IT業界の営業職ってどんな仕事なの?仕事内容や必要なスキルまで徹底解説

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伊東美奈
Digmedia編集長
伊東美奈

HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。

今回は人気のIT業界の中でも特に「営業職」について紹介します。

具体的な仕事内容や、必要なスキルについて詳しく解説していくので、興味のある方は是非参考にしてみてください。

【IT業界の営業とは】IT業界の営業職とは

IT業界の営業職は、IT製品やサービスの提供を通じて、企業のビジネス成長に寄与することが業務です。

主な製品はパッケージソフトウェアですが、企業の特定のニーズに合わせてカスタマイズできるシステム開発等の提案もします。

IT業界の営業職は、これらの製品とサービスを適切に顧客にマッチングし、価値を理解しやすく伝える能力が求められます。

これには、製品知識だけでなく、顧客のビジネスと業界に対する深い理解も必要となります。

仕事内容について

IT業界の営業の最大の目的は、お客様の問題解決です。

これは、お客様が抱える課題を把握し、それに適したシステムやサービスを提供することを含みます。

お客様の求めるシステムのニーズを丁寧に聞き出し、それに基づいて最適な提案をすることが重要です。

また、コストについての要望も重視し、コストパフォーマンスの高い解決策を見つけ出すことも営業の重要な役割です。

つまり、IT業界の営業は、顧客の問題解決を通じて最大の価値を提供する役割を果たしています。

【IT業界の営業とは】IT業界営業商材の種類について

IT業界の営業と言っても、商材やサービスもかなり多岐にわたります。

特にIT業界は他の業界に比べても種類も多く、日々技術もアップデートされるにつれて商材も進化しています。

そのため、どんな商材やサービスを扱うのか?という点も重要な視点として持っておきましょう。

ハードウェア営業

ハードウェア営業は、具体的な物理的商品、例えば通信機器、パソコン、サーバーなどを販売する職業です。

顧客への直接の提案と販売が主体のため、最も伝統的な営業スタイルに近いと言えます。

具体的には、既存の顧客に対する定期的な訪問や新商品の提案、いわゆるルート営業が主な業務となります。

この仕事を行う上での平均的な年収は約500万円となり、収入は販売成果に直接リンクします。

それぞれの製品の詳細な知識を有し、顧客のニーズを深く理解することが、成功するための重要な要素となります。

SIer営業

SIer(システムインテグレーター)の営業職は、IT業界における重要な役割を担っています。

顧客との接点を持ち、そのビジネスニーズや課題を把握し、適切なITソリューションを提案します。

そのため、深いIT知識や市場理解だけでなく、高度なコミュニケーション能力と課題解決能力が求められます。

営業職の主な仕事は、新規顧客獲得から既存顧客との長期的な関係性維持まで幅広く、顧客の成功を第一に考えます。

また、内部の技術者や他部署とも連携し、顧客ニーズに最適なソリューションをデザインする役割も果たします。

仕事のやりがいは、顧客のビジネスを成長させる貢献と、その結果としての自身のスキルアップや成果達成にあります。

そのためには、自身の知識や経験を活かし、顧客や社内の多様な立場の人々と協働しながら課題解決を進めることが求められます。

アカウント営業

IT業界のアカウント営業職は、特定の大口顧客とのパートナーシップを確立・維持します。

そして、顧客企業のビジネスや経営課題の解決を担当します。

彼らの主な仕事は、自社のIT製品やサービスを顧客のニーズや課題に合わせて提案し、その解決策を見つけ出すことです。

さらに顧客との関係を構築し続け、顧客のニーズや課題を理解するための情報の収集と分析を行います。

その後、エンジニアや他の専門家を組織し、課題解決に向けた戦略を策定します。

またプレゼンテーションの作成と提供、そして契約の調整といった業務も担当します。

顧客の成功は自社の成功と直結するので、常に顧客志向の対応が求められます。

ソリューション営業

IT業界のソリューション営業職は、自社の技術的ソリューションを様々な規模や業種のクライアントに提案する業務です。

そして、ミッションとしては受注数を増やしたり、売上を上げることを担うことが多いでしょう。

また顧客のニーズを理解し、それに合わせた最適なITソリューションを提供するため、高度な技術知識と深い業界理解が必要とされます。

営業戦略の策定、提案書の作成、契約交渉などもその役割の一部です。

また、既存の顧客との関係を深め、新規のビジネスチャンスを見つけるための活動も行います。

これにはミュニケーションスキル、問題解決能力、そして戦略的思考が不可欠です。

SaaS営業

IT業界のSaaS営業職は、インターネットを通じて提供されるクラウドベースのアプリケーションやサービスを販売・推進します。

「Software as a Service(SaaS)」とは、ZoomやOffice365のようなソフトウェアを定額制で利用できる形式を指します。

SaaS営業職の主な仕事は、顧客のビジネス上の問題を理解し、それに対して最適なSaaSソリューションを提案し、販売することです。

これには、商品知識の習得、市場分析、顧客との関係構築、長期的な契約交渉などが含まれます。

また、顧客のビジネス成果を向上させ、顧客満足度を高めるために、継続的なサポートとサービスの改善も求められます。

【IT業界の営業とは】IT営業のやりがい

ここからは、IT営業の仕事におけるやりがいについて、商材ごとに解説していきます。

扱う商材や分野によって得られるやりがいも変わってくるので、自分が求めるものに合致したものがあるかチェックしてみてください。

ハードウェア営業

IT業界のハードウェア営業職のやりがいは、高度な技術製品を扱う喜びと顧客との深い関係性にあります。

最先端の技術とその可能性を具体的に伝え、顧客のビジネスを向上させる手助けをすることは、大きな達成感を得られます。

また、ルート営業として長期的な関係性を築くことで、顧客のビジネス成長を間近で見守ることができます。

そして一緒に問題を解決していく過程で深い信頼感と満足感を得ることができます。

また、これらの経験は自身の技術知識と対人スキルを高める貴重な機会ともなります。

SIer営業

IT業界のSIer営業職のやりがいは、まず、自分の知識や経験を活用して顧客の課題解決に貢献できることです。

新たなITソリューションを提案することで、顧客企業の成長や改善に直接影響を与えることができます。

そして、その結果を見ることに大きな達成感を感じられます。

また、プロジェクトの進行には多くの関係者が関わる為、それらの人々を調整し、結束させる能力も必要とされます。

様々な立場の人々と協力しながら目標を達成する喜び、またそのプロセスを通じて自身の交渉力や調整力を磨くことができます。

そしてこのこともまた、この職種の魅力と言えるでしょう。

SaaS営業

IT業界のSaaS営業職の最大の魅力は、お客様の隠れたニーズを見つけ出し、SaaS製品を用いてそれらを解決する喜びです。

顧客が抱える課題を理解し、彼らのビジネスを成長させるための最適なソリューションを提供します。

そしてその結果、達成感と充実感を得ることができます。

さらに、顔を合わせた商談を通じて、信頼関係を築く経験は、顧客との深い関係性を形成する上で非常に価値があります。

また、新しい技術トレンドに迅速に対応しながら顧客と共に成長する機会も、この職業の魅力と言っていいでしょう。

【IT業界の営業とは】IT営業に必要なスキル

ここからはIT営業として活躍するために必要なスキルを紹介していきます。

いずれも必要な能力ですが、仮に今ないとしても身に着けることが出来る能力なので、今自分に無くても気を落とさないようにしましょう。

提案力・ヒアリング力

まず提案力とヒアリング力です。

前提として、IT分野は専門性が高く、日々進化を続けています。

そのため提案力は顧客に最適なソリューションを理解しやすく伝えるために重要なスキルとなります。

また、ヒアリング力は、顧客の真のニーズや問題を深く理解するために必要なスキルです。

要求を聞くだけではなく、その背後にある課題や目的を見つけ出すことで、より適切なソリューションを提案することができます。

これにより、顧客との長期的な信頼関係を構築することが可能となります。

マネジメント能力

IT営業では多岐にわたる職種や立場の人々と連携を取り、プロジェクトを推進していく必要があります。

ここで求められるのが「マネジメント力」です。

マネジメント力とは、人々をまとめ上げ、共通の目標に向かって進行する能力を指します。

これはコミュニケーションスキルや問題解決力、リーダーシップを含みます。

またそれぞれの専門領域を持つチームメンバーの意見を調整し、組織の全体的な視点から最適な解決策を導き出すことが必要です。

さらに、顧客のニーズを理解し、それを製品やサービスの開発チームに正確に伝えるためにもマネジメント力が不可欠です。

IT関連の知識やスキル

「IT関連の知識やスキル」が重要な理由は、顧客との信頼関係を築くためだと言えます。

IT業界は日々進化し続け、新たなテクノロジーやソリューションが常に出現しています。

そのため、IT営業担当者はこれらの新たな技術やソリューションについての理解を深めることが重要です。

また、それらが顧客のビジネスにどのように貢献するかを明確に伝えることが求められます。

そのためには、ITに関する幅広い知識と、それを顧客に分かりやすく説明するスキルが不可欠です。

これらを身につけることで、顧客からの信頼を得て、より良い提案を行うことが可能になります。

【IT業界の営業とは】IT営業に向いている人

ここからはIT業界に向いている人のスタンスや性格等の傾向を紹介していきます。

これらはどちらかというと後天的に身につけるものというより、向き不向きの問題もあります。

自分がそもそも向いていない場合もあるので、その場合は他の道も検討してみてもいいかもしれません。

コミュニケーション能力がある人

コミュニケーション力も非常に重要です。

これは、IT製品やサービスが専門的で技術的な内容を含むため、明確で効果的な情報の伝達が求められるからです。

クライアントが自社のニーズに最適な解決策を理解し選択できるように、IT営業は技術的な詳細を分かりやすく説明する必要があります。

また、IT営業はプロジェクトを進行する上で様々な関係者との調整役となるため、スムーズなコミュニケーションが重要になってきます。

そして、それぞれの視点を統合して最善の解決策を見つけ出す能力も求められます。

このような背景から、IT営業には高度なコミュニケーション力が不可欠となります。

学習意欲がある人

IT業界は常に進化し続ける分野であり、新しい技術やトレンドが絶えず出てきます。

従って、その最新情報を効果的に学び、理解し、顧客に伝える能力は非常に大切です。

学習意欲がある人は新しい知識を獲得することに積極的であり、それは自社の製品やサービスを市場で成功させる上で欠かせないスキルです。

理解を深め、適切に顧客に伝えることで、信頼関係を築き、より効果的な営業活動を行うことができます。

このため、IT営業に向いている人の性質として学習意欲がある人が重要となります。

ロジカルシンキングができる人

ロジカルシンキングも必要不可欠な能力です。

第一に、IT製品は高度で複雑な性質を持ち、それらを適切に理解し、顧客の課題にどのように応えるかを論理的に説明する能力が求められます。

ロジカルシンキングができる人は、複雑な情報を分析し、顧客に対して理解しやすい形で伝えることができます。

第二に、営業は解決策を提案するプロセスです。

顧客の問題を理解し、その原因を特定し、適切なITソリューションを提案するためには、ロジカルシンキングが必要です。

これにより、顧客の問題を解決する最適な方法を見つけ、顧客に対する信頼を築くことができます。

やりがいを持って働ける人

やりがいを持って働けるということも重要です。

IT営業は、深い技術知識や業界の最新トレンドに対する理解、顧客との信頼関係構築など、多くのスキルと持続力を求める仕事です。

そのため、成果を見るまでには時間が必要であり、結果が直ぐに現れないこともあります。

この状況は容易にモチベーションを低下させかねません。

「やりがいを持って働ける人」は、そのような困難を乗り越え、自身の成長と会社の成功に向けて持続的に努力できます。

また、やりがいを感じることでストレスの軽減や自己肯定感の向上が見込め、働く意欲を高めることができます。

【IT業界の営業とは】持っておくと良い資格

ここからはIT営業として持っておくと良い資格を紹介していきます。

いずれもしっかりと勉強すれば学生のうちから取得できますし、入社」してからも非常に役立つ資格です。

余裕があれば勉強してみてはいかがでしょうか?

基本情報技術者

「基本情報技術者」はIT技術者の適性・能力を証明する全国統一の国家資格です。

そして、システム開発や運用等、ITに関する広範囲の知識を問う内容となっています。

基本情報技術者試験は、ITパスポート試験と比べて難易度がやや高いとされる一方で、適切な対策を行えば合格可能な試験です。

そしてその証拠に合格率は56.4%と半数以上となっています。

この資格はITの基礎的な知識を証明するため、IT分野で働きたい方や知識を深めたい方にとって価値あるものです。

応用情報技術者

「応用情報技術者」は、日本の国家資格であり、基本情報技術者試験と同様に情報技術の知識と技能を証明するものです。

しかし、基本情報技術者試験よりも一段階高度な情報技術に対する理解と応用能力を問うため、「応用」と名がついています。

主に、IT分野で更なるキャリアアップを目指す人々にとって重要な試験と言っていいでしょう。

さらに高度な情報処理技術試験を受ける前の登竜門とも位置づけられます。

ただし、難易度は高く、合格率はおよそ20%となっています。

これは試験がITの深達度と広範な知識を求めるためで、持っていればITの知識が十分にあると認識される重要な資格と言えます。

【IT業界の営業とは】IT営業職のキャリアパス

IT営業職はその経験を活かして様々なキャリアパスを持つ職種です。

基本的なキャリアアップの進路としては、営業マネジメントやマーケティング職への昇進があるでしょう。

営業マネジメントでは、自身の経験を活かしてチームを指導し、目標達成に向けた戦略の立案や実行を行います。

一方、マーケティング職では、市場の動向を分析し、新たなビジネスチャンスを見つけ、製品開発やプロモーション戦略を策定します。

また、経験とスキルに応じて、ITコンサルタントへの転職も可能です。

IT営業の経験は、顧客のビジネスニーズを理解し、最適なITソリューションを提案する能力を育みます。

なので、ITコンサルタントとして活躍する基盤となると言って良いでしょう。

したがって、IT営業職は様々な進路を持ち、幅広いビジネスフィールドでキャリアを形成できると言えます。

【IT業界の営業とは】IT業界営業は就活エージェントに相談しよう

志望動機の作成は自身で行うものですが、それを直接企業に提出する前に、信頼できる人にレビューしてもらうことは非常に有用です。

しかし、そうした人が身近にいない場合でも心配は不要です。

そのような状況で強く推奨したいのが、就職活動のプロフェッショナルである「就活エージェント」を利用することです。

特に、まだこのサービスを利用したことがない方におすすめしたいのが「ジョブコミット」です。

このサービスは、専門のキャリアアドバイザーが10時間以上をかけて徹底的に面談を行うという特色があります。

自己分析から業界研究、面接準備、そして最終的な内定獲得まで、きめ細かいサポートを提供しています。

興味がある方は、ぜひ一度ウェブサイトをご覧ください。

まとめ

以上、今回はIT業界の営業職の具体的な仕事内容や必要なスキル等について解説してきました。

IT業界の営業職は他の業界に比べても専門性が高く、難しいですがその分やりがいも十二分にあります。

是非この記事を参考に効率的な就活準備を進めてみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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