのではないでしょうか? 実はGPAは、重視する企業と重視しない企業があるのです。「外資系企業」の場合、GPAを重視する可能性が高いです。
アメリカの大学では、成績があまりに悪いと留年や卒業にも響くことがあり、GPAが一般的に広く知られています。そのため外資系企業では採用試験でもGPAを参考にして、採用者を決めることが多いのです。
また、 GPAを重視する外資系企業を志望する方は、エントリーと同時にGPAの成績を一緒に提出する場合があります。企業によっては「GPAが○○以下は選考できません」と、最低ラインを設定していることもあります。
厳しいですが、GPAが低いことで就活のスタートラインに立てず、選考前に落とされてしまいます。少しでも高いGPAで就活に臨めるように、在学中から学業に力を入れておくと良いでしょう。
一方、 日系企業ではGPAをあまり重視していない場合が多いです。同じGPAの数値でも、在籍する大学や学部によって学力は異なります。そのためGPAからでは、学力を正確に判断することが難しいのです。
就職を希望している企業が日系企業でもGPAは無視できるものではありません。日系企業でも、就活時にGPAを参考にする場合があります。GPAを通して、その学生が 学業に「どの程度力を入れていたか」を判断することができるからです。
また、 エントリー時にGPAを提出していなくても、就活が進むにつれて、企業からGPAの提出を求められる可能性があります。せっかく順調に進んでいた就活が、GPAを理由に落とされてしまっては後悔します。
GPAが就活に影響するかどうかは、希望する企業によって異なりますが、 GPAが高い方が就活が有利に進む可能性があります。大学生活は、サークルやアルバイトなどで忙しいですが、学業にもしっかり取り組んでいきましょう。
就活以外にも得られるメリット
高いGPAを維持しておくことで、就活以外にも得られるメリットがいくつかあります。
・奨学金が得やすくなる
・留学する際に有利になりやすい
・成績優秀証明書をもらえる大学がある
・ゼミの選考で有利に働きやすくなる
・大学院に進学する際に有利になりやすい
就活で有利に働くこともありますが、上記のように自身の目標達成のためにGPAが活用できる場面がないか模索する視点も大切にすると良いでしょう。
就活で面接官が評価するポイント
GPAを通して、企業は学生のどのような点を知りたいのでしょうか?
学力
1つは「学力」です。GPAは大学での成績を示すものなので、就活生の学力を知ることができます。同じくらい魅力的な学生が2人いた場合、 学力の差が採用の決め手になるかもしれません。
もし、在学中にきちんと学業に力を入れていれば、GPAを通して希望する企業にアピールするポイントの1つになります。
大学中の学業への取り組み方の姿勢
もう1つは、「大学中の学業への取り組み方の姿勢」です。企業はGPAから、学業に対してどのように取り組んできたのか予想をします。GPAを数字として捉えるのではなく、 大学生活をイメージするための参考にするということですね。
学業にまじめに取り組んできたという「人間性」が伝われば、就職後の仕事ぶりに良いイメージを持ってもらえることができるかもしれません。
しかし、GPAの数字が低く不安な方もいるのではないでしょうか? 学業を頑張ってはいたものの、思うように良い成績がもらえなかった方もいますよね。また、理由があって学業に専念できなかった場合もあるでしょう。
もしGPAが低くても、あきらめるのは早いです。GPAが低い場合にもできる対策があります。
・なぜ学業に専念できなかったのかを説明する。
・学業に専念できなかった理由について、いかに努力していたのかを伝える。
上記の2点について、就活時にしっかりと説明できるように意識をしましょう。すべての企業が、高いGPAの人材を求めているわけではありません。GPAが低い場合には、正直に理由を伝えるようにしましょう。
そして、もし 学業以外に取り組んでいたことがあれば、積極的にアピールすることが望ましいです。GPAが低いことに特に理由がない場合、面接官に「遊んでばかりいたのでは?」と思われてしまう可能性があります。
就活生にとっては、不真面目な印象は絶対に避けたいですよね。学業以外に頑張っていたことや、取り組みの姿勢をポジティブな内容で伝えましょう。
GPAが低い理由を、面接官に納得させることができると良いですね。GPAの低さについて悪い影響を与えるどころか、 プラスの印象に変化する可能性がありますよ。
GPAが高い方が就活を有利に進められる可能性が高まりますが、 就活が始まってからGPAを大きく変えることは難しいです。もしGPAが低い場合でもあきらめず、希望先の企業にどう伝えていくのか、気持ちを切り替えていきましょう。
GPAを優先する企業の理由
GPAを重視することで、企業は相手の本質や将来性を見極めやすくなります。GPAは絶対的な学力値が把握できるものではありませんが、志願者が大学でどれほど誠実に勉学に取り組んできたのかは垣間見ることができるでしょう。
GPAを優先する企業は、単純に勉強の優劣を見ているのではなく、どのようなことに興味があり、どれほど積極的に物事に取り組んだのかなど、これから自社で一緒に働く上での将来性を見出そうとしています。
GPAを優先しない企業の理由
GPAの基準が大学や学部により異なる場合があるため、GPAをそれほど重視していない企業もあります。特に、採用において人間性を重視している場合にはその傾向が強いといわれています。
GPAは優秀な成績を収めたという証拠にはなり得ますが、実際の採用で異なる大学、異なる学部の志願者を比較した場合、GPAの優劣で志願者の学力を客観的に判断することは難しい面もあるでしょう。
また、業種や職種によっては、GPAと業務内容に強い関連性がないと考えられる場合には、GPAを優先しないことがあります。
GPAを底上げするための対策法
GPAを底上げするためには、まず高評価や高成績が取りやすい科目を選ぶと良いでしょう。そのためには、シラバスをよく読み、講義内容が興味を持って積極的に取り組めるか、評価方法が自分に合っているかを見極めるようにしましょう。
先輩やサークル仲間から講義に関する情報収集を行うのもおすすめです。実際に講義を受けた人ならではの有益な情報が得られることもあります。
また、GPAを底上げするために基本的な努力を怠らないようにしましょう。授業には遅刻欠席せず毎回出席する、前列に座って講義に参加する、積極的に質問するなど、勉学に取り組む基本的な姿勢を忘れないことが大切です。
GPAが平均より低い学生の就活対策
「頑張ったけど、GPAが低くて困っている」「GPAの底上げに間に合わない」という人もいるのではないでしょうか。
ここでは、GPAが平均より低い学生の就活対策を3つ紹介していきます。GPAにこだわらずに、別の視点で対策を検討していきましょう。
勉学以外の経験をアピールする
GPAが平均より低くて心配だという人は、勉強以外の経験をアピールしていきましょう。たとえば、部活動・サークル活動、ボランティア活動、アルバイト、インターンなどがヒントになります。
勉学以外にしっかりとした打ち込む理由があって、GPAが低くなってしまったということであれば、低いGPAであったとしても悪い印象を与えることはないでしょう。採用担当者は、一生懸命に取り組んだ姿勢を評価してくれる可能性があります。
勉学以外に得たスキルをアピールする
勉学以外に得たスキルはないでしょうか。たとえば、資格取得のために大学以外にも専門学校や通信講座で学びを継続していた場合です。この場合は、得たスキルを十分にアピールできるため、GPAが低いことはさほど問題にはならないでしょう。
大学に通いながらスキルアップを目指していた人は、物事に対して熱心でバイタリティの高い人物として採用担当の目に映ることでしょう。
企業が求める人物像に近づく
企業が求めるのは、GPAが高い人物だけとは限りません。採用担当者は、入社後に活躍してくれそうな人材を探しているため、企業が求める人物像に近づく努力をするのも良いでしょう。
そのためにはまず、企業がどのような人材を求めているのかを分析する必要があります。企業だけでなく、目指す業界全体を調べ上げ徹底的に分析していきましょう。その結果を自己分析と結びつけ、企業が求める魅力ある人物像に合わせてアピールしていきます。
就活も大事だけど学業も大事
GPAで就活がすべて決まるとは限りません。しかし、GPAや学業に対して関心のある企業も多いため、やはり学業にはしっかりと取り組んでいた方が良いでしょう。
特に外資系企業に就職を希望している方は、少しでもGPAを上げて就活に臨めるように、学業にも力を入れる必要があります。日系企業への就活では、今の時点ではGPAを重視しないことが多いです。しかし、 今後は日系企業でも、GPAを重視する企業が増えてくる可能性もあります。
GPAの数字自体は関係なくても、 企業はGPAを通して就活生の人間性を知りたい場合もありますよ。もし学業に力を入れていなかった場合は、理由をきちんと述べ、何に力を入れてきたのか伝えることが必要です。面接官が納得できるような理由が望ましいですね。
GPAは高いことに越したことはありません。就活までにまだ時間がある方は、GPAで不安にならないよう、学業にもしっかりと取り組んでおきましょう。
企業がGPAよりも履修履歴に注目する理由
志願者が何を学んだかを把握するため、GPAよりも履修履歴に注目する企業も存在します。履修履歴を見れば、どういう学問分野に興味があり、どれくらい知識が身についているかが分かるでしょう。
面接時には、その学問に興味を持った理由や学びの進め方といった学業全般への取り組み方を質問してくる採用担当者もいるでしょう。このような質問を通して、志願者自身の知的好奇心との向き合い方から性格や価値観を多角的に判断します。
GPAにこだわらず誠実な姿勢を就活でアピールしよう
GPAはあくまでも大学での成績を可視化した目安となる評価です。GPAを重視する企業もありますが、そうではない企業もあります。GPAが高いに越したことはありませんが、何かの理由でGPAが低いという人もいるでしょう。
そのような方は、この記事で紹介した内容を参考に、別の角度でアピールできないか考えてみることが大切です。GPAにこだわらず誠実な姿勢を就活でアピールしていきましょう。