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2021/7/13

【大学院ってどんな場所?】これを読めば大学院のすべてがわかる!

2021/7/13

はじめに

大学は、高校卒業もしくはそれに準じる資格を持った人が受験をして合格すると入学できる最高学府です。

それでは、大学院とはどういうところでしょうか。

大学院は、大学を卒業またはその大学院が認めた人が入学できるので、大学を卒業しなくても入学することが可能です。

大学院は、大学で培った知識や理論をさらに深く研究するところなので、ずっと研究を続けたい人や教授を目指す人が行くところというイメージですが、理系に関しては、専門的な知識を身につけたほうが就職に有利という側面もあります。

大学院は、専門的な勉強をして「修士号」や「博士号」を取得する場所と思われていますが、本当は、どのような場所なのでしょうか。

大学院への進学方法は?

大学院への進学方法は、それぞれですが、主に3つの試験方法があります。

・一般入試

大学卒業見込みもしくは、大学を卒業した人が受けられる試験です。

一般的な試験は、外国語と専門科目の筆記、書類審査、面接となっています。

・社会人入試

名前の通り、一度社会人を経験した人が受けられる入試方法です。

大学院によって多少の試験内容は異なりますが、基本的に研究知識や研究に対する熱意などが判定基準となります。

・AO入試

書類審査と面接で合否が決まります。

・推薦入試

基本的に、通っている大学の大学院に進学するときの入試方法で、大学の成績によって合否が決まりますが、他大学からの推薦でも入試ができる場合もあります。

このように、指定されている入試方法に違いがあるので、気になる大学院がある場合は、ホームページなどで確認してみると良いでしょう。

大学院進学率は?

1990年代は、「大学教員・研究者のみならず社会の多方面で活躍する人材育成のため、大学院を現在の2倍程度拡大する」という提言が出されたため、大学院を設置する大学が増え、大学院生数も2.1倍に増加しました。

この傾向は、2005年まで続きましたが、「各大学における大学院と学部の量的な構成は、各大学の責任において検討すべき」とし、量的な整備目標がなくなったため、2011年をピークに院生の数は減少しました。

2011年にピークを迎えた原因は、リーマンショックによる雇用情勢の悪化で、就職活動を先送りする学生が増えたためと考えられています。

その後の進学率は減っていますが、2019年の「学校基本調査」によると、同年3月の大学卒業者485,613名に対して大学院へ進学した人は、58,782名なので、全体の約12%が進学していることになるのです。

このことから、8人のうち1人が進学して、残りの7人は、ほかの進路を選択したことがわかります。

大学院進学率はおよそ4割

大学院への進学率は、全体で12%程度ですが、理系に限っていえば、約4割の人が進学しています。

理学・工学・農学の卒業生107,803人に対して大学院へ進んだ人は、42,841人ですが、この中の31,711人が工学系学部の卒業生となっているのです。

このことから、理系の大学院進学率が高いことがわかります。

特に、京都大学では87.2%、東京工業大学86.2%、東京大学85.1%など、上位大学に限っていえば、9割近い人が進学を決めています。

どれくらいの費用がかかるの?

進学を決めるときに、気になるのが費用です。

大学院の費用は、学校によって多少の違いはありますが、国立の場合で、入学金282,000円と標準授業料が年間535,800円程度なので、博士前期課程2年間で135万円程度かかります。

これは、学部による差はありません。

また、公立は、決められた地域内に住んでいると他の地域よりも入学金が低くなるので、地域内に住んでいると国立よりも学費が安くなる場合もあります。

私立の大学は、学部によってかかる費用が変わってくるのです。

特に理学部は、一般的に文系よりも授業料が高く、実験実習費も5万~10万円ほど加算されます。

そのため、ある私立の例を挙げると、文系前期課程(2年)では、約137万円なのに対して、理系は、約205万円となっています。5年間の博士課程になると、公立の場合、約300万円に対して、私立は、400万円ほどかかると言われているのです。

このことからもわかるように、費用は、公立よりも私立の方がかかります。

また、学部による差がない公立に対して、私立は学部によって大きな差があることがわかるでしょう。

しかし、内部進学の場合は、入学金がかからないので、その分だけ安くなります。

大学院に行くメリットは?

では、大学院に行くと、どのようなメリットがあるのでしょうか。

ここでは、理系の人が進学する場合のメリットを紹介します。

高い専門性が身につく

大学院に進学する一番のメリットは、勉強したい学科に対して、より専門的な知識が身につくことです。

大学でも3、4年生になると、自分の選んだ専門授業を受けることになりますが、講義や演習、実験方法、レポートの書き方などの受け身的な授業を中心に勉強することになります。

しかし、大学院では、自分が学び研究したいことに注力することができます。

わかりやすくいうと、大学院にいるすべての時間を研究に費やすことが可能になるのです。

また、同じ分野を研究している人と知り合う機会が増え、さらに新しい知識を見つけることや掘り下げて研究することもできます。

大学よりも研究したいテーマをより自発的、専門的に勉強、研究できるだけでなく、学生一人ひとりが、専門性を持つ研究者として取り組むことができるのが最大のメリットでしょう。

また、研究職に就職したい場合も、大きなメリットになります。

多くの研究機関や企業では、「大学院卒」を必要条件の一つに挙げています。

専門分野を研究するような仕事に就きたい場合は、大学院を卒業したということが強みになるでしょう。

就職先の選択肢が増える

研究職に就職したい場合も、大学院卒というのは、大きなメリットです。

大手メーカーや研究機関の多くは、大学院卒が必要条件となっているので、その専門分野に就職したい場合は、強みになるでしょう。

これは、大学院を卒業していると、高い専門知識を持っているとみなされるからです。

特に、理系分野の専門職は、大学院での研究成果が注目されることもあります。

また、研究室から推薦を受けられることや研究で培った人脈を活かすこともできるので、就職先の選択肢が増えます。

初任給が学部卒より高い

企業によっては、初任給に差をつけているところもあります。

これは、入社時点での年齢が高いこともありますが、専門知識のレベルが高いと判断して、学部卒よりも基本給を高く設定している場合もあります。

就職した企業の規模にもよりますが、大学院卒業者の方が、30,000円ほど高くなるようです。

たとえば、トヨタ自動車の場合は、学部卒業者207,000円に対して大学院卒業者は、229,000円となっています。

大学院に行くデメリットは?

では、大学院に進学するデメリットはどのようなものがあるのでしょうか。

社会人になるのが遅れる

研究している分野への就職であれば、学部卒業よりも大きなメリットとなりますが、一般企業で普通に就職する場合は、学部卒業者に比べて2年以上社会に出るのが遅くなるので不利に働くことがあります。

企業側としては、若い人を採用する方が、社内教育に時間をかけることができます。

また、長く会社に貢献してくれる期待もあるでしょう。

さらに、初任給にも差があります。どうせ雇用するのであれば、若くて初任給が安いほうが良いと考えるのも理解できます。

生涯年収が減る

社会人になるのが、学部卒よりも遅いため、生涯年収が減ってしまうこともあります。

確かに24歳時点では、学部卒業者の平均年収325万円に対して大学院卒業者は、309万円となっていますが、25歳以降は、学部卒業者のほうが低くなるのです。

しかし、学部卒業者と給料が変わらないところもあります。

そうなると、社会人になるのが遅いと生涯年収が減る可能性もあります。

生涯年収に関しては、就職する企業によって差があるので、事前に確認しておくと安心です。

大学院はどうやって選ぶの?

大学院を選ぶ基準は、いろいろありますが、ここでは、後悔しない大学院の選び方を解説します。

どこに行くかよりも何の研究をするか

大学院には、偏差値というものはありません。

そのため、「大学名で選ぶ」ではなく、「研究の内容」「有名な先生がいる研究室か」「知名度の高いジャーナルに論文が出ているか」「研究費は多いか」「先生は学生と真摯に向き合ってくれるか」などを判断基準にすると後悔することは少ないでしょう。

本当にその分野を学びたいと考えているのであれば、研究室の規模や成果を見ることが大切です。

研究よりも就職にスポットを当てて大学院進学を考えているのであれば、「有名な大学の大学院」「大学や研究室に就職のコネがあるか」「コアタイムが短いか」「インターンや就活が自由に行えるか」を判断基準にすると良いでしょう。

いずれにしても、大学の独自スタイルがあるので、よく調べてから受験することが大切です。

では、着目するポイントはどこにあるのでしょうか。

同大学受験

大学から推薦を得て、通っていた研究室に進学すれば、今までと同じように研究を続けていくことができるだけでなく、一から人間関係を構築していく必要もありません。

他大学受験

ほかの大学院に「どうしてもやりたい研究がある」「師事したい先生がいる」などの場合は、他大学を受験する選択肢もあります。

このように、大学院に進むと決めたら、推薦で大学からエスカレーター式で行くか他大学院を受験するかを決める必要があります。

研究分野から絞る

大学院を選ぶときは、大学名で決めるのではなく、研究内容を判断基準にすることが大切です。

特に、理系の場合は、NatureやScienceなど著名なジャーナルに論文が出ている研究室や賞などを受賞している大学院を選ぶと良いでしょう。

著名なジャーナルへの掲載や賞を受賞しているということは、その分野でしっかり研究を行い画期的な発見があったということです。また、研究室に資金があるかどうかを判断する基準にもなります。

さらに、研究したい分野の論文が多く出ている研究室を選ぶことも大切です。

教授を考える

賞などを多く受賞し、テレビでも見るような有名な教授は、その分野を牽引していると言えます。

その教授のもとで、研究をしている学生は、最先端の恵まれた環境で勉強ができるということです。

また、有名な先生のもとで、最先端の研究をしていると、どのような研究をすれば良いのかわからないほど困難なテーマを与えられることもありますが、結果を出すために多くの論文を読むことや周囲の人とディスカッションを繰り返し、深く勉強をしていくことになります。

そのときは大変でも、得られるものも多く、自分の成長につながるでしょう。

また、研究室によっては、やる気のない教授によって放置されてしまうことがあります。

ほかにも、自分の意見ばかりを押し付けてくる教授もいます。

研究だけでなく学生に対しても、真摯な態度で接してくれる教授のいる研究室のある大学院を選ぶことも大切です。

大学院進学以外の選択肢はあるの?

就職でもなく進学でもない選択肢はあるのでしょうか。

もちろん、将来的なことを考えなければ、「何もしない」という選択肢もありますが、「将来的に、自分にとってプラスになるような選択を考えたい」と思うのであれば、よく考える必要があります。

大学院留学

日本ではなく、海外の大学院を目指すという選択肢もあります。

たとえば、アメリカやドイツで進学をすると、大学によって違いはありますが、学費が免除される可能性が高くなるのです。

また、大学によっては、生活費として、給与や奨学金を貰える制度もあります。

このように、海外では、研究に専念できるシステムができているというメリットがあるのです。

また、研究設備資金が豊富な点も挙げられます。

当然ではありますが、研究設備や資金が豊富であれば、それだけ研究成果が出るスピードが違います。

自分が研究したい分野について、どの国の大学に著名な教授がいるか、研究や技術のレベルなどを調べてみると良いでしょう。

さらに、卒業後は、海外で働くためのビザを取得しやすくなります。

グローバルな研究や将来的に事業を展開したいと考えているのであれば、大学院留学も選択の一つではないでしょうか。

事業を立ち上げる

「自分で事業を立ち上げる」という選択肢もあります。

よく、テレビで大学生起業家が出ていますが、彼らのように学生のうちに起業するのも方法です。

しかし、「この事業を行いたい」「時代のニーズに合っている」などしっかりとした信念やリサーチがないと失敗する可能性が高くなります。

「なんとなく事業を立ち上げてみよう」という程度の気持ちであれば、うまくいく可能性は低く厳しい世界です。

まとめ

文系と比べると大学院への進学率の高い理系は、修士課程を含めたカリキュラムになっている大学も多くあります。

しかし、大学院に進んだからといって、良い就職ができるとは限りません。

確かに、専門分野を深く勉強、研究するので、ニーズが合えば、望んでいるような企業に就職ができます。

しかし、学部卒よりも学費や時間がかかることや研究したことを活かせないこともあります。

また、研究分野によっては、海外の大学院留学を選択肢の一つに入れる必要があるかもしれません。

進学する場合は、自分の未来を見据えて、「どのような自分になりたいのか」をしっかり考えてみましょう。

それが、自分にとって最良な未来を手にする第一歩です。

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