HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
【建築業インターン】はじめに
就活にはいくつかのステップがあります。
1.就活を始めようと思い立ち、企業分析や自己分析を始める。
2.自分の志望する業界を見つけ説明会やインターンに参加する。
3.志望企業が明確になり面接やES(エントリーシート)等の採用試験の対策をする。
このようにいくつかに分類することができ、更に細分化することもできます。
今回はそんな中で、建築業インターン攻略を特集し、建築業に興味を持っているあなたの建築業就活の手助けをしていこうと思います!
早速見ていきましょう。
インターンとは
建築業インターンについて考えていく前に、そもそもインターンとは何かについて考えていきましょう。
インターンとは簡単に言えば「職業体験」のことです。
実際に企業で働いている様子を見たり、自身で働いたりすることでその企業で働くイメージやその業界で働くイメージを掴んでもらうことを目的としています。
大きく分けて1dayインターン、短期インターン、長期インターンの3種類に分かれています。
1dayインターンや短期インターンに関しては時間的な拘束が短いが企業の深い理解にはつながりにくい。
長期インターンは実際の業務を体験しながら十分に企業を分析することができるが拘束時間が長く学業との両立が難しい。
両者ともに長所短所があるため十分に考えてから参加してみましょう。
【建築業インターン】建築・建設業界とは
建築・建設業界とはビルや一軒家、店舗といった建築物をはじめ、公園や道路、発電所といった構造物まで建設するあらゆる生活インフラを支える業界の一つです。
また、建設に加えてこれらを整備・保守点検することも業務のうちの一つになっています。
設計から施工までを一つの企業で全て担うケースもありますが、ほとんどの事業は元受けが受注し下請けが実際に施工するピラミッド型になっており、多くの人との関わりが求められます。
建築業と建設業の違い
建築業と建設業というのはどちらも構造物を造るという点では共通しています。
しかし、全く同じというわけではありません。
建築業とはアパートやビルといった建築物を立てる業種です。
そのため、河川の埋め立てや道路の舗装等は行いません。
一方、建設業はあらゆる生活インフラの建設に関わっています。
建設業の中に建築業があるとイメージしていただければ分かりやすいかと思います。
【建築業インターン】建築業でできる仕事
建築業と一口に言っても実際にできることは多種多様です。
建築の業界としてはデザインとしての建築や案件を請け負うための営業、建築行に関する事務等も業務としてありますが、今回は実際に設計や施工を行う際に関わってくる業務をいくつかピックアップしていきたいと思います。
施工管理
工事全体を管理する役職です。
作成された設計図通りに建物が造られているのか、工事の工期通りに建築が進んでいるのかを全体を確認していきます。
・予算が超過することはないか
・建築物の品質を保つことはできるか
・発注期限を守ることはできるか
・施工時の安全性を担保できるか
といったことを意識しなければなりません。
加えて、発注者との打ち合わせや工事の際に必要な書類の作成も行っていきます。
そのため、現場作業に加えてデスクワークも必要になってきます。
工期が決まっており予定通りに竣工する必要があるため業務には責任が伴います。
基本的には求められる必須の資格というものはございません。
ただし、工事現場に必ず一人「施工管理技士」の資格を持つ人が必要になります。
施工管理技士
工事現場や国が発注する公共事業の施工管理をすることが出来る資格を持つ人です。
国家資格であり、資格を取得するために試験があります。
また、先ほども申し上げたように公共事業でなかったとしてもそれぞれの工事現場に「施工管理技士」の資格を持つ人が最低でも一人必要になっています。
この資格は施工管理の内容によって7種類に分類することが出来ます。
具体的なものは下記をご確認ください。
また、取得のためには建設工事の経験と一定の実務経験が必要です。
建築現場での施工管理を担う資格
・建設機械施工技士
建設機械を利用した現場での施工管理を担う資格
・電気工事施工管理技士
変電、送電といった建設から照明等の家庭的な電気設備工事まで施工管理を担う資格
・電気通信工事施工管理技士
通信機器に関する施工管理を担う資格
・土木施工管理技士
公共事業などの土木工事での施工管理を担う資格
・管工事施工管理技士
上下水道、ガス、空調、ダクトといった管工事の施工管理を担う資格
・造園施工管理技士
住宅の庭や緑化計画等の造園に関する施工管理を担う資格
設計
建物や構造物を建設する際に建設するものの構造や材質、形状などを具体的に設計し提案する役職です。
一軒家やマンションといった建築物の設計を行う建築設計とダムや信号機、道路といった土木に関するものの設計を行う土木設計の二つに分かれています。
設計に関する業務は建築設計を実際に行う有資格者と事務職員に二分することができ、建築事務所に入ることでそれらの業務に携わることが出来ます。
業務の性質上、一人だけで業務を完結させることができないためコミュニケーションスキルが求められる点も特徴の一つです。
建築士
建築物を設計し、工事管理を行うことが出来る人です。
国家資格のため建築士法により策定された国家試験に基づき免許を受けた人だけが業務を行うことができます。
建築士は一級、二級、木造の3種に分類することができ、学歴や実務経験を積むことによって受験資格を得ることが出来ます。
職務としては主に設計業務、工事管理業務、手続き業務の3つに区分することができます。
具体的に見ていきましょう。
コンセプトや依頼者の意志を反映した上で建築する建物を設計します。
設計は見た目をデザインする意匠設計、安全性をデザインする構造設計、配線や配管といった設備設計の3つに分類することができます。
・工事管理業務
施工管理や建築主とは異なる立場から設計図通りに施工が行われているのかを確認します。
その後、建築主に対して施工に関する報告を行ったり、施工者等へ指示を出したりします。
・手続き業務
設計前調査、企画、契約関連の事務処理、コンサルティング等の手続きを行います。設計の前に建築主と意見交換をするといったコミュニケーションも業務の一つになっています。
CADオペレーター
Computer Aided Design(コンピューター支援設計)というソフトウェアを駆使してインターネット上で設計を行う役職です。
基本的には建築士が作成したデザインを基にしてそれをコンピューター上に移したり、作成した図面から工事の大まかな見積もりを出したりします。
そのため、自身が設計に携わることはありません。
ただ、設計士の説明や意図を理解する力やそれらを図式する力が求められます。
資格がなくても業務を行うことができますが、専門の資格もございます。
また、一口にCADといってもいくつか種類があります。
まず、平面図を作成する2次元CADです。こちらでは「AutoCAD」や「DynaCAD」などが有名です。
次に、立体図を作成する3次元CADです。「BIM」や「I-deas」などがあります。
技術コンサルタント
建築に関する課題を解決することで生産性を向上させる役職です。
技術士、技術開発職と言ったりもします。
技術士法に基づく免許がある国家資格の一つです。
工事の条件によっては通常使用している道具が役に立たない場合があります。
このような時に新しい技術を開発することが業務内容です。
具体的には、現場観測や組み立てといった作業をAIやシステムの構築といったもので代替するといった業務を行っています。
多くがコンサルティング企業や一般企業に務め、デスクワークが業務のほとんどになっています。
課題を解決するという事業内容から専門性と技術が高いレベルで求められます。
【建築業インターン】体験内容と探し方
建築業とひと口に言っても業務内容が様々であることはご理解いただけましたでしょうか。
しかし、実際に企業が何の業務を行わせてくれるのかは企業ごとに異なっています。
実際にはどのような業務を行うことが出来るのでしょうか。
また、やりたいことを見つけても企業を見つける必要があります。
ここでは、実際にどのような業務ができるのか、どこでインターンを探していけばいいのかをご紹介していきます。
建設業のインターンでできること
まず、インターンでできることについてです。
インターンでできること、といっても一様ではなく企業によって異なります。
そのため、ここでは実際にあったインターンについて紹介していきます。
文字通り、建築・建設業がどのような業種なのか、自社がどのような事業を行っているかといったことについて説明を聞くというものです。
体験できる時間が短い1dayインターンに多い傾向があります。
また、短期・長期インターンの場合はオリエンテーションなどで説明を受けることがあります。
・設計の補助
実際に建築事務所にインターンに行くことで体験することが出来ます。
実際の業務に直接的に携わり責任も伴うため、長期インターンに多い傾向があります。
具体的には、建築デザインに関する模型スタディ、CADスタディ、CG関連作業等を行います。
・グループワーク
複数人の集団に分かれて課題解決等を行い1dayインターンや短期インターンに多い傾向があります。
具体的には建築事例を基にしたオーダーメイドの住宅の提案等を行います。
インターンの探し方
インターンを探す方法は数多く存在します。
また、インターンを募集している企業も数多く存在します。
しかし、どのような方法で探すのかによって、出会うことのできる企業は異なってきます。
よって数多くの情報入手方法を知っていることが自分のインターンの可能性を広げることにつながります。
実際に見ていきましょう。
就活系のwebサイトから
おそらく、多くの学生がインターンをしようと考えたときに思いつく方法かと思います。
スマートフォンのアプリケーションやWEBサイトから登録することで簡単に情報を入手することが出来ます。
多くの企業の情報を一つのサイトから取得し、インターンの予約まで出来るという利便性が特徴の一つです。
大手サイトのマイナビやリクナビをはじめ、中小企業を探すことのできるTUNORU、理系学生向けのサイトである理系ナビもおすすめです。
企業のホームページから
自分の中で気になる企業があるのであれば実際に企業のホームページを見に行くことも選択肢の一つです。
会社のウェブサイトなので、情報に絶対的な信頼を置くこともできます。
就活系のサイトに載っていない企業もたくさん存在するので、実際に自分で調べてみることで新たな企業との出会いもあるかもしれません。
情報は日々更新されていくので逐一チェックしていきましょう。
情報がない場合はお問い合わせ欄等に連絡を送り、実際にインターンがあるのか質問してみることもおすすめです。
ただし、連絡を送る際には失礼のないように細心の注意を払いましょう。
企業主催のイベントから
企業説明会といったイベントから参加してみることからインターンにつながる可能性があります。
もし企業に興味があり、ホームページにインターンに関する情報が載っていないのであれば、オープンハウスといったイベントに赴き実際に社員の方に話しかけてみることでインターンにつながるチャンスを得ることもできるかもしれません。
大学のキャリアセンターから
大学にあるキャリアセンターに行きインターンに関する情報などを仕入れてみましょう。
キャリアセンターでは自分の志望企業や志望業界を志望した先輩の体験記を読んだり、実際に先輩たちに話を聞きに行くことができます。
キャリアセンターでは他にも就職に関する相談や適性診断を受けることが出来ます。
大学内にあるので、インターン以外の目的だとしても一度訪れてみるのはいかがでしょうか。
OB・OGの方から
自分の知り合いや所属している団体の先輩といった方からお話を伺い、インターン情報があるかということを取得するというのも一つの手段です。
また、直接的な関係のある先輩でなかったとしても大学のキャリアセンターやSNSやアプリケーションを通じて気になる企業に勤めている方と連絡を取ることもできます。
ただ、ホームページに連絡を送るときと同様に連絡を送る際には失礼のないように細心の注意を払いましょう。
【建築業インターン】応募方法
どのような方法でインターンの志望先を見つけたとしても必ず何かしらの選考があります。
その選考をクリアすることが出来なければインターンに参加することはできません。
ここからは選考、特にES(エントリーシート)について説明していきます。
ES(エントリーシート)
企業によってどのような選考方法は異なりますが、中にはインターンの段階でES(エントリーシート)を求めてくる企業があります。
ESでは、インターンシップへの志望動機や自己PR、学生時代に打ち込んできたことなどを聞かれることが多いです。
というのも、ESは履歴書とは異なり企業が独自に作成したものです。
つまり、ESがどのような構成になってるのかは企業によって異なります。
ただ、多くの企業ではESで志望動機を求められることがあります。
志望動機の書き方のポイント
先ほど少しだけとり上げた志望動機。
ESを書く際に多くの学生を悩ませる種の一つと言っても過言ではないでしょう。
なぜその企業がいいのか、その企業でなければいけないのかという点が明確でなければ志望度が低いとみなされ不採用となることもあります。
そこで、ここでは5つのポイントで志望動機を解説していきます。
文章を誤字脱字がないように書きましょう。
見直しをすればわかる分野であるからこそ絶対に落としてはいけない項目とも言えます。
難しい言葉を無理して使う必要はないので、読みやすく分かりやすい文章を意識しましょう。
・具体性
具体的に何をしたいのか、どのような力をつけたいのかを明確にしていきましょう。
文章を作成する上で抽象的表現を多用してしまうと、読んだ際に曖昧で印象に残らないものになってしまいます。
志望理由に関係するエピソードを盛り込むことによってより企業の方にとっても読みやすいものになります。
・目的意識
なぜインターンをしたいのか、なぜその企業を志望するのかという部分を明確にしましょう。
もし、自分の中で目的意識があいまいになっている場合は自己分析も併せて行ってみましょう。
自分の興味関心やインターンをしようと思ったきっかけが目的意識のヒントになるかもしれません。
・業界、企業理解
自分の志望する業界がどのようなものかを把握していることはとても重要です。
そして、業界を理解することが自分の志望する企業を理解することにつながります。
それらを理解しているということのアピールは志望度が高いという印象を受けやすくなります。
志望動機の具体例
今回は設計事務所のインターンを志望し、志望理由を200字程度で書く場合を想定しております。
私はお客様の志向に合わせつつ、生活の質を向上させる設計をする力を身に着けたいと考え貴社を志望します。貴社の設計までのフローでは実際に設計を開始するまでのプロセスの中で複数回に分けてクライアントの方と打ち合わせをします。また、意見を取り入れつつ貴社の建築する家の特徴である「生活に光を採り入れる」というコンセプトを体現しております。このような丁寧なコミュニケーションと緻密な設計を貴社で働かせていただく中で自分も身に着けていきたいと考えております。
ポートフォリオ
企業によってはポートフォリオを求められることがあります。
ポートフォリオとは自分の作ってきた作品を企業に見てもらうものです。
自分の志望や企業の設計しているものとマッチしているものを提出するとよりよい評価を受けることができます。
しかし、インターンに向けて提出するものを作成している時間がない人もいるかと思います。
そのような人は1年生や2年生の時に作成していた作品をベースにしてもう一度作成することをお勧めします。
【建築業インターン】終わりに
インターンは実際に企業に参加することで自分の将来像をより明確にイメージすることができるおおきなチャンスです。
参加することによって志望する企業の人との繋がりができたり、内定に直接つながったりします。
ほかの就活生から一歩先に進むという意味でもしっかりと準備したうえで参加してみてはいかがでしょうか。