HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
「昔から漫画が好きだから出版社で働きたい!」
「刺さる自己PRってどうやって書けばいいんだろう。」
「そもそも出版社ってどんなことをやっているんだろう。」
このような悩みを抱えている学生は多いのではないでしょうか。
そんな中で重要なのは、他の人と差別化できるエントリーシートです。
この記事ではその中でも特に重要な「自己PR」について「内定を掴む自己PRの作り方」「出版社の業務内容」「出版業界の動向」「出版社が求める人材を考察!」「出版社向けの自己PR」「自己PRの構成」「自己PRの構成」「自己PRのポイント」の順番で詳しく説明していきます。
最後に例文も用意しているので是非、参考にしてみて下さい。
【出版社の自己PR】内定を掴む自己PRの作り方
まずは出版業界で「内定を掴む自己PRの作り方」について説明します。
自己PRの基本的な作り方は、あなた自身の経験から強みを見つけるだけでは不十分です。
志望している企業に内定する就活生の多くは、自己PRを作る際にまずは業界・企業が求める人材や強みを把握することから始めます。
その理由は、業界・企業の動向や業務内容、求める人材に合わせた自己PRを作るためです。
例えばあなたの強みがリーダーシップを発揮し、周りを巻き込み行動することであった場合、チームで行う仕事に向いていることは明白です。
この強みは素晴らしいのですが、志望している業界が1人で黙々と仕事をすることを求めている場合、アピールに繋がるかは不透明です。
このように強みのミスマッチが起こらないように、まずは業界・企業の情報を集める必要があります。
【出版社の自己PR】出版社の業務内容
自己PRの作り方でも説明しましたが、まずは出版業界・企業のことを知る必要がありますのでここでは「出版社の業務内容」を説明しています。
ここでは大きく分けて「編集者」「ライター」「デザイナー」「営業」の4つの職種について説明していきますね。
編集者
出版社の代表的な職種の「編集者」から説明していきます。
この編集者の業務内容は外部のライターや作家から原稿の受け取りから始まり、その原稿の校正、編集、構成、さらにはタイトルの決定や装丁の検討などが主な業務です。
恐らくイメージ通りの出版社の業務内容かと思います。
それに加え、外部のライターや作家と納期や提出本数、報酬の交渉や、作品のライセンス契約の交渉なども行います。
業務内容は非常に多岐に渡りますので、マルチタスクを管理する能力なども必要になりそうです。
ライター
「ライター」の仕事と言えばズバリ文字を書くことと思っている就活生が多いのではないでしょうか。
しかし、ライターの業務は文字を書くことだけではないです。
基本的な業務は記事やコラムの作成、各種レポートなどの原稿の執筆になります。
それに加え、編集者から依頼された仕事であれば書くだけではなく、実際の現場に行って取材や調査をしたり、ある時はインタビューなども行いながら記事を執筆していきます。
そのため、書く技術以外にも傾聴力やコミュニケーション能力が求められる仕事でもあります。
デザイナー
「デザイナー」の業務内容は、書籍や雑誌、広告などのレイアウトやデザインを担当しています。
書籍や雑誌などはデザインの良し悪しでお客さんから手に取ってもらえるかに大きな影響を与える要素なので、非常に責任重大な仕事です。
また、装丁の提案やイラストレーションの制作なども行いますので、書籍や雑誌の見た目のほぼ全てに関わる仕事と言っても過言ではありません。
営業
出版業界の「営業」とは就活生の中でのイメージでは本屋を回って売ってくるような姿かもしれませんが、それだけではありません。
もちろん書店や企業、図書館などに対して、自社の出版物を販売するために営業活動をする業務担当者と、それとは別にマーケティング担当者もこの営業という括りに入ります。
マーケティング担当は主に出版物のプロモーションや広告、マーケティング戦略の立案を担当しており、出版物を売るための作戦を考えるような業務内容です。
【出版社の自己PR】出版業界の動向
ここでは自己PRを作るための準備として「出版業界の動向」について説明をしていきます。
まずは近年、電子書籍の普及が進み出版物の販売が低調であることに触れていきます。
従来では出版物の販売で利益を得ていた書店は、長い業界全体の不況のあおりを受け閉店するお店も少なくありません。
それに加え中小の出版企業も経営状態が厳しく、業界内での合併や大手による買収などが相次ぎ、従来の出版業界のビジネスモデルが大きく変化している状況です。
こうした業界の流れから出版業界では、書籍だけではない新しいビジネスモデルの構築や、記事などのコンテンツのデジタル化、SNSやオンラインコミュニティとの連携など、多角的なアプローチが求められています。
それに加え、デジタル技術の進歩に伴いAIや機械学習なども利用したコンテンツの自動生成や配信も進んでおり、これに対応するための技術的な開発や、それができる人材の育成が業界の課題となっています。
【出版社の自己PR】出版社が求める人材を考察!
出版社向けの自己PRの作り方や業務内容、業界動向が少し分かったところで次は「出版社が求める人材を考察!」していきましょう。
ここでは出版業界の大手3社の求める人材を「講談社」「集英社」「小学館」の順番で説明していきます。
その中で3社共に共通した要素は「未来(夢や目標)に向かってチャレンジできる人材」であることでした。
やはりチャレンジ精神は仕事をする上で非常に大切な要素の一つです。
では、それ以外の要素について順番に見ていきましょう!
講談社
講談社は「君の世界を君が世界へ」を求める人材のテーマに掲げています。
また、
講談社はストーリーをつくり、世界中の人々へ感動を与える会社です。
世界中の「才能」とともに、「おもしろくて、ためになる」ものがたりをつくりたいと想う開拓者を求めています。
としており、チャレンジし続ける精神は大前提として必要になってきます。
それに加えてしっかり考える能力を重視していることが分かります。
他には
20人20色、ひとりひとりが違う、多種多様な人々を採用します。
と書かれていることから、チャレンジ精神と考える能力は大前提として、その上で個性的な人材を求めているということになります。
さらに
「テクノロジー」を駆使して「グローバル」に。
見たことも聞いたこともないコンテンツで、世界のどこかにいるだれかを、思いっきりおもしろがらせる。
ことにチャレンジする人とも書かれており、今までにない多角的な思考を求められています。
集英社
集英社が求める人材は非常にシンプルです。
それは「前向きであること」と「誠実であること」の2つです。
この2つに集約されていることと言うと、
より良いものをつくろうとする「創意」、作家やクリエイターをはじめとする関係各所多くの方々に信頼されるに足る「誠意」、そして出版という仕事を通して人に喜んでもらいたいと思う「熱意」
があります。
この「創意」「誠意」「熱意」を集英社は非常に大切にしており、当然ですが就活生にもこの3つは求めています。
それに加え、一歩一歩前へ進み、果敢にチャレンジを続けていく精神も大前提として重視しており、これはもうすぐ100周年を迎える会社が今もなお成長している原動力になっています。
「創意」「誠意」「熱意」の3つを意識し、常にチャレンジ精神を忘れず日々努力することで、すぐに結果が出ずとも、将来的に花開くまで努力することをやめず、諦めない精神力も集英社の求める能力の一つになっています。
小学館
小学館には意外なことに求める人材を明確に書いていません。
しかし、採用ページのメッセージから読み取れることは「夢」や「目標」を大切にしていることです。
こうした「夢」や「目標」を掲げている場合は未来志向が強い傾向にあり、あなたの描いている未来を明確に上手く伝えるための表現力やプレゼンテーション能力が必要になってくると予想できます。
それに加え、未来志向なのでポジティブな思考や高い目標設定ができるのか、自分のキャリアプランやライフプランなどを明確に持っているかどうかも重要になってくる可能性があります。
【出版社の自己PR】出版社向けの自己PR
出版業界の大手3社の求める人材が分かったところで「出版社向けの自己PR」と考えるとこれは強みとして持っておきたい、ウケがいい要素が分かってきました。
それは「粘り強さ」と「発想力」の2つです。
それでは順番に説明していきます。
粘り強さ
出版業界大手3社の求める人材を見ていると、チャレンジできる人材が求められているのは間違いありません。
そこでチャレンジ精神をアピールすることが大前提として、そこに何度失敗してもへこたれずに、粘り強く取り組める要素をプラスすることで、大きな加点に繋がる可能性が高まります。
大手3社の求める人材でも単に「チャレンジできる人」ではなく「チャレンジし続けることができる人」と書かれており、粘り強く何度もチャレンジすることが求められています。
チャレンジ精神に粘り強さをプラスすれば、求める人材とマッチするため、出版社からのウケはよくなるはずです。
発想力
出版社の仕事は世界中の読者に喜んでもらえる作品を提供することです。
つまり、世界中の読者の人々に届けるための新しい方法や、アプローチの方法を考えるためにはこの「発想力」がないといけません。
漫画が売れるためには漫画家の発想力だけが必要と思われがちですが、実際はそうではありません。
漫画を校正、編集するのは出版社の編集者が行います。
そのため、編集者の「発想力」と漫画家の「発想力」の2つがかけ合わさって1つの質の良い作品が出来ているのです。
今までにないプロモーション戦略や、露出の仕方などを考えることができる「発想力」はかなり重要なので、これをアピールすることは間違いなくウケが良くなります。
【出版社の自己PR】自己PRの構成
出版社の業界のウケの良い強みなどが分かってきたところで「自己PRの構成」について説明していきます。
出版社に勤めるためには論理的な思考力が必要になってきますので、この自己PRの構成がガタガタだと大きなマイナス評価に繋がる可能性が高いので気をつけましょう。
自己PRは「自分の強み(結論)」「発揮したエピソード」「仕事での活かし方」の順番で構成してください。
それぞれの項目を詳しく説明していきます。
自分の強み(結論)
自己PRの最初は「自分の強み(結論)」から述べるようにすると良いでしょう。
どんな文章にも共通して言えることですが、結論から伝えることで、聞き手側にその後の話を予想させることができ、あなたの話が頭に良く入ってくるようになります。
この方法は志望動機やガクチカでも使えるので、覚えておいて下さいね。
ここで重要なのは、自分の強みをオリジナリティある言葉に言い換えることです。
「私の強みは傾聴力です」と言っても、同じことをアピールしている就活生は非常に多いため印象に残りません。
そこで「私の強みは相手のニーズを引き出す傾聴力です」と言い換えることで、他の就活生と差別化でき、記憶に残る強みに変えることができます。
発揮したエピソード
「自分の強み(結論)」の次はその強みを「発揮したエピソード」を伝えましょう。
基本的にどのようなエピソードでも問題はありませんが、あなたの強みを発揮して何か課題を解決したエピソードをおすすめします。
その理由は構成が分かりやすく書きやすいという点と、選考が進み面接で深掘りされても比較的答えやすいエピソードだからです。
また、エピソードは何個も入れるのではなく一つに絞って書くようにするのがポイントです。
仕事での活かし方
「自分の強み(結論)」「発揮したエピソード」を書いたら最後は「仕事での活かし方」を書いていきましょう。
この仕事での活かし方は、当然ですが出版業界での仕事で活かし方を具体的かつ簡潔に説明できると非常にウケがいいです。
この仕事での活かし方を書くためには業界・企業研究もしっかりとしている必要があるため、それをアピールすることもできますし、内容が具体的であれば企業の採用担当者もあなたと一緒に働いているイメージがしやすくなります。
【出版社の自己PR】自己PRのポイント
出版社向けの自己PRの構成の次は「自己PRのポイント」を説明していきます。
ここでは「再現性のある強みを選択」「伝えたいことを明確にする」「一文を短くして論理的な構成に!」の特に重要な3つに絞って説明していきます。
再現性のある強みを選択
企業の採用担当者は就活生に対して、入社後にどのように活躍できるのかという視点で「自己PR」を聞いています。
例えばアピールする自己PRが「私の強みは死に物狂いで頑張れることです。
登山中に熊に遭遇し襲われたのですが、無我夢中で抵抗していると熊がひるみ、その隙に逃げることができました」では再現性が全くありませんよね。
このようにその場一度限りの強みだと仕事に活かせないと判断される可能性が高いため、再現性のある強みを選択するようにして下さい。
伝えたいことを明確にする
「私の強みはチャレンジ精神です!」と結論を述べているものの、その後の発揮したエピソードの内容がズレていると根拠にならず強みのアピールに繋がらない場合があります。
また、冗長的な文章となり企業の採用担当者からすると「結局この学生が何を伝えたかったのか?」となってしまう自己PRが多く、非常に勿体ないです。
これを防ぐためには自己PRを書き終えた後に一度自分で読み返してみるようにして下さい。
声に出して読むことで文章で伝えたいことが明確になっているか、変な表現がないかの確認が客観的にできます。
このエピソードは本当にあなたの伝えたい強みをアピールできているか、しっかりと見直すようにして下さいね。
1文を短くして論理的な構成に!
企業の採用担当者は就活生のエントリーシートを1日に何本も読むことになります。
そのため、文章の読みやすさで合否がつけられる場合もあります。
ここで意識することは「1文を短くして論理的な構成に」することです。
1文が長くなってしまうと文章が横に伸びる印象を与えてしまい、構成が理解しにくくなります。
そうならないためにも1文を50〜70文字に納めて区切ることで、文章が縦に落ちるイメージを持たせることができ、読みやすく内容も理解しやすくなります。
【出版社の自己PR】自己PRの例文
出版社向けの自己PRの書き方やポイント、ウケのいい強みなどを説明してきたので少しはあなたの自己PRのイメージもついてきている頃かと思います。
最後に「自己PRの例文」を「粘り強さの例文」と「発想力の例文」の2つご紹介します。
是非、あなたの自己PRを構成する時の参考にしてみて下さい。
粘り強さの例文
私は今も続けているのですが個人経営の飲食店でアルバイトをしています。
最初はホールなどを担当していたのですが、キッチンも任せてもらえるようになり、その業務の中に新メニューの開発もありました。
私は新メニューの開発なんてしたことがなかったため、非常に苦戦しました。
開発する中で時には常連さんに試食をしてもらって意見をいただくこともありましたが、なかなか美味しいと言ってもらえず、何度も何度も試行錯誤を繰り返した結果ついに美味しいと言ってもらうことに成功し、メニュー化に至りました。
そのメニューは今ではお店で人気になり、看板メニューとしてメニュー表に載るようになり、その時は非常に嬉しい気持ちと、達成感に浸りました。
この経験から私には諦めずにチャレンジし続ける粘り強さが強みであると確信し、この強みは貴社に入社後も、失敗しても粘り強く仕事に取り組むことで、将来貴社の看板となるようなコンテンツの開拓に貢献できると自負しております。
発想力の例文
私は大学でバスケットサークルに所属しており、そこで今はサークル長をしています。
そのサークルでは活動する時に大学の周辺の体育館を予約し練習を行っていましたが、なかなか予約が取れずに練習時間が十分に確保できない問題が以前から続いていました。
その結果、サークルとしての活動時間は減る一方で、部員も比例して少なくなっていました、
このままではサークルを継続することが難しくなると思い、必死で解決策を考えていました。
そして近くの体育館で定期的に活動を行っている社会人サークルを発見し、合同で練習できないか交渉しました。
交渉の結果、快く了承をいただきサークルとしての活動を増やすことができ、部員と以前の活気が戻りました。
この経験から固定観念にとらわれない発想力を活かし、今までにないプロモーションを立案したり、独自の切り口での露出などで多くの読者の興味を惹くような雑誌の企画立案に携わっていきたいと考えています。
【出版社の自己PR】自己PRが書けたら...
出版社向けの自己PRは多くのポイントや抑えるべき点が多くあるので、一通り完成するとそこでほっとしてしまい、安心する就活生が多いです。
しかし、自己PRが書けたら次は第三者に添削をしてもらいましょう。
ここでの第三者とは親しい友人や親で構いません。
自分で読む時と違い、第三者の客観的な目線で読むと自分では気づかなかったようなミスや内容のズレなどを発見することができます。
しかし、友人や親に頼むのはちょっと恥ずかしいですよね。
そんな時は「就活エージェント」という選択肢を検討してみて下さい。
「就活エージェント」とは就活のプロです。
エントリーシートの添削はもちろん、面接対策などもサポートしてくれる強い味方です。
まとめ
電子書籍化が進む現代においても依然人気の出版業界は選考のレベルも高く、十分な対策が必要です。
自己PRにおいても、出版社に合わせた強みやそれに伴うエピソードの選定、書き方のポイントや構成の仕方などに気をつけながら書くようにして下さい。
一度書けたら第三者に添削を必ずしてもらいましょう。
その際の選択肢として「就活エージェント」も検討してみることをおすすめします。