HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
採用選考でプレゼンを取り入れる企業が増えています。
プレゼンをする際、いい発表ができれば、高評価を得ることが期待できます。
また、いざプレゼン担当に立候補しても、うまく話すことができず失敗してしまうこともあります。
実際にインターンシップでグループワークを体験して、その難しさを実感したことがある人も多いのではないでしょうか。
プレゼンの方法を知っておくと、グループワーク・グループディスカッションの場だけでなく、面接でも役に立ちます。
もちろん入社してから社会人として働く上でも必要なスキルです。
今回の記事では、プレゼンをするためのコツを紹介します。
就職活動を通して、プレゼンの力を鍛えておきましょう!
【プレゼンを採用した就活】どんな場面でプレゼンをするの?
就活においてプレゼンをする場面はどのようなものでしょうか?
就活でプレゼンをするときは以下の3つになります。
・面接
・グループワーク
・グループディスカッション
面接
個人面接やグループ面接で「自己PRをしてください」と尋ねられることがあります。
自分ができることや自分の良いところを発表する「自己PR」はプレゼンのひとつです。
特に最終面接で課されることが多いのですが、口頭の自己PRだけではなく事前にスライドなどの準備が必要なプレゼンも存在します。
グループワーク
グループワークは、複数名のグループに分かれて作業を行う活動です。
グループワークの内容は、課題に対する解決策を提案する形が多いです。
アウトプットを他グループの参加者や企業の担当者にプレゼンすることになります。
特に複数日のインターンで課されることが多いです。
グループディスカッション
複数名のグループに分かれて、討議をする活動です。
グループワークに比べると、結果よりも、意見を出して考える過程が重視されます。
意見をまとめ、最終的な結論をプレゼンする流れが多いでしょう。
インターンの選考や本選考でも課されることがあります。
【プレゼンを採用した就活】プレゼンから何を評価している?
ここまでプレゼンが課される場面について解説してきました。
では、企業はプレゼンでどのようなことを評価しようとしているのでしょうか?
評価される部分を把握することで、逆算してプレゼンの準備をすることができます。
評価対象となるのは以下の3つの項目です。
・プレゼン力
・表現力
・準備できる人であるか
プレゼン力
評価対象の1つ目はプレゼン力です。
社会人になると社内・社外問わずにプレゼンをする機会が増えます。
つまり、面接やグループディスカッションの時点で、社会で通用するプレゼンができる人材であるかどうかをみられています。
具体的なプレゼン力の例は「魅力が充分に伝えられる構成」や「相手が求める情報を的確に提供できるか」などです。
前者ではただ事実を述べるだけではなく、「引き込まれるような構成か」や「適切な情報ボリュームか」などで評価されます。
後者に関しては、「採用担当者が知りたいと思っているインサイトを見つけ、ピンポイントに伝えているか」で評価されます。
表現力
評価対象の2つ目は表現力です。
プレゼンにおける表現力は、相手に伝える力に該当します。
自己PRでは限られた時間の中で自身の強みや人柄、魅力を充分に伝えるために工夫が必要です。
グループディスカッションでは結果や数字などの事実をありのまま伝えるのではなく、表やグラフでわかりやすく伝えることが求められます。
言葉を可視化することでわかりやすくなるが、これを前提としてわかりやすさを追求したプレゼンで評価されます。
準備ができる人であるか
評価対象の3つ目は準備ができる人であるかという点です。
プレゼンの質はすでに備わっている素質ではなく、どれだけ準備したかに関係します。
スライドなどの工夫や発表の練習などでいくらでもプレゼンは変わってきます。
限られた期間の中でどれだけ準備をしてきたかはプレゼンで分かってしまうため、しっかりと準備を進めた上で臨むことが重要です。
【プレゼンを採用した就活】プレゼンの資料作りのポイントは?
プレゼンを行う場合は、資料を用いると伝わりやすくなります。
言葉で説明するだけではなく、視覚的に理解を促す資料の存在は重要です。
分かりやすいプレゼン資料をつくるために注意すべきこととは何でしょうか。
次の3つのポイントを意識するとよいでしょう。
1枚のスライドに1つのメッセージ
ポイントの1つ目は「1枚のスライドに1つのメッセージ」を徹底することです。
複数のメッセージを詰め込むのは何が問題なのでしょうか?
複数のメッセージを1枚のスライドに詰め込んでしまうと、情報量が多くなってしまいます。
その弊害でスライドに細かい文字が溢れかえってしまいます。
つまり、相手が見た瞬間にピンとくるスライドではありません。
そこで、1枚のスライドに1つのメッセージを徹底しましょう。
また、メッセージの中でも一番伝えたい内容だけをスライドに記載することで、「相手に読ませないスライド」を作ることができます。
スライドに使うのは3色まで
ポイントの2つ目は「スライドに使う色は3色まで」です。
スライドの色は効果的に使うことで印象を大きく変えることができますが、一歩間違えるとチープな印象を与えてしまいます。
1枚のスライドにはベースカラー(文字)、メインカラー(デザインの中心)、アクセントカラー(画面にアクセントを入れる)の3色が基本で、70:25:5になるように気をつけると美しい配色になります。
文字のフォント
ポイントの3つ目は「文字のフォント」です。
パソコンを使って資料を作成する場合、文字のフォント選びも重要です。
Windowsの場合、特にメイリオは可読性が高く、文字化けがほとんど起こらない資料に適したフォントです。
プレゼン内容にもよりますが、読みやすいフォントを選びましょう。
文字の大きさにも注意で、18〜24pt以上が基本です。
見出しと説明文を分けて、特に見てほしい言葉は大きく表示しましょう。
カラー印刷やプロジェクターを使用できる場合は、色分けをするとさらに分かりやすくなります。
【プレゼンを採用した就活】プレゼンの構成
ここまでスライドを作るときのポイントについて解説していきました。
次はプレゼンの構成について解説していきます。
今回は自己PRのプレゼンを例に取り上げて説明していきます。
構成は「結論」「深掘り」「貢献」の順番です。
結論
まず、結論を最初に話しましょう。
「自分にはこういう強みがある」ということが、自己PRでいちばん伝えたいことです。
結論を提示してから、経緯や理由について掘り下げていく流れで組み立てると、興味を持って聞いてもらいやすくなります。
結論は、なるべく1点に絞ってください。
プレゼン面接で与えられる時間は限られています。
短い時間の中でも面接官の印象に残るよう、自分の強みを絞ってより深く伝えましょう。
深掘り
次に、最初に述べた結論について詳しく説明していきます。
なぜ自分がその強みを得ることができたのか、掘り下げて解説しましょう。
一般論ではなく自分の経験談がベストです。
自分が強みを得るきっかけになった具体的な体験やエピソードを挙げて説明します。
どんなふうに感じて考えたのか、自分の言葉で表現することが大切です。
ここでも、多くのことに分散して説明するのではなく、1点に絞って的確に主張を伝えられるようにしましょう。
貢献
最後に、自分の強みを企業で働く上でどう活かすことができるのかを説明します。
企業の職種や特性とマッチしていればベストですが、無理にこじつける必要はありません。
社会人として働く上で、企業が採用して育てたいと思われる人材であることを伝えることが大切です。
企業が求める人材を見極め、自分をアピールしましょう。
また、プレゼン終了後には面接官からの質問を受けることが多いです。
プレゼンの本編では削ったエピソードも、質疑応答用の資料としてまとめておけば、聞かれたときにスムーズに答えやすくなります。
【プレゼンを採用した就活】プレゼンの注意点
次にプレゼン中の注意点について解説します。
プレゼン中の注意点は「カンペは控える」「無駄な相槌をなくす」の2点になります。
以下で詳しく解説していきます。
カンペは控える
プレゼンでカンペを見ることはなるべく控えましょう。
プレゼンであっても面接と同じで、相手の顔や反応を見ながら説明することが重要です。
伝えることを箇条書きにしたメモなどはOKです。
しかし、本番に台本を用意してガン見しながら話すことは絶対にやめましょう。
無駄な相槌をなくす
無駄な相槌は無くしましょう。
無駄な相槌とは「あの」や「えーっと」、「その」などが該当します。
これらの相槌を何回も行ってしまうことで単純にプレゼンの時間を圧迫してしまいます。
さらにこれらの相槌を挟むと自信がなさそうに映ってしまいます。
以上の理由から無駄な相槌をできるだけなくすようにしましょう。
【プレゼンを採用した就活】時間に対する文字数について
これから台本を考えようとしている人の中で、「1分当たり大体何文字なんだろう?」と疑問を抱えている人がいると思います。
そこで最後に時間に対する文字数について解説していきます。
1分当たりの目安は大体300文字です。
しかし、3分であれば約800文字、5分であれば約1300文字が目安です。
なぜ1分の倍数ではないのでしょうか?
プレゼンの時間が長くなるほど、スライドのつなぎ目やトラブルが生じます。
また、聞き手の確認などのコミュニケーションの時間などを考慮すると、長時間のプレゼンはゆとりをもたせた文字数設定になります。
まとめ:選考でプレゼンの練習をしよう
プレゼン選考は、資料作成や発表の準備に時間がかかります。
しかし、資料の作成や発表を通して、自分自身の強みや経験を相手に伝える良い練習になることも事実です。
面接官はプレゼンを通して、内容はもちろん、あなたの話し方や仕草、目線や表現力など、総合的な人物像を探ります。
伝わるプレゼンができるスキルは、就職活動が終わり社会人として生活していく上でも、非常に役に立つものです。
プレゼン選考を通して、どんどんスキルアップしていきましょう。
プレゼンの構成や資料作成のポイントを押さえて、的確に伝えられるように取り組むことが大切です。