HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
はじめに
ナノテクノロジーの研究をテーマにした自己PRで、志望する企業から採用したい人材と思ってもらうには、どうすればいいのでしょうか。
ここでは、基本となる自己PRの作り方をおさらいしながら、ナノテクノロジーの研究をした方がどのような点を自己PRに盛り込んで、アピールすればいいのかをご紹介します。
研究内容ごとの強調できる特徴を入れることが、1つのポイントになります。
どのような内容を強調すればいいかを見た後、自己PR作成のイメージがもちやすいよう、4つの例文をご紹介しますので、参考にしてください。
自己PRの作り方
自己PRの基本的な作り方は、PREP法です。
研究内容ごとの強調できる特徴
ナノテクノロジーの研究をテーマにした自己PR作成する際には、研究内容ごとに強調できる特徴を紹介しましょう。
どんな研究を行ったのか具体的なエピソードを紹介しながら、そこで得られた強みや経験などを、入社後に仕事で活かせることをアピールすることが大切です。
多種多様な材料に三次元加工を行った
ナノテクノロジーの研究においては、多種多様な材料に、三次元加工を行った経験がある方も多いことでしょう。
多種多様な材料に三次元加工を行ったエピソードを自己PRで取り上げる場合、どのような特徴を強調できるでしょうか。
3D-CADを使いこなすことができる
多種多様な材料に三次元加工を行った研究から、強調できる特徴の1つは、特殊な装置を使用して有機材料、無機材料、金属など、さまざまな材料に対して三次元加工を行える知識と技術があること、それによって問題解決に向けた研究ができることです。
三次元加工を行うには3D-CADを使う必要があるため、実験を通じて使いこなすことができるようになったはずです。
3D-CADを使いこなして、なんらかの問題解決が図れたエピソードを紹介しましょう。
効率的なデザインを考えることができる
なんらかの課題を与えられることや、問題解決や新しい製品を作りだしたいというニーズに応じて、有機材料、無機材料、金属など、に三次元加工を行う際には、それに適したデザインも考えなくてはなりません。
設計図を与えられての加工ではなく、研究開発を通じてデザインも考えて、問題解決のための加工を行ってきた数々の経験をおもちではないでしょうか。
その経験を活かし、効率的なデザインを考えられる点を強調しましょう。
ナノマイクロシステムの開発を行った
ナノテクノロジーの研究をしてきた方は、大学でナノマイクロシステムの開発に取り組んできた方もいることでしょう。
微量での計測や、バイオ系薬品や酵素の高効率化学合成などを可能にするナノマイクロシステムを開発した経験があることは、技術革新に貢献したとアピールできます。
どんな物質が必要とされるかを考えられる
マイクロナノシステムの研究過程において、今現在から将来的にどんな物質が必要とされるか、直面してきたのではないでしょうか。
ナノ化ができれば、もっといい医薬品ができる、もっと肌に浸透する化粧品ができる、もっと汚れが落ちる洗剤ができるなどの研究に取り組んできたはずです。
その研究プロセスを通じて、人々の健康を増進したり生活をよりいいものしたりするには、どんな物質が必要とされているかを考えることができる点をアピールしましょう。
精密な機械を扱うことができる
ナノマイクロシステムの開発を行うには、原子間力顕微鏡など、精密な機械を使いこなす能力や技術が求められます。
原子間力顕微鏡など、非常に繊細な探針を使うことによって、原子や分子を操作してナノレベルの構造物を作る経験をしてきたことは、それだけ繊細な機械を扱えるという、ご自身の強みになっています。
原子間力顕微鏡といった精密機器があるから開発ができるのではなく、精密機器をうまく使いこなせなければ結果が出せないため、扱える能力があることを強調してアピールしましょう。
自己PR例文
では、ナノテクノロジーの研究をテーマにした例文をご紹介します。
自己PR作成の注意点を踏まえること、研究内容に関するエピソードを紹介することを踏まえ、研究内容によって強調できることを自己PRポイントにした例文を見ていきましょう。
3D-CADを使いこなすことができる
大学時代に3D-CADで、金型設計を行った経験があります。
2次元設計で行う場合、図面の一部修正があるたびに、関連図面をすべて修正しなければならないという問題がありました。
3D-CADを使えれば、設計者が頭の中で描いている形状をそのままの形で再現できます。
変則PLや変則割りも容易に設計できるので、これまでにない型構造や入子割り方法でも制作が可能になります。
金型用モデルを電極モデルとして、流用できることも発見しました。
2次元設計では部品図が完成してからいちから設計する必要がありますが、3D-CADでは電極図面が容易に作成でき、電極設計の短縮化につながります。
3D-CADが使いこなせる技術を、入社後にも活かし、多様な設計ニーズに応え、開発スピードの短縮に貢献していきたいです。
効率的なデザインを考えることができる
金型設計において、2D-CAD、3D-CADの両方の経験があります。
2次元設計では直列の流れでの制作が必要ですが、3D-CADでは並列に行っていきます。
その際、電極をキャビティ・コア形状を作る時に使う金型用モデルを、そのまま電極モデルへと流用したらいいのではと考えつきました。
2次元設計では、部品図が完成してから設計していた電極図面が容易に作成できるようになり、電極設計にかける時間が大幅にカットできました。
また、同時に干渉チェックができるようになり、複数にわかれていた電極を1つの複合電極にまとめられ、電極加工と放電セットの効率を上げられたのです。
この経験を活かし、入社後も開発の過程でも、効率的なデザインを考えつけるように取り組みたいです。
どんな物質が必要とされるかを考えられる
私はメイクが好きで、お肌の日焼け防止にもこだわっています。
ナノテクノロジーを学び、化粧品の成分を研究するなかで、UVカット効果が高い酸化チタンは、透明度も高い一方で、キシキシ感や白浮きしやすい欠点があると知りました。
それを安定性に優れて肌にやわらかくなじみやすいシリコンを、ナノレベルで均一に複合化すうることで、サラサラの使用感と透明度を実現しながら、高いUVカット効果が得られることがわかりました。
この経験を活かし、御社におけるUVカット効果のある酸化チタンや酸化亜鉛などを立体的に配合するための、3D-UVカットポリマーの開発ニーズに貢献したいと考えております。
精密な機械を扱うことができる
大学での研究で、原子間力顕微鏡を扱った実験を繰り返してきました。
原子間力顕微鏡には、静的なイメージングモードコンタクトモードと、動的なダイナミックモードがあります。
さらにダイナミックモードはタッピング、インターミッテントコンタクト、ノンコンタクトの3つのモードにさらに細分化されますが、私はAFM探針と、サンプル表面間の相互作用力に応じて使い分けすることができます。
ノンコンタクトモードの場合、カンチレバーを1ナノメートル以下の小さい振幅で振動させなくてはなりません。
たわみが一定になるようにフィードバック制御する必要があり、カンチレバーの振動周波数を一定に維持するようにフィードバックを行うことで、より正確なフォース制御ができ、液中でも超高解像度で測定することが可能です。
このノウハウを活かし、御社でも液体測定の超高解像度化で貢献していきたいです。
まとめ
ナノテクノロジーの研究をテーマにした自己PRでは、研究内容ごとの強調できる特徴を入れることがポイントです。
多種多様な材料に三次元加工を行った経験から得られた ・3D-CADを使いこなすことができる ・効率的なデザインを考えることができる ナノマイクロシステムの開発を行った経験から得られる ・どんな物質が必要とされるかを考えられる ・精密な機械を扱うことができる このような強みをアピールしていきましょう。