HRteamに新卒入社。 キャリアアドバイザーの経験を経てマーケティング事業へ異動。 アドバイザー時代にサービス立ち上げや人材開発、人事の業務に携わり、現在では「Digmedia」のメディア運営責任者を担っている。
要約
インターネットがこれだけ普及しているにも関わらず、多くの企業が手書きのエントリーシートを郵送させるのには意図があります。
ひとつは面倒な手書きとすることで熱意の低い学生が応募してくるのを避ける0次選考の意味合い、もうひとつは封筒に書かれている文字や書き方を見て、その学生の個性を知りたいからです。
ですから、エントリーシートを郵送するためには封筒の色や大きさに注意したり、締切を絶対に守ったりするなどが大切です。
締切については消印有効と必着の違いを忘れずに確認することが重要です。
もしも間に合わないときは速達で送ることも考えると良いでしょう。
また、封筒には送付状を同封することも忘れてはいけません。
送付状があることで採用担当者は内容物をひと目で確認できますし、社会人としてのマナーが備わっていることをアピールできるからです。
はじめに
就活をスタートさせると最初に求められるのはエントリーシートの提出です。
企業の中にはエントリーシートの内容から書類選考を行うところもあるので、魅力的な志望動機や自己PRを書くことができるように十分な準備をしてから作成するようにしましょう。
エントリーシートを製作したら企業へ郵送しますが、郵送時にも注意するポイントがいくつかあります。
正しい方法を理解していないと、自分でも気が付かないうちに低評価につながってしまうことがあるので注意が必要です。
ここではエントリーシートを郵送する際に気をつけたいポイントを紹介します。
就活を成功させるためにも正しいマナーを身につけて、他の学生に差をつけましょう。
郵送させる意図とは?
最近はエントリーシートをウェブ上で提出させる企業も増えてきていますが、まだまだ主流は手書きのエントリーシートを郵送で提出させる方法です。
なぜ多くの企業がWeb提出よりも面倒な郵送という方法でエントリーシートを提出させるのでしょうか。
応募ハードルを上げる
エントリーシートを手書きにして、わざわざ郵送させることには「0次選考」の意味合いがあります。
一度でもエントリーシートを作成した経験のある学生ならわかると思いますが、Web上でエントリーシート作成してそのまま送信するのに比べて、手書きのものを郵送するのはとても手間がかかります。
そうなるとWeb提出であれば応募したであろう学生も、手書き・郵送だと面倒で応募を見合わせてしまうことがあります。
これによって、入社の熱意の低い学生を足切りができるのです。
人気企業の場合は応募者も非常に多くなりますが、手書き・郵送により応募者を絞り込むことができれば企業の採用担当者の負担が軽減されるので、より熱意の持った学生をじっくりと選考できます。
個性
エントリーシートを手書きさせるもうひとつの理由は、文字を見ることでその学生の人となりを知りたいからです。
Web提出であれば文字の入力をパソコンから行うので、どの学生のエントリーシートも同じ書式で、同じフォントで送られてきます。
この場合、選考材料は記述された内容のみになります。
しかし、手書きであれば正しい書式に則って書かれているか、誤字脱字はないか、丁寧に書かれているかなど、その学生の個性を判断する材料が格段に増えるわけです。
書式に誤りがあれば一般常識がないという評価につながりますし、誤字脱字が多ければ注意力散漫という評価につながることもあるので学生にとっては非常に厄介ですが、逆に正しく書けていればアピール材料にもなるのです。
封筒について
作成したエントリーシートはクリアファイルに挟んで封筒で企業へ郵送しますが、封筒の選び方や書き方にも注意が必要です。
まず封筒の選び方ですが、色は白がベストです。
茶色は絶対にNGというわけではありませんが、一般的に応募書類は白封筒に入れるのが慣例となっているので白のほうが無難です。
柄入りの封筒は避けましょう。
大きさはA4サイズのエントリーシートを折らずに封入できる角形2号を選びましょう。
エントリーシートに折り目がついていても評価が下がるということはありませんが、相手の読みやすさを考えると折り目がないほうがベターです。
この他、表書きや裏書きに記入する内容や書式にも細かい決まりがあります。
その辺りの詳しいことはこちらのページに書かれているので参照してください。
消印有効と必着の違いとは?
エントリーシートには提出期限がありますが、企業によっては「消印有効」もしくは「必着」となっているケースもあります。
この両者は意味が違うのでしっかりと確認して、万が一にも提出期限に遅れてしまわないように気をつけましょう。
消印有効
消印とは郵便局で押される印のことで、消印がある郵便物は郵送に必要な料金が支払い済みであるということを示しています。
エントリーシートの提出期限に「消印有効」と記載されている場合は、指定された期日以前に消印が押されていればOKということを意味しています。
たとえば提出期限が「3月31日(消印有効)」となっている場合、3月31日までの消印が押されているエントリーシートであれば、到着が4月1日以降であっても問題はありません。
ただし、一般的な郵便局の営業時間は17時までなので、3月31日にエントリーシートをポストに投函したとしても、郵便局に届いたときに営業時間を過ぎていれば消印が押されるのは翌日になってしまうことがあります。
必着
必着となっている場合はエントリーシートが指定された期日までに応募先の企業に届いていなければなりません。
たとえば提出期限に「3月31日(必着)」とある場合は、3月31日までに企業に到着したエントリーシートのみが有効であるということを意味します。
企業によっては当日に届いていても営業時間を過ぎていれば無効となる場合もあるので注意が必要です。
もしも間に合わなければ選考の対象から外されてしまうと考えたほうが良いでしょう。
当然ながら郵便物は投函先と宛先の距離が離れているほど到着するまでに時間がかかりますし、天候や混雑状況などによっては遅延してしまうことも考えられるので、当日ギリギリに到着するような送り方は避けたほうが無難です。
送付状
エントリーシートを郵送するときは、どんなものを送ったのかひと目でわかるように送付状を同封するのがマナーです。
企業から送付状を同封するように指摘されることはないので送付状が必要だと知っている学生は少ないかもしれませんが、必ず送付状を同封しましょう。
書き方
この度は貴社の新卒採用に応募させていただきたく、下記の書類を送付いたします。
何卒よろしくお願いいたします。
敬具 記 エントリーシート 1枚 履歴書 1枚 以上
※注意点 日付はエントリーシートの投函日を記入します。
和暦でも西暦でも構いませんが、エントリーシート本文で用いた表記と統一するのが望ましいでしょう。
宛名が個人名宛の場合は御中ではなく様を用います。
郵送する際の注意点は?
ここではエントリーシートを郵送する際に注意すべきポイントを紹介します。
せっかく時間をかけて満足の行くエントリーシートを作成できたとしても、郵送の際に不備やミスがあって評価が下がってしまっては意味がありません。
しっかりとポイントを押さえて郵送しましょう。
余裕を持って送ろう
エントリーシートを郵送する際は必ず締切を確認するようにしましょう。
もしも締切に遅れてしまえば選考に進めなくなってしまいます。
先程も説明したように、エントリーシートの締切には「消印有効」と「必着」の2つがあります。
提出先の企業がどちらを採用しているかを確認し、余裕を持って送りましょう。
もしも期日までに提出できるか不安な場合は速達を利用すると良いでしょう。
通常よりも短時間で送ることができます。
ただし、速達を利用すると企業によっては「ギリギリに送ってきたな」という良くない印象を持たれてしまうことがあります。
理想的には速達を利用しなくても良いように早めに郵送するのがベストです。
切手
エントリーシートを郵送する場合は市販されている角形2号の白封筒に入れるのが一般的ですが、切手代は重さによって変わります。
たとえば、50gまでであれば120円ですし、50gを超えて100gまでなら140円です。
エントリーシートを郵送するだけならほとんどの場合50g以内に収まりますが、エントリーシーを保護するためのクリアファイルや同封する履歴書や送付状、使用する封筒の厚さなどによっては50gを超えることもあります。
もし切手代が不足しているとエントリーシートが届かないだけでなく、最悪の場合は企業に請求が行くこともあるので、必ず郵便局で重さを量ってもらい、切手代を過不足なく支払うようにしましょう。
なお、不安だからと多めの金額の切手を貼って郵送するのもNGです。
まとめ
ここまでエントリーシートを郵送する際の注意点について紹介してきました。
もちろん、エントリーシートで最も重要なことは魅力的な文章を書いて自分という人物が会社にとって必要な存在であることを採用担当者にわかってもらうことですが、締切に遅れてしまったり、切手代の不足で企業に届かなかったりするのでは選考の対象から外されてしまいます。
エントリーシートを確実に締切の期日内に提出するためにも、また、自分に社会人としてのマナーが備わっていることをアピールするためにも、正しい方法を理解したうえで郵送するように心がけましょう。
一見すると面倒ですが、それが内定をもらうための近道です。