HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
面接で尋ねられることが多いガクチカですが、特に制限時間なく回答を求められるケースの他、何分でという時間を設定されるケースがあります。
一度に多くの就活生が話をするグループ面接をはじめ、個別面接でもガクチカを1分で話すよう求められるケースも少なくありません。
時間制限をされるのは、企業側に何か意図があるのでしょうか。
そして、1分というタイムリミットを設けられた場合、どのようにガクチカを話せば良いのでしょうか。
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【ガクチカを1分で話す】企業の意図
面接においてガクチカを1分で話すことを求められるのには、企業側目線での意図があります。
この意図や「ガクチカを1分で話す」ことへの評価ポイントを事前に知っておけば、チグハグな答えをせず、的を得た回答ができるはずです。
1. まとめる力の評価
一つ目の企業の意図は、「学生時代に力を入れたこと」というストーリーを簡潔に、第三者にも理解できるようにまとめられているか、という評価をしたい、というのがあります。
ガクチカといっても、小学生から大学まで続けていたり、過程や挫折経験が濃かったりと、時間があれば長々と時系列順に話すことも可能です。
「1分で」と要求するのには、そのストーリーを「重要な部分」が含まれているのか、「言い換え」などを用いてその経験をしていない人にもわかるように伝える能力があるのかを総合的に評価しています。
2. 深掘りへの余地を残すため
1分で伝えると、所々深掘りできそうな部分が出てきます。
ストーリの初めから終わりまで、隅々まで長々と何分もかけて話されてしまうと、一方的なお話になり、飽きなどが出てきます。
加えて、ガクチカという一つのストーリーの中に何個も質問できそうな部分や理解できなかった部分が含まれてしまうと、面接官も人間ですので、あなたの話に興味を持たなくなり、形式的な面接になりがちです。
会話形式の面接の方が、ガクチカの中の「嘘」や「盛り」を見抜け、その人の本当の人柄や価値観を知ることができるため、「ガクチカを1分で話してください」と要求されることああります。
【ガクチカを1分で話す】面接前の準備3ステップ
では、1分でガクチカを話すにはどうすれば良いのでしょうか。
1分でまとめて、必要なことを具体的にアピールするためには、ただ早口で話すとか、内容を省略すれば良いのではありません。
面接をうまく乗り切るためには、1分間で話せる内容に要約して、1分で簡潔に話せるコツを知ることが大切です。
コツを知り、事前に準備をしておくことで、突然、1分という時間制限を与えられても、落ち着いて対応できるようになります。
1. PREP法を用いる
300字にまとめるうえでは、内容が伝わりにくくならないようにしなくてはなりません。
また、伝えるべきポイントを省略してしまうと、せっかく良いガクチカがあるのに、あなたの強みなどが伝わらず、もったいないことになってしまいます。
300字であっても、メリハリをつけ、必要なポイントを押さえた内容にするには、骨格を崩さないようにすることが大切です。
話の骨格として、PREP法で構成をしてみましょう。
この流れでまずは各項目1行でまとめていきます。
文字数に余裕があれば、強調したいポイントを中心に肉付けを行います。
強調したいのは、課題解決に向けたプロセスとその結果です。
ガクチカの経験でどんな問題を乗り越え、どう解決したかをしっかり伝えられるようにしましょう。
2. 300文字でまとめる
ガクチカはエントリーシートや履歴書に書く内容として、すでに用意されている方もいるかもしれません。
それをベースにしても良いですが、 これから新たに作成するにしても、1分で話せる内容にまとめておくことが大切です。
1分間に話せる量としては、300字を目安にしましょう。
300文字程度と言われて、なかなか要約できず、350字くらいなら大丈夫と安心してはいけません。
というのは、ある程度のスピードで話しても、メリハリをつけて明確に伝えられるアナウンサーレベルの話し方ができる方でも、1分でしっかり伝えられる量は350字ほどだからです。
300字を大きく超えないように要約するのがポイントです。
3.事前に時間を図っておく
面接前の準備として、話すスピードや声の質を事前に確認することは重要です。
話すスピードは個人差があり、当日の緊張などで変化することもあります。
そのため、相手が聞きやすいペースで話すことができるよう、事前に練習しておくことが求められます。
具体的な方法としては、「録画」で自分の話し方を確認することが有効です。
自分の話し方を客観的にチェックでき、改善点を把握できます。
また、第三者の視点からフィードバックを受けることも効果的です。
さらに、就活エージェント等の「プロ」にアドバイスを求めることで、より洗練された話し方を身につけることができます。
練習の際には、1分以内に要点が収まっているか、話が聞き取りやすいかどうかを確認することが重要です。
【ガクチカを1分で話す】1分で伝える時のコツ
ガクチカを1分で話す際には、短い時間内で自分の強みや経験を効果的に伝えることが求められます。
以下では、抑揚をつけること、エピソードを一つに絞ること、そして入社後の意欲を示すことが1分間のスピーチで重要となるポイントについて解説します。
抑揚をつける
1分間という限られた時間でガクチカを伝える際には、抑揚や話すスピードに変化をつけることで、聞き手に印象を残すことが重要です。
同じトーンで話すと、内容が淡々としてしまい、関心を引きにくくなります。
そこで、伝えたい部分を強調し、要所でゆっくり話すことで、メッセージがより伝わりやすくなります。
また、声のトーンやテンポを変えることで、感情や熱意を表現しやすくなり、面接官に対して自分の思いや考えをより強くアピールすることができます。
エピソードは一つにする
1分という短い時間でガクチカを伝える際には、エピソードを一つに絞ることが肝心です。
複数のエピソードを話すことで多面的な魅力を伝えたい気持ちはわかりますが、時間が限られているため、それぞれの内容が浅くなってしまい、インパクトが弱くなります。
選んだエピソードに集中し、どのように努力し、何を学んだのかを具体的に伝えることで、面接官に自分の能力や成長をしっかりとアピールできます。
必ず入社後の意欲を示す
ガクチカの最後には、必ず入社後の意欲や企業への貢献を示すことが重要です。
面接官は、あなたがこれまでに何を成し遂げたかだけでなく、今後どのように企業に貢献できるかを知りたがっています。
そのため、スピーチの締めくくりには、これまでの経験を踏まえて、入社後にどのように活躍し、企業の成長にどのように寄与したいかを具体的に伝えることが効果的です。
これにより、採用するメリットを感じてもらい、好印象を残すことができます。
【ガクチカを1分で話す】してはいけないNGポイント
では、1分でガクチカを話すことを求められた場合に、やってはいけないNG事項にはどのようなことがあるでしょうか。
代表的なNGは2つあり、1つは「時間オーバー」、もう1つは「薄すぎる内容」です。
いずれのNGも、これをやってしまうと要約力や簡潔に話す力がないとみなされかねません。
NGを冒さないためにも、どんな点に注意すべきか、見ていきましょう。
・話しすぎによる時間オーバー
・短さを極めた薄すぎる内容
・意識せずに口癖を多用
時間オーバー
NGの代表的なケースである話しすぎにも、いくつかパターンがあります。
1つは1分過ぎても話し続け、 時間オーバーで終わるケースです。
もう1つは、 1分過ぎても話が終わらず、途中でさえぎられてしまうケースです。
このパターンは何より避けたいケースとなります。
話が途中で終わってしまい、伝えたいことやアピールしたかったことが伝わらずに終わってしまうためです。
さらに1分で話し終えるケースでも、やってはいけないNGがあります。
情報を詰め込もうとしすぎるあまり、早口言葉みたいになり、相手に聞きとってもらえないパターンです。
このパターンは1分で話せる量としてちょうど良い300字に要約する力がないケースとアピールしたいことが多すぎて省略できなかったケースもあります。
薄すぎる内容
一方、1分以内で話さなければという意識が強すぎ、内容が薄すぎる場合や浅すぎるケースもNGです。
ガクチカでアピール材料となる経験談や課題解決の経験があるにもかかわらず、要約する力がない場合やとにかく短く簡潔に話さなければと思うあまり、どんどん話をカットしてしまう方が陥りやすいNGです。
これを避けるためには PREP法を意識し、300字という字数を目安に、内容にメリハリをつけることを目指しましょう。
そして、実際に1分で話し終えるか練習を重ねて自信をつけることも大切です。
アウトプット練習をしておかないと、せっかく300文字にまとめても、本番で焦ってしまい、内容をさらに飛ばして話し、浅い内容にしてしまうことがあるためです。
口癖を多用する
ガクチカを1分で話す際に、口癖を多用することは避けるべきNGポイントです。
「なんか」「あの」「えっと」などの口癖は、緊張すると無意識に使ってしまうことが多いですが、これが面接官にとっては聞きづらさや話し手の自信のなさを感じさせてしまいます。
特に短時間で自分をアピールしなければならない1分スピーチでは、これらの口癖が印象を大きく左右することがあります。
言葉に詰まったときや次の言葉を探すときに口癖を使わないよう、事前にしっかりと練習しておくことが大切です。
【ガクチカを1分で話す】例文
ここまで作成について説明をしました。
ここでは実際に1分間で話すことができるガクチカの例文をご紹介します。
私が学生時代に力を入れたことは居酒屋のアルバイトです。
居酒屋のアルバイトではキッチン、ホールスタッフの両方を担当しております。
そこで、リピート率を向上させることを目標に取り組んでいました。
私は両方のポジションが出来るからこそ、お客様と直接コミュニケーションをとり、お客様に合わせたお料理の提供を意識しました。
その結果、リピートしてくださるお客様が増えて、1年以上通ってくれている人もたくさんいらっしゃいます。
この経験からお客様に寄り添うためには自分のできることを増やす、つまり成長が必要であることを学んだので、社会人になっても学び続け成長してまいります。
【ガクチカを1分で話す】ガクチカが見つからない場合
そもそも自分が何をガクチカとして話したらよいのか、と悩む方は、他の人のテーマを確認してみてください。
友達にどのようなことを話しているのかを聞いてみたり、私の強みは何か?と質問してみることで、新しい発見があるかもしれません。
自分ではガクチカとして伝えられる、と思っていなくても、それは他の人から見ると立派なガクチカになる可能性があります。
過去のことを振り返る、周りの人に聞く、ということを行って、自分をアピールできるガクチカを作成しましょう!
ガクチカが見つからない方へ
☑︎ 周りの人に強みを聞いてみる
☑︎ 強みやスキルを獲得した経験を振り返る
☑︎自己分析をする
☑︎ 他の就活生のESなどを見てみる
→ガクチカが本当にない方へ
【ガクチカを1分で話す】まとめ
ガクチカを1分で話すように求められるのは、あなたの要約力や簡潔に話せる能力が試されています。
話しすぎて時間オーバーになることや制限時間を意識するあまりに内容が浅くならないよう、事前準備が大切です。
1分で無理なく話せる300字を目安にし、PREP法に基づき、メリハリのあるガクチカを作成しておきましょう。
そのうえで、実際に1分で明確に話せる練習をしておくことがおすすめです。
就活コンサルタント木下より
PREP法は以下の流れです。
1. Point「結論」
ガクチカ=〇〇
2. Reason「理由」
なぜ取り組んだか
3. Example「具体例」
どんな困難や目標があったか
対してどんな行動をしたか
4. Point「まとめ」
どんな学びを得たか