HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
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【GPAは就活に影響する?】GPAとは
GPAは正式名称の「Grade Point Average」を略した言葉です。GPAとは、大学で成績を評価する際に使われている指標を指します。
成績表に「秀」「優」などといった言葉が書かれているのを見たことはありませんか? 漢字の他には、点数や英語で評価を決める大学もあります。
はじめに、成績によってポイントが異なるので、1つ1つ当てはめていきます。
ポイントをすべて足し、単位数で割ります。「不可」の評価の講義は計算には含みません。
割るのは「コマ数」ではなく「単位数」です。
講義によって単位数が異なる場合があります。
間違えてしまうと、まったく違う答えになってしまうので注意してください。
同じGPAでも、学部や大学が違えば学力は異なります。
しかし、 GPAを卒業の目安にしている大学も存在しますので、少しでも数字が高い方が望ましいです。
また企業によっては、GPAを採用を決めるときの参考にする場合があります。
GPAが就活時に足を引っ張ることになるのはつらいことです。
自分が希望する企業がGPAをどの程度重視しているのかは、事前に把握しておきましょう。
GPAが就活に影響が出ると予想される方は早いうちから準備しておくことができます。
点数 | 評価 | ポイント |
---|---|---|
90〜100点 | 秀/S | 4ポイント |
80〜90点 | 優/A | 3ポイント |
70〜79点 | 良/B | 2ポイント |
60〜69点 | 可/C | 1ポイント |
0〜59点 | 不可/D | 0ポイント |
GPAの平均値
自身のGPAがどのあたりにいるのか気になる人も多いのではないでしょうか。
大学や学部にもよりますが、GPAの平均値はどれくらいか把握しておきましょう。
GPAの平均値は、目安として2.4〜2.8程度だといわれており、0.0〜2.3では「勉強不足」、2.9〜3.4で「優秀」、3.5以上は「かなり優秀」という評価基準が一般的とされています。
【GPAは就活に影響する?】 GPAは就活に影響するのか?
就活を進める際は、GPAは就活にどの程度影響するものなのか気になるところです。
先に結論に触れておくと、少なからずGPAは就活に影響を与える、というのが答えになります。
多くの企業は選考にあたって履修履歴・成績の提出を求めるため、GPAは就活に関係ないと結論づけるほうが無理があります。
何らかの影響を与えていることは明らかなため、就活を進める際は、GPAについても多かれ少なかれ気にする必要があるといえます。
では、次項からはどのようにGPAが就活に影響してくるのか、詳細を見ていきます。
エントリー
まずは、はじめのエントリー(一次選考)におけるGPAの影響について整理していきましょう。
GPAをどうとらえるかは企業次第ですが、まず、企業によっては募集要項からGPAについて言及していることがあるため注意が必要です。
たとえば、募集要項に「GPA〇点以上」などの制限をかけているケースがよく見られます。
GPAについて点数の制限が設けられている場合は、当然ながら、GPAがその点数以下であればエントリーすらできなくなります。
「成績は提出すれば良いだけ」と認識していると、エントリーの際に思わぬ落とし穴があることがあるため、注意が必要です。
面接
次に、就活の面接におけるGPAの影響についてチェックしていきましょう。
まず、標準以上のGPAを記録していれば、面接の際にGPAについて質問されることはほぼないといえます。
注意したいのはGPAが大幅に低いときです。
GPAがかなり低めだとわかれば、面接官は当然疑問を抱くでしょう。
「真面目に学生生活を送ってきたのか」「自己PRでは真面目そうな印象を受けたけれど、このGPAの低さを考えると本当なのか」などの疑念につながってしまいます。
結果、「こんなにGPAが低いのはなぜ?」と質問される可能性も高まるでしょう。
たとえば興味のあるはずの科目を履修していなかったり成績が悪かったりすると、アピール内容に矛盾が生まれるケースも考えられます。
そこで「〇〇に興味があるはずなのに、この授業を履修していないのはなぜ?」といった質問を投げかけられる可能性もあるでしょう。
準備が不十分な状態では答えに詰まってしまう可能性が高いため、GPAが低いときは要注意です。
印象
GPAが一定水準以下だと、自分自身の印象に全体的に影響を与えるといえます。
そのため選考の際は、さまざまな面でネガティブな印象が伴う可能性があります。
「不真面目」「努力ができない」などのイメージにつながるケースも少なくありません。
しかし一方で、逆にGPAが高いと、当落線上にいるときに合否を左右する可能性もあります。
GPAが高い人には真面目で優秀な印象があるため、それだけで良いイメージにつながるからです。
面接やESの内容は本人がその場で言ったことなので、性質上、「嘘かもしれない」と思われることもあります。
しかしGPAはわかりやすい結果・実績のため、信用につながります。
当落線上にいれば「真面目そうなほうの学生を採用しよう」と思われる可能性もあるため、やはりGPAは少なからず選考に影響を与えると言わざるを得ません。
【GPAは就活に影響する?】選考にGPAを重視する企業
就活準備を進めるにあたってGPAの影響が気になるときは、まず、選考においてGPAを重視する企業を知っておきましょう。
GPA重視の傾向が強いのは、外資系企業が挙げられます。
実際に海外では採用にあたって大学の成績が重視されることが多く、外資系企業はそういった外国の慣例に沿って候補者を絞っていく傾向にあります。
より厳しい選考基準を設けている外資系企業は、3.5/4以上がエントリーの際のボーダーになることも珍しくありません。
人気の外資系企業を目指す際は、場合によってはエントリーのチャンスさえ与えられない可能性があることも、念頭に置いておきましょう。
なお、主に外資系企業でGPAが重視される理由には、次の2つのことが挙げられます。
・人柄を知るため
上記の理由については、外資系企業を目指す際は十分に理解を深めておく必要があります。
では、詳細を一つひとつ見ていきます。
即戦力を求めているため
外資系の新卒採用でGPAに重点が置かれるのは、新卒社員とはいえ、即戦力になってもらうことを大いに期待されているからです。
実際に海外では即戦力として新しい人材を採用する傾向は強く、日本でもその考え方に則って採用活動が行われているのだと考えられます。
企業は、大学で学んだことこそが実務的だととらえています。
そのためGPAが高い学生は、仕事ができるため即戦力になるという評価になるのです。
だからこそ主に外資系企業はGPA重視で優秀な人材を獲得しようとする傾向が強く、ポテンシャル採用と言われる国内の就活でも、その影響を大きく受けているといえます。
人柄を知るため
一部の企業でGPA重視の傾向が見られるのは、学生本人の人柄をチェックしたいという意図があるためです。
GPAを確認すれば、本人の真面目さや勤勉さなどをわかりやすく測ることができます。
もちろん、GPAのみで学生生活の過ごし方のすべてがわかるわけではありませんが、ある程度の傾向は見えてくるでしょう。
単純な真面目さだけでなく誠実性や努力できる性格かどうかも見極められるため、人柄を知るうえでもGPAは大きく役立つといえます。
GPAを重視する企業は外資系だけではない
傾向として、GPAを重視する企業=外資系という見方は強いですが、実際のところGPA重視で選考を行っている企業は外資系だけではありません。
そのため「外資系志望ではないから、GPAについては影響を考えなくても大丈夫」ととらえることには、ややリスクがあります。
欧米方式にならった選考方法を取り入れている日系企業も最近は多いため、外資系でなくても、履修履歴・GPAの提出を求められるケースはあります。
これまでにも、成績を加味して選考を行うと言及している企業があるのも事実です。
たとえば以下の企業が挙げられます。
・三井物産
・東レ
・帝人
・三井化学
・セブンイレブンジャパン
・KADOKAWA
・富士通
・プルデンシャル生命保険
・清水建設
・大塚製薬
・東急エージェンシー
・凸版印刷
・JT
上記の企業ではGPAが重視される場合があるため、エントリーする際は十分に注意が必要です。
【GPAは就活に影響する?】選考にGPAを重視しない企業
一方で、GPAを選考の際にほとんど重視しない企業もたくさんあります。
具体的にいうと、日系企業の大部分はGPAを重視しない選考基準を取り入れています。
前述のとおり、最近では欧米の採用方式を取り入れている国内の企業も増加傾向にありますが、全体を通してみればまだまだGPA重視の傾向は薄いといえるでしょう。
そのためGPAが低くても、日系企業を目指すのであれば、ほとんど気にしなくても問題はないといえるでしょう。
GPAが低くても大丈夫な理由は、具体的には以下のことが挙げられます。
・GPAの基準が曖昧であるため
GPAが低いと就活を進めるうえでやや不安が残りますが、上記の理由で、多くの場合はGPAは重視されないことが多いです。
では理由について、詳細を見ていきましょう。
ポテンシャル採用が基本であるため
国内の多くの企業は、ポテンシャル採用を新卒採用の際に取り入れています。
ポテンシャル採用では即戦力を求めるのではなく、本人と企業とのマッチ度、素質、人柄、成長の可能性などが具体的な評価基準になります。
新卒社員は大事な人材として長い時間をかけて育てていこう、という考え方が強いため、即戦力につながるスキルはあまり求められないのです。
したがって企業はGPAをチェックすることは少なく、成績よりも今後の成長や人柄などに目を向けているのが特徴です。
就活の際はGPAが低いと確かに不安ですが、ポテンシャル採用が基本の企業を目指すのであれば、そこまで気にする必要はありません。
GPAの基準が曖昧であるため
日系企業の多くが新卒採用の際にGPAに重きを置かない理由は、そもそもGPA自体があいまいなものだから、という考え方があるためです。
実際のところGPAは、大学・学部ごとに明確な基準が設けられているわけではなく、客観性や公平性に欠ける部分があるのも事実です。
つまりGPAが高いからといって、一概に優秀・頭が良い・真面目などの評価ができるとは限らないということです。
そういったあいまいな性質が濃いGPAのみで学生を評価してしまうと、ポテンシャルの高い人材に巡り会えない可能性があります。
よって、企業はGPAというあいまいな要素に振り回されることなく、ポテンシャルを見る評価基準で採否を決めているのです。
【GPAは就活に影響する?】 GPAを底上げするための対策法
GPAは就活に少なからず影響する部分があるため、GPAを少しでも高めておけば、それに越したことはないでしょう。
そのためここからは、GPAを底上げするための対策法を紹介していきます。
具体的には、以下の対策が挙げられます。
・GPAが低くなりそうな授業の単位は切る
上記の点を意識して就活準備を進めれば、GPAにおける不安要素を少しでも減らせるでしょう。
では、それぞれの対策法の重要なポイントを解説していきます。
好成績が取りやすい授業を履修する
GPAを底上げしたいときは、好成績が取りやすい授業を履修することが手っ取り早い対策になるでしょう。
GPAは教授の評価に左右される部分も大きいため、良い成績をつけてくれることが多い授業を選択するのがおすすめです。
教授によっては、簡単に高い評価をつけてくれることも意外と少なくありません。
その際に重要になるのは、サークル・部活・ゼミなどを通じて得られる、先輩や同期からの情報です。
好成績になりやすい授業・簡単に単位をくれる授業などの情報は自然と回ってくるため、GPAを上げることを意識するなら、そういった授業を中心に履修するのが賢いやり方といえます。
GPAが低くなりそうな授業の単位は切る
GPAの底上げを狙うなら、GPAを下げる要因になりそうな授業の単位を思い切って切り捨てることも大事です。
企業に提出する成績は単位が取得できているものだけなので、言ってしまえば、低い成績で単位を取ることが一番のマイナスになり得ます。
成績が悪いならなんとか単位を取れるように奮闘するのではなく、あえて切ってしまったほうが、GPAの底上げにはつながるということです。
授業についていけなかったりたくさんサボってしまったりしたときは、GPAが低くなる可能性があるため、単位はあえて取らないことを考えてみましょう。
GPAを高く見せることを意識したやり方のため、底上げの対策としては効果的です。
【GPAは就活に影響する?】 GPAを底上げするための対策法
GPAを底上げするためには、まず高評価や高成績が取りやすい科目を選ぶと良いでしょう。そのためには、シラバスをよく読み、講義内容が興味を持って積極的に取り組めるか、評価方法が自分に合っているかを見極めるようにしましょう。
先輩やサークル仲間から講義に関する情報収集を行うのもおすすめです。実際に講義を受けた人ならではの有益な情報が得られることもあります。
また、GPAを底上げするために基本的な努力を怠らないようにしましょう。授業には遅刻欠席せず毎回出席する、前列に座って講義に参加する、積極的に質問するなど、勉学に取り組む基本的な姿勢を忘れないことが大切です。
GPAが平均より低い学生の就活対策
「頑張ったけど、GPAが低くて困っている」「GPAの底上げに間に合わない」という人もいるのではないでしょうか。
ここでは、GPAが平均より低い学生の就活対策を3つ紹介していきます。GPAにこだわらずに、別の視点で対策を検討していきましょう。
勉学以外の経験をアピールする
GPAが平均より低くて心配だという人は、勉強以外の経験をアピールしていきましょう。たとえば、部活動・サークル活動、ボランティア活動、アルバイト、インターンなどがヒントになります。
勉学以外にしっかりとした打ち込む理由があって、GPAが低くなってしまったということであれば、低いGPAであったとしても悪い印象を与えることはないでしょう。採用担当者は、一生懸命に取り組んだ姿勢を評価してくれる可能性があります。
勉学以外に得たスキルをアピールする
勉学以外に得たスキルはないでしょうか。たとえば、資格取得のために大学以外にも専門学校や通信講座で学びを継続していた場合です。この場合は、得たスキルを十分にアピールできるため、GPAが低いことはさほど問題にはならないでしょう。
大学に通いながらスキルアップを目指していた人は、物事に対して熱心でバイタリティの高い人物として採用担当の目に映ることでしょう。
企業が求める人物像に近づく
企業が求めるのは、GPAが高い人物だけとは限りません。採用担当者は、入社後に活躍してくれそうな人材を探しているため、企業が求める人物像に近づく努力をするのも良いでしょう。
そのためにはまず、企業がどのような人材を求めているのかを分析する必要があります。企業だけでなく、目指す業界全体を調べ上げ徹底的に分析していきましょう。その結果を自己分析と結びつけ、企業が求める魅力ある人物像に合わせてアピールしていきます。
ES・面接対策を行う
GPAが低いときは、とにかくESや面接の対策を万全にしましょう。
就活においてはやはりESや面接対策が必要不可欠となり、ES・面接に対する備えが万全であれば、GPAが低くても高評価につながる可能性が高まります。
受け答えがしっかりしていれば、ほかの学生に対して差をつけるポイントにもなるでしょう。
しかしながら、一人でESや面接の対策を進めることは難しいものです。
そんなときは就活支援のプロを頼ることをおすすめします。
就活支援のプロである就活エージェントは、ESの添削や模擬面接、自己分析・企業研究のサポートなどを幅広く行ってくれます。
就活に不安がある学生でも安心です。
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内定を獲得するまで何度も対策に付き合ってくれるため、とにかく対策を万全にしたい学生にはぴったりです。
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GPAにこだわらず誠実な姿勢を就活でアピールしよう
GPAはあくまでも大学での成績を可視化した目安となる評価です。GPAを重視する企業もありますが、そうではない企業もあります。GPAが高いに越したことはありませんが、何かの理由でGPAが低いという人もいるでしょう。
そのような方は、この記事で紹介した内容を参考に、別の角度でアピールできないか考えてみることが大切です。GPAにこだわらず誠実な姿勢を就活でアピールしていきましょう。